■ 巻 頭 言
会長就任にあたって (社)福岡市薬剤師会 会長 木村英樹

平成6年4月24日開催された、第30回(社)福岡市薬剤師会通常代議員会において第6代の会長に選出されこの職務の重さを痛感するとともに、身の引き締まる思いを致しております。

今市薬剤師会が掲げております大きな事業の遂行が私に与えられた責務であることは言うまでもありません。微力ながら全力投球で身を投ずる覚悟であります。前会長同様ご協力、ご支援をお願い致す次第です。また新役員を引き受けていただいた先生方は活力ある方々ばかりで本当に有難く思っております。

今回の役員選出は、市薬剤師会歴史上初めての選挙規定によって選挙が行われたのでありまして、定款第22条・1および(社)福岡市薬剤師会会長、副会長および監事選挙規定に基づいて行われたことは大変意義深いものと思っております。

私は南区薬剤師会会員と一部の諸先輩のご推薦により立候補を決意し今回に至ったわけですが、幸いといいますか役員定数いっぱいの立候補届出でしたが、規定により代議員の信任投票となり、全員が信任選出されました事喜ばしいことと思っております。しかし次期の改選時には複数の立候補で役員選挙が行われるよう期待するものです。

今我々薬剤師のとりまかれている現状は大きなうねりのなかで推移しておることは周知のとおりであります。先の医療法改正で薬剤師が医療の担い手として明記され、地域医療における「かかりつけ薬局」としての質の向上を図ることにより認知を受け、今後すぐに取り組まなくてはならない、第3の医療とも言われている在宅医療に保険薬局は全て参加をする、既に厚生省はその方針を打ち出しまし た。

福岡市医師会では具体策も提出され、それぞれの区内に訪問看護センターの設置も具体化して参りました。薬剤師会も積極的な行動で参加をし、在宅老人薬歴管理を含め薬剤師の真価を発揮していただきたい、また各保健所が行う在宅ケアホットラインの参加も「かかりつけ薬局」として重要な位置づけと思います。

この在宅医療に関して前常務理事の木原先生の取られた努力は大きく、その成果を十分継承していかねばならないと思っております。

在宅医療を先に述べましたが、平成6年の市薬剤師会の最も大きな事業として、福岡市薬剤師会薬局事業と、試験センター運営があります。薬剤師会薬局については既に開局し業務を開始しております。これにたいして薬剤師会内外で様々な意見がありますが、これも為になる意見とし受け止め今後の運営に結び付けていかねばと思っております。

国立病院が7月には開院します、あくまでも面分業を基盤としていくことを第一義と考え、特別委員 会も新メンバーで構成され、調剤、備蓄、研修、在宅医療支援センターの4つの機能をもつ施設として会員の理解を得るよう整備運営に当たらねばなりません。

試験センターの問題は、今後機能充実には大きな努力が必要で、あまり時間はありません。行政との契約事業もいくつかあり、速やかに対処しなければならないと考えております。

広報については、地域医療を視野に入れて幅広く考えていく必要があると思っております。パネルを新しく作成したり、薬局で活用できるパンフレット等これから広範囲に取り組みたいと考えております。

広域病院の処方せん拡大、正に面分業のとき、またGLの縛り、我々薬剤師のまえに大きくはだかっております。一人薬剤師の薬局では特に薬局を留守にすることがむつかしくなってきました。薬剤師会役員の人事に今回は大変苦労いたしました。引き受けていただいた方には本当に感謝しております。

私は会長の重責を担うことになり今真っ白な紙を手にしておりますが、これから会発展のため様々な形で色付けをして頑張っていきたいと思っております。会員の先生のご協力、ご支援を賜りますよう心からお願いいたします。

 

代議員会報告 第30回 社団法人 福岡市薬剤師会 通常代議員会・総会

代議員会次第
1.開会
1.会長演述
1.来賓祝辞
1.議事
(1) 報 告
    第1号 平成5年度会務並びに事業報告
    (学薬、勤務薬、女子薬、商組事業概況報告)
    第2号 第70回(臨時)第71回(通常)福岡県薬剤師会代議員会報告
(2) 議 案
    第1号 平成5年度歳入歳出決算認定の件(監事報告)
    第2号 平成6年度事業計画決定の件
    第3号 平成6年度会費決定の件
    第4号 平成6年度歳入歳出予算決定の件
    第5号 借入金限度額決定の件
(3) 任期満了による役員選挙
1.閉会

総会次第
1.開会
1.会長演述
1.第30回福岡市薬剤師会通常代議員会決定事項報告
1.部会表彰
1.高齢会員(80才以上)表彰、還暦会員表彰、職員表彰
1.閉会

※高齢会員、還暦会員並びに平成5年度被表彰者を囲んでの祝賀会
 於 タカクラホテル 3F宝珠の間

来賓祝辞

本日ここに、福岡市薬剤師会第30回通常代議員会が開催されるにあたり一言お祝いの詞を申し上げます。

日頃から、三津家全長をはじめ、薬剤師会の皆様方には、健康づくり事業や学校保健など本市行政推進のため、ひとかたならぬご支援、ご協力を賜り心から感謝申し上げる次第でございます。

御承知のように急速な高齢化社会の進展や疾病構造の変化など、我が国の保健医療を取り巻く環境は大きく変化しつつあり、日常の健康づくり、疾病予防から診断、治療等に至る継続的かつ包括的保健医療サービス体制の必要性が高まってきております。

また、市民の方々の生活水準の向上、医療への関心の高まり、医学医術の進歩等に伴い、医薬品への関心もますます高くなっております。

このような状況の中で、従来から薬剤師の意識の向上と学術水準の向上を図ることを目的として研修や試験センター等の充実を図られるとともに九州では初めて会をあげて在宅医療に熱心に取り組まれ、本年10月、国において訪問薬剤管理指導を評価する社会保険診療報酬の改定が行われることと聞き及んでおります。

さらには、本年4月には地行浜に医薬分業を推進するための福岡市薬剤師会薬局をオープ ンされましたことは誠に時期を得たものであり、今後より一層薬剤師会へ求められる期待が高まってくるものと拝察いたします。

本市といたしましても、21世紀へ向けてさらに住みやすく、活力と魅力に満ちた都市として発展していくため、「健康で思いやりのある人づくり・地域づくり」を市政の柱として、地域全体で支え合う福祉システムの街づくりや健康づくりの推進を含めた保健・医療体制の充実を図っているところであります。

皆様方におかれましても、市民生活に欠くことに出来ない医薬品、飲料水食品の安全性の確保と薬事衛生の啓発普及・向上を通じて、本市衛生行政の推進に、なお一層の御尽力を賜りますよう心からお願い申し上げる次第でございます。

最後になりましたが、皆様方には、健康に十分留意され、なお一層御活躍いただきますとともに、本日の代議員会・総会が、皆様方の御熱心な審議によりまして、十分に所期の目的を達成され、実りある会となり、福岡市薬剤師会が今後ますます御発展されますことを祈念いたしまして私のお祝いの言葉といたします。

平成6年4月24日
福岡市長 桑原敬一

 

 

〔1〕 報告

報告第1号 平成5年度会務並びに事業報告

1.一般会務関係事項

(1)
 会員数
  平成5年3月末現在927名
  平成6年3月末現在937名
  (内訳)薬局507、一般販売業145、業種商4、勤務その他266、C会員15、
 部会数・人員数
  東支部5部会86名、博多支部10部会125名、中央支部7部会120名、城南支部3部会36名、
  早良支部5部会71名、西支部3部会44名、南支部5部会81名
  計38部会 563名
 保険業局数

(2) 会議
 代議員会、総会 2回
 顧問会     1回
 三役会     4回
 理事会     13回
 三役・常務会  4回
 支部長会    4回
 部会連絡協議会 1回
 議事運営委員会 2回
 監事会     1回
 委員会
  組織委員会  5回
  薬局委員会  10回
  急患委員会  6回
  社保委員会  4回
  学術委員会  7回
  広報委員会  12回
  会員薬局特別委員会  9回
  在宅ケアプロジェクト 1回

(3) 高齢会員、還暦会員祝表
 高齢会員
  藤ヲサム(87)、工藤菊江(86)、尾崎松夫(86)、大黒隆男(85)、国武一人(85)
  村上タカ子(85)、武田準一(84)、清水貞知(83)、松村チヨ(83)、瀬上留治郎(82)
  副島恒夫(82)、亀崎バツエ(82)、藤田脾(81)、児島豊(81)、鶴原正蔵(80)
  富永昇歳(80)、三井所清澄(80)、柴田伊津郎(80)
 還暦者
  横井隆夫・吉成親治・山手嘉子・山田雅弘・山川勝也・本村逸男・峰麗子・兵略甚三郎
  花野京子・野田靖夫・冨田常緑・田代貞枝・高杉信義・城戸嘉寿子・木村英樹・大庭秀臣
  江嶋亨弼

(4) 表彰関係
 厚生大臣賞(公衆衛生功労) 平成5年10月 三津家正友
 福岡県知事賞(薬事功労)  平成5年10月 藤原良春 長谷川宏明
 福岡県知事賞(公衆衛生功労)平成5年11月 野田靖夫
 福岡県教育委員会長貸(教育文化功労) 平成5年10月 小村正治
 福岡県学校保健会長賞(学校保健功労) 平成5年10月 合志恒子
 日本公衆衛生協会会長賞   平成5年10月 堀江秀男
 福岡県公衆衛生協会理事長賞 平成5年11月 椛島和子
 福岡市教育委員会長裳    平成5年11月 冨永雄造 小松秀美
 福岡市学校保健会長賞    平成5年11月 細井徹一 森田幸枝 藤原良春
 福岡県薬剤師会長賞     平成6年3月 吉田斌 大庭秀臣 二宮善四郎

(5) 会員及び家族に対するお祝い、見舞金
  1)会員死亡見舞金
    磯田正之、富永泰資、山川勝也、亀崎ハツエ、国武一人、大黒隆男、松井博
    高倉利雄
  2)会員家族死亡見舞金(配偶者、一親等)
    飯野常高、篠崎正十郎、松井邑也、森川公雄、国武靖夫、四宮国臣、式町正信

(6) 研修事業
  1)学術研修会      (3回)
  2)漢方研究会      (2回)
  3)薬物療法研究会    (2回)
  4)薬局実務研修会    (2回)
  5)処方検討会 Aブロック(4回)
          Bブロック(4回)
          Cブロック(4回)
          Dブロック(4回)
  6)在宅ケア研修会    (1回)
  7)在宅ケア講演会    (1回)

(7) 親睦事業
  14回ソフトボール大会
   日 時 平成5年10月24日(日) 参加者120名
   場 所 武田薬品工業グランド
       支部対抗 優勝 城南支部
  11回ボーリング大会
   日 時 平成6年1月30日(日) 参加者130名
   場 所 城山スポーツパレス
       支部対抗 優勝 東支部
       個人優勝 松井呂也

(8)試験センター業務
  1)目薬統一試験(ブドウ糖注射液の定量・PH・純度試験、プレドニゾン錠の溶出試験
    含量均一試験・吉草酸ペタメタゾン含有軟膏の定量)
  2)福岡県医薬品計画試験(検体数82品日、検査項目231項目)
  3)市立学校飲料水水質検査(年3回229校)
  4)簡易専用水道施設検査(186校)
  5)県立高校水質検査
  6)酸性雨の測定

(9)広報活動の強化

1)対内的広報活動
 市薬に選挙規程ができたことから、各区会長に「組織運営を考える」をテーマに、代議員会・理事会・選挙制度の在り方などについて、また、「私なりのガイドライン」と題して女性薬剤師の座談会等を企画し、それを掲載した。
 平成4年にスタートした福岡市の在宅ケア・ホットラインに薬剤師会が参画していないことから、毎号在宅ケアの特集を組み、会員啓発をはかった。
2)対外的広報活動
 地域在宅医療への参画を一般社会への薬剤師職能のアピールととらえ、対外的広報活動の一環として積極的に展開した。福岡市民生局・衛生局、医師会、歯科医師会から講師を迎えての講演会。読売新聞社会面への掲載。福岡市医師会在宅医療担当理事を囲んでの新春懇談会等。


2.重点事業報告

 第2次医療法改正により医療の担い手となった薬剤師は、社会に対して大きな義務と責任が生ずることになった。次々に新しい事態が発生し、これに対し薬剤師会はこの彼にもまれながら適切な対応を求められている。
 厚生省は薬務局長名で「薬局業務運営ガイドライン」を各県に通知し、その運用を各県薬と協議し、法規的な取締り指導を指示している。これにより薬局薬剤師の責任と義務はますます厳しいものとなりつつある。これらの困難に対し、市薬剤師会として執行部を中心に会員の真撃な努力により少しずつではあるが、その目的に向かって第一歩を踏み出したと言うことてができる。
 平成5年度に掲げた事業計画のうち特に重点事業として、次の項目を報告する。

1.福岡県医薬分業推進支援センターの建設(福岡市薬剤師会薬局)
 幾多の困難を克服しながら、平成6年3月23日、無事竣工式を迎えることができた。この1〜2年間市薬として、関係者との協議・検討を重ねながら会員とのコンセンサスを得るペく努力した。また、行政機関との対応、協議を行い、種々の問題を抱えながらも平成6年度より選出することになった。

2.医薬分業の推進
 依然として九大病院、国立南病院、国立中央病院の三病院しか院外処方箋の発行が見られず、また、処方箋発行も前年度より余り伸びなかった。しかし、平成6年3月に至って、国立中央病院の移転にともない処方箋の全面発行をみるに至り、応需薬局は激しい試練にたたされ、本格的院外処方箋応需を通して地域医療に貢献出来る基礎を固めつつあるということができる。

3.地域医療への参加と職能の高揚
 我々薬局、薬剤師の地域医療への参加は、絶対必要な事となりつつある。薬剤師会としても始めてこの問題に取り組み、行政との対応と協議、医師会との連繋、会員の研修等にその「歩を踏み出した。今後在宅ケアーを中心にした地域医療への参加は我々薬局、薬剤師の中心的課題となりつつある。

4.その他
 各委員会は平成5年度の事業計画に基づき、その計画実行に努力しまずまずの成果を得たと考えている。その中でも、本年度は組織委員会を中心に就業規則の明文化、選挙親別の制定、そしてその実施等、薬剤師会が始めて経験する多くの事業を行って来た。
 すべて、まだまだ発展途上であり、これからの適切有効な運用が期待されるところである。

報告第2号 第70回(臨時)第71回(通常)福岡県薬剤師会代議員会報告

 

〔2〕 議案

議案第1号 平成5年度歳入歳出決算認定の件

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

議案第2号 平成6年度事業計画決定の件

平成6年度 事業計画(案)

 平成6年度もますます大きな変革敢動の中にあり、我々薬局の現在と将来に大きな影響を与える方向が示され、また、決定されていくであろう事は間違いない。

 地域医療計画、薬局業務運営ガイドライン等をにらみながら、確固たる薬局薬剤師の将来像を措く必要があり、我々は現在行おうとしている種々の事業がこれらの中でどのように位置づけされるかを見極める必要がある。ともあれ、本年度は建築された薬剤節会薬局の運営が最大の関心事であり、大きな投資を行ったものであるから、それ以上の成果をこの薬局より受けられるように有効な運営が望まれる。

 分業支援センター薬剤師全薬局として面分業の中心となり、また、地域医療の拠点となるように期待される。市薬剤師会はもはや我々会員だけのものではなく、広域病院の院外処方箋の応需により多くの患者をかかえ、地域医療への参加に対しては行政から大きな期待があり、また、さまざまな問題においては医師会との連繋を行っていこうとしている。更に、従来より試験センターの事業として、また、学校薬剤師として保険環境事業をも行っている。

 このような状況の中で我々会員は一丸となり、この事業計画の実現に努力していかなければならない。

1.薬剤節会薬局の運営
(1) 薬剤節会薬局運営委員会による利用計画、運営検討

2.組織の強化
(1) 会員拡大と組織(支部・部会)の強化
  ア 未入会薬局・薬剤師の入会促進
    特に未入金の管理薬剤師へのB会員入会の働き掛け
  イ 支部組織との連携強化
(2) 会員相互の親睦
  ア ソフトボール大会
  イ ポーリング大会
(3) 定款改定
  ア 定款改定
  イ 細則改訂
  ウ 選挙施行細則の作成
(4) 市薬会員名簿の発行

3.薬局業務の充実
(1) 薬局業務の充実
  ア 面分業に対応できる基準薬局の育成
  イ 各種研修会の実施・・・漢方研修会、「受診勧告」研修会、その他研修会
(2) 地域医療への協力、参加
  ア 急患センターへの出動協力(休日夜間医療への参加)
  イ 健康フェアの充実
  ウ 福岡市薬草観察会への協力
  エ 薬と健康の週間行事への参加協力

4.医薬分業の推進
(1) 医薬分業の推進と備蓄薬品管理体制の強化
(2) 保険業務の連絡と指導
(3) 支部三節会活動への支援

5.研修事業の充実
(1) 学術研修会及び薬局業務の充実に必要な研修会の実施
(2) 初任者向実務研修会の開催
(3) 県薬研修会への協力

6.試験センター業務の拡充
(1) 「学校保険法施行規則第22条の2第1項による検査事業の実施
(2) 水道法第34条の2第2項による事業の実施
(3) 医薬品試験に関する厚生大臣指定機関としての医薬品試験の実施

7.広報活動の強化
(1) 会報「市薬ジャーナル」の充実
(2) 対外的広報活動の強化

8.在宅医療訪問薬剤管理指導の充実
(1) 福岡市医師会、歯科医師全、行政との連携
(2) 在宅薬剤管理指導委員会活動の強化
(3) 具体的な取り組みに対する会員研修、啓発事業の実施

議案第3号 平成6年度会費決定の件

 

議案第4号 平成6年度歳入歳出予算額の決定の件

 

 

 

 

 

議案第5号 借入金限度額決定の件

 平成6年度福岡市薬剤師会の借入金限度額は次のとおりとする。

 一、金150,000,000円

質疑要旨

式町代議員

 試験センターの体制、設備機能は充分に整っているのか。

合澤専務理事

 充分であるとは言えない。

城戸理事

 契約上の試験器具は準備している。

式町代議員

 それでは、薬局製剤の試験もできるということですね。

本村代議員

 試験センターの意義は大きい。執行部はどのようにしていかれるのか。

合澤専務理事

 試験センターは市薬の重要な事業であるので、特別委員会を組織して対応していかねばならないと考えている。

式町代議員

 契約事項の試験を充分に受けれるのを第一義に対処してほしい。そして飲料水や水などの学薬に付随した事業も試験センターの重要な機能ではないのか。

栗田代議員

 広域病院のFAX分業について、会長のお考えを伺いたい。

三津家会長

 九大病院についてはソフト面の作業は市薬で受けて、会計の面は県薬にお願いしている。また南福岡病院については、処方せんの発行枚数の延びが期待できないことから、人件費を削減する方向に進めている。

小野代議員

 南福岡病院の窓口は医療事務の職員を配している。薬剤師は廃止していく。

本川代議員

 会営薬局は何のために作ったのか原点に立ち返ってほしい。予算(案)の中に薬剤の販売利益が計上されているのは何故か。

合澤専務理事

 医薬分業推進センターとして備蓄機能を第一に考えている。ぜひ充分に活用してほしい。薬剤の譲渡を納入価にするか薬価にするか未定だが、納入価の設定は難しいと思っている。OTCの利益は計上していない。

本川代議員

 薬価で結構です。備蓄薬品は日々変わっていて非常に困る。備蓄センターとしての機能充実をお願いする。

光安代議員

 試験センターの日薬統一試験に使う試料が無料提供になっているのはおかしいのではないかというのが一つ。今一つは1億円の返済についてと4,000万円の取りくずしについてお伺いしたい。

三津家会長

 各薬局がしなければならないものを試験センターでしてやっているのであるから検体の無料提供はお願いしたい。

合澤専務理事

 1億円の返済については、会営薬局の運営状況をみながら検討していかねばならないのではないかと考えている。

三津家会長

 4,000万円の取りくずしについては、今泉の土地の売却益であることから、早急に戻したい。

4月24日、前日の春雨み上り清々しい日曜の朝より代議員会が開催されました。珍しい日曜の代議員会、どの先生も和やかな雰囲気に見えます。5年度の報告から始まって第6号の議案まで混乱もなく大多数の挙手により可決されました。予定の時刻どうり進行、休憩を挟んで選挙です。

「初めての選挙だよ、カメラをもってきた?」と鶴原先生。慌てて木原先生と近くのコンビニでインスタントのカメラを求めました。今度は、小野先年から「広報なら中に入れるよ。」1度は追い出された選挙場へ走りました。松島選挙委員長の許可を得てドアの中に入ります。先程までの代議員会と違って同じ部屋でもピーンと緊張感が漂います。

投票に代理を立てて全員出席という熱心な支部が目立ちました。待ち焦がれた選挙です。立候補者は定数以内ですから今回は信任、不信任の投票です。

投票前の抱負演説5分は短すぎたのか、演者が長すぎるのか、段々早くなる口調にはいやがおうでも興奮が伝わってきます。

厳粛な開票の結果、議長宣言、「全員信任されました。」という声に拍手が起こりました。「中には不信任の票がかなりある方もいらっしゃいましたがそれも真撃に受け止めて、市薬のために協力されて頑張られてください。」

いろいろ、問題を投げ掛けたもののとにかく第1回目の選挙は無事終わりました。

これから更なる検討を重ね、ますます選挙が充実したものになるのでしょう。まずは第1歩スタートしました。

「選挙は何時にあったのですか?」「だれが投票するの?」とまだ若い会員さんから尋ねられました。これはいけない、広報の役目、責任と、この報告です。

5年度は報告に見られるように、会営薬局建設事業、医薬分業の推進、在宅ケアーを中心にした地域医療への取組、など、GLに謳われている、これからの薬剤師としては欠かすことのできない事業が目白押しでした。

会長を初め前期執行部の先生、2年間、本当にお疲れ様でした。

来賓の方々の祝辞の中にも、いかに医療人として薬剤師が期待されているか述べられてあります。いま始まったばかりの事業がこれから先どう関わっていくのか、全会員が注目するところでしょう。否、他人事ではありません。全会員の注目と協力が必要です。

前期執行部の先生から新執行部へしっかりとバトンタッチ、その思いは引き継がれると確信します。

選挙の後は組閣という仕事が待っています。その組閣に奔走されましたが「難産の子は育つ」と、木村新会長の言葉。新執行部のスタートです。

 

<薬連のページ> 石井道子議員の改選期をひかえて
(薬剤師はもっと政治に熱意を!)
石井道子中央後援会幹事
福岡市薬剤師会 顧問 古賀隆

平成4年に第二次医療法改正が行われ、医療の担い手の中に「薬剤師」が明記されたことは御承知の通りです。これは医療の現状の趨勢に鑑みて当然のこととして明記されたと思っている薬剤師が居るかも分かりませんが、そうではありません。

国会審議の中では、医師、歯科医師その他の医療従事者、その「その他の医療従事者」の中に当然薬剤師が含まれているのだから、薬剤師をわざわざ明記しなくてもよいではないか。との意見も強くあったのです。それを石井議眉を中心として、薬剤師をこの際明記すべきであるとの正論を累々説明し訴えたことによって成立したものであります。

以上は一例ですが、薬剤師会が国会に政治的基盤を持つことの如何に大切なことがお分かりになると思います。

石井道子議員は来年7月の参議院通常選挙で改選期を迎えます。今度が3期目の挑戦ですが、一番難しいと言われる3期目を是非勝ち抜くために現在、会員の皆さんに賢明なお願いをしております。しかし現在後援会活動は極めて不活発であり、低調であります。

6月14日に日薬連盟の九州ブロック研修会が福岡県薬において開催されました。九州各県より代表者数名づつ集っていただき、現次報告と今後の対策を協議致しました。一応5月末日で締切られました党員獲得、第一次後援会員名簿獲得は、共に全国平均20%程度という最悪の状況です。

これでは比例代表区で上位にノミネートされることは不可能です。せっかく12年間政治的基盤を国会に灯し続けてきた只一点の明かりを消してしまうことになります。当日石井遺子議員も国会の合間を縫っ来福され、会員の協力支援を熱っぽく訴えられました。

心なしか悲痛な叫びにも聞こえました。当日の会議では、改めて各県支部に現状認識と緊急対策をお願いいたしました。

福岡市薬剤師会は福岡県下最大の会員を要する支部であります。会員数においては佐賀県薬を上回っております。従って福岡市薬の支援活動の成否の影響は誠に大であります。福岡市薬の研修会等には会員でない薬剤師の方も多く出席しておられると思います。これらの非会員の薬剤師の方をも一緒になって後援会活動に御協力していたきたいと思います。薬剤師の目指す道は会員も非会員も一緒であります。

どうか政治の大切さを改めて認識いただき石井道子議員の再選がなるよう、御努力、御協力を節にお願い申し上げる次第です。

<薬剤師会薬局> 「備蓄、調剤、研修、在宅医療支援センター
福岡市薬剤師会薬局」のオープンにあたって
福岡市薬剤節会 副会長 中島英之

第二次福岡医療圏の備蓄、調剤、研修、在宅医療支援とOTC販売の機能を持つ薬局として、長年の懸案であった福岡市薬剤師会薬局が、国、県、市から相当額の補助金の支援を受けて完成し、平成6年6月6日オープンした。場所は福岡市中央区地行浜の福岡ドーム球場の正面、新設の国立病院九州医療センター(旧国立福岡中央病院)の南側に位置している。

はじめに

医薬分業は、ここ数年本格的に急速に発展してきている。その第一の要素が厚生省の非常に積極的な取り組み方である。その歴史を見ても、昭和58年度に「医薬分業懇談会」を設置。昭和60年度から、全国8地区で「医薬分業モデル地区事業」を、昭和63年度からは、それを県レベルまで拡充して「医薬分業基盤整備事業」を実施し、平成4年度からは医薬分業推進の拠点ともいえる「医薬分業支援センター事業」がスタートしている。

この事業の大きな特徴は、これまでは、県薬レベルまでしかその対象になっていなかったのが初めて法人格を有する市、郡レベルの薬剤師全もその対象になったことである。この情報を入手したのが平成4年7月であった。

当時の三津家会長時代、市薬所有の土地、建物の利用が懸案事項になっていたので、早速、具体的検討に入った。当時の細井副会長、戸田専務理事、合澤常務理事と私(常務理事)の4人が中心になって、行政との交渉を開始した。

経緯について

平成4年当時は、厚生省の事業としても医薬分業支援センター事業はスタートしたばかりであった。市薬が構築する総合的な機能を持つ会営薬局は全国でも全く前例がなかったので、行政も我々の方にもとまどいがあった。しかし、薬務謀の成国課長をはじめとするスタッフの方々の熱心なご指導があり、一歩一歩前進していった。

もう一つの難しい問題は、この地域が港湾局、市住宅供給公社、九宅協の管理下にあり、住宅地としての厳しい建築協定、緑化協定の規細があったことです。建物の増改築昼もちろん、駐車場、収納庫、テレビのアンテナなどの設置や、商業地への転用は全く認められない地域であったので、国、県が指導する医薬分業支援センターの設立計画とは、大きなギャップがあった。

ひとつひとつ地道に、根気よく関係各位と話し合いをくり返すうちに、クリアーできる見通しがついたので、平成4年9月26日の代議員会に執行部案として提案した。大変な僅少差であったが、設率OKの議決がえられ、本格的にその設立準備がスタートした。

今だから話せるが、もし否決されておれば、それまでの行政をはじめとする関係団体への交渉過程からも、執行部は総退陣もやむをえないとの決意でのぞんだ代議員全であった。私自身も議長から30分の時間をもらって説明させていただいたが、票決を見た時のあの感動は今でも忘れられない。

会営薬局特別委員会(細井委員長)が発足し、検討の結果、設計はコートハウスを設計した西岡弘設計事務所に、建築は九宅協のメンバーの一つのSTアナイ(株)にお願いした。建設は予定通り進み財政面も、STアナイ(株)をはじめ関係各社の大変なご協力により、予算内で済み、オープンの日を迎えることができた。

今後は充実した運営方法を構築していかなくてはいけない。福岡市薬剤師会薬局は、第二次福岡医療圏の医薬分業支援センターとして、タイトルに揚げた4つのセンターの機能に基準薬局としてのOTC販売の5つの機能を充実させることである。具体的に述べてみたい。

備蓄センターについて

薬局業務運営ガイドラインには、全ての薬局は処方せんを応需しなければならない、と明記されている。そして、患者のための分業、すなわち面分業を推進させるに当って最大のネックとなるのが備蓄薬の問題である。これをクリアーする一つの手段が当センターである。

備蓄薬は、国立九州医療センター、地域の広域病院、そして会員の備蓄が困難な稀用医薬品を中心に選んでいく。6月末時点で約1000品目を備蓄している。また、単に備蓄するだけでなく、より機能アップをはかるために、当センターと市薬コンピューター(備蓄薬リスト)とを電話ケーブルで結び、当センターでも、会員薬局の最新の備蓄薬リストを紹介できるようにもしている。

分譲の方法は、向精神薬などのトラブルを防ぐために、依頼する時は、「医薬品分譲願」に薬局名をゴム印で押してあらかじめFAXで送信する。薬名の他に当センターの仕事の効率性アップのために受け取りに来る時間と添付文書の必要性の有無なども記入する。そして受け取る時には、研修カード、運転免許証など身分を証明するものの提示をお願いしている。価格は薬価で、今後は会員のデッドストックを購入する方法も検討する。

調剤センターについて

市薬は、面分業の推進にFAX分業を当面続けていく予定である。新設の国立九州医療センターでは全面分業の予定だが、処方せんの発行はコンピューターを利用してオーダーリングシステムをとる。

医師が端末機を操作して患者名を呼び出すと、再来ですでにかかりつけ薬局のある患者には、登録された薬局名が表示され、処方薬と共にプリントアウトされるシステムになっている。また、新患には、院外処方せん相談窓口で、ゼンリンの住宅地図をインプットさせたコンピューターを利用して、かかりつけ薬局選定の相談につとめる予定である。

当センターでは近くに薬局がなく、かかりつけ薬局を作れない患者のための処方せん調剤を目的にしている。そして、かかりつけ薬局の理念からも、当センターに来られた患者の中にかかりつけ薬局のあることが分かれば次回以降は、その薬局を紹介することは当然である。

結論として、当センターは形態としては、国立九州医療センターの門前に位置するが、その運営はいわゆる門前薬局にならないように、患者のため、会員のためのかかりつけ薬局の理念を貫いていく。

当センターのもう一つの意義は、次に述べる研修センターを機能させるための調剤の現場を提供するという大きな目的もある。

研修センターについて

面分業を推進させるため、そして全薬局の問題である休日、夜間態勢を整備するためには、全薬局の処方せんを応需できる態勢を構築しなければならない。そのためには、OTC薬局や漢方薬局など、調剤業者から長く離れている薬剤師の調剤実務の研修、薬剤師不足の中、未就業薬剤師の掘り起こしと研修などが必要である。

また、市薬が地域医療へ貢献する意味で重要な事業の一つに急患センターへ薬剤師を派遣する事業がある。いま、急患センターでは平日夜間診療が検討されている。そうなれば、今の出動人員では不足してくるので、出動できる薬剤師の育成が急務となる。その研修の場でもある。

一方、市薬では学術委員会の調剤実務研修会や各委員会が主催する各種研修会、処方検討会など多くの研修会を行っているが、これらは理論の研修会であるのに対し、当センターでは調剤実務の研修を計画している。

これらの意味で、当センターは面分業推進のための基礎になる重要な機能であるとの認識を持って、充実につとめたい。

在宅医療支援センター

高齢化社会を迎えるにあたって、第三の医療ともいわれる在宅医療は、薬剤師の地域医療に貢献する重要な事業である。行政、医師会、歯科医師会と歩調を合わせながらこの事業における薬剤師の役割を果たしていかなくてはならない。

この事業は、各区薬剤師会が中心になって進めなければならない一面も持つが、その中での当センターの役割を位置づけて在宅医療に貢献していきたい。

OTC販売について

基準薬局、かかりつけ薬局の理念にもあるように、地域住民の方のためにも、薬局の運営にOTC販売は欠くことのできない部門である。また、当薬局設立にあたって、地域住民の方々との話し合いの中でも、OTC販売は強い要望でもある。限られたわずかなスペースであるが、充実させていきたい。将来的には、介護用品の相談にも応じられる態勢を検討していきたい。

当薬局は、以上のような機能を持つ医薬分業支援センターであり、モデル薬局である。ようやく舟出したばかりであるが、今後、患者のため、会員のための薬局として、充実した運営を構築していきたい。

<私と薬> 薬剤と情報 日本薬剤師会医薬品情報委員 木村繁

AERAの2月21日号に“今年度、高校の保健体育の教科書に、初めて「薬の正しい使い方」の一節が入った”と書かれていた。そこで県薬の専務さんを通じて学校保健課の方へ尋ねてもらったら、早速数冊の教科書のコピーが送られてきた。その中の一冊、大修館書店のものにはつぎのような記述がある。(図説現代高等保健大修館書店 第9章 医薬品と健康)

欧米の医師が患者に薬を処方するとき「あなたの症状には、このような治療法の他にこういう方法があります。薬には、これとこれがありますがどうされますか。私はこの方法がベストだと思いますが…。」

欧米では、患者の同意を求めた上で処方することが常識となっている。

 薬について聞いてみよう。
 この薬は、何という名前の薬ですか?
 何に効くのですか。
 どんな副作用がありますか?
 他の薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?
 飲まないとどんな不都合が生じますか?

これからの高校生がこうした勉強をして卒業してくるということは大変な進歩だと思う。

それと同時に高校の学校薬剤師さんは、是非校長さんに話して、この部分の講義を担当していただきたいと思う。

私がいままでにハードカバーで買った英語の本はたった二冊である。アーサー・へーリーの“ストロング・メディシン”と、アルヴィン・トフラーの“パワーシフト”だけ。いずれも、横に訳本が並んでいるから大した英語力でないことがよく分かる。しかし、この2冊だけは自分の英語読解力のないことを自覚しつつも訳本の出るのを待つ気にはなれなかった。

前者は小説で映画にもなったので良くご存じの方も多いと思うが、シーリアという名の女性MRを取り巻く物語で、ところどころに薬剤師として思わず拍手したくなる言葉が出てくる。1984年の春の出版で、たまたま英会話を教えてもらっていたニュージーランドの先生に読んだかと尋ねられて、その年の自分へのクリスマス・プレゼントだと思って4千5百円の贅沢をした。今までの贅沢のうちではもっとも価値のあるものの一つであると思っている。しかし、この本の訳本が出たのは4年後であった。

一方、トフラーの“パワー・シフト”が出たのは、1990年秋で、ほとんど同時に訳本が出ている。いかにこの本が日本のマスコミの目を引きつけるものであったかを伺わせる。その年の暮れの若い薬剤師さんへの年賀状の添え書きには、すべて“パワー・シフト”を読みなさいと書いた。

この本の何が、私をそこまで引き付けたのだろうか?次の引用文を読んでいただけばご理解願えるだろう。


白衣の神

 白衣の神のそこなわれた権力の例を見てみよう。アメリカで医師が全盛期だったころ、彼等は医学上の知識を独占していた。処方箋はあたかも仲間うちの暗号のようにラテン語で書かれていて、ほとんどの患者は何も知らされていなかった。医学雑誌や医学書は専門家だけのものであった。医学会は素人には開放されず、医師は医学教育のカリキュラムのみならず、入学者までコントロールしていた。

 それとは対照的に、今日では患者達は驚くほど簡単に医学知識を手にいれることができる。パソコンとモデムを使いさえすれば、だれもが家からインデックス・メディクスのようなデータ・ベースにアクセスしてアジソン病から頬骨真菌症にいたるすべての病気に関する特定の文献を入手することが可能で、事実文献を読む時間のない普通の医師より、特定の病気に関する多くの情報を集めることができる。

 PDRとして知られている2,354ページの”医師机上辞典”はだれにでも容易に入手できる。

 週に一度、生涯教育番組を見れば、だれでもが医師教育用の高度に専門的な番組を見ることができる。こうした番組の多くには、“この番組は一般大衆には向かない”ということわりをつけてはいるが、見るか見ないかを決定するのは視聴者に委ねられている。

 アメリカではほかの日でも、中に医学に関する話題や報道がないニュース番組はない。木曜日の夜にはアメリカ医師会雑誌の記事のビデオが300以上の局で流される。新聞は医療事故ニュースを報道する。安価なペーパーバックを買えば、注意しなければならない副作用が何で、どんな薬と一緒に飲んではいけないか、どんな食事療法がコレステロールをあげたり下げたりするのかが素人でも分かる。

 それだけでなく、大きな医学的発見はまず医学雑諺に発表されるけれど、ドクターが郵便受けから雑誌を取り出す前に夕方のテレビニュースで報道される。

 要するに医師による知識の独占は完全に打ちのめされて、医師は神の座を降りたのである。

(Power Shift <Bantam> pp,7−8)

 

私が一般向けに薬の本を出した時に一番苦労したことは、専門的知識を何も知らない(実は、知らされていない)患者さんに与えることに対する非難にどのように答えたらいいかを考えることだった。

しかし、原稿を書いている途中で目にした、アメリカ薬剤師会の機関紙“American Pharmacy”誌の1994年4月号に出ていたGET THE ANSWERSキャンペーンに関する報道は私を勇気付けてくれた。

また、おそらく一般向けの医療用薬品の解説書としては世界ではじめてのものと思われる、イギリスのペンギンブックにあるMedicine(初版は1976年)の著書Peter Parishの言葉は大変参考になった。

その中でいつも私が引用する言葉は、Ignorance is bliss.というものである。そのまま訳せば、無知は至上の喜びであるということになるが、日本語にはすばらしい言葉が用意されている。「知らぬが仏」である。何も知らないでクスリ を飲んでいたりしたら、本当に仏さまになってしまう。

薬剤師として服薬指導をどうするかという問題は大変大きな問題である。一番楽なのは自分や自分の家族がその処方をもらった時と同じ気持ちで指導できることである。そのために薬剤師がしなくてはならないことがいっぱいある。

 プロフィール
   木村繁先生
   1937年生 56才
   愛知県 開局
   1960年 名市大薬学部卒業
   現在:日本薬剤師会医薬品情報委員
   著書:「医者からもらった薬がわかる本」(法研)

 

私が木村先生に初めてお会いしたのは94年春に米国視察旅行にでかけたときのことです。

幸運にもホテルのバーでとなりの席に座り、いろいろとお話しをうかがったのですが、先生こそあの有名な“医者からもらった薬のわかる本”の著者だと気付いたのはその翌日のことでした。

先日、産経新聞の朝刊でGet The Answers Campaignに関し先生が書かれた記事を読み感激して手紙を書いたところ、忙しいなか市薬ジャーナルのために送って下さったのがこの原稿です。

来る21世紀に薬剤師として社会に貢献しようと願う者にとってはなによりの文章をいただき、感謝いたしております。

<荒巻滋>

<欧米薬局レポート・9> オランダ 博多支部 千代吉塚部会 荒巻薬局 荒巻滋

5-4

昼食を終え美術館へ。レンブラント国立美術館とゴッホ美術館が隣接しており、その二カ所をはしごで見学。

ゴッホ美術館は、確か以前NHKでも放送されたが、日本の浮世絵の影響を強く受けた絵が沢山展示されている。オランダと日本の交流がずっと以前から続いているという事を実感させられる。またレンブラント美術館では夜警という有名な絵を見ることができる。その大きさもさることながら、このような貴重な文化財がガラスのケースも何もないところに置かれているというのは驚きだ。心無さ人に傷つけられたりはしないのだろうか。

これだけ沢山の貴重な美術品をきちんと保管するのは大変なことだろう。聞くところによると太平洋戦争中、奈良や京都の町にも空襲がなかったのも、日本への留学経験をもつアメリカ人の尽力によるところが大きいのだそうだ。物と情報をきちんと保管してゆく。そのような文化と習慣がヨーロッパの近代科学や薬学、そして薬局の発生と発展に大きく関わっているのではないかという気がする。

アムステルダムでは日本と同じくらい道幅が狭い。その上円状の運河にそって作られているため曲がりくねっていて非常に分かりずらい。まるで迷路のようだ。道は薄汚れ、人気のまばらな昼間の歓楽街に迷い込んだのではと錯覚してしまう。人がいようがいまいがおかまいなし。車がクラクションを鳴らし、遠慮なしに突っ込んでくる。歩道を歩いているからと油断は禁物だ。今日はヨーロッパ最後の日。異国の雑踏を名残惜しみながらホテルへと急ぐ。

5-5

今夕はホテルニューオータニでさよならパーティーだ。久々の和食と日本酒。旅の思い出を語り合い、みなで肩を組んでの大合唱の後散会となる。

宿泊先のホテルに戻ったもののこのまま寝てしまうのはもったいない。皆と一緒に夜のアムステルダムへとくり出すか。今夜のワールドカップで地元アムステルダムが勝利をおさめたせいか、町じゅう若者達で興奮のるつぼと化している。一杯気分で肩を組み、上機嫌で歩く姿は日本とおなじだ。

「今日は、はじめまして」などと知ってる日本語をやたら並べ立て話しかけてくる大柄の女の子。「どうして日本語ができるのか」とたずねると「柔道を習ったことがある、私の父はヘーシンクだ」などとジョークをとばす。このあたりの店にはドアもなにもついていない。幅約3mのうなぎの寝床のような店内では、ブラックミュージックに合わせてダンスに夢中。

その前を通りかかると店の中から、完全にできあがってしまった連中が“We Won Tonight”と大声で叫びながらこちらへ向かって走って来る。一瞬、殺されるのではと思う程の熱狂ぶりだ。フットボール見物で死者が出るというのもうなずける。店に入りウイスキーをあおり負けてたまるかと騒ぎまくる。

あっという間に時間がたち、ロック風にアレンジされたクワイ河マーチが勢いよく流れ出す。どうやらこれがラストの合図なのだろう。一人また一人と帰って行く。

店を出てまっすぐホテルに戻ればよかったのにハンバーガーを食べに立ち寄ったのが間違いの始まりだった。横の路地から、浮浪者が何人もこちらへ寄って来る。別の道で帰ろうと脇道に入る。さてどう行けばよいのだろう。完全に迷ってしまった。

歩いているうちにほっ立て小屋のようなものがぽつぽつ見えて来た。どうやらホームレスの人達が寝起きする地域に入ってしまったようだ。雨が降りだし体はがたがた。そういえば観光ガイドに“アムステルダムは世界のふきだまり、風車とチューリップをイメージして行くと幻滅するに違いない”と書いてあった。なるほど この表現はぴったりだ。

まともに行けば15分程の道程を、浮浪者達に道を阻まれたがため約2時間の回り道をして、苦労のあげくホテルにたどりつく。

5-6

4月16日早朝、バスでアムステルダム空港へ。トランジットのためいったんストックホルムへ立ち寄る。空から見たストックホルムは1週間前とはうってかわり一面の銀世界。雪が激しく降るなか我々を乗せたSAS556便は何ごともないかのように着陸する。

スウェーデンで馬鹿のように高価なビールを飲み時間をつぶす。酒税が極めて高率だということはスウェーデンの項でも記したが、こうやって単独で酒を求めると、いやでも実感できる。公立の医療機関の運営費をすべて酒税でまかなっていた時代があったと聞くから、酒好きの私にはとても異常としか思えない。

一面の銀世界を見ながらこの10日間を思い起こしていると成田行きSAS985便出発の時間となる。

5-7

4月17日、成田は晴れ。気組約20℃でストックホルムとは約20度の差がある。とにかく暑くて息苦しい。

ヨーロッパの薬局・薬剤師の歴史や文化に触れ、実際に行われている業務を見学し、日本とのギャップをいやという程見せつけられた旅だった。気候の差も手伝って、まるで異次元の世界から帰ってきたような心境だ。また明日からは現実の世界へ戻らねばならない。

今回の貴重な体験を生かし、さらに充実したものへと努めてゆこう。

欧州編 終り

<会員の広場> 八十の手習い英会話 清水貞知

FUSAKOさんの英会話、毎月楽しく拝見しています。

薬剤師会誌と称するものは多々あれど、このように英会話のコーナーを設けている会誌等は真に珍しい。アジアの門戸、福岡市薬ならではの試み、大いに誇っていいと思います。

処で、私が言うのもオコガマシイが所詮、外国語は外国語、習うよりは慣れです。

いくら万巻の本を読んでいても、知識としての言葉を知っていても、イザその場に望んだら、正直な所ドギマギとして中々言葉は出て来ないものです。私にもその経験があります。

第一、聞き取る事さえ容易ではありません。一口に英語といっても出身地によって千差万別特にニューヨーク靴りのひどいアメリカ人などに出会ったら最後お手挙げです。

私は予てから努めてTVのあちら物は字幕なしに観ていますが、あれば矢張りそちらの方に目が行ってしまいます。

その点、時事問題や政治、経済関係の話題ともなると慣用語や特定の用語が沢山出てきますので、それをKeywordとして、むしろ大意を掴むのに便利です。

とは言え、皆さんも痛感しておられるでしょうが、頻繁に略語が出て来るのには閉口します。

この傾向はあちらに限らず日本の新聞でも同じことですが最近は何かと言えばリストラ、インフラ等の氾濫、それらは、もう慣用語化されてしまいました。

極最近“THE JAPAN TIMES”や“THE TIMES”それに“NEWS WEEK”等によく出て来る略語と言えば、GATT,MFN,MTN,FSX,IRA,IFAP,その他IAEA等ですが、時には和製の英語JITAN(時短)とかKAROSHI(過労死)等が臆面もなく英字新聞にも、お目見えする事があり、恐れ入ります。

ここで「ClintonやMajorの演説に何の抵抗も無く耳を傾けている」などと飛んでもない事を言う積もりはありませんが、その点ガリ国連事務総長やアラブの高官等、英語国民でない人達の英語の方が余程私達の耳には馴染み易いようです。

これらの言葉は平素“THE JAPAN TIMES”や“NEWS WEEK”等に接しておれば、さして違和感は覚えないと思います。

試験勉強ではないのですから、何も理解する必要は無く、サラッーと読み流して置けばよいのではないでしょうか。

処でその“THE JAPAN TIMES”ですが、この大福周市にそれを販売している箇所は、博多駅のキオスク1箇所だけで、紀伊国屋書店にも積文館にもありません。図書館にしてもそれを備えているのは、九大、福大(その他の大学にも勿論ある筈です)のみ、大学以外は県立図書館にも市立図書館にも置いてありません。県立図書館には“NEWS WEEK”と英文毎日があるだけです。

鳴り物入りのユニバーシアードも間近だというのに、些か寂しいとは思いませんか。やれ「国際化、アジアの拠点福岡」等と肩肘張って見ても未だ未だのようです。図書館を一瞥すればその地方の文化の程度は図られるといいます。

処で英会話の話ですが、私が最初に外国人に接したのは、もう67年も以前、旧制中学を卒業したての頃でした。

その頃、姉が大連の星ケ浦に住んでいたので卒業後1年浪人をしていた時期、転がり込んでいました。

大連も星ケ浦と言えば市郊外、絶好の避暑地、夏になるとハルビンや天津辺りから大勢の米英露その他外人客が避暑に訪れて来ていました。

初めて接する外国娘達の肌の綺麗なこと、そしてキビキビした肢体の美しさ、それに合わせて美貌、目から鱗が落ちる想いでした。

顔を合わせ何となく、挨拶を交わしている内に次第に心安くなり、果てはテニスなども一緒にやるようになりました。そこで特に懇になったのがポーランド娘Lisaでした。彼女の日本娘には無い雰囲気と美貌は自分の若き頃の心をゆすりました。

その内、夜の海岸を唯二人して散歩するようになり、といってもこちらはロクに英語も喋れず愛の告白どころではありませんでした。お互い片言の英語を喋りながら手を携え歩くだけです。それでも何となくお互いの意思は通じました。但しあの時、一度も接吻は愚か、抱擁一つしなかった事は、今思い返しても無念です。

言葉ってものはそんなものです。俗に言うbodylanguageでも何とかなりますが、日用語なら兎も角、これが薬に関する事だと手振り見真似だけで済ますわけにも行きますまい。

職業上、特に医療上の問題となると絶対正確性を求められます。それにはtechnical termsをマスターする事も必要ですが、それより「習うより慣れろ」の一言に尽きます。それには外国人と直接接して言葉を交わす以外にはありません。

そこでFUSAKOさん、一つ提言ですが、「百尺竿頭一歩」を進め、この際、週1回でも良いから仲間で英会話の勉強会を持って見たら如何でしょうか。

恐らく希望者は然程多くは無いと思いますから寧ろその方が会話の勉強には好都合です。年齢や職種別には関係ありません。私がこの講習を受け始めたのは9年前、75才の時からです。

現在もずっと続けていますがこ勿論教室内の最年長者です。受講者は大方30〜50代のオバサン達、男性は定年退職者の数名です。

英会話を始めて気づいた事は、それまで読んでいた英文医学雑誌等の微妙な表現が納得して理解出来るようになった事です。これは意外な収穫でした。たとえ病院勤務者であってもきっとそれなり獲るところはあると思います。

要は先ず始める事です。

蛇足ですが:

GATT
General Agreement on Tariff and Trade
関税及び貿易に関する一般協定

MFN
Most−favored Nation Treatment
最恵国待遇

MTN
Multilateral Trade Negotiations
多国間関税引下げ交渉

IAEA
International Atomic Energy Agency
国際原子力機関

IRA
Irish Republican Army
アイルランド共和国軍

IFAP
International Federation of Agricultural Products
国際農業生産者連盟

FSX
Fighter Support X
次期支援戦闘機

(H6.4.20)

<会員の広場> 青山敏信先生のご退官にあたって 九州大学医学部附属病院薬剤部 大坪健司

九州大学教授・医学部附属病院薬剤部長として努めてこられました青山敏信先生は、平成6年3月31日をもって停年を迎えられご退官されました。

先生は、昭和28年、九州大学医学部薬学科をご卒業、九州大学医学部附属病院薬剤部にご入部になり、当時薬剤部長であった松村久吉教授(薬学部薬剤学)の指導のもとで薬剤業務と研究に専念されました。中でも薬剤学助教授であった井口定男先生から、ガスクロマトグラフィーによる医薬品の微量分析法の確立について直接指導を受けられたことは、その後の医療薬学が薬物の体内動態に関する研究を軸として今日の発展を遂げた礎となりました。

また昭和38年からは前教授・薬剤部長堀岡正義先生の指導のもと昭和40年以降非常勤講師として薬学部で教鞭をとられ続け、その後の薬学教育の発展に大いに貢献されました。

昭和42年、研究掛長に就任されてからは、医薬品を薬剤・製剤学の分野から薬剤師の立場で捉えた研究にさらに研鏡され、昭和48年、薬学博士となられ薬剤業務を通した研究の貴さを自ら示されたことは、若い薬剤師にとって大きな励みと手本となりました。

昭和50年副薬剤部長に、さらに昭和54年、助教授に昇任され医学教育を通して高度医療に貢献する薬剤師の育成に努められました。薬学研究科大学院生の教育研究を担当されたことは、先生の医療薬学を学問分野として確立すべきとの自らの強い信念の表れであります。

昭和62年に教授・薬剤部長に就任されてからも、かわることなく研究室で学生と一緒に実験に余念の無い毎日を過ごされました。平成4年、薬学研究科に医療薬学専攻が独立専攻として新設されたことは、このような先生の薬剤師としての教育研究に対する真撃な態度と研鑚の賜であります。

この間、先生は強い責任感と的確な判断力を持って医療を取りまく社会情勢をいち早く捕捉され、全国薬剤師の指導的位置にある九大病院薬剤部を牽引されてきました。

一方、先生の人間味に溢れたお人柄は、薬剤部職員、研修生や学生にも身近な親しみを感じさせました。この他に類を見ない先生の人望と先見性は薬剤師のみならず広く企業や研究者からも信頼され、薬剤師会や多くの学会の運営と発展にあって中枢としての役割を果してこられました。

国内においては日本病院薬剤師会で理事を、九州山口薬学会においては会頭を歴任された先生は薬剤師職能の向上に努められると同時に、早くから国際的な視野にたって活躍できる薬剤師の育成を目指してこられました。

とくに先生のご専門である注射薬中の微粒子に関する研究は世界的な評価を受け、多くの内外の学会や研究会において特別講演や招待講演をされ、国際PDAと直結した日本PDAを設立のうえ初代会長に就任され、併せて中央薬事審議会日本薬局方部会委員として、医薬品に関する国際的ハーモナイゼーションやバリデーションの確立に貢献されるなど、名実ともに我が国の先進的な薬学研究者として、薬剤師としてご活躍になりました。

薬剤師や医療を取りまく環境は、この数年において大きく変化し、薬剤師としての卒前教育と研修、卒後教育や生涯教育の在り方が大学教育の一貫として問われてきました。また、薬剤師機能の実戦の場として病棟活動や医薬分業など、いずれも行政に先行するほどの勢いであるこはご承知の通りです。

この変化の早さに青山先生は、予想を越えるものと自戒されることもありました。しかし、薬剤師の環境は薬剤師自身の手で改善すべきものと強い信念をもって取り組んでこられました。いま、薬剤師が自らの手綱を緩めたら一生報われることはないと、この数年言い続けられてきました。

とくに医薬分業にあって処方検討会の開催と支援につきましては、先生のそのような姿勢の一つであります。

このように先生は40年の永さにわたり、九大病院薬剤部において薬剤師職能の向上と教育研究に全力を注がれ、良質な医療の実現に向け、卓越した識見と先見性に満ちた指導をされ多くの後進を育成されてきました。後進の多くが病院や保険薬局で薬剤師として、第一線で活躍できるもの先生のお蔭と感謝の念に絶えません。

先生は現在、第一薬科大学で週に何日か教鞭をとっておられます。ご退官後も薬学生の指導をされていますことに、いかにも青山先生らしさが感じられます。

筆を置くにあたりまして、青山先生からご指導ご高配いただきましたことに、私ども薬剤師一同厚く感謝申し上げますとともに、いつまでもご健勝であられますことを心よりお祈り申し上げる次第でございます。

(写真提供者 天野久高氏)

〔フレッシュさん紹介〕 私と水泳 南支部 井尻部会 三ヶ森調剤薬局 中川光博

はじめまして。4月より市薬に入会させていただきました。私の勤務先は八幡にあり、毎日1時間半もかけてはるばる通勤しています。市薬には自宅が福岡市ということで入会させていただきました。

現在私は地域の子供たちを集めて水泳指導を毎週1時間、水曜日の午後、福岡市の南市民プールで行っています。対象は小学生で現在7名の児童を教えています。プールで元気に泳ぐ子供たち、みんなの元気いっぱいの顔をみるのがとても楽しみで、私にとっても一週間のリズムをつけてくれる楽しい日課になっています。

子供たちは初めはまったく泳げません。プールの水に顔をつけることが出来ない子供も多くみられます。中には今日は学校で水泳の授業がある、水着は忘れたことにすると言ってお母さんを困らせていた子供もいました。ご両親にしてみればスイミングスクールにかよわせるのもご心配なようでした。

そういう子供たちをおじちゃんが教えて上げるからと集めて、初めはいっしょに遊んであげることから始めています、「水中かけっこ」「水中ジャンケン」「水中にらめっこ」「宝さがし」「水中おにごっこ」友だちと遊びながら水とも友達になりましょうといって教えています。水泳をしようと思ったら何よりもまず水と仲よくなることからスタートです。

無理して泳がすより楽しませています。そうすればいつかは泳げるようになるものです。他人の半分の期間ですんなり上達していく過程もすばらしいことですが、他人の10倍もの期間を費やして習得していく過程も同様にすばらしいことです。それぞれに価値があると思います。

こんなへたくそな子供たちですが、1年に1度、水泳大会に出場しています。50mクロール、平泳ぎ、背泳に頑張っています。中には3位内に入って賞状をもらってくるじょうずな子供もいます。

将来は勤務先の調剤薬局で喘息児、鼻炎児等の水泳教室などを行い、地域の皆様方の健康にお役にたったらと思っています。

■■トピックス■■ 市薬学術委員会

プロスタグランディン製剤(PG)を消化性潰瘍につかってみたら!

PG製剤は攻撃因子抑制効果と防御因子強化作用の両方を備えた薬剤である。現在、臨床応用されているものは、PGE1誘導体のオルノブロスチール、ミソプロストールとPGE2誘導体のエンプロスチールの3剤である。

(1)オルノブロスチールは血小板凝集抑制作用、血管拡張作用、胃酸分泌抑制作用を持つ、1日20ugの経口投与で抗潰瘍作用を持つが、下痢が1.8%あった。

(2)ミソプロストールは構造的に酸分泌抑制作用がより強く、平滑筋収縮作用がより弱い薬剤、1日800ugの投与で、H2ブロッカーに匹敵する位の抗潰瘍作用がみられるが、下痢が6.6%あった。又、NSAID惹気の胃・十二指腸粘膜障害を防止する作用も認められている。

(3)エンプロチールは酸分泌抑制作用が非常に強く、インドメサシン潰瘍にも強い抗潰瘍作用がみられる。1日50ugの投与でH2ブロッカーに匹敵する効果がある。下痢は2.3%あった。 その他PGは細胞保護作用(サイトプロテクション)や血流低下防止作用、ガストリン上昇抑制作用がある。

ちなみに、H2ブロッカーやプロトンポンプ阻害剤は副作用として高ガストリン血症を生じ、細胞保護作用も無い。PGとの併用で前者の欠点を補うことが出来、優れた効果が期待できる

Vol.30,NO.41994JJSHP
(日本病院薬剤師会雑誌)

アンモニアと抗てんかん剤

アンモニアの臨床症状は嘔吐・痙攣・意識障害・ときには致死の経過をとることもあり、痙攣閉値を低下させようとする中枢神経にとって有害物質である。抗てんかん剤のフェノバビタール(PB)、カルハマゼピン(CBZ)、パルプロ酸ナトリウム(VPA)による血中アンモニア値の調査で、VPAの単剤及び併用時が最も高く、単剤より併用時の方が血中アンモニア値が高くなる傾向があった。

機序としては、肝機能障害の指標であるGOTやGPTとの相関関係がみられなかったことから、肝機能障害によるもので無く、尿素サイクルにおける酵素活性の細制、ミトコンドリア機能障害などによる窒素代謝異常と考えられている。

このVPA誘発性高アンモニア血症は食餌に関与し、蛋白質及び糖脂質の摂取により高値になり、空腹時のVPA服用は高アンモニア血症を誘発しないという報告もある。

Vol.30,NO.41994JJSHP
(日本病院薬剤師会雑誌)

小児体温の特徴と測定法

小児の体温は年齢、季節、時刻、食事、環境温度(入浴)、運動、噂泣などの条件で変化しやすい。活動的な小児ほど平常体温は高く、1日では午後2時〜5時が最高温度を示し、食事前後では平均0.4度の差が見られる。

入浴後の高体温は季節や室温にもよるが、約30分持続する。一般に元気で、食欲も普通であれば、37.5cc以下は正常範囲と考える。しかし、37.5度以下であっても、機嫌など一般状態の観察が重要の場合もある。ヒトの蛋白質は42度以上で変性し酵素活性に変化を生じるので、長時間持続すると生命が危険である。

又、7才以上の小児では、38−40度の間の急な発熱だけで臓器障害が悪化することはない。しかし幼児や乳児においては、発熱の感染における生体の防御反応絶え得ないかも知れないので、積極的に解熱剤は使用した方がよい。

新しい経口血植降下薬の話題

1) a−グルコシダーゼ阻害剤:アミラーゼ、マルターゼ、a−dextrinasa、スクラーゼを阻害して澱粉や庶糖の消化を遅延させる作用がある。グルコース、果糖への分解が緩徐に起こるので腸管より単糖の吸収が遷延し、血糖の上昇が徐々で、高血糖が抑制される。

2) インスリン抵抗性解除剤:障害を受けているインスリン受容体の機能を復元する。モデルラットで高インスリン血症、高血糖・高中性脂肪血症が改善された。ただ、インスリンの少ない状態では、無効であった。又、正常ラットに投与しても低血糖は来さない。

ユニークな作用で従来の薬に比べ、降下はマイルドで、しかも低血糖は少なく、食事療法の次にくる比較的安全な薬剤であると思われる。

お知らせ

都道府県薬剤師会 社会保険担当理事 各位

株式会社 薬事日報社
弊社発行「社会保健薬価基準1994年4月版」改訂についてのお願い

拝啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
また、この度の弊社発行「社会保健薬価基準1994年4月版」の斡旋販売に際しましては、格別のご配慮をいただき誠にありがとうございます。
 さて、本書の記述の一部に誤りがあることが判明いたしました。
 謹んでお詫び申し上げますと共に、下記の通り改訂させていただきます。
 ご多用中の折柄、誠に恐縮でございますが、会報等を通じてご利用いただいてる先生方にお知らせいただければ幸甚の至りです。何分ともよろしくご高配のほどお願い申し上げます。
 尚、本書ご購入の先生方、本年8月無料配付予定の「1994年8月追補」にも、この件の正誤表を掲載する予定です。
 取り急ぎ、お詫びかたがたご連絡まで。
                           敬 具
              記





 

 

会議報告

【平成6年度第1回理事、監事会】

日 時
平成6年5月18日(水)午後7時

議 事

1.会長あいさつ

2.報告事項
 (1) 会務報告
 (2) 委員会報告
 (3) 学薬、勤務部会、女子薬、商組報告

3.協議事項
 (1) 役員業務分担について
 (2) 平成6年度の事業について
 (3) 委員会構成について
 (4) 会営薬局業務開始について
 (5) 新設特別委員会について
 (6) その他

 

【第2回理事、監事会】

日 時
平成6年6月7日(火)午後7時

議 事

1.会長あいさつ

2.報告事項
 (1) 会務報告
 (2) 委員会報告
 (3) 学薬、勤務部会、女子薬、商組報告

3.協議事項
 (1) 今後の本会運営について
 (2) その他

委員会報告

【広報委員会】

日 時
平成6年3月9日(水)午後7時30分
出席者
木原常務理事、樋口、坂田、橋口、荒巻各委員

議 事

1.市薬ジャーナル3月号の読み合わせおよび編集について

 特集としては今回も在宅ケアを取り上げ、博多保健所の予防課長と在宅ケアホットラインの主査を迎えての在宅ケア研修会と在宅ケア実態調査、そして医師会在宅医療検討委員会での報告を入れる。

2.表紙写真について

 福岡市薬剤師会薬局が竣工になったことから表紙に使う。撮影は樋口委員にお願いする。

 

日 時
平成6年4月5日(火)午後7時30分
出席者
木原常務理事、樋口、坂田、橋口各委員

議 事

1.選挙公報と市薬ジャーナルの袋詰め作業について

 選挙公報を急ぎ発送する必要があったことから、選挙管理委員会と合同で作業をする予定であったが、事務局の都合で取り止めた。

2.市薬ジャーナル3月号の反省および委員会の解散

 

日 時
平成6年6月6日(月)午後7時30分
出席者
木村会長、冷川副会長、樋口委員長、富田、織田、坂田、荒巻各委員

議 事

1.広報委員会発足について

 冷川副会長より、広報委員会発足の経緯について説明があり、引き続き各自自己紹介を行った。

2.今後の市薬ジャーナルおよび広報活動の在り方について

 木村会長より、県薬広報委員時代の経験を生かしたアドバイスを頂いた。
 取り合えず年4回の発行(7月、9月、12月、3月)でスタート。
 また、今回から、会員の移動のコーナーは、県薬誌と重複するので、掲載はとりやめることになった。
 更に、内から外への広報活動の提案がなされた。

 

各支部総会報告

【第17回博多区薬剤師会定期総会】

日 時 平成6年5月14日(土)午後5時
会 場 ホテルステーションプラザ
次 第
 1.開会挨拶
 2.会長挨拶
 3.来賓祝辞
 4.議事
  報告第1号
   平成5年度 支部運営事業報告
  報告第2号
   平成6年度 市薬代議員会報告
  議案第1号
   平成5年度 決算承認の件
  議案第2号
   平成6年度 運営計画決定の件
  議案第3号
   平成6年度 予算及び会費決定の件
  議案第4号
   任期満了による役員選挙
 5.閉会挨拶
※懇親会

 

【早良区薬剤師会総会】

日 時 平成6年5月10日(火)午後7時
場 所 喜水亭
総 会
 1.司会の辞
 2.早良区薬剤師会会長挨拶
 3.福岡市薬剤師会会長挨拶
議 事
 4.平成5年度事業報告
 5.市薬代議員会報告
 6.平成5年度決算報告
 7.監査報告
 8.平成6年度事業計画
 9.平成6年度予算案
 10.質疑応答・採択
役員選出
 11.支部長遠出
 12.新支部長挨拶
※懇親会
 1.挨拶
 2.来賓挨拶
 3.乾  杯
 4.万歳三唱
 5.閉会の挨拶

去る5月10日、定例の早良区薬剤師会総会が行なわれました。今年は役員改選の年に当り、協議の結果私が会長となりました。実はもっと適任の先生方が大勢いらっしゃるのですが、私が長になった方が皆さんの力を結集しやすいという事だと理解しています。

さて、今年度の事業の重点目標は組織の強化と在宅医療への取組みです。

第1点に関しては、前任の清水先生は何事も一人で早良区を背負ってこられたのですが、いざ後任を、となると、それだけの仕事を一人でこなせる方はなく、理事制を引いて皆で役割を分担充実させ、協力して早良区薬剤師会を築いて行こうという事になりました。若い先生方の力をお借りする良い機会になると思います。

組織に関してもう一つ大きな進歩ではないかと自負している事は、勤務薬剤師担当理事を置いた事です。勤務薬剤師の先生方にも、薬剤師会の会員だという自覚を持って頂き、積極的に支部活動にも参加して頂きたいと思っています。又、将来的には各理事の元、委員会を組織する所まで力をつけていきたいと考えています。

第2点は在宅医療への取組みを最優先させた事です。福岡市医師会がきちんと組織されている以上、それに対応する薬剤師全の組織もきちんと作り上げておかなければ、10月の診療報酬改正以降、医師会が動き出した時に大混乱になるのではないかと危惧して組織化を急いでいます。

どちらも先駆的な試みなので試行錯誤の連続ですが、幸いにも副会長以下、専務、理事、部会長の各先生方の非常に協力的な姿勢でスムーズに動き始めています。各先生方には大変感謝しています。

具体的な続報は次回の支部だよりでお知らせできると思います。御期待下さい。

早良区薬剤師会会長 橋口扶佐子

 

【南区薬剤師会総会】

日 時 平成6年5月20日(金)午後7時
場 所 市薬第一会議室
議 題
 1.県薬役員報告
 2.市薬役員報告
 3.会費変更の件
 4.石井道子参議員選挙の件
 5.南支部役員改選の件
 6.決算報告
※懇親会 岩戸昼

広域処方せん応需及び在宅医療参画の為にはまず部会内部の協調態勢を整備する必要がある。6月中に5部会を開催し意見交換して一般の活性化をはかりたい。

縦横の情報交換活性化をはかり、個人プレイからチームプレイへ移行出来る態勢をつくりたい。

 

 

【城南支部定期総会】

日 時 平生6年5月17日(火)午後7時
場 所 西新福寿飯店
総会次第
 1.開会挨拶
 2.支部長挨拶
 3.来賓祝辞
 4.議事
  報告第1号 平成5年度 事業報告
  議案第1号 平成5年度 決算承認の件
  議案第2号 平成6年度 運営計画の件
  議案第3号 平成6年度 予算決定の件
  議案第4号 役員改選の件
 5.閉会挨拶
※懇親会

城南支部の年に1度の支部総会にあたり一言ごあいさつもうしあげます。

去る3月末県薬総会も終わり、わが支部から長年県で活躍しておられた宮崎先生が副会長に選ばれました。

4月末の市薬代議員総会では、市薬では初の役員選挙があり、本日ここに見えておられる木村会長・冷川それに中島・長谷川の三副会長がきまりました。これからの市薬運営にあたり応援できる方は申し出てください。年間の会費もさがり101,000円です。

さて面分業の方はこの3月から国立中央の移転に伴い城南区にも日に20枚位出ています。九大は金は県、実務は市という体制ですがそろそろでき得れば金のほうも市薬でみてほしい様です。南はあいかわらず日に30枚では市薬のお荷物です。人をへらさねば年間600万位かかります。

百道の市薬センターも4月半ばお披露目もすみ薬剤師2名常勤です。7月から実動いたします。

支部の方では薬と健康の保健所の行事も例年どうり終わりました。もっと友泉・七隈部会の方々の支援がのぞまれます。

ソフトボール大会は例年どうりまた優勝しました。連勝を続けたいものです。エースの藤野先生が糖尿病で欠場です。体に気をつけてください。

また市薬で商組・会計・専務と大奮闘の合澤先生が年末入院されました。会の仕事が多すぎた事はたしかです。あとを受けて会計を助け新年度の予算編成にあたったのが松島先生です。

支部研修会も、もっと回数をふやしたいと考えています。福大薬理学の宮本先生の「エイズと漢方」早良区の新宮先生の「分業の10年と溶連菌感染症」と城南区と早良区の先生が夜間にも拘らずかけつけていただきました。

今後は循環器・高血圧・糖尿と続けたいと考えています。面分業につなげる一助となれば幸いです。皆様の希望があればお知らせください。

基準薬局について。よその支部と考えかたの差がありすぎるので、すこし改める必要があります。「どこからきても処方せんをうけるのが薬局でそのほかは一般販売業」ということに一年のちにはなるのでは。

学校薬剤師について。城南支部ではすぐに対応し一人一校にしました。西・中央もそうなりました。急患センター出動と学校薬剤師になるのは薬剤師としての義務と考えます。皆さんふるって参加してください。

あとは支部から各委員を選んで市薬剤師会に送り込んでください。

支部長 栗田邦彦

城南支部総会便り

先の5月17日(火)西新福寿飯店にて、午後7時より、平成6年度城南支部定期総会を開きました。出席者は36名中23名。

会に先立ち「県薬局業務運営ガイドライン運用指針」のテーマで、県責務課の清沢先生にわずか20分間でしたが説明をお願いしました。全員、熱心に傾聴しました。

その後から、総会に入り、レジメに沿って進められます。支部長挨拶は時間の節約とあらかじめプリントを用意され、後で各自読むこととし、来賓祝辞は木村新会長と冷川新副会長にいただきました。議事に入り、議長はアップル薬局の浦本先生、松島副支部長による5年度の事業報告から始まり、次々に議事は審議され、最後は新役員の改選で、支部長、副支部長が全員の拍手でもって決定されました。

後はそのまま懇親会に入り、会員相互の親睦を深めました。

今回の総会のポイントは、何と言っても役員改選です。新役員が満場で承認されたことは支部の会員の協力を裏打ちされて、心強いスタートであると思われます。今回の予算のなか、支部研修会の充実、支部運営委員会の充実を目的に、それに関する費用の大幅の増加が認められました。

この事からも、支部活動の強化が伺えます。面分業、在宅医療、とテーマは一杯の今の時期、「今やっておかなければならない」という会員の認識が深まったためと思われます。その会員の意見を吸い上げて、支部として活動を深めていけるものと思われます。

新たに設置された在宅管理委員の合澤先生を始め、どの役員の先生方も意欲に燃えてあり頼もしいかぎりです。また、社保、薬局など、各委員は市薬での活動も大変ですが、そのままの機能に停まらず、支部に置いてもその機能を発揮し、市薬と支部の連携もスムーズに行えるものとしたいと期待されています。

目まぐるしいこの時期、栗田支部長を中心に、城南支部の平成6年度、ホットなスタートを切りました。

 

城南支部役員

支部長   :栗田
副支部長  :台澤、瀬尾
会計    :坂田
社保委員  :山本
組織委員  :大隈
薬局委員  :満生
在宅管理委員:合澤
監事    :松島
広報委員  :坂田

報告 坂田

 

【中央支部定時総会並びに懇親会】

日 時 平成6年5月26日(木)午後7時
場 所 セントラルホテルフクオカ
定時総会次第
 1.開会のことば
 2.支部長あいさつ
 3.来賓祝辞
 4.議案
  第1号議案
  平成5年度収支決算及び事業報告
  第2号議案
  平成6年度事業計画案について
  第3号議案
  平成6年度収支予算案について
  第4号議案
  平成6年度会費決定の件
  第5号議案
  中央支部役員の改選について
 5.その他
  1.新入会員の紹介
  2.中央支部選出県薬並びに市薬代議員の紹介
  3.平成5年度被表彰者の紹介
  4.高齢会員祝彰者の紹介
  5.中央支部会員功労祝彰者の紹介
  6.閉会のことば
※懇親会

福岡市薬剤師会中央支部総会

5月26日(木)7時より、セントラルホテルフクオカに於て、中央支部総会が会員多数の出席のもと開催された。今年は若い先生方の出席が目立ち、会としては喜ばしい限りである。

第1号議案から第4号議案まで、賛成多数で承認された。その後、役員改選が行われ、新支部長に梅末芳彦氏、副支部長に樋口昌嗣氏、監事に西森基泰氏と中野佐氏がそれぞれ運印された。

引き続き別室に於て、懇親会が県議の早麻、内田両議員、市議の久保田議員のご釆席を賜り盛大に催された。

梅末新支部長の挨拶に始まり、永年支部活動にご尽力頂いた三津家、古賀、松枝、西森の先生方に会より記念品が贈られた。

今回は宴たけなわの頃、空くじなしの抽選会が行われ、各自大きなお土産を手に手に散会した。

(樋口)

 

【西区薬剤師会総会】

日 時 平成6年6月19日(日)午後3時
場 所 三四郎
定時総会次第
 1.開会の挨拶
 2.支部長挨拶並びに市県代議員会報告
 3.会計報告
 4.監査報告
 5.その他
   西区三師全 会営薬局研修センター
   在宅ケア 備蓄リスト デッドストック
   基準薬局 薬局ガイドライン
   組織の強化
 6.質疑応答
  3時30分
※懇親会

 

部会だより

5月28日(土)7時より中洲“すみ川”に於て、六本松部会を開催した。13名の会員の中8名の先生方が出席され、前支部長の光安先生、副支部長の平島先生も駆け付けて頂いた。

今回は二期四年間市薬の会長を務められた三津家正友先生と、同じく県薬の副会長を務められた古賀隆先生の永年の労をねぎらい、市学薬の副会長に就任された小松秀美先生のご活躍と親睦を兼ねて開かれた。

アルコールの杯を重ねるごとに、話に花が咲き時の経つのも忘れ、和気あいあいのうちに散会した。 

(樋口)

 

【学薬のページ】

 

プール水の検査について福岡市学校薬剤師会 会長 木村英樹

プール水の検査は従来学校薬剤師各自で、残留塩素・pH・細菌検査・過マンガン酸カリ消費量・腰洗槽の残留塩素について検査していましたが、本年度からは、細菌検査(大腸菌・一般細菌)と過マンガン酸カリ消費量については、試験センターで2回(7月と9月)行うことになりました。ですから、この2回分については個人では細菌検査と過マンガン酸カリ消費量は省略して頂いて結構です。なお、報告用紙が授業プールと開放プールが別形式になりましたので、ご注意下さい。

*開放プールについては従来通り、残留塩素(プール、腰洗い槽)・pH・細菌検査(サンコリ試験紙による大腸菌と一般細菌)・過せンガン酸カリ消費量について検査して下さい。(2回)

プール水の採水について

1.採水びん(細菌検査用のガラスびんと化学検査用のポリびん)は、7月1日以降に試験センターの方に取りに来てください。(備付けのビニール袋に入れてお持ち帰り下さい)

2.細菌検査用のびんはチオ硫酸ナトリウムを加えて(残留塩素をころすため)滅菌しています。ふたにはアルミホイルがかぶせてあります。アルミホイルをとらずにつけたままで、びんの開閉をやって下さい。このびんで直接プールから採水するのではなく、化学用のポリびんに汲んで移して下さい。

びんの口等が細菌汚染されないよう注意してください。ふたにはアルミホイルをつけたままの状態で搬入してください。

3.細菌検査用も化学検査用もぴんにはいっぱい採水して下さい。

*9月の検査についてはおって連絡致します。

会 務 日 誌 (平成6年3月〜5月)

3月1日 福岡都市圏薬剤師会議説明会 19:00
  3日 処方検討会(Bブロック) 19:00
     社保委員会 19:00
  7日 金宮薬局特別委員会 19:00
     選挙管理委員会 19:00
     広報委員会 19:30
  8日 県薬代議員会予備会議 19:00
  10日 処方検討会(Cブロック) 19:00
     会営薬局建築完成引渡
  11日 在宅ケア研修会 19:00
  15日 会営薬局開設検査
     学術研修会 19:00
  16日 薬局委員会 19:00
     県薬務課会営薬局視察
  17日 処方検討会 19:00
     県薬代議員予備会議 19:00
  18日 第2回医事専門委員会医療救護部会 16:00
  22日 市衛生局会営業局視察
  23日 会営薬局竣工式 10:00
     三役会 19:00
  24日 処方検討会(Aブロック) 19:00
  25日 県薬調剤報酬改正説明会 14:00
  26日 吉村剛太郎国政報告会 13:30
  28日 理事会 18:30
  29日 薬価改訂説明会(中央、南、東) 19:00
  30日 薬価改訂説明会(西、早良、城南、博多) 19:00
4月1日 健康づくり財団委員会 16:00
  2日 東病院かまたに先年講演会 19:00
  5日 監査 13:30
     広報委員会 19:30
     選挙管理委員会 19:00
  7日 処方検討会(Cブロック) 19:00
  9日 早麻清蔵君を囲む躍進の集い 11:00
  12日 金営薬局特別委員会 19:00
  13日 市薬代議員会運営委員会 19:00
  14日 処方検討会(Dブロック) 19:00
  15日 会営薬局落成披露宴 11:00
     診療報酬改訂説明会 19:00
  16日 部会連絡協議会 15:30
  18日 選挙管理委員会 19:00
  19日 学術委員会 19:00
  20日 顧問会 19:00
     急患委員会 19:00
  21日 処方検討会(Aブロック) 19:00
  22日 三役常務会 19:00
  24日 代議員会 11:00
  25日 山崎拓懇話会 8:00
  28日 三役会 19:00
     処方検討会(Bブロック) 19:00
5月6日 支部長会 19:00
     処方検討会(Dブロック) 19:00
  12日 三役会 19:00
  16日 学術委員会 19:00
  18日 理事会 19:00
  19日 処方検討会 19:00
  20日 市計量普及協会総会 10:30
  21日 ユニバーシアードレセプション 19:00 美術館
  23日 会営業局特別委員会 19:00
     選挙管理委員会 19:00
  26日 処方検討会(Cブロック) 19:00
     中央支部総会 19:00
  27日 九大移管打合せ会 19:00
  28日 北九州薬剤師会代議員会 18:00
  30日 学術研修会 19:00

薬局業務運営ガイドライン研修会について

1 場 所  福岡市薬剤師会会館 4階講堂

2 時 間  19:00〜21:00

3 月日及び該当地区

   平成6年8月3日(水)東 区・城南区
   平成6年8月10日(水)中央区
   平成6年8月17日(水)博多区
   平成6年8月24日(水)西 区・早良区
   平成6年8月31日(水)南 区

※ なお、上記該当地区での研修会に出席できない場合は、他の地区での開催時にご出席ください。

[編集後記]

2年ぶりに広報の手伝いをすることになりました。新しい樋口委員長はじめ、新しい委員会体制でとりくんでの最初の市薬ジャーナルを発行することができました。これから、市薬ジャーナルを、執行部の活動方針と活動状況の報告の場とし、また会員からの意見や希望の発表の場とし、会活動の活性化に生かして行きたいと思います。

世界の情勢も大きく変わり、日本の政界も揺れ動いています。医療行政にも影響はおよび、必然的に薬務行政もその影響を受けています。我々薬剤師に対する期待も大きくなってきています。いろんな問題を中から、市薬にかかわっていく問題を取り上げて行きます。会員の先生方も是非いろんな意見を出していただくようお願いいたします。

(冷川)

  

この度、木原先生の後を受けて、広報委員長をお引き受けすることになりました。やっと2年間の広報委員から解放され、ホッとしていた矢先の事で、正直なところ戸惑いを感じております。

今回は、広報委員に為り手が多くて(?)、委員の選出が遅くなり、第1回目の広報委員会を開いたのが、6月6日でした。メンバーは、広報担当副会長の冷川襄先生、2年間一緒に委員をやって来ました坂田博子先生と荒牧滋先生、ニューフェイスの冨田郁美先生と織田登紀子先生の6名です。

委員会が終ってから、原稿依頼、校正、レイアウト、表紙の写真撮影……と。慣れない仕事の連続で、特にレイアウトと原稿依頼には最後の最後まで苦労致しました。それでもやっと、7月発行に漕ぎつけることが出来、胸をなでおろしているところです。

今までは、木原先生におんぶにだっこでよかったのですが……。いざ、自分が中心になってやってみると、それはもう大変で参ってしまいました。

今年度からは、取り敢えず、年4回の発行を目指し、執行部の考えや活動状況を詳しく会員の先生方にお伝えしながら、内から外への広報活動を目標に頑張っていきたいと思いますので、どうぞ宜しくご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。

(樋口)

  

  

平成6年7月31日発行
福岡市中央区今泉1丁目1番1号
社団法人 福岡市薬剤師会 T E L 092-714-4416
発行人   木 村 英 樹
編集人   委員長  樋 口 昌 嗣
 委 員  冨 田 郁 美
      織 田 登紀子
      坂 田 博 子
      荒 巻   滋
担当副会長 冷 川   襄
印刷所   (有)興英社印刷