■ 巻 頭 言
分業に対する批判への対応を真剣に考えよう (社)福岡市薬剤師会 副会長 長谷川宏明

医薬分業もかなりの進展がみられ、面分業が盛んに叫ばれるようになっていますが、現実として、はたして面分業が患者に迷惑をかけずに実現可能なのかについての論議はほとんどなされていません。

シェーリングレターという日本シェーリングが発行している雑誌の1995年1月12日号に大阪の中心部で開業され、同時に面分業された医師が自身の患者への分業についてのアンケート調査の結果からの記事が載っています。

開業後1年目の平成4年10月1カ月間の患者に医薬分業に対するアンケート調査を実施しておられますが、その結果から多くの問題点がでてきたこと、それらを要約された結果から分業に対して次のように結論されています。

1.面分業を経験した結果、信頼できる調剤薬局が多数存在することも確認できたが、現状の受け皿では面分業を実施することは困難。

2.薬剤師側が受け皿の整備とレベルアップを推進しない限り、医薬分業への取り組みを真剣に考えている医師も踏み出すことができず、旧来の医薬一体に止まらざるを得ない。

3.医薬分業の推進は、薬剤師が治療面で医療に深く関わることを意味しているので、薬剤を扱うプロ(医療従事者)としての意識改革が必要。

4.患者利益を最優先に考え、医薬分業を日本社会に根付かせるためには、一足飛びの面分業を指向せず、ある期間は点分業を認め、患者に受け入れられる独自の分業体制を確立するべき。

この先生の場合は面分業が崩壊寸前まで来て、地区薬剤師会が調剤専門薬局を病院の近隣に開局してくれたことで、面分業を継続できたとされている。

患者のアンケートに対する解答の中には、医薬分業中止、苦しい時や時間の無い時は医療機関から薬が欲しい等があったことや、患者に迷惑がかかった具体例として、備蓄薬がなく後日郵送するケースが多かったこと、結局送られてこなかったケースもあったこと、さらに急性気管支炎の患者に処方した抗生物質と解熱剤が後日郵送されたことなどをあげておられる。

また、薬局に対する散剤や水剤調剤の問い合わせに調合の必要な薬の調剤は勘弁してほしいという回答がほとんどだったとされている。

そして最後に処方せん発行をしない医師を責めるより、受け皿の質的整備を進める方が優先されるべきで、量を追うより、質へも目を向けるべき時期に来ているのではと言っておられる。

はたして福岡市内ではどうであろうか。広域病院の院外処方では、ファックス分業の実施によって、かなりの部分はうまく行っていると思えるが、一般開業医が面で出した時に、はたしてこの大阪の例のようなことが起きないのかの保障はないのが現状であろう。

たしかに備蓄の問題は解決方法が簡単にはみつけられない程大きな問題であろうし、他にも面分業には大きなハードルがあることもたしかであるが、決して患者に迷惑をかけないことを前提とした受け入れ方策を作って行かないと面分業も題目だけになってしまいかねない。

この雑誌のように正面から取り上げたものは少ないが、医薬分業の進展に伴って、多くの医療関係の雑誌、週刊誌、新聞などにも、医薬分業に批判的な記事が出はじめている。

この現実は謙虚に受け止めなければならず、表面に出るようになった背景には、かなり多くの患者の不満があることも察知しなければならない。

こうした患者と薬局との接点で起こっている問題の解決は福岡市薬剤師会の問題である支部別薬局実勢状況と同時に、むしろ支部、部会レベルで対応すべき問題であり、休日、夜間の応需体制の確立も含めて、支部、部会レベルで対応してはじめて実効ある方策も生まれよう。

面分業へ至る1つの道程として、部会レベルで複数の薬局がグループとして協業的に応需する方法を応需システムとして確立してゆくのも1つの方法ではなかろうか。

これからの数年は医薬分業にとっては、その質を問われる第2の試練の時になって行くことを自覚して、けっして患者に迷惑をかけない医要分業の確立をめざして一層努力することが必要である。

特集T日薬・九山学術大会
日薬学術大会「薬局分科会」に出席して
(社)福岡市薬剤師会 副会長 冷川襄

平成6年11月19日、千葉県・幕張メッセ国際会議場で開かれた、第27回日本薬剤師会学術大会での薬局分科会からの二題を紹介します。目薬雑誌にも報告記が載せられるでしょうが、是非市薬会員の先生方に知って戴きたい点を報告いたします。

当日会場はコンベンションホールを半分に仕切ったかなり広い会場でしたが、大盛況で席はびっしりと埋まっていました。司会・進行は目薬薬局委員会第一委員会委員長・吉田康先生。ご存知の方もあるでしょうが、当会酉支部長・吉田・斌先生の兄に当たられる。現在、いろんな規制の緩和の中で、薬局の現況は大変良くないが、どうにか希望の火をともしたいという趣旨のあいさつで始められた。

「面分業のきびしさ・たのしさ」

千葉県佐原市香取郡薬剤師会会長 塚本潔先生による発表で、全国でも珍しい開業医との面分業の例が報告された。

佐原市では利根川流域の水郷地帯の歴史の古い町で人口は5万人、商業都市、文教郡市、医院の多い医療の町でもある。診療所は33、歯科診療所は26、県立病院が1つある。現在、一般診療所5(眼科2、耳鼻咽喉科1、小児科・内科1、外科1)、歯科診療所20から院外処方せんが発行されている。

佐原市内17軒の全保険薬局が、この受け入れの応需体制をとっている。歯科処方せんの受け入れから進展させ、一つの開業医との話し合いから面で受ける方向で進み、現在マンツーマン分業は行われていない。会としては保険業会での会費で運用している。この会費で卸の協力を得、協同組合的活動を行っている。

この発表で、今後の一つの指針になったのは、徹底したマンツーマン分業の排除である。各会員がたとえ開業医から話があっても面でしか話を進めないそうである。これは各会員間の連携と信頼があればこそである。ふりかえって福岡市薬を考える時、面分業達成には是非とも必要な条件は、末端組織の強化に他ならないと思われる。

近隣の薬局と互に親しくし、また信頼しあって処方せんの抜けがけ応需がなくなるようにしなければならない。また医師からも信頼される努力が必要である。まだ、福岡市ではマンツーマン分業の薬局が続いているが、これも医師と近隣薬局との信頼関係が弱いのも一因と考えられる。他からの進出に対する反対運動ばかりではけっして解決されることではないという思いを抱かせられた。

「在宅医療への薬剤師の取組み」

長野県薬剤師会上田支部 野呂典弘

長野県の上田地区は面分業の先進地として全国に知られている。また在宅医療に関しても保険点数がつく前から取り組んでいる先進地域である。むしろ福岡県の若松地区とともにその実績から保険点数がついたと言えなくもない。

訪問服薬指導活動には、(1)薬剤師自身のレベルアップとかかりつけ薬局としての努力、(2)主治医の理解と協力、(3)患者とその家族の理解と協力、(4)保健婦等関連職種との連携、(5)地域薬剤師会の支援、(6)面分業の6項目が必要とされる。

実際の活動手順は(1)主治医からの症例の事前連絡を受け、(2)薬歴を元に症例を検討、(3)訪問前にカンファランスを実施、(4)訪問服薬指導を行い、(5)訪問後のカンファランスとなっている。

(4)の訪問の際には応需薬局の薬剤師と上田薬剤師会の担当理事とが一緒に訪問している。

この発表で参考になったのは(3)の訪問前カンファレンスである。我々は処方箋を受けてからしか活動できないが、医療関係者との信頼を得るためには、こういった事前の積極的な参加が重要であると思われた。

それから1人薬剤師の問題が質問で出されたが、さすが面分業の確立した地域であり、訪問に出かける際には閉店し、代りに何処そこの薬局で応需しているという貼り紙をしているそうである。福岡市でも何かといえば1人薬剤師の問題が持ち上がるが、末端組織がしっかりしていれば解決されることである。

この2つの報告で感じたのは、面分業達成には末端組織の強化か、医療関係者との相互信頼の確立ということである。司会の吉田委員長も「薬局の行く末にいくらか灯りが見えてきた」という発言で締めくくられた。

以上報告させて頂きましたが、筆足らずに十分には書き尽くせていないと思います。今後我々開局薬剤師が生き残るには、医療の一端を担わねばなりません。面分業の達成に向けて、皆で多いに頑張っていきましょう。

特集T日薬学術大会「学薬分科会」に参加して福岡市学校薬剤師会 理事 浦野満津代

(1) 体位向上によるいすの適合についての人間工学的解析結果、下腿高は欧米人では身長のほぼ25%、日本人は24%とする説を見直す時期にきている

(2) 小中学校の教師の学校薬剤師に期待することでは、教師は「環境について」よりも「児童の健康管理や最近増えてきていると思われる病気について」聞きたいことがわかり学校薬剤師は環境から児童の健康についてまで広く求められている事がわかった。

(3) 腰洗槽の使用未使用によるプール本体の水質に与える比較検査は、平成5年は冷夏のためか濃度が高かった(塩素)ため、濁度は2度以下で差はなかった。過マンガン酸の消費量と一般細菌は変化はなかったが大腸菌群だけは差異があった。デゾキシコレート培地による手指の大腸菌検査では腰洗槽を使用して陽性率は小学校15%、中学校20%、腰洗槽未使用では小学校45%、中学校32%であった。

学校薬剤師はプールの検査、給食等検査活動や報告改善の提言と共に人間指向にしなければならない点にも留意して幅広く携っていかなければならなくなってきていると感じました。

特集T日薬学術大会「社会保険部会」に参加して
面分業を進める上での調剤報酬の改定と薬剤給付の在り方
(社)福岡市薬剤師会 常務理事 小野信昭

面分業を前進させていく上で、患者さんの立場に立って、かっ現実に経験したことを踏まえて、調剤報酬の改定と薬剤給付の在り方について考えてみたいと思います。

1)院内投薬と院外処方せん発行で患者さんとのトラブルの中で、1番多いのは一部負担金格差です。院外処方せんが、患者さんにとって薬の引換券程度のものとしか理解されてないことが、このトラブルの大きな原因です。

しかし、今回導入された薬剤の一般名処方と同等に、医師の処方権を犯さない範囲でかつ、患者さんの同意の上で薬剤選択、剤型選択が出来るようになれば、多少なりとも薬剤師職能を患者さんにアピールすることができると思います。

一部負担金格差の解決策として、院内外とも同額の薬剤費に対する割合負担導入を考慮する土壌が整ってきたと思います。これは、患者さんに薬剤使用のコストを認識してもらうことで、ノンコンプライアンス の防止が容易になるし、調剤の場でも真筆なIFCが実施されると思います。

 一部負担以外の支出増
 保険者による補填
 特定疾患の治験薬の取扱い

2)門前薬局と面分業

門前薬局、面分業のメリット、デメリットは、多少言われていますが、現況に即して両者のメリット、デメリットを補完しあう制度が無いのが現状です。

広域病院の院外処方の場合大半が、DO処方です。

そして、諸般の事情によってでしょうが、未だに、見過ごせない数の倍量投与が、散見されるのが現状です。

これらを少しでも改善するのにレフィル(おかわり)処方せんの導入を、議論すべき時期に来ていると思います。

(レフィル処方せんになれば、初回は門前で調剤してもらっても、以降は近所の薬局等で調剤をしてもらう機会が増えると予想できる。)

3)面分業における薬剤師

分業率の上昇は、地域的な薬剤師不足、機械化の促進、薬局の規模拡大、各職域における薬剤師業務の変化、薬剤の適正かつ有効な使用への薬剤師職能問題が浮上してくると思われます。

 ※広域病院処方せん応需枚数によって変わる受入れ意識
 ※薬物療法における薬剤師の立場(マンツーマンからの脱却)
 ※処方せん発行急増により伸び率で目立つ調剤報酬額(身を切る覚悟ができるか)

4)現行調剤報酬について

施設基準薬局の認定基準については、特に90%ラインが問題です。

面分業を計る尺度を、処方せん枚数の集中度に基準を求めるのではなく、応需医療機関数に基準をすべきだと思います。(資料(1)、(2))

 ※請求しにくい(長期)
 ※指導料小児科加算

以上が、昨年千葉での目薬大会(社会保険部会)での発表骨子です。

2月は、逃げる月とも言いますが、自分にとって今年ほど実感させられた年はありませんでした。

1番の原因は、阪神震災はボランティアの参加でしょう。

後方支援部隊で頑張ろうと思ってた自分が、まさかの実働部隊になろうとは。

頭の中が、まだ神戸から脱却できないでいる時に、残酷にも、鮮度の落ちた日薬大会のレポートを会報に書く羽目になろうとは、分業推進も、選挙も、申告も、保険提出も、ひな祭りも、アアアア

でも、こんなことでイライラしている自分はきっと、神戸の彼らよりずっと幸せなんだろうなあー。

特集T九山薬学会に参加して
演題「福岡県学校薬剤師会統一事業について」
福岡県学校薬剤師会 副会長 野口美智子

1.はじめに

福岡県学校薬剤師会では毎年の事業の一つに「学校環境衛生県下一斉調査」を行っている。平成5年度の一斉調査は、・「学校環境衛生の基準」の普及等、・飲料水・排水・ゴミ処理・学校保健委員会について実施した。1,354校から回答を得たが、その調査結果から問題点を抜粋した。

2.飲料水について

(1)給水源・・・上水道、簡易水道、簡易専用水道、井戸、その他に分類して尋ねた。上水道が約58%、その他と答えた所が7校あったが、7校の水源が何であるか追跡調査したい。

(2)飲料水検査について・・・年に何回検査をするかの問に、1回、2回、3回、その他の回答でその他が36%もあった。この中に検査に出していない学校が102校(約13%)もあった。これをこのまま信じてよいものかどうか。検査に出していないと答えた102校の中に井戸水を使っている学校もあったが、調査のやり方に問題がなかったか再調査の必要があると思う。

3.ゴミについて

ゴミを出す際の区分について、全く区分しない学校は7校だけで、あとは何らかの区分をしている。ゴミの回収は週に2回と答えた所が約50%、わずかであるが回収されない学校もあり、校内で焼却等しているが残灰等の処理について知りたいと思っている。

4.学校保健委員会について

設置されていない学校が50%もある。又設置されていても、機能をなしていない学校が20%もある。

 

以上の結果は多少疑問があっても、調査用紙の答をそのまま統計したものである。

調査の初期の目的が、学薬の出校を1回でも多くしたい為であったとしても、解答を適当に書いて提出すればよいと言うものではない。

少なくとも自分の担当校については正確に知っておくのが学薬の義務と思う。福岡県学業の統一事業として、一斉調査は毎年実施されるので、より正確な調査結果をもとに統計がとれればよいと願っている。

特集T九山薬学大会「学校薬剤師部会」に参加して福岡市学校薬剤師会 副会長 小松秀美

社会に貢献する薬剤師

〔内容〕

※一般演題(会員発表)

(1)照度及び照明環境の実態と今後の課題(鹿児島県)…主にまぶしさを中心として

(2)長崎市立・小・中学校の照度測定結果について(長崎県)

(3)学校の照明環境を考える一担当校の照度及び照明環境の調査を通して

照度及び照明環境の改善は、児童・生徒の健康保持、増進(沖縄県)
学習能率の向上に与える影響が大きい為、上記3県が演題として発表。
実態調査に基づいて、(1)では、自然採光の強い九州、山口地方では、まぶしさの問題点を、照度不足の場合の設置照明器具の配列、及び種類、スイッチとの関連等、具体的な報告がなされた。

(4)「スギ花粉飛散調査I予測情報と飛散量について(山口県) 山口県のスギ花粉飛散測定法と花粉情報の県民への伝達システムの説明

(5)福岡県学業統一事業について(飲料水・排水ゴミ処理・学校保健委員全について) 野口、県学薬副会長より詳細なご報告が有りました。

(6)平成6年度・大分県学校薬剤師報酬について

県内15支部、701校・206名で活動、地域格差有り。

  

※ 特別講演(琉球大学法文学部人間科学教授・米盛裕二)

「環境問題を考える地域の思想 −人間らしい生き方を求めて−」

環境問題とは、一般的には、自然環境の問題と考えられがちであるが人間生活に深く係わりあっている、社会的文化的、精神的環境を含めて考える必要がある・・・本思想の骨子と受け止められた。

  

〔所感〕

今後、我々学薬各個人及び組織として、地域社会(学校環境衛生の向上及び児童・生徒の心身の健康と安全)との係わり合いの中で、その立場の重要性を再認識しました。

特集U在宅医療薬剤供給推進モデル事業
「実施地区合同会議」講演要旨
平成7年3月23日
福岡市博多区薬剤師会

関係者間の連携について −医師会サイドより−

福岡市博多区医師会 副会長 御鍵よし治

博多区薬剤師会より「在宅医療における薬剤供給モデル事業」に応募したいのでと、博多区医師会に協力の依頼がありました。平成6年8月の博多区医師会理事会において検討した結果2、3の問題もありましたが、福岡市医師会や博多保健所の要請もあり協力することになりました。

そこで、全会員に本モデル事業のことを周知徹底すべく、「博多区医報」9月号にその内容を掲載しました(資料1)。しかし、全会員からの参加申込みがあるかどうか確信がないため、まずは在宅医療を実施している医療機関を数カ所選び協力することになりました。

福岡市では、福岡市医師会方式による在宅医療システム(スライド 資料2)が実施されており、三師会(医師会・歯科医師会・薬剤師会)と行政の協力体制がすでに確立されています。

さらに、平成6年9月1日より福岡市医師会立老人訪問看護ステーションが市内各区7ヶ所に、また平成6年10月1日からは福岡市が医師会に委託した在宅介護支援センターを各区保健所内に開設し、各関係者間による在宅ケアに関する連絡会議、研修会等が再三開催されている状況です。

本モデル事業への協力が決まってからは、比較的順調に症例も提供することができたかと思います。

1.連携に向けての今後の課題

(1) 医師会員に在宅薬剤供給が可能になったことを含めて、在宅医療保険診療について周知徹底させる必要がある。

(2) 在宅医療に参加している医師、薬剤師だけでなく看護婦、保健婦(老人訪問看護ステーションや在宅介護支援センターetc.)を含めた連絡会を定期的に持ってはどうか。

2.医師会サイドから見た評価

在宅医療を行う場合、往診と訪問した看護婦の報告により、病状や日常の生活状況は把握できるが、処方薬剤の服用状況については確実に把握できていないことが多かった。

今回のモデル事業に参加して、訪問薬剤師から薬剤の服用状況の報告や症状に合わせて薬剤童の調節が必要であるとの助言を受けた事。また、治療により不必要となった薬剤を減らそうとしたときの患者の不安感を、訪問薬剤師が患者並びに介護者に再度説明することで容易になったことなど、参考になった。

 

資料−1

厚生省日薬「在宅医療における薬剤供給モデル事業」

応募への博多区医師会の対応について 古原理事

10月1日より在宅薬剤指導管理料が新たに保険診療に導入されますが、それに関して、厚生省は「在宅医療における薬剤供給モデル事業」(医師が指定した在宅医療を行っている患者さん宅を薬剤師が訪問し服薬指導等を行う一方、薬局間で連絡をとり合って薬剤管理を行うと言うもの)を、全国5カ所(平成6年10月から平成7年2月までの5カ月間)で実施すべく地区募集を行っていました。

博多区薬剤師会より「このモデル事業に応募したいので協力してほしい」旨の依頼があり、8月の理事会で議題として検討しましたが、締切までわずかな時間の余裕しかなく、十分な検討ができないこと、内容についても2〜3の問題があるなどの理由から、十分な協力が困難であるとの意見がでましたが、同薬剤師会からのたっての要望でもあり、また、市医師会長からの協力依頼(市医理事会)も考慮し、結局この要請を受諾することになりました。

本医師会からは友愛病院(御鍵僧治先生)、桑原医院(桑原靖道先生)、石橋医院(石橋明人先生)、古原医院(古原雅樹先生)の4つの施設が協力することとなりました。

9月13日薬剤師会より「全国から17地区の応募があり、博多区薬剤師会は5地区の1つに選ばれた」旨報告を受けました。事業予算は約100万円です。

全国から5つのモデル地区のひとつに選ばれたことにより福岡市薬剤師会及び当該支部である博多区薬剤師会(会長 木原三千代)は、9月16日東京における厚生省説明会に出席し、9月19日福岡市において、博多区医師会、博多保健所、及び薬剤師会との第1回委員会を開催し、本事業の達成に努力されることになりました。

経過につきましては順次ご報告致します。区医師会からは会長、専務理事、木梨、石橋、古原理事が出席して、平成7年2月までの活動について検討することになっています。

また、このモデル事業の関係者打合会議のメンバーに老人訪問看護ステーション博多の管理者万代澄子氏の参加要請が、博多区薬剤師会よりありましたので、博多区医師会は、この点についても了承することにしました。

次ページの今回の「モデル事業」の骨子を御一読下さい。

 

在宅医療薬剤供給推進モデル事業「訪問薬剤管理指導」

福岡市博多保健所予防課長 西野紀子

福岡市博多区の在宅ケア支援事業は(1)在宅ケアホットライン事業(相談窓口)(2)博多区在宅ケア支援推進会議よりなっている。

(1)在宅高齢者に対するサービスは多岐にわたっているが、中でも保健・医療・福祉に関するものは複雑である。

保健サービス 訪問指導等(医師会、医療機関と協議の上の入院退院の斡旋を含む)
医療サービス 往診、訪問看護、訪問薬剤管理指導等
福祉サービス 日常用具の貸与、デイケア、ヘルパー派遣等

在宅ケアホットライン事業は、高齢者の保健、医療、福祉に関するすべての相談を受ける窓口で、保健所にいる専任の保健婦が対応している。相談があれば、すぐに(必要ならその日のうちに)訪問して、本人及び家族の状況、家庭環境等調査し、保健、医療、福祉におけるすべてのサービスに関するコーディネイトを行うものである。

現在、月に平均33件の相談を受けている。福祉サービスの主管は福祉事務所にあるが、申請用紙の交付、家への持参、本人・家族に記入してもらった申請書の提出等、福祉の窓口としても機能している。「在宅ケアホらトライン」は、高齢化社会を快適に生きるための、例えば、旅行代理店のようなものである。

(2)博多区在宅ケア支援推進会議は、在宅ケア支援のネットワークづくりを目的としたもので、三師会(医師会、歯科医師会、薬剤師会)を始め区内の在宅ケアに関わる団体の代表13名からなり、年2〜3回、区内の支援体制について話合う場である。

この会議の下部機構として、実務担当者会議(例えば特別養護老人ホームや老人保健施設の看護者の会議、医療機関の作業療法士や理学療法士の会議等)と事例検討会議(ケースの処遇について主治医、民生委員、福祉事務所、ヘルパー、保健所など一望に会して話合う場)を設けている。

今回のモデル事業について参加して、保健所の立場で、行政として、成果と問題点を述べる。

事業の成果

(1) 在宅医療における薬剤師の需要が明らかになったこと

(2) 薬剤師会が実質的に支援ネットワークの一員になったこと

(3) そのため在宅ケア支援以外の仕事にも各団体と意志の疎通がはかられたこと

(4) 保健所の仕事への理解が薬剤師会の中で得られたこと

(5) 保健婦が在宅患者を援助するにおいて薬剤の使用についての視点が入るようになったこと

(6) 患者・家族の薬剤に関する疑問に答え、問題が解決されたこと

(7) 主治医が患者をみるにあたって有用な患者の家庭での服薬状況の第3者的把握ができこと


事業の問題点

(1)薬剤師による訪問が玄関先までになることが多く、患者が寝ている部屋までは困難であったこと
   ‥・保健婦と同伴訪問するなど保健所や往診医との連携でクリアできる

(2)これは薬剤師に対する一般市民の理解がないことを示すものと思われる
   ‥・制度として確立すればPRが重要

(3)1人で薬局を持つ薬剤師が薬局をあけることの困難
   ‥・薬局のチーム化も考えなければならない

(4)薬剤師自身の在宅看護への認識不足
   ・‥実務をとおして研修を続けること

今回のモデル事業が開始されるとき、薬剤師が在宅高齢者の家庭訪問をすることの効果については、疑問があった。しかし、その効果はあることが、明らかにされた。今回のモデル事業で薬剤師の家庭訪問が実現したのは、6ケースと少ないが、それぞれ薬剤師の立場から本人・家族への援助ができたと思う。

服薬状況と排便状況の観察記録を家族につけさせることで、適切な排便コントロールができたケースもあり、家族からは、たいへん喜ばれ、保健婦の訪問での看護指導にもおおいに参考になった。在宅医療において薬剤師の需要はあった。そして、それには、保健婦の仲介が必要だった。

またこの事業を通して、薬剤師には保健所のホットラインを知ってもらい、市民と保健所をつなぐ手になってもらった。

保健婦の訪問の際、薬についての相談は多く、何の薬を飲んでいるのか、副作用はないのか、どれは必ず飲まないといけないのか、薬の量を勝手にかえているが・・・など、本来主治医との問で相談されるべき内容のものもある。また、いつ飲むべきか、お茶といっしょに飲んでいいかなど、薬剤師専門の相談もある。ここに、薬剤師の訪問指導の需要があると思う。

さらに、現在博多保健所の訪問看護指導員が訪問中の在宅高齢者30人について、本人・家族のかかえている薬剤に関する問題や疑問を検討し、薬剤師の援助の需要を検討してみたい。

保健所としては、医療機関より市民に身近な薬局に、地域における情報発信基地として市民へのPRや地域のアンテナをお願いしたいと共に、薬剤の相談や薬剤・保健に関する日用品の提供など在宅高齢者への直接の支援をしていただきたいと思う。在宅ケア支援チームの医療部門の一員として、チーム全体を視点にいれて、活躍いただきたいと思う。

医師会とは、指示書、報告書を通じて、行政とは、情報提供の電話や文書を通じて、継続的事例については介護ノートを通じて、連携をはかり、行き届いたケースワークを一緒にやっていければ、在宅高齢者が生活の場をかえることなく、最後まで家族と共にくらしていくための支援ができるのではないかと思う。

今回のモデル事業において、保健、医療、福祉のチーム中に薬剤師がはいることの意義が明らかになったが、もしかすると他の職種にも検討の必要があるかもしれない。

(5)その他地域の特徴 博多区北部は、福岡市の都市部にあたり、福岡空港、博多駅、博多港を擁した交通の拠点でまた、官公庁や企業などの都市機能が集中しており、日本有数の飲食店街である中州をかかえている。そのため、昼間人口が多く、夜間人口が少ない。また、人口の減少と高齢化と共に、老人の独居、孤立化など新たな問題が増加している。博多区南部は住宅地で、近年人口の増加がみられ、出生率も高い。

医療機関でみると、ビルクリニックが多いにもかかわらず、往診医療協力機関は、約50医療機関(内科、外科、整形外科の約3分の1)と多い。また、歯科診療機関も昼間人口の多い場所にビルクリニックとして多い。

医薬分業に付いては、最近処方を受け付ける薬局は増えつつあるが(現在数96)、組織的な医薬分業は行われていない。

平成4年度より、福岡市では全保健所に在宅ケア・ホットラインを開設し、市医師会の全面的な協力を得て、在宅ケアの推進を行っている。区レベルでも、保健所と医師会の連携は密である。

 

博多区在宅ケア支援推進会議 (平成6年度)

開催日時 平成6年6月30日
     平成7年1月25日
     平成7年3月20日
会  長 博多区医師会長 博多区医師会理事
副 会 長 博多保健所長・博多区老人クラブ会長
委  員 福岡市歯科医師会博多支部長・博多区民生委員児童委員協議会総務・(医)金隈病院理事長・博多区社会福祉協議会長・(医)吉塚林病院長・博多区衛生連合会副会長・博多区薬剤師会長・博多区福祉部長・福岡県看護協会第2地区支部書記
事務局長 博多保健所予防課長 西野紀子

 

関係者間の連携について

博多区薬剤師会 会長 木原三千代

1.はじめに

福岡市薬剤師会の在宅医療との出会いは平成5年6月、福岡市「在宅ケア・ホットライン開設1周年記念講演会」であった。地方紙の案内には、後援団体に薬剤師会の文字はなかった。唯々薬剤師会も参加しなければとの思いから、福岡市医師会の担当理事を訪ねた。会報誌の「市薬ジャーナル」に毎号在宅ケアの特集を組む一方、市医師会のご尽力で民生局・衛生局・医師会・歯科医師会から講師をお招きして「在宅ケア支援事業について」の講演会も開催した。

そして平成6年、在宅医療・福岡市医師会方式・後方支援システムに保険薬局が組織化された。

2.関係者間の連携

(1)福岡市医師会ならびに博多区医師会について

福岡市には7つの区があり、市医師会の下に7つの区医師会が組織されている。今回モデル事業に応募するにあたっては、福岡市医師会と博多区医師会に対して協力を要請した。通常は博多区医師会の理事会承認をもって市医師会の議題となるところを、応募申請までにわずかの時間しかなかったことから、8月18日に市の理事会と区の理事会を同時に通してもらうことになった。それも、タイムスケジュール的には逆転しており、午後6時に市を、そして午後9時に区の理事会を通してもらえたのは、全く異例のことと言える。

(2)博多区保健所について

本モデル事業にチーム医療の展開が求められている以上、行政との連携なくしては薬剤師の在宅医療への参加はありえない。応募申請をためらいっつ所長に相談したとき、同席された在宅ケアホットラインの主査は、所長とともに「ぜひやりましょう」と、大変積極的な支援を約束された。今回の応募は現場主査のこの言葉に励まされてのことでもあったし、保健所との連携についてはこの言葉にすべて言いっくされている。

3.モデル事業について

今回博多区で報告した症例は6例だが、これはすべて組織との連携のもとに出した症例であり、医師会から5例、歯科医師会から1例となっている。薬剤師の在宅医療への参加については、これがもっとも理想的な形態だと考えている。なお、福岡市薬ではマンツーマン形態の症例は、別に40例ほど出ている。

モデル事業への協力を理事会決定された博多区医師会では、理事者で内科を診療科目とされている副会長、専務理事、在宅担当理事、広報担当理事などが、進んで協力医療機関を引き受けられた。また、かかりつけ薬局からの症例をお願いする場合も、保健所の主査から医師会の担当理事にお願いをし、担当理事からかかりつけ医の了解をとってもらえることで、非常にスムーズに展開できた。

今後の課題は、モデル事業終了後の関係者間の定期的な協議会の開催と会員に対する積極的な啓発だと考えている。

 

関係会議等の開催状況一覧

1.平成6年7月6日 午後7時
 「博多区薬剤師会・在宅医療懇談会」
 保健所3名、医師会4名、歯科医師会3名、薬剤師会18名、市医師会1名、市薬剤師会5名
 (1) 薬剤師の在宅医療への参加について
 (2) 福岡市の在宅ケア支援事業について
 (3) 福岡市医師会の在宅ケア支援事業について

2.平成6年8月18午後8時30分
 「博多区医師会理事会」
 出席者 博多区薬剤師会長
 (1) 本モデル事業の趣旨説明および協力要請

3.平成6年8月25日 午後7時
 「博多区三師会合同在宅ケア研修会」
 保健所、医師会、歯科医師会、薬剤師会
 (1) 福岡市の在宅ケア支援事業(保健・福祉)について
 (2) 老人訪問看護ステーション博多(9/1開業)について

4.平成6年9月5日 午後7時
 「福岡市医師会在宅医療検討委員会」
 出席者 博多区薬剤師会長
 (1) 本モデル事業の趣旨説明および協力要請

5.平成6年9月19日 午後7時
 「第1回医療班等関係者打合せ会議」
 医師会5名、保健所4名、訪問看護ステーション博多1名、薬剤師会11名
 (1) 「医療斑等関係者打合せ会議」の構成メシバーについて
 (2) モデル事業の異体的な進め方について

6.平成6年11月11日 午後7時
 「第2回医療班等関係者打合せ会議」
 医師会6名、保健所4名、訪問看護ステーション1名、薬剤師会6名
 (1) 友愛病院、吉原医院からの2例について症例検討
 (2) 不足症例の確保について

7.平成6年11月26日 午後3時
 「特別養護老人ホーム胱涛園見学研修会」
 薬剤師会16名
 (1) 当該施設での医薬品の保管管理について

8.平成6年12月8日 午後6時30分
 「第3回医療斑等関係者打合せ会議・西座長を迎えて」
 西座長、医師会2名、保健所2名、薬剤師会5名
 (1) 福岡市・北九州市の老人保健福祉計画策定状況と老人保健福祉マップ数値の全国との比較について
 (2) 桑原医院からの症例について検討

9.平成6年12月20日 午後7時
 「第4回医療班等関係者打合せ会議」
 「老人訪問看護ステーション博多との懇談会」
 医師会6名、保健所4名、薬剤師会9名、訪問看護ステーション博多7名
 福岡市医師会長、福岡市薬剤師会長
 (1) 実施地区合同会議(3/23日薬について)
 (2) 福岡市医師会立老人訪問看護ステーション講演会(モデル事業報告)について

10.平成7年1月23日 午後7時
 「モデル事業訪問薬剤管理指導実務検討会」
 薬剤師会12名
 (1) 訪問薬剤管理指導の実際について
 (2) モデル事業報告書の作成について

11.平成7年2月24日 午後7時
 「第5回医療班等関係者打合せ会議」
 医師会6名、保健所6名、薬剤師会6名、
 (1) 石橋内科循環器科医院からの症例について
 (2) モデル事業実施報告について
 (3) 本モデル事業に参加して(医師会、保健所、薬剤師会から)
 (4) 実施地区合同会議(医師会、保健所、薬剤師会サイドからの提案)について

 

関係職種、関係施設との連携

1.福岡市医師会
(1) 状況
 平成6年、在宅医療・福岡市医師会方式・後方支援システム=への保険薬局の組織化。  博多区医師会在宅担当理事から、市医師会在宅医療検討委員会を通しての連携。
 平成7年3月福岡市医師会講演会にパネラーとして参加。(資料−1)
(2) 問題点
 博多区以外の医師会との対応

2.博多区医師会
(1) 状況
 博多区三師会の開催など、平素より連携している。
 今回のモデル事業については、理事会での趣旨説明をもって了承され、「博多区医報」9月号には 骨子等が7ページにわたって紹介された。
(2) 問題点
 本事業終了後の定期的な在宅医療協議会などの開催。

3.福岡市歯科医師会および福岡市歯科医師会・博多支部
(1) 状況
 博多支部には訪問歯科診療の組織がないことから、市歯科医師会からの症例が、博多地区で出された。
(2) 問題点
 対医師会と同じ

4.博多保健所
(1) 状況
 在宅ケア支援推進会議(会長:福嶋恒彦博多区医師会長)への参加ケース紹介連絡票での在宅ケア・ホットライン、在宅介護支援センターの連携モデル事業への積極的な支援(資料−2)
(2) 問題点
 会員に対する啓発指導

5.福岡市医師会老人訪問看護ステーション博多
(1) 状況
 薬局店頑での利用推進
 ケース紹介連絡票による患者紹介
 患者居宅訪問時の同行訪問
(2) 問題点
 会員に対する啓発指導

 

モデル事業の実施概要(総論)

1.薬局薬剤師の行った業務内容

(1)処方せん調剤(2)薬剤等の患者宅への配送(3)訪問薬剤管理指導(4)患者宅における薬剤の管理指導(5)患者の住環境等を清潔に保つための指導助言(6)患者介護者のニーズ把握および関連情報の提供(7)在宅介護用品・福祉機器等の供給相談応需

No.1.モデル事業開始時に歩行困難により在宅になったケース。外来時より介護者とは顔見知りであったため訪問はスムーズ。今回より血糖降下剤が投与されたため、血糖値測定のため訪問するステーションの看護婦と連絡をとりながら訪問した。

No.2.介護者に障害があるケース。介護者(次女)に軽度の知的障害があり、服薬方法の理解に問題があるため、1包化し服用時を明記している。

No.3.介護者(妻75才)に腰痛、左視力低下があり、介護負担が大きい。ペースメーカー埋め込み後は全般的に安定しており、漢方薬および強心剤を投与中。介護者も療養中ということもあって、最初は質問もあまりなかったが、訪問回数を重ねるうちに、最近ではコミュニケーションがうまく取れるようになった。

No.4.主に次男が介護しており、嫁は関与していず介護状況が複雑で問題があり、居宅訪問も非常に困難であった。そのため保健婦に同行をお願いした。便通の調整がうまくいってなかったため、服薬状況と便の状態を表にして14日間記録してもらい、患者に一番合う処方の決定をみた。

No.5.主な疾患に対する治療は加藤神経科から服薬治療。加藤神経科が往診されないため、往診による潰瘍治療と点滴処置は木村内科が担当されている症例。加藤医師との初回面接時には、患者の状態がかなり悪いため好みそうな経腸栄養剤のアドバイスを求められた。

No.6.福岡市歯科医師会にお願いした症例。脳梗塞後後遺症と糖尿病等の治療は、主治医の山田外科より往診治療中。そのため、歯科医からは含蠍剤のみ投与された。居宅訪問時には歯科処方だけでなく、山田外科からの処方薬についても服薬指導した。

博多区薬剤師会は福岡市薬剤師会の支部の中で、最大の会員数を擁しており、処方せん受け付け枚数にしても11万枚を越えている。

基準薬局数は50だが、広域病院からの院外処方せん応需薬局は60あり、これらの薬局で九州大学医学部付属病院、国立九州医療センター、国立南福岡病院からの院外処方せんをFAXを使って「面」で受けている。また、保険薬局96の中で、毎月レセプトを出している薬局は70であり、残り26の保険薬局に対する応需態勢の確率は、組織としての大きなテ一寸でもある。なお、分業率はおよそ30%である。

 

(資料−1)

生涯教育講座 −福岡市医師会成人病センター 地域医療連携推進事業−

老人訪問看護ステーション講演会

日 時 平成7年3月11日(土)14時〜17時
場 所 福岡市医師会館 8F講堂
福岡市早良区育道浜1丁目6番9号
(TEL852−1500)

総合司会 鹿井博文 福岡市医師会理事

○基調講演
 座長:樋口正士 福岡市医師会理事
 「老人訪問看護ステーションの現況と展望」
 講 師 北九州市医師会理事 西島英利先生

○パネルディスカッション
 座長:樋口正士 福岡市医師会理事
 “老人訪問看護ステーショシは今・・・”

 パネラー
 1.医師会立老人訪問看護ステーション6ケ月間の経過報告
  大内伸夫(福岡市医師会理事)

 2.かかりつけ医の立場から
  草野串良(福岡市医師会在宅医療検討委員会委員)

 3.ステーション管理者の立場から
  長野千鶴(ステーション城南管理者)

 4.ステーション訪問看護婦の立場から
  猿渡康子(ステーション博多訪問看護婦)

 5.介護者の立場から
  竹田照(ステーション早良利用者)

 6.利用推進者の立場から
  木原三千代(博多区薬剤師会会長)

 コメンテーター:
  西島英利 北九州市医師会理事

※この講演会は生涯教育講座として5単位が取得できます。

 

利用推進者の立場から

博多区薬剤師会 会長 木原三千代

1.はじめに

 福岡市薬剤師会の在宅医療との出会いは、平成5年の在宅ケア・ホットライン開設一周年記念講演会であった。唯ただ、薬剤師も参加しなければとの思いから、福岡市医師会の担当理事を訪ねた。

 市薬会報に毎号在宅ケアの特集を組む一方、市医師会のご尽力で民生局、衛生局、医師会、歯科医師会から講師をお招きしての「在宅ケア支援講演会」も開催した。これらの取組に歩調を合わせるかのように厚生省は平成6年10月保険診療に訪問薬剤管理指導料を点数化した。

2.利用推進者の立場から

 薬局では介護用品等を扱っていることから、介護者から相談を受けることも多く、在宅薬剤供給が保険診療に点数化される以前から「ケース紹介連絡票」を作り、在宅ケア・ホットラインや訪問看護ステーションと連携して きた。

 今回、訪問看護ステーションのパンフレットを薬局店頭に置いたことは、ステーションの利用推進とともに、地域住民に対し薬局・薬剤師の在宅医療への参加を強くアピールすることにもなった。

3.モデル事業と老人訪問看護ステーション博多

 平成6年度、厚生省は目薬に委託し「在宅医療薬剤供給推進モデル事業」を全国7地区で実施した。「かかりつけ医」との連携のもとに(1)青森県・八戸市(2)静岡県・沼津市(3)神戸市・兵庫区(4)福岡市・博多区(5)長崎県・佐世保市の5地区。そして、名古屋市・港区はCAPDの供給、大阪府・箕面市はIVHの供給で参加している。

 本モデル事業では、医師やステーションの看護婦、保健婦等とともに薬剤師が医薬品の専門家として、チーム医療を通じて在宅医療の推進や質的向上に貢献することがテーマとなっている。

 博多区薬剤師会は博多区医師会、博多保健所、訪問看護ステーション博多の多大なご支援ご協力のもと、5医療機関からの5症例につき、2月末日まで実施した。

<薬連のページ>

立春とはいいながら、寒さ厳しい折柄、お元気でお過ごしの事と存じます。

平素より一方ならぬご支援ご指導をいただき心より厚く御礼申し上げます。

本日は励ます会を開催していただき、心から感謝し、勇気百倍する思いでございます。

昨年は、政局が混迷する中で村山連立内閣のもと、自民党も与党に復帰し、責任ある政拾の安定を目指して努力を続けております。特に長引く不況や、高齢化、少子化時代を迎え、心豊かな活力ある福祉社会の実現は急務です。

皆様のご期待にお応えすべく今まで培った人脈と実績を生かし、更に精進を重ねる覚悟です。

私も薬剤師職能の確率と地位向上を目指して国会活動を続けて11年余り、「医薬品の適正使用」のための医薬分業の推進やセルフメディケーションの充実と、薬剤師教育の充実を目指して、今後も今まで培った実績と人脈を生かし、政治課題解決のため、精進を重ねる覚悟を新たに致しております。

いよいよ、今年の7月には参議院比例区選挙の正念場を迎えます。皆様の力強いご支援に感謝しっつ、組織代表たった一人の議席を死守すべく、毎日必死の思いで東奔西走致しております。講演会名簿の切も3月末に迫りました。何卒一層のご支援ご協力を賜りますよう伏してお願い申し上げます。

本日、公務のため出席出来ないことを心よりお詫び致します。

   平成7年2月吉日

参議院議員 自民党女性総局長 石井道子

お知らせ1

第一薬科大学同窓会福岡支部総会・セミナーの案内

日 時:平成7年5月14日(日)午後1時〜5時
瘍 所:三鷹ホール 福岡市博多区綱場町2−2(7F)(291)8366

テーマ『21世紀に向けた薬剤師の在り方』−特に医薬分業を中心に−

1)基調講演「今後の開局薬剤師の在り方」

  福岡県薬剤師会常務理事 井上章治

2)パネルディスカッション

  座  長: 九州地方医務局薬事専門官    村上克幸
  行政代表: 福岡県保健環境部薬務課監視係長 南里元木
  開局代表: 金岡薬局            金岡正蔵
       森川誠心堂薬局         森川公雄
  メーカー代表: 旭化成福岡支店長      小井手忠士
  病院代表: 国立九州医療センター副薬剤科長 牛島英二

終了後、懇親会を行います。
会費:研修費 2,000円  懇親会費:5,000円

※認定薬剤師の習得点数となりますので、研修カードをお持ちください。

<私と薬> 阪神被災者救援医療団に参加して 福岡市中央保健所 予防課長 岩永正彦

去る2月19日だったと思うが、《神戸市の要請で福岡市も衛生局から救援医療団を派遣することになった。保健所からも男性医師3名を募る。》という主旨の局議報告があった。

宿泊場所も食糧も十分保証されない状況で不安であったが、正直なところ、それ以前に余震の恐怖が心をよぎった。何か役に立ちたい。しかし余震が怖い。決心がつきかねていると所長が「中央保健所からは私が行く。」と言われた時、「私が行きます。」と決心した。余震の恐怖の中で悲しみ苦しんでいる被災者が何10万人もいるのだ。

《21日に出発し25日の帰福予定。東灘保健所の指揮下に入り、管内の3箇所の避難所で医療に当たる。団員の毛布と非常食は福岡市が準備する。その他の防寒具などは各自準備すること。》情報としてはこれだけである。結局、所長も私も応募し、局に人選を一任した。市民病院、こども病院、保健所の医師9名、他に看護婦、保健婦、事務員の計26名の医療団が構成された。

これと並行して市民病院で医薬品が準備され、20日夜、マイクロバスが医薬品等の救援物資を積んで先発した。

私達は翌21日、板付の自衛隊基地からジェット輸送機で伊丹空港へ向かい、そこからヘリコプターで神戸市に向かった。空から見た関西の民家はほとんどが青屋根であった。それが屋根を覆う青いビニールシートであることが判るや、次に見た光景は倒壊した高速道路であった。いよいよ現地入りである。

王子陸上競技場は自衛隊機はじめ多数の救援ヘの基地となっていた。基地近くの施設で大量の医薬品を3斑に分配し終え、日没となったため六甲山中の宿に向かった。

翌日、六甲山地を下り、神戸市街地に入るとテレビで見慣れていたはずであるが崩壊建物には目を覆った。木造の建物はほとんど全て完全に倒壊し、倒壊を免れても2階だけが原型を残していたり、電信柱や道路の並木に辛うじて支えられている状態であった。

鉄筋ビルも至所で傾き、倒壊していた。人々は大きなリュックを背負い、警察のパトカーや護送車、消防車、救急車などが10台くらい一団となって一斉にサイレンを鳴らして行き交っていた。東灘保健所や警察署、消防署の前は全国からの救援車両が集合するため特に交通が渋滞していた。

打ち合わせのため区役所内にある保健所へ向かった団長らをマイクロバスの中で待っている時、通行人同士が突然口論を始めた。聞き取れた言葉は「・‥写真を撮るな!・‥。」「‥・うちにも死人がでているんだ!・‥。」

私は医師3名の他、看護婦、保健婦の計7名で構成された班で本山南小学校を担当した。収容避難所は1200人から1500人である。診療室を開く場所に案内されたが真っ暗で懐中電灯を使って行うよう依頼された。漏電の危険性があるため全館の電源を切っているとのことである。せめて光が入る窓際を準備してもらうよう願い出るとそのような場所はすべて住民の避難場所になっていた。

電源を入れてもらい、午後からはボランティアが本来の保健室を片づけてくれて診察室ができた。診察室まで歩けない人のために校舎内を回診した。

患者のほとんどが軽度の外傷、風邪、高血圧、不眠に悩む人達であったが、日に日に衰弱する高齢者には点滴し、限界がきている高齢者は保健所を通じて一日かかって受入れ病院を捜した。小学校が一段落すると近隣の小規模避難場所を巡回した。

人々と会話を交わす毎につくづくと精神科の医師やカウンセラーの必要性を痛感した。ある時、「気力がなくなりました。何か元気がでる注射はないですか。」と中年男性が診察室に来られた。話しているうちに「・・・娘がまだ遺体のままこの近くにいるのです。・‥」と言われ、慰めの言葉がとうとう出てこなかった。

この小学校に救援医療団が来たのは始めてで、見る度に「これでようやく安心できました。え!福岡から来て くださったのですか?ありがとうございます。」と言われた。返す言葉もなく「福岡が被災したら皆さんは来てくださるでしょう。その時のお礼を先に返しているだけですよ。」という返事が精一杯であった。

廊下では到着した救援物資を運ぶ人達の中に、抱き合って再会を喜び合う女子中学生の姿があり、また、壁に貼った《僕らはみんな生きている。みんなで頑張ろう!》という貼り紙が印象的であった。

活動中、福岡市からの連絡で《引き続き村上所長を団長とする第2次救援団の派道が決定した》という情報が入り「私達と交代で引き続き福岡から仲間が来ますから。」と言い残し、なぜか後ろ髪を引かれる思いで神戸をあとにした。

<私と薬> 市薬剤師会の側面と私 福岡市薬剤師会 前事務長 二宮善四郎

本年3月末日をもって退職することになりました。会員の先生には大変御世話になりました。紙面を借りて失礼ですが厚く御礼申し上げます。

振り返って見ますと12年の歳月は長いようで短いものです。樋口広報委員長より何か書いてほしいと電話がありましたので、思い出すままその一端を述べたいと思います。

昭和58年4月5日から勤務しましたが当時の市薬会館は地下1階地上2階のしょうしゃな建物で、事務室は明るく、日当りもよく、カイコウズの赤い花が窓硝子に投影し、それは気持ちのよい部屋でした。

会長の冨永泰資先生は一見厳しい感じの先生でしたが、事務職員にはとても優しく、持ち出し理事会には職員も同行し、四国の石鎚山旅行、原鶴温泉旅行等は非常に楽しいものでした。

また、職員旅行にも冨永会長自ら案内役として京郡市柊家旅館に宿泊し、大徳寺、妙心寺、三千院等寺院廻りをしました。「大はら」での昼食の素晴らしかったことは忘れることが出来ません。その他北海道旅行には小村正治先生、広島旅行には木村英樹先生、台湾や神戸旅行には三津家正友会長に御一緒して頂き、それぞれ楽しい思い出が沢山あります。

残念な出来事もありました。昭和60年3月28日夜に会館に泥棒が入り出勤してみると事務室は床一面書類や引出しその他の物が散乱し足の踏み場もない状態でした。金庫は無残にも破られ扉は変形していました。急患出勤者や学業会員の報酬を入れた各人の封筒の中も抜き取られていました。

被害額は現金1,340,700円。郵便切手390枚でした。このため冨永泰資会長、冨永昇蔵、国武一人副会長には、早速現金を持参され会務に支障のないように対処されました。事務職員も年度末の大変なときに警察への事故届、調査立会、税務署への届、金庫等被害物品の購入、保険金請求等臨時の業務に忙殺されました。

昭和63年になると西鉄大牟田線福岡平尾間の連続高架工事の問題が浮上し、会館用地18.2坪が福岡市に買収されることになりました。市薬会館として機能維持が出来なくなり古賀隆会長は補償問題交渉で大変でしたが4月になり解決を見るに至りました。

新会館の建設は古賀会長を中心として会館建設特別委員会が設置され、私もオブザーバーとして計画建設に参画することになりました。平成元年4月に着工し、11月20日に完工しました。この間の古賀会長の辛苦は大変なものがありました。建設に着手しても会館建築の状況を凸版印刷の角地に立ち止まり一心に御覧になっている様子をよく拝見し、今もその状況が思い浮かんできます。

つづいて、国立福岡中央病院移転の問題があって、門前薬局阻止のため地行浜の用地取得の必要性が起り、古賀会長は各方面への陳情と資金調達に奔走されました。

平成5年になると国立九州医療センターの建築が進んで来たので、三津家会長は福岡市薬剤師会薬局の建設を決意され、国県市当局並びに福岡市住宅供給公社、株式会社九宅協、地行浜町内会関係者との折衝に精根尽き果てる程尽力されました。私も同席出来て大変勉強になりました。また、県市の補助金交付申請業務には細井徹一副会長、中島英之常務理事が精魂を傾け徹夜の資料作成も度々あってその努力には頭の下る思いでした。

会営薬局特別委員会では、職員、パート職員の採用が検討され、九大派道職員との関係もあって、従来の県薬剤師会に準ずる方式でなく、労働基準法に従って、福岡市薬剤師会就業規則、給与規定等を作るべきであるとの意見で、細井副会長、山口利英組織委員長を中心にして社会保険労務士を交え数ヶ月間検討され、理事会承認を得て平成6年2月5日福岡中央監督署に届け出て一応完了しました。

今後は36協定、運用細則等必要に応じて整備された実態に即応する改正が必要であると思います。事務職員として、御尽力頂いた細井副会長、山口委員長に敬意を表するとともに、運用に御理解頂だいた三津家会長、合渾英夫専務理事に深謝申しあげます。

振り返ってみますと、福岡市薬剤師会は昭和46年に社団法人になり、県薬剤師会から独立して立派な会館、市薬薬局を建築しました。これもひとえに初代会長斉田和夫先生、二代会長藤野義彦先生の寝食を忘れた用地取得への努力と会館建設(昭和55年)に没頭された賜ものであります。

現在の会館用地は夕刊フクニチ新聞社と1/2共有で福岡市より払下げて頂き、その後夕刊フクニチ新聞社より共有分を買収したものであります。その間の粘り強い交渉力は高く評価し後輩として忘れてはいけないと思います。この基盤の上に現在の発展をみたものであります。今後は諸先生方の英知で益々御繁栄を遂げるようお祈りする次第であります。

次に個人的な思い出ですが、私はシベリヤに4年間抑留されていました。平成3年4月ソ連大統領ゴルバチョフが来日されまして、日ソ間にシベリヤ抑留問題に関する協定が結ばれ、未解放埋葬地への墓参が可能になりました。早速三津家会長にお願いして年休を頂きました。ところが突然8月19日にヤナーエフ副大統領等保守派によるクーデターが起きました。

幸いにも民衆の反発と軍の離反によって三日天下に終り8月下旬にビザが交付されました。9月2日よりバイカル湖北西タイセットよりプラーツクまで320kmの間の収容所跡地へ墓参の旅をすることが出来て、亡くなった同期生に対する心の重荷が軽くなった心境になりました。

更に平成6年9月には木村会長にお願いし「水墨画の原点と中秋の名月を西湖で」の旅に出発し、桂林、屯涙、黄山、杭州、上海を見学することができ、上海の復興のすさまじさに感服しました。

以上取り留めもないことを述べましたが、長い間私を支えて下さいました女子職員の皆様に感謝とお礼を申し上げます

<私と薬> ご挨拶 (社)福岡市薬剤師会 事務長 水越正幸

新年度が始まる4月1日付で、二宮前事務長の後任として事務長を命ぜられました。よろしくお願いします。

私も二宮前事務長と同じく福岡県に長年勤務して定年退職後は、福岡県が後援する外郭団体に勤め、平成4年からは福岡県薬剤師会が主催した第26回目薬学術大会の開催準備、運営などの事務にあたりました。学術大会は、ご案内のとおり県内会員の絶大なご支援と業界、学術関係者のご協力を得て過去最高の参加者が参集され大成功裡に終幕しました。

その精算事務も滞りなく終了しましたのを区切りとして、「毎日がサンデー」と日々を楽しむ自適をきめこんでいました折りに、市薬事務所へのお誘いに思案しましたが、所詮はしがない事務屋の性でしょうか、多少の事務体験が市薬の運営に少しでも役立つならばと勝手に考え、あつかましくも事務長をお受けすることにしました。

もとより浅学非才の私、前事務長ほどの技量には遠く及びませんが、会長はじめ会員の皆様のご鞭樽を賜りながら会の発展に轟したいと気を引き締め直しているところです。どうかよろしくご指導の程をお願い申し上 げます。

第31回 社団法人 福岡市薬剤師会
通常代議員会(通算第59回総会)のご案内

日 時 平成7年5月13日(土) 午後1時30分

場 所 福岡市薬剤師会館 講堂

多数のご出席をお願い致します。

<私と薬> 福岡市薬剤師会薬局のLine up 福岡市薬剤師会薬局 薬剤師 野村樹子

昨年6月より福岡市薬剤師会薬局に勤務することになり、数カ月でオープン一周年を迎えますが、つくづく月日の速さを感じます。薬剤師会薬局は、調剤・備蓄・研修・在宅医療支援センターの4つの機能を兼ね備えておりますが、私にとって、新しい分野での仕事でもあります。

しかしながら、薬局長の久地井先生はじめスタッフのバックアップを受けながら、日々研鍵に励んでいます。

現在、薬剤師は、久池井正人先生・江田隆秀先生、そして私の3名です。事務は、ニチイ学館より派遣された安永恵美さん・渡遵典子さん・内田純子さんの3名です。渡邁さんと内田さんは、交代で勤務していますので、常時2名体制で頑張っています。スタッフは、皆、すばらしいキャラクターの持ち主です。今回は、スタッフの横顔についてお話しいたしましょう。

 はじめに久池井先生
 先生は、温厚で実直なお人柄です。1枚の処方せんのどんな小さな疑義も見逃されません。服薬指導時の患者さんのチョットしたお話からも不安な材料が見つかれば、必ず、病院に確認をとり、納得のいかれるまでお話されます。その熱意には、私どもスタッフもただただ驚くばかりです。

 次に、江田先生
 先生は、患者さんの身になってやさしく服薬指導されています。以前、先生は国立福岡中央病院に勤務していたこともあり、患者さんの中には、ファン(老若男女問わず)も多いようです。しかし、患者さんからの突拍子もない質問やスタッフから茶々を入れられると耳を赤くするような一面もあります。そんな先生も7月の山笠の時期になると、血が騒ぎ歴とした“山のぼせ”になります。

 渡遥さんは、3人の事務のまとめ役的存在で、私たち薬剤師をアシストしてくれます。がしかし、時々、調剤室の中に笑いを提供してくれることもあります。

 安永さんは、薬局のホープです。4つの機能を兼ね備えた薬剤師会薬局に勤めて、初めて経験することも多く、戸惑いを隠せないこともあるようですが、そこは、若さと明るさで頑張っています。

 内田さんは、物静かで何ごとにも一途にやっていますが、その一途さが逆にスタッフを和ませてくれることもあります。

 最後に、私ですが、薬局の本来の仕事の傍ら、断水に備えて、ペール容器や柄杓を買いに走ったり、2月の積雪のおりには、患者さんが滑って転ばないように雪かきをして通路を確保したり、毎日かけずりまわってます。今後、私は仕事上に必要な新しい知識や技術は、積極的に取り入れていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 以上でスタッフの横顔を紹介させていただきました。会員の皆様、今度は是非、横顔でなく、素顔を見に薬局まで来られてください。きっと、スタッフの違う一面を見ることができると思います。

<会員の広場> 最初で最後の原稿 東支部 香椎部会 松仙堂薬局 荒木雅広

荒木雅広。36才。男性。ちょっといい男。いや、本当にいい男なのだが、文才が全く無い。作文といえば、小学校の時以来である。正直言って“市薬ジャーナル”もほとんど読んだことがなかった。(市薬ジャーナルを制作されている先生方、誠に申し訳ありません。)これをきっかけに今後は必ず読むこととします。

ところで、なぜこの原稿を引き受けたかというと、これには深い訳があるのです。実は、今年1月の東区三師会の集いの時、妻が日頃からお世話になっている富士調剤薬局の田中先生にご挨拶致しましたところ、大学の先輩であると同時に、北九州の則松小学校の大先輩でもあったのです。(ローカルな話で申し訳ない。)お酒が入っていたこともあり、「先輩の言われる事は何でもお引き受けします。」などと言ってしまった。

すると、1週間程してこの依頼。もちろん、最初はお断わりしたが、「先輩命令!」の一言で終わってしまった。人間、お酒が入るとバカな事を言うもんだ。ちょっと、愛想が良すぎたとくやんでみても後の祭り…である。今後は、失敗を恐れながらお酒を飲む事にします。

前置きが長くなりましたが、至って真面目な私としては、これといって特別な経験もなく、書けるとすれば、中国研修の事位かもしれない。

時は、平成5年9月。以前より望んでいた中国研修が実現したのである。

−とにかく広大で人が多い−これが北京に降り立った時の第一印象である。そもそも、私にとって中国のイメージは、「ベールに包まれた、歴史的な国」というものだったが、以外にも近代化と未開発が同居した、何ともエネルギッシュな国なのである。

当時、オリンピックの選考にあげられていたこともあり、想像を絶する程、急ピッチで開発が進められていた。例えば、それを象徴するかの様に、高速道路が短期間で建設される半面、走行方向が解らずに、逆行する車が少なくないという。日本では考えられないような情景もあった。

さて、上海経由で北京に到着した私は、翌朝、研修が行なわれる北京中医学院に向かったのだが、道中大変な人混みで、人や自転車、車やバスが入り乱れ、なんとも騒々しいのである。北京中医学院に着くと、これまた人、人、人の山。

これも日本では考えられない事だが、西は西安から北はモンゴルまで、数千キロもの道程を数日かけて列車を乗り継ぎ、やっとの思いでたどり着いた様な患者さんが結構多いのである。

院内では、当然の事ながら、中医師が問診から舌診、脈診による診察を無駄なく行なっているが、意外な事に、西洋医学による検査値も重要視されているのである。

院内研修の最終日には、図らずも中医学院の院長先生の企画によるギョーザパーティが催され、研修参加者全員でギョーザを作る事になった。普段から料理に手慣れた女性の先生方と違い、私を始めとする男性の先生は初めて作るギョーザに四苦八苦。

ちょっとした緊張と楽しさの中で、やっと出来上がったギョーザの形は御想像におまかせするとしましょう。(中国では、家庭でギョーザパーティを楽しむらしく、案外男性の方が上手だとか〜。)何とかそれらしい形(?)のギョーザを食べてみると、これがまた格別美味!何だか小学校の時の家庭科の時間を思い出しました。

何とか無事に研修日程が終わり、最終日には故宮と万里の長城に行く機会を得た。故宮は日本でいう「お城」といったところだが、繊細な日本のお城と異なりどっしりとして雄大なイメージだった。万里の長城は、北京の郊外に位置するが、想像以上の巨大さに圧倒されたのは言うまでもない。(遠い昔に、人間がよくこんなものを作れたものだ。)

最後に、文章を書く喜び(?)を与えてくれた田中先生、本当にありがとうございました。(うそやで〜!)

それでは、私の稚拙な文章を最後まで読んで下さった先輩の皆々様、さようなら〜。

<会員の広場> 油山と私 城南支部 別府部会 弓の馬場調剤薬局 前田克彦

今の自宅に住まいして20余年、当時、我家から見る油山は、どっしりして、立派な姿を見せていた。今は城南区になっているが、昔は西区大字字と云って静かな田園であった。現在では、住宅地域になり騒音もするようになった。

日曜日8時半頃目をさまし、食事をすることもなく、身じたくして油山に向って歩きだす。準備運動もする事もなく、やおら身体がはぐれてくると速歩にて、ただ、ひたすらに歩く。頭は空っぽにして町並みの変わりゆく姿を見ながら、ただ、ただ、歩く。

やがて油山登山口、ここまでが第1コーナー、しばらく行くと市立博多工業学校の前、軽い登り、心臓に負荷がかかる。歩速は一定、気をぬくと足が止まる。気を張って、イチニ、イチニ、イチニ、汗が出はじめる。やがて第2コーナー、左側に市民の森ハイキングコース、そこを曲がらず、自動車道を行く。

左手に油山焼椿窯、右側に“恋人よ南に進路をとれ”の有名なホテルを見て、第3コーナー、いつの間にかお稲荷神社ができている。ここが、また、心臓破りの坂である。気合を入れて、イチニ、イチニ、イチニ、家族連れの車が1台また1台と追越して行く。

やがて登りきって第4コーナー、ここまでくればもう一息、観音さんは目の前だ。山門をくぐりお寺までの山道を苔むす石畳、すべりやすく気をつけ、やがて階段を一気に駆け上り観音さんに出会う。頑から汗がどっと吹き出す。帽子を脱ぎ、10円を置き、線香に火をつけるが息が上って、なかなか灯がつかない。お賽銭を上げ、家内安全と健康を願う。

以前観音さんの下に滝があったが、土砂くずれの為、水量が少なくなり、時には干し上っている時もある。水が流れている時は頭から水をかぶる。冷たいが気持よく、すばやく拭き上げ着替える。“ここで、一服する。”

ここの景色は四季折々の風情がある。静かな二画廊で、春は杉木立ちの中に楓の新芽で明るく、夏は新緑で涼しい。秋は紅葉、昨年は夏が長かった為か昨年の紅葉は12月初めの頃まで、あたり一面真赤でした。冬は椿です。

油山と観音さんの由来
奈良時代、インド渡来人清賀正人が当時、光熱に松明を使用していたが、この地に群生している椿の実を搾り、日本で最初の燈火が始まったといわれ、これが油山の名の起りとなっている。また、観音さんは清賀正人が白椿の大樹に三体の千手観音像を彫られ、一体は油山観音、一体は雷山観音、一体は吉田観音(福寿寺)にそれぞれ安置されている。

この観音さんから頂上へ、またさらに奥の市民の森へ行き頂上に行く人達もある。私の自宅から観音さんまでの往復3時間、さらに頂上に行った時は5時間位かかります。その時の体調で、どちらかにして無理せず毎週日曜に油山に行く事を楽しみにして1週間の運動不足を補っております。

73キロの体重も68キロになり、定期検査の結果も上等です。これも観音さんの御利益かと思っております。今後も無理せず続けて行きます。

<会員の広場> 10枚の重み! 早良支部 早良部会 温和堂薬局 福岡秀樹

早良区の原に漢方相談を主体に開局して5年になります。開局当時は、薬局は調剤専門、大型店そして相談薬局の3つの大きな流れに分かれ行くものと予想していました。

そういう中で、広域病院の面分業という動きが出てきましたが、調剤は患者にとってはマンツーマンがベターだと思っておりましたので、定着しないのではないかと思っていました。そうしているうちに九大病院の分業が始まりましたが、複数薬剤師という限定がありましたので、手を上げずにすむと内心ほっとしていました。

すると今度は、行政の方から薬局の業務について、私の予想に反する声が出てまいりました。調剤をしなければ薬局ではない。調剤とは保険調剤であり、広域分業を受けなければ調剤拒否とみなされる、というものでした。

調剤専門とOTC専門に分かれていくものと思っていたのが、調剤とOTC両方満たして薬局であるというものでした。それまで広域分業は他人事と思っていたのが、こうなってやっと「一寸待て」と思うようになったのです。

漢方をやっていて煎じ薬を作りたくても、薬局の称号がなければ作ることは出来ず、このままでは何もできなくなるのではないかという不安が出てきたのです。

そういう時に現在の九州医療センターの100%分業が始まり、お客さんの中から処方せんを持ってきていいですかという方が出てこられ、お聞きすると処方内容はずっと同じという事で、一寸ほっとしながら昨年の3月に当時の国立中央病院の応需薬局に参加させていただいたようなしだいです。

この時は、正直薬局の称号を維持するためという気持ちでした。現在も未だその気持ちがある事は否めないのですが。そうしているうちに新しい患者さんの処方せんも流れて来るようになり、現在月に10枚程度です。そしてこの10枚が非常に重たく感じるのです。

最初は薬をそろえるために走り回らなければならない煩わしさでした。勿論それは今もあります。それよりも薬の説明は何とか出来ると甘く考えていたのが、自分に如何に新薬の知識が少ないかという事を思い知らされたのでした。又、一つ一つの薬の知識はあっても、それを系統立てて理解していないという事も再確認したのでした。

これまで勉強会にもあまり出席していなかったのですが、今は処方検討会等にも極力出席しなければと思っています。その処方検討会の中で、早良区の講師をしていただいているキョーエイ薬品の岩屋先生。

この先生の講義は本当に基礎的な事を話されているのだと思うのですが、全体をながめた系統だった内容で、非常に分かりやすく有難く思っております。今後も是非続けていただきたいと思います。

ここで一つだけお願いがあります。現在勉強会は午後7時開始ですが、この時間に間に合わせるには6時過ぎには店を閉めなければなりません。勉強の為とは言っても、OTCが中心の者にとっては難しい時間です。勉強会の機 会も増えており、せめて7時半の開始をご検討いただけないものでしょうか。

この5年間をふりかえってみましても、薬業界も大きく変化してきました。その中で新薬にはあまり興味を持たず、勉強もしていなかったのですが、漢方を続けていくにしましても、お客さまはほとんど病院にもかかられています。

新薬の勉強も絶対に必要なのです。どこかで分かっていても避けていたのが、この広域分業のお陰でその事にも気付くことが出来、又、勉強の機会も与えていただいている事には、やはり感謝しないといけないなと思うようになってきています。

今感じているこの10枚の処方せんの重みを忘れないようにしたいものです。

<会員の広場> 今年も3位に入賞して 東支部 箱崎部会 (株)セイイ薬局 入江理裕

市薬のポーリング大会には毎年参加しています。いつもお客さんです。組織の方々は朝早くから出てきて、参加者のチェック等とても大変でしょう。時間になっても来ない人、とうとう無断欠席と判定しなくてはならない人等、ゲームが始まる前から頚が痛かったでしょう。心より、感謝いたします。

さて、私は、この会に参加して何か賞品をいただけなかった事がほとんどありません。上位入賞、飛び賞等、何かいつもいただいています。今年も3位に入り商品券をいただきました。組織の方には、毎年ガンバッテいただいている事を再びここでも感謝いたします。

私はポーリングは年に1回だけ、この会の時だけします。練習もしません。年に1回3ゲームだけです。

今回3位になれたのは23才の頃1年間仕事もさぼって、みっちりとボーリングをしたおかげかなと思っています。俗に言う昔とった杵柄が今でもまだ役に立っているわけです。こんなに長持ちするとは、私自身びっくりしています。しかしながらパワーは年々下がり、杵柄の虫食いもひどくなっています。

まず1ゲーム200アップは絶望的であり、ボールの重さも16−>15−>14−>13−>12、12です。今年はとうとう12になってしまいました。自分でも多少情けなさを感じています。しかし若手が伸びてこないので来年も500さえこせば何とかなるでしょう。

成績はといいますと今年は東区のエース、松井先生の欠場があったとはいえ、優勝を小野先生がするとは大ハプニングでした。失礼かな。

分業推進委員長として九大や九州国立医療センター等のお世話、神戸へのボランティア活動と大変忙しく活動していて今回の優勝、大変素晴らしい事でした。心より拍手を送ります。私はまだ色々とやれるパワーを秘めていそうです。これからも大変期待が持てる事を私は実感しました。

色々と新しい発見があった今回のポーリング大会は有意義であり楽しいものでした。何度も言いますが、組織の皆様ありがとうございました。来年も又よろしくお願いします。

<会員の広場> ボランティアに参加して 中央支部 春吉部会 (有)光安調剤薬局 吉田理

私は、今までボランティアという名の付くものに参加した事がなかった。まあ気がついた事があれば何でもやろうと決意し出発した。

六甲山を越えて夜中に神戸市内へ。

山を下るに従って倒壊した建物、石垣が徐々に目につき始める。その時は、まだ興味本位で見入るだけだった。公園にバスを止め車中で一夜をあかし明け方に外に出た途端、被災地の重苦しい空気を感じた。

末田、北島両先生と共に灘区の六甲小学校へ配属になり、診療所での調剤及びOTCコーナーでの薬の配給、相談、被災者1400人余りを訪問しての配給等を行った。

カゼ、女性の手指のヒビ割れ、目の障害が、特に目立った。衛生状態の悪化、ビタミンの不足によるものと思われる。

被災者の中には、アルコール中毒、精神病の方も何人か含まれていた。アル中患者の強制入院や、薬が切れて暴れた時のためのサイレース、アキネトン注の手配など精神科医から要求があり、それに備えた。

現地には、医療チームをサポートしてくれるボランティアがいた。現地の中学生である。最初は妙な気もしたが、まあうれしい事である。

少なくとも私達のいた学校では、物資、食糧はあふれる程あった。しかし、被災者の方が自立するまでこの義援が続くだろうか?地元の商業も少しずつではあるが、回復の方に向かっている。計画的な義援が必要に思えた。

私がボランティアに参加して1カ月が過ぎて、ある夜TVを見ていると、災害時の状況が、放映されていた。負傷者を運ぶ人々の中に、現地で知り合った被災者の方がいた。その途端、あの重苦しい空気を思い出した。これを忘れてはいけないのだと思う。

最後に、被災者の皆様の1日も早い復興並びに不幸にも亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

合掌

<会員の広場> 阪神・淡路大震災薬剤師ボランティア参加について 中央支部 六本松部会 和光烏飼薬局 小松公秀

連日のTV、ラジオ、新聞等の中、県薬剤師会より薬剤師ボランティア参加公募について時間のやりくりをつけ参加する事としました。

参加するまでの間、あれこれと思いめぐらし、寝具は、食事は、水は、防寒対策はと決定までは落ちつかなかった事が思い出されます。

出発の段階で福岡市薬より第1斑宮崎先生、北島先生、末田先生、入部先生他市外より7名、第2班小野先生、鶴原先生他市外より10名総勢25名で行く事となりました。(私は若松の井上先生を班長とした第2班に参加)

参加された先生方は、それぞれのお立場で行動され又、感じられた事と思いますが、私なりに体験し感じた事を記したいと思います。

神戸に到着、先に活動を終えた第1班よりの報告を受け先ず思ったのが神戸内部におけるあらゆる情報不足である。どこの機関も誰がどこで何を活動しているのか把握できていない様であった。ただ各種救援団体もおもいおもいに活動に終始している状態であった。その為、活動が片寄り、援助の濃淡を生み、それぞれの活動のクオリティーが十分発揮できていない様であった。

そのような中、初期の状況把握に時間と労力を裂かなければいけなかった第1斑の先生方は大変苦労された事と思います。その中で我々の活動を確保し“いざ、どのように行こうか”と第2班も行動を開始した訳です。

第2班の活動の拠点として、難区(六甲班)、兵庫区(兵庫斑)の2つに分かれ、更にそれぞれの班で活動場所を分担し、次の様な活動を行いました。

〈兵庫区では〉
・兵庫区保健所内(兵庫班)
   ・・・医薬品等の配布・相談
・区内全域避難所の巡回(兵庫班)
   ・・・医薬品等の配布・相談・新たな避難所の掘り起こし・医療機関情報の紹介。
      ねたきり等の状態及び人の把握。

〈灘区では〉
 ・灘区保健所内(六甲斑)
   ・・・医薬品等の配布・相談・救護所に必要な医薬品の調達
 ・六甲小学校避難所救援所内(六甲斑)
   ・・・調剤・医薬品等の配布・相談
 ・区内南部巡回(兵庫斑)※行政が立ち入っていない
   ・・・避難所の把握・状況の把握、ねたきり等の状態及び人の把握
      医薬品等の配布・相談、医療機関・薬局情報の紹介

私は、小野先生率いる兵庫班に属し、兵庫区、灘区の巡回活動を行ってきました。巡回により、震災の規模の大きさ被災者の方々の状態が生々しく映った。とてもTVの映像では伝える事はできないと思う。路地は家が倒れたり焼け落ちたりで通れない事度々。何事もなくビルが建っているかと思えば1階が無い。これが一部でなく、行く所行く所にある。

自分の家庭がこの様な状態でやむにやまれず避難所で生活しているが、ここも所せましで体力もさる事ながら精神的には大変な苦痛であったであろうと思った。そういう中でもそれぞれ一生懸命地区をまとめ、力を合わせている地元の住民の方々には、ただ感動するだけだった。

しかし、こういう人々の流れに付いて行けず、又潜在化してしまう社会的弱者と言われる方々に対し、どのように把握し手を差し延べる事ができるのか。この様な問題を解決する事は本当に難しいことだと思った。実際、活動できた時間も限られていたのだが、我々が巡回を行った時でも、被災者の情報収集や医療情報の収集提供とも充実させたとは言えなかった。

ただこのような時、地域よりもっと小さな単位(地区)で人々が集まり協力し合っており、この中ではかなりの人のネットワークができて来る様である。これらの単位の機能を確実に把握し、逆に活用すればよりよい結果につながるのではないかと感じた。つまり、これらの単位に対して、物質・情報の収集や提供を行えば継続的かつ効率的なものになるであろうという事は確かな様である。

これからもし、福岡市に同規模の災害が起きた場合、今回の結果から見て現地組織は使いものにならなくなると言える。むしろこのような時は最寄りの市組織がイニシアチブを取りそこが本部となって情報の管理を行う事が必要であると思う。そして医療関連・保健・福祉の本部を同一場所とし、そこから指示を出せるシステムを構築すべきであると思う。

又福岡の薬剤師会も今回の大震災を想定しプランニングを検討して、それぞれの行動プログラムを理解しておく努力を今後の為にも行うべきだと思う。

私は、晩に対岸の火事を見ている状態になっているが、日常を見渡しても社会的な弱者もいれば急に病気になる方、健康等に不安をかかえる方もいる。その様な方々に対して仕事をしている事を再度自覚すべきと感じました。この様な感性を持ちながら行動することが、いざという時にどんな事を行わなくてはならないかという対応に結び付く事になると思う。

最後に今回の活動を後方から支えておられた方々に深く感謝を申し上げます。

くすり箱

友のひとこと

現在広域分業も進み、その中で薬局、薬剤師の役割が取り沙汰されています。

処方せんの薬を間違いなく患者に渡す。これは当たり前のことです。薬歴管理をしっかりして、患者に適切なアドバイスをする。又、ドクターへ必要な情報をフィードバックする。そのためには患者と信頼関係をつくらなければならない。

事あるごとに耳にする内容で、その都度なるほどと思うのですが、何か適切な言葉が足りないような気がするなと思っていました。

そういう時に長崎県で調剤薬局を開局している同級生の一言に感動させられたのです。『患者さんは僕の笑顔を見に来るんよ』『僕の笑顔を見て安心して帰るんよ』とさりげなく言ったのです。

この言葉は、患者さんの事を思い、仕事に対して本当に自信を持っている人からでないと出てこない内容です。

薬歴管理指導等を含め患者さんに必要な事を本当に実践しているからだと思います。

患者さんに納得して帰っていただくのではなく、安心して帰っていただく。

「患者さんは僕の(私の)笑顔を見て、安心して帰られるのです」と自信を持って言える先生、どれくらいいらっしゃいますでしょうか?

(福岡秀樹)

〔フレッシュさん紹介〕 ポケットいっぱいに健康をtake out! 南支部 野間部会 薬局ペグ 脇園正弘

店名の由来

根っからのアウトドア大好き人間で、いつか自分の店を持ったら、親しみのある・だれでも覚えやすい・呼びやすい名称をとあれこれ30年近く前から決めてました。

地域住民の皆様の健康管理の一翼を担う事ができればと願い続け、この野間4丁目の大地にしっかりと根を張り、少々の事でも吹き飛ばされぬ様にとも願い“ペグ” と、名付けました。

お店の特徴

お店のシンボルマークでもあるハンマーとペグ・これも昔から大切に温存していたプランニングのひとつでした。

健康管理を主に漢方専門薬局を目指します。

本物志向を問われる今日、健康相談で、病める方々の心のケアーと体のアフターを少しでもお手伝いできれば・・・と考えるしだいです。治すのは患者さん自身です。私の店はその手助けをするだけの“くろこ”に徹します。

薬剤師会と私

何かにつけて、今までが中途半端なこの私が、大学卒業後10数年の量販経験後、わずか10坪たらずの町の薬屋の“おっちゃん”に自ら望んでなった以上、過去の経験を生かし、大胆にかつ繊細に接客を心掛けると共に地域医療の研修会に積極的に参加し、真剣に取り組みたいと思いますので、若輩者の私ですが、皆さんよろしくご指導ください。

雑感

「病人さんからあの薬はよかったよ」とか「この薬で調子がよくなったよ」と声かけられ、私ども夫婦で文字どおり二人三脚で喜びながら、また「この風邪薬ぜんぜん効かなかったよ」とお叱りをうけつつ毎日が勉強の連続ですが、単なる町の薬屋としてだけじゃなく、地域住民の健康よろず相談役的存在として、少しでも共に痛みや不安を分かちあえたらと・・・開局してまだまだ6カ月。

背中に借金の2文字が重くのしかかる日々ですが、今日も親子4人元気で暮らせる基本的な事実に・・・。 

合掌

■■トピックス■■ 市薬学術委員会

かぜ症候群での抗菌薬の選択

1.表1を念頭に抗菌薬を選択すればよいが、βラククマーゼ産生能の有無を確かめ抗菌薬を考える必要がある。ニューキノロン系は連鎖球菌族を除けば抜群の気道移行生を有するので、慢性下気道疾患を有する患者には、第一選択薬である。

2.ニューマクロライドは球菌に対しては第一選択薬

3.セフポドキシムプロキセチルは、背景的に問題のない、かぜ症候群に合併する細菌感染症に対しては第一選択薬といえる。

骨粗繋症治療のお国柄

日本ではαカルシドール、アメリカではエストロゲン、イタリアではカルシトニン、ドイツではフッ素が有名である。

日本では、先進国の中では極端にカルシウムの摂取の少ない国であること。また、ビタミンDの摂取レベルも低い。骨粗繋症の発生を促進するビタミンD受容体の異常が日本人にはほとんど見られない。などの国民性からか日本では、αカルシドール(1α−水酸化ビタミンD)が最も使用されている。

ビタミンDが腸管でカルシウムの吸収を促進するには

7−デヒドロコレステロール
(1)−>ビタミンD (2)−>25α−水酸化ビタミンD (3)−>1,25(OH)2ビタミンD

(1)は皮膚で紫外線により、(2)は肝臓で代謝を受ける、(3)腎臓で水酸化を受ける

1,25(OH)2ビタミンDとならなければならない、。その点、αカルシニドール(1α−水酸化ビタミンD)は経口摂取された後、すぐに局所の腸管で作用せず、一旦吸収されて肝臓で25位に水酸化を受けた後再び腸管でカルシウムの吸収を促進したり骨で骨細胞の活性化をするので、その作用が1,25(OH)2ビタミンDを直接投与するより、かえって自然で生理的であり、血中濃度の増加もなだらかで、血中滞在時間が長く、投与回数も少なくてすむ利点がある。

PTM Vol.7,8(4)DEC.,1994

福岡大学公開講座
−第6回薬学部卒後教育講座−

福岡大学薬学部では医療の現場で働いている卒業生の自己研鏑の一助とするために、年2回の卒後教育講座を開催しておりますが、今回はアンケート調査で開講希望の多かった臨床検査をメインテーマとして3つの演題を取り上げて開講いたします。本講座は福岡大学公開講座の一環として開講しておりますので、本学卒業生に限らず、多数の方々のご参加をお待ちしています。

なお、本講座は「研修認定薬剤師制度」に該当する研修会として認可を得ておりますので、薬剤師受講者には受講シール(3単位)を発行致します。

講 演
1.蛍光・化学発光法による臨床診断
福岡大学薬学部教授   山口 政俊

2.ラジオアイソトープを使った病気の診断
福岡大学薬学部助教授  加留部善晴

3.臨床検査値が語る身体の異常
福岡大学医学部教授 福岡大学病院臨床検査部長 小野順子

(講師の都合で講演順序を変更することがあります)

日 時:平成7年5月20日(土) 午後1時〜5時30分
場 所:福岡大学薬学部 3号館第3別館 301教室
対象者:薬剤師及び医療関係者
参加費:無料
申込先:〒814−01福岡市城南区七隈8丁目19−1 福岡大学薬学部事務室
TEL(092)871−6631内線2260 FAX(092)863−0389

往復葉書に住所、氏名、年令、職業、電話番号をご記入の上、お申し込みください。FAXでの申し込みでも受付けます。

受付期間:平成7年4月20日〜5月13日 当日参加も可

後 援  福岡大学薬学部同窓会


 

 

[広報]

会議報告

【第7回理事、監事会】

日 時
平成6年12月13日(火)午後7時
出席者
木村会長、冷川、中島、長谷川各副会長、松島、占部、小野、末田、吉田、篠崎各常務理事、正岡、岩佐、瀬尾、戸田、成澤、鶴原、市花各理事、高杉、池田各監事、樋口広報委員長

議 事

1.会長あいさつ

2.報告事項
(1) 会務報告
(2) 委員会報告
(3) 学薬、勤務薬剤師会、女子薬、商組報告

3.協議事項
(1) 平成6年度予算執行状況について
(2) 平成7年度予算案作成方針について(市薬運営方針について)
(3) ユバーシアード医療救護実施計画について
(4) その他

【第8回理事、監事会】

日 時
平成7年2月7日(火)午後7時
出席者
木村会長、冷川、中島、長谷川各副会長、松島、占部、小野、末田、吉田、篠崎各常務理事、正岡、岩佐、瀬尾、戸田、成澤、鶴原、市花各理事、高杉、池田各監事、樋口広報委員長

議 事

1.会長あいさつ

2.報告事項
(1)会務報告
(2)委員会報告
(3)学薬、勤務薬剤師会、女子薬、商組報告
(4)ログ調剤薬局の経緯について

3.協議事項
(1)地域分業対策について
(2)今後の支部との関係について
(3)その他

委員会報告

【社保委員会】

日 時
平成6年12月5日(月)午後1時30分
場 所
福岡市薬剤師会館会議室
出席者
中島副会長、末田、小野常務理事、瀬尾理事、市原、吉田、清水、遠藤各社保委員

1)レセプト点検及び相談業務(新規薬局)
2)支部における処方検討会について今後の方針
 a)処方せん中の医薬品の勉強
 b)その疾患に関する勉強
 c)疾患と治療薬の本を必ず勉強しておくこと
d)1人でも多くの薬剤師に出席していただくために、努力する。
e)発表形式はくずさないで、出来るだけ多くの人にディスカッション形態で意見を多く出すこと。

日 時
平成7年1月5日(木)午後1時30分
場 所
福岡市薬剤師会館会議室
出席者
小野、末田常務理事、瀬尾理事、遠藤、田中、山本、井上、吉田各社保委員

1.レセプト点検及び相談業務(新規薬局を中心に)
2.1月、2月における処方検討会
 a)支部でのやり方
 b)市薬での処方検討会のマニュアル作り
3.アスピリンの喘息及びインシュリン製剤に関する研修会について

 

【学術委員会】

日 時
平成7年1月18日(水)午後7時
場 所
網元
出席者
長谷川、中島各副会長、篠崎常務理事、成澤、市花各理事、藤田、石飛、真鍋各委員

(1)次回薬物療法研究会の打合せ
  a) 日時:平成7年1月25日(水)午後7時
    演題:骨粗索症の薬物療法と開発中の薬剤について
    講師:武田薬品工業K.K.
     創薬第2研究所・第4部部長 津田昌夫先生
(2)2月・3月の研修会の内容確認
  a) 2月の学術研修会
    日時:平成7年2月20日(月)午後7時
    演題:未定
    講師:九大病院第2外科 講師 前原喜彦先生
    講師との面会:平成7年1月19日(木)に予定
  b)3月の学術研修会
    日時:平成7年3月24日(金)午後7時
    演題:未定
    講師:福大病院産婦人科 講師 蜂須賀徹先生
(3)平成6年度事業の反省
(4)新年会
(5)その他

 

【第6回市薬薬局特別委員会】

日 時
平成7年1月20日
場 所
福岡市薬剤師会館会議室
出席者
中島副会長、松島常務理事、岩佐、正岡、成澤各理事、久池井薬局長

(1) 現状報告
 (1) 市薬薬局 久池井
    別紙のとおり、調剤及び備蓄センターの利用が増えて昼食もとれないような
   忙しい日が続いている。
    又、市薬としての研修以外にも福大、第一からの研修依頼が来て薬剤師の増
   員が必要な状況になっている。
 (2) 国立病院九州医療センター 小野・末田
    患者数が少しずつ増えて来ている
 (3) その他
   ・市薬全館とのコンピューターの連携が完成して相互に備蓄データーの入力が
   1月20日から可能になった。
   ・見学の依頼
   1月24日(火)長崎市薬3月14日(火)薬務課(保健所の事業監視員の研修のため)

(2) 検討事項
 1.各センターの運営について
  (1) 研修センター 成澤
   ・薬局実務研修会受講者の希望者17人 1月26日〜4月27日
   ・福大24人 1月30日〜3月24日に予定
   ・第一薬大6人 2月27日〜3月24日
  (2) 在宅医療支援センター 岩佐
    在宅患者訪問薬剤 指導薬局をコンピューターに登録して、保健所等からの問い
   合わせに対応する
  (3) 会計・人事
   ・収入的には、ほぼ順調な方向をたどっている。来年度の市薬予算編成のため各セ
   ンターの必要な予算を提出してもらう。
   ・市薬としての事業(研修等)があるので市薬会計からの補助は当然必要である。
  (4) その他

 

【薬局委員会】

日 時
平成7年1月24日(火)午後7時
場 所
福岡市薬剤師会館会議室
出席者
冷川副会長、吉田(邦)常務理事、戸田理事、井上、国武、行実、中野(達)、中野(勝)、満生、山本各委員

1) 目薬学術大会(千葉)薬局部会報告 冷川
 「面分業のきびしさ、たのしさ」
2) 薬局運営ガイドライン説明会の受取り方
 ガイドラインに添った薬局作り
3) 漢方研修会3月10日(金)
 花粉症(アレルギー)の漢方及び民間療法
4) 健康フェアは支部主体とする。

 

【在宅委員会】

日 時
平成7年2月2日(木)午後7時
場 所
福岡市薬剤師会館会議室
出席者
冷川副会長、吉田(邦)常務理事、岩佐理事、入江、磯田、原田、柴山各委員、光安県薬常務理事、古賀係長(福岡市)

○在宅ケア支援システムの相談協力機関として位置づける。5月1日をメドに相談、情報提供、啓発活動を始める。
○各区で保健所を中心にして薬局への意識づけ研修会を4月中に行う。
各区の状況
 ○東区「かかりつけ薬局」という表現で、医師会が難色
 ○城南区 ハト薬局終末ケア 平成5年12月以後継続
 ○南区
 ○博多区 4医療機関4薬局4患者 介護者が障害者
 ○中央区 在宅事例検討会 薬剤師会より3名出席

 

【急患委員会】

日 時
平成6年12月5日(月)午後6時30分
場 所
梅の花(東急店)
出席者
中島副会長、成澤、市花各理事、小松、竹尾、馬場、山本、高丘各委員

(1) 出動者登録率の訂正の件
(2) 出勤者人数増員の件
       日勤 準夜 深夜  計
  GW.   5人 4人 1人 10人
  年末年始 6人 5人 2人 13人
  に変更
(3) 出勤者懇親会の件
  平成7年1月27日(金)午後7時於 福新楼
(4) 出動確認表の発送の件
  12月20日ごろ発送の予定 締切1月5日
(5) 医薬品県第6版発刊の件
  福岡地区勤務薬剤師会に協力依頼
(6) 「急患出動はアルバイト」との問い合わせの件
  出動の意味を会出動者に徹底のため文書送付
(7) 糸島医師会から見学の依頼

日 時
平成7年2月2日(木)午後7時
場 所
福岡市薬剤師会館第1会議室
出席者
中島副会長、成澤、市花各理事、小松、竹尾、山本、馬場各委員

(1) 出勤者懇親会報告(1月27日於:福新楼)
  一般参加者 27人
  執 行 部 5人 計32人
(2) 1月15日(月)1月16日(祭)
  出勤者超勤の件
  患者が非常に多く、各出動者に1〜2時間半の超勤をしてもらってきりぬけることが
  出来た。
(3) 年末年始の業務量について(12月31日〜1月3日)
        患者数(比) 処方数(比)  剤数(比)
  平成5年度 2,382(100) 4,322(100)  9,178(100)
  平成6年度 3,428(144) 7,012(162) 18,026(196)
(4) 3〜5月出動者表の作成

 

【組織委員会】

日 時
平成6年12月9日(金)午後7時
場 所
福岡市薬剤師会館会議室
出席者
冷川副会長、占部、松島各常務理事、大隈、福岡、佐藤、深見、蔵元各委員

1.ボーリング大会運営要項作成

 

【広報委員会】

日 時
平成6年12月14日(水)午後7時30分
出席者
冷川副会長、樋口委員長、冨田、織田、坂田、荒巻各委員

1.新年号最終読み合わせ
 1月6日発送予定

日 時
平成7年1月13日(金)午後7時
場 所
港町“すし幸本店”
出席者
木村会長、冷川副会長、樋口委員長、冨田、織田、坂田、荒巻各委員

1.新年号の反省および謝礼の件について
2.4月号の原稿依頼について
 締切は2月20日(月)
3.4月号のレイアウトについて
 日薬・九山学術大会報告を特集とする。
4.今年度の方針について
5.新年会

日 時
平成7年2月21日(火)午後7時30分
出席者
冷川副会長、樋口委員長、冨田、織田、坂田、荒巻各委員

1.4月号の校正について 2.4月号の未原稿の再度依頼について 3.4月号の追加原稿依頼の件  会員の広場に、阪神大震災ボランティア活動に参加された先生方に寄稿を依頼。  締切は3月6日(月)

 

【部会連絡協議会】

日 時
平成7年2月24日(金)午後7時
出席者
理事、監事、支部長、副支部長、部会長

1.会長あいさつ
2.平成6年度事業報告
 (1) 在宅医療について
 (2) 市薬薬局の現状について
 (3) 処方検討会について
 (4) その他
3.平成6年度予算執行状況について
4.質疑応答

福岡市薬剤師連盟総会
 1.平成6年度決算認定について
 2.平成7年度予算承認について

 

各支部報告

〔早良支部〕

一年間を振り返って

早いものでもう4月。又、春が巡ってきた。取りあえずここで1年間の活動をまとめてみたいと思う。

5月に会長になって以来、初めは戸惑いもあったが、会長になったからには、自分の夢に一歩でも近づければと、大きな希望を持って真剣に取り組んできた。

最初に公約した事が2つある。1つは在宅医療への取り組み、もう1つは組織の強化である。

在宅医療は10月の医療法改正に向けて、かなりハードなスケジュールで研修会を3回開催し、会員の啓蒙をしてきた。部会長の先生方にも多大の協力をして頂き協力薬局を募った。

おかげさまで、一応いつ処方せんが出ても、どの会員もとまどわずに受けられるだけの準備は出来たと思う。今年度はこの組織が円滑に活動していけるように、さらにフォローしていきたいと思う。

保健所との連携を持って活動するケース紹介業務については、早良区の活動が福岡市行政当局に評価され、その活動に対して補助が下るそうで、早良区の方針は間違っていなかったと意を強くし、率直に喜んでいる。

私たち薬局が地域に貢献出来る事、全薬局で在宅医療に貢献できる事、それがケース紹介業務である。いつも患者や、その家族のそばにいる薬局ならではの業務である。積極的に取り組んでいきたいと思う。

公約の第2番目、それは組織の強化である。医療を取りまく状況が変化し、薬剤師会の事業も飛躍的に増大する今日、組織の層を厚くしておかなければ近い将来危機的な状況に陥ると危惧して、組織の強化、充実を図ってきた。理事制を敷いて多くの先生方の協力を仰いできた。

又、数的にはA会員と変わらない勤務薬剤師の先生方にも薬剤師会に目を向けて頂きたいと思い、勤務薬剤師会を2回、又、全薬剤師を対象としたレクレーション、英会話講座なども呼びかけてきた。多くの先生方に参加して頂きたいと思う。薬剤師会に入会して良かったと思って頂きたいと思う。

地域に貢献すろ事が引いては薬剤師への信頼を高め、薬剤師の社会的地位を向上させ、さらに経済的な安定へと繋がっていくと思う。それをやっていくのはA会員だけではない。現場で働いている勤務の先生方柱負うところが大きいのです。期待しています。

信頼され地域に貢献する喜びを知ろう。薬剤師の輝ける未来を目指して共に歩こう。

(早良支部長 橋口)

阪神大震災義援金ご協力のお願い

寒い日が続きます。皆様方におかれましては、益々御健勝の事と御推察申し上げます。

ところで、今回の震災につきましては、皆様方も連日の報道でご存じのことと思いますが、大変な被害が出ております。市薬剤師会の方でも義援金を募ってはおりますが、会員以外の方々の善意を汲み上げる場が用意されていないという事もあり、早良区薬剤師会独自で義援金を募る事にしました。額の多少は問いません。あくまでも皆様方の善意の表現という事で出来る範囲でのご協力をお願いします。

集まりました義援金は西日本新聞民生事業団「阪神大震災救援金係」を通して役立てられる事になります。

1人でも多くの方のご協力をお願いします。募金にご協力してくださる方は、下記へ連絡下さるか、またはお届けくださいますようお願い申し上げます。

       記

 入部薬局  橋口 804−6660
 立屋敷薬局 南島 861−5893
 期問 平成7年2月15日(木)まで

早良区薬剤師会阪神大震災義援金募集結果報告

此の度は阪神大震災の義援金募集に快く応じて頂き有り難うございました。心優しい方がたくさんいらっしゃる事に勇気づけられています。本当に有り難うございました。

 

〔南支部〕

12月、1月、2月の支部報告を出して欲しいと広報委員より依頼があった。南支部長の3ケ月、日記風に書いてみた。

11月13日数年来の懸案であった南区三師会懇親ソフトボール大会も第1回を好評裡に実現出来、後日11月30日の三師会役員会で、第2回大会は7年11月3日に優先的に決められた。出来るだけ多数の会員が楽しめるにはポーリングが、いや運動会も考えてみてはと話に花を咲かせて11月迄の行事を終了した。

12月に入っては、12月9日、県薬支部長会、12月10日、県薬行政フォーラムに出席した。中旬になって夏と同じく各役員、部会長宅訪問をしたかったが時間がとれずに失礼した。奥様、店の方々のご協力に感謝したい。12月16日、寺塚地区に新規開局の申込受付。12月19日、井尻地区再度入会打診があった。規制緩和、価格破壊とかいわれる中OTC商戦激化はおさまることなく来年も続くという予測で年を越した。

1月9日、「南区新春のつどい」が南区体育館で行われ出席した。南区62団体の役員が一堂に集まったわけだが、話の中に健康に対する関心は非常に高くなったなと思う。“在宅医療”“かかりつけ薬局”といわれる時代、他団体との交流はますます必要になってくるだろう。1月11日、両支部処方検討会、19時より高宮アミカスで実施(参加者31名)。

1月16日、吉田市薬常務の父君葬儀に出席。死してわかる父君の業績。先生の悲しみ如何ばかりか、これをのりこえて更なる御発展を祈る。

1月17日午前5時46分、兵庫県南部大地震突発!日を追う毎に増える被害の大きさに驚くばかり!神戸市薬は?兵庫県薬は?と心配だが情報がなかなか入らない。情報化時代といわれている時代、中枢がやられた場合の情報網の対処方法はこれを機会に十分考えておく必要がある。

1月21日第25回九州アレルギー講習会(九大同窓会館)、1月22日、県薬在宅医療研修会とつづき、1月26日、野間部会の新春懇親会に出席した。部会員の外、薬種商、国分市議も加わり業界全般はもちろん行政面も含めて幅広い有意義な意見交換が行われた。又、22時から市薬にて分業推進につき意見交換をする。

1月28日、大橋“花ごよみ”で19時より第2回支部役員、部会長会を実施(10名)。会計、社保、薬商、急患(欠席の為レポート提出)、在宅、組織、広報担当理事より、事業報告の外、長住、大橋、野間、高宮、井尻の各部会長より部会状況報告が行われた。

(1) 支部規約、入会金、会費等他支部とあまり差がないようにしたがよい。
(2) チェーン店等の会費、会員の未払会費等の徴収について。
(3) 現行会員10名に1名の代議員数を20名に1名にスリム化してはどうか。
(4) 市薬議案を支部代議員は各部会で説明検討し支部役員会でまとめ市薬代議会に出席するようにしていく。
(5) 薬連については、市薬推薦候補者に協力出来る候補者を支部推薦する。当選後も支部、部会で意見交換の場をもつ。
(6) B会員にも行事案内をし、薬剤師会員としての仲間意識を互いに持つようにする。ソフトボール、ポーリング、健康フェア等にも参加してもらう。
(7) 億蓄薬品の交換、融通をやりやすくデッドストック情報をつくる。
(8) 部会員のチームワーク強化の一つとして連絡網の再確認をする。等々

2月13日“市薬と各支部協議会”にそなえて活発な意見が出て、22時より場所をかえ1時近くに及んだ。

1月30日、31日、県議、市議の推薦について三師全役員と連結する。一業界に止まらず広く市民の福利厚生にどの様に役立っていくのか、単に選挙応援のみで終わってはいけない。

2月5日、恒例市薬ボーリング大会である。数年振りの出場でボールを落としたり、構掃除をしたり、とにかく頑張ったが南支部は最下位という結果に泣いた。しかし、南支部もA会員からB会員、自称ベテランからピチビチギャルまで幅広い「かくし玉」がある。来年からは上位6チーム順順につぶしていくぞとこわばった手足をマッサージしながら南支部会対抗ポーリング大会を考えていた。

2月7日、南保健所運営委員会に出席、マイクロバスに同乗、着いた所は中央区の市健康づくりセンター“あいれふ”である。10階講堂で説明をうけ、コンサートホールから順に栄養指導室、研修室、検診フロア、運動指導室、中央保健所と見学、階段からは、博多港から志賀島、振り返れば赤坂あたりが眺められる幅せまい本を立てたような10階建てのビルだが、なかなかどうして中味は“健康づくりピッシリ”の充実ぶりである。

特に、2、3階の“ウェルネスストリードはぜひ家族で訪ねてみることをおすすめしたい、御飯、各種おかず、ラーメンからデザートなどなどいろいろのサンプルの中から一食分を台におけば、カロリー、栄養バランス等がピクリとわかる。医食同源。食養生のつみ重ねがいかに大切かきれいなコンパニオンの親切な説明を聞くまでもなくロいやしさを反省。井上歯科医師会南支部長と共々、人口23万、95000世帯の南区もぜひ欲しい。南区長頑張れと話し合った2時間であった。

2月8日、南区処方検討会、19時より21時まで高宮アミカスで実施(参加者33名)。2月13日市薬と南支部との懇談会は、市薬で、木村会長、冷川、中島、長谷川副会長、松島常務理事と、支部長小村、井上社保、薬局担当、柴山在宅担当理事に、戸田野間部会長も加わり、19時より22時まで続いた。南区4名は場所をかえ実行具体策につき24時迄検討をした結果は、3月4日両区役員、部会長会を行い報告する予定である。

2月17日、南区第2回健康づくり実行委員会があり昨年の健康づくりフェアの反省会が南区保健所で18時より行われたが、所用の為井上薬局担当理事に出席してもらい、19時より報告をきかせてもらった。

規制緩和、分業推進の中昨年ガイドラインが一つの目標として示された。会員の中には年齢、後継者、資金力等の差がある現実をふまえて、各々の過渡期における具体的育成策を、確たる基本理念を示しながら希望のある年間行事予定を出してもらえば支部、部会もより活性化していくと思う。

(南支部長 小村)

 

〔中央支部役員、部会長、代議員会〕

日 時
2月6日(月)午後7時30分
場 所
市薬会館第2会議室

議 題
1.阪神大震災義援金について
2.平成6年度事業報告並びに平成7年度事業計画予算案について
3.石井道子選挙の件
4.福岡県市議会議員選挙の件
5.その他
協議内容は以下の通りです。

1 ・阪神大震災義援金については各薬局一律2,000円づつ各部会長が取りまとめて市薬に
  届出の事。
 ・中央支部より3名ボランティア派通予定。(小野、小松、吉田)
  帰福後「おつかれ様会」を開催?
2 ・処方検討会の演者への御礼をどの様な形に?
 ・健康フェアについては、昨年12月に中央保健所がリニューアルした事も有り、今後
  又新しい趣向や、尚一層の充実を計る。
 ・レクリェーションの交通費は一切無しに。又、賞金などの分配の問題。
3 2月10日(金)午後7時から市薬にて中央支部長、副支部長、支部総務担当者出席に
 より、支部の意見を市薬事業に反映する為の市薬会長、副会長、会計担当常務との協
 議会が開催されます。
4 市議・久保田秀己氏、県議・早麻清蔵氏を、中央支部一丸となってバックアップの事。

(中央支部広報委員 北島)

 

〔東支部在宅医療研修会報告〕

東支部在宅医療研修会は、市薬の講堂にて、冷川先生をお招きして、今までの経過説明と、現在どうなっているかの講演をして頂きました。

東支部は、1年以上前から、保健所と東区医師会が行っている医療協議会に参加させて頂いています。(博多区の木原先生からの命令でした)この会に参加することにより、在宅医療における薬剤師の役割がわかりつつあります。毎月この会は行われています。

出席者は、保健所所長をリーダーとした在宅ケア・ホットラインの方々と東区医師会の委員の先生方、東区歯科医師会の委員、在宅訪問看護ステーションの責任者と東区薬剤師会から私が出席しています。

会はまず、各委員から報告がなされ、その中で発生した問題点が提供されることによって、在宅医療をどのようにして成功させるかと、熱心に討議されています。

東区薬剤師会としては、4月に在宅ケア・ホットラインについて保健所の方に講演をしてもらう予定です。その次の予定として、在宅訪問看護ステーションのリーダーの方に、看護ステーションの事について、講演をしていただく予定です。

東区の在宅医療は医師会のリーダーシップのもとに、保健所の行き届いたフォローで東区薬剤師会も何とかチーム医療である在宅医療に参加できると思われます。その為には、在宅に係わる薬剤師は、より一層の知識と技術が要求されてきます。

在宅の患者さんは、組織的な損傷は治癒していても、起き上がれません。身体的な痛みがなくても、精神的な痛みが存在しています。患者さんを訪問しますと、否認の人(薬をまったく服用しない)(口をきかない)等、怒りが強い人、抑欝の人、不安がいっでもいっぱいの人等々と、直面します。その時にあわてないように、今から、言葉這い、態度など、どのようにしたらよいか考えておいて下さい。

分からない時は、かかりつけ医にご相談ください。又、こうしたいと思ったらすぐ患者さんに話すのではなく、これもリーダーである、かかりつけ医にご相談下さい。

私達薬剤師は、つい、よかれという気持ちから、やり過ぎる事があります。重病の人に接する経験を持っていません。治ることのない病気に対して、薬を通してどういうケアが出来るか考えて下さい。絶望している人に、どう接するか、在宅医療は、これらの事を薬剤師にも要求しています。

「どうせ治らん病気なのに薬やら飲んで何になるか」という怒りやら、悲しみやらをぶっつけられます。貴方ならどうしますか。

(追)独断で色々な民間薬や民間治療法及び諸々の宗教の紹介は禁止します。全てリーダーの医師にご相談下さい。チーム医療です。

(東支部在宅委員 入江)

〔城南支部だより〕

1月12日

処方検討会:城南市民センター 25名出席
・国立医療センター眞島先生の処方について “リウマチ”二丁目調剤薬局 重枝先生
 患者情報を正確にとりわかりやすく、服薬指導もしっかりと説明してあった。
 ディスカッション形式でいろいろと質問あり、解説ありで有意義であった。
・エーザイ:MR 水野氏 リウマチの基礎、オーバーヘッドで説明テキストもあり、わかりやすくていねいに説明

1月28日

鳥飼病院:院外処方せん発行について説明会
場 所:鳥飼病院内
出席者:病院側:那須院長、事務長の2名
薬剤師会側:別府部会会員(12名)
鳥飼病院の状況、Dr.の名簿、使用薬剤一覧表を説明、質疑応答etc.
2月度より新入会新しい仲間ふえる!!
別府部会:ログ調剤薬局

(東健一先生)


2月6日

市薬ボーリング大会
優勝、2位、3位など逃したものの、ソフトボール大会とは異なるメンバーで参加、ご夫婦のペアー、多数で家庭的な雰囲気でした。

2月9日

処方検討会:城南市民センター 25名出席
国立医療センター 上野先生の処方について “高血圧”松島薬局 松島先生
患者情報・服薬指導の話はしっかり説明されわかりやすかった。
先生が作られた資料をもとに高血圧の疾患の話をされた。先生の見識の高さを再認識する。
・市薬の状況について

(城南副支部長 瀬尾)

 

背振少年自然の家−薬草コーナー

福岡市と福岡市薬剤師会が企画、毎年秋に行われる「市民のための薬草観察ハイキング」は市民の皆さんと我々薬剤師が共に薬草を通じて、自然に触れ合い、好評です。市の年中行事の中でも重要なポイントを占めるようになってきました。

春になると、まず冷川先生、薬局委員長の吉田邦夫先生はじめ、ベテランの先生方がハイキング予定地の下調べを行う。次に薬草の観察場所、分布状態、100名余の市民を案内する交通の便、現地の安全性など、我々薬局委員の出番です。秋の本番前、2回ほど予備調査を予てのハイキングに出かける。

そんな折り、脊振ダムサイドで観察会が行われた時のことです。隣接する脊振少年の家研修センター(市が管理運営)の施設内に、自然散策遊歩道があり、歩道に沿って、薬草コーナーがあります。薬草コーナーとは名ばかりで、雑草がおい繁っている。市側は他のコーナーの植物、樹木等の管理はできるものの、薬草については、薬剤師会の助言が欲しいと言われ、我々、薬局委員会がお手伝いすることとなった。

今までは、あぜ道の薬草を観察するだけだったのが、自然環境の中で、できるだけ人工の手を加えず、薬草を移植したり、栽培したりできるのです。「植物を育成することは、それを作った神さまの手助けをすることにもなり、何より、あなた自身が楽しいことですから・・・」と言った植物愛好家の言葉を思い出し、取り組むことになった。

この薬草コーナーの場所が標高1000mぐらいの山野傾斜面にあるために、オケラ会(薬剤師による親睦会)のメンバーにもお願いして、手伝ってもらうことにしました。まずススキ等の雑草を除去するため、何年振りかで、カマを片手に草刈りをする。10分もすると、腕も腰も痛い。坂田先生、橋口先生もあの細腕で土を耕して奮斗している。

メンバーの中に屋久島出身で、子供の時からサトウキビ畑でカマを使い、鹿を追い、猿とたわむれ、「うさぎ追いし、彼の山」を口ずさんでは「ウサギが美味しい、かの山はどこにあるのか?」と冗談をとばす、自然児(?)有馬先生がいる。彼からカマの使い方を教えてもらい、スコップで土に穴を掘り、周辺から採ってきた薬草、家庭から持ち寄ったオウレンなどを植え下の池から水を運んで移植終了。

昼食は持参の牛肉バーベキュー。空腹に焼肉とビールが腹にしみわたる。いつもバーベーキューの用意をさせられる者が考えたこと。「そのうち、材料の牛肉に、まむし、カエル、ネズミ等をこっそり加えて自然食を味あわせてやるぞ」

秋になり、薬草は植付いただろうかと楽しみに来てみると、ススキがびっしりとおい繁り、5月に植えた大部分は枯れてしまい、わずかにサルトリイバラ、ナワシログミ、アケビ等が残っているにすぎない。気をとりなおし、再びススキを刈り取り土をおこして、接骨木など数種類の薬草を植え、この薬草が脊振の雪と寒さに耐えて、春には山のあぜ道のツクシやタンポポ、スミレ達と一緒に花を咲かせてくれよと祈りつつ、刈り取ったススキの山の中で休息、秋の七草に思いをはせる。

はぎ、おばな(ススキ)、くず(根から葛根をとる)、なでしこ、おみなえし、ふじばかま、あさがお(桔梗)。この七草にしても、フジバカマは野山で、めったにお目にかかれない。

筑豊香春岳の牛切山に、キキョウ(桔梗)の群落があるとのことで、ハイキングに行く。目的のキキョウは見つからなかったが、自生のミシマサイコ(柴胡)とナデシコが花を咲かせているのを初めて観ることができた。

同行された木原先生に「先生のような可憐な大和ナデシコの花ですね」と言ったら、じっと花をみつめていたのが印象的だった。彼女は初めて出会ったナデシコの花を見て、何を感じたのかなあ。

さあ、もう3月、春がくる。脊振で植えた薬草達と再び会えるのを頭に浮かべたところで、相談客が入ってくる。「先月、こちらで調合してもらった漢方薬、身体の調子が良いので又、ください」の言葉に気分よくしつつ、ふたたび、仕事にとりかかる。

(西支部薬局委員 中野勝郎)

 

第12回市薬ボーリング大会

組織委員長 占部吉幸

日 時
平成7年2月5日(日)
場 所
城山スポーツパレス

◎支部対抗戦:優 勝:東支部
       準優勝:勤務薬剤師会
       3 位:博多支部
◎個 人 戦:優 勝:小野先生(中央)(3ゲームTOTAL:528)
       準優勝:藤原先生(中央)(3ゲームTOTAL:526)
       3 位:入江先生(東) (3ゲームTOTAL:518)

会員、家族、従業員の方々99人に参加頂き午前10時半よりゲーム開始。各レーンより特有の低音、破壊音の快音を聞くだけでも日々の疲れはすっとんでしまう。日曜日、ちょっと早起きをしなければならないが、午前中でボーリング大会、懇親会は終り、午後は天神での遊びを計画された若い方々も多数おいでになったと思います。

仕事上日頃は、外出の機会もついっいおろそかになりがちですが、ボーリング大会をチャンスに遠、近の仲間の方々とコミュニケーションをとり、親睦をさらに深めて頂くのを、少しはお手伝いをしているつもりです。

最近では広域病院処方せん応需を撥に備蓄品のゆずり合い、又処方検討会時、部会、支部内での交流が盛んになってきているとも聞いております。ちょっとしたわずらわしさを踏み倒し、共同意識を高めていただき地域医療の為に部会、支部の結束をより高めて行くことも、薬局の1つのありかたかもしれません。

最後になりましたが、ポーリング大会開催に当り、多くの時間をさいて頂いた方々、競技場との接渉・出欠のチェックにおしげなく時間をさいていただいた方々に深くお礼を申し上げます。

 

会員の声

薬局業務運営ガイドライン(以下G.L.)研修会について薬局委員会

薬局業務運営ガイドライン(以下G.L.)研修会について 次のような質問が文書でありましたのでお答えします。

先ずはお詫び

G.L.研修会第1回目の(H6.8.3)時は質問も出来ないような状態で大変失礼しました。当方の手違いでした。次回(H6.8.10)からの研修会からは質問を受け付けさせていただきましたので悪しからずご了承下さる様お願い申しあげます。

質問(1)

(イ)県薬のG.Lに対する考え方は?
(ロ)県薬と市薬と考え方は統一されているのか?
(ハ)県(薬務課)と県、市薬との考え方は?

<答>

先ずG.L.は平成5年4月30日厚生省責務局長通知で出された。これからの薬局、薬剤師のあるべき姿の目標に相当するものと考えられ、基本的な考え方に相違はないと思います。

御質問にある“考え方”というのは実際の運用の方法の事ではないかと思われます。現時点ではまだまだすんなりとはいかないと思いますが、時の経過が“こやし”となって必ずや一定の方向に収束して行くものと確信しております。あくまでも個々の薬局が“自分の事”と真剣に考えて行動することが肝要と思います。

質問(2)

G.L.についての県の運用方針は?
(1)「薬局は調剤、医薬品の供給等を通じて・・医療を行う」ことからすれば、調剤だけでも一般薬販売だけでも薬局の名称は使用出来ないのでは?
(2)開局時間について
業務課としては医薬分業の主旨に添うには概ね何時から何時までと考えているのか?公立病院、医院等では営業時間が多様化して来ているが・・・。

<答>

薬局の名称については現実の運用を考えれば自ずと理解出来ると思います。御質問の様に簡単に二局化して考えられないのが現状ではないでしょうか?薬局であれは調剤も一般用医薬品等の供給も行う事が使命であり、努力目標であるという事は既に周知のことと思います。又、営業時間については、現在、変則的な営業をしている一部の薬局、例えば木曜午後は休み等という薬局は正常な営業をされる様しなければならないと思います。

 

【学薬のページ】

学薬会長1年に思うこと福岡市学校薬剤師会 会長 木村英樹

平成6年4月福岡市学校薬剤師会会長に就任、1年が経過した。その間、副会長選任については、臨時総会まで開き決定するという会員の先生方に大変ご迷惑を掛けたことをお詫びしなければなりません。

現在、会全体の事業運営もスムーズに行われておりますが、これも又、会員の皆様の大きな協力があればこそと感謝致しております。

平成5年より、新会員が一気に増員され、1人1校制の基盤作りの一つの通過点となるように思われますが、入会時のそれぞれ1人1人の熱意と行動力はあったと患っておりました。しかし、この1年経過した今日、残念ながら学校薬剤師としてのその意識がいささか欠落している会員が何人かおられるようで、誠に残念な思いでおります。

学校薬剤師は、その業務に対して福岡市より報酬があてられます。決して高額とは思っておりませんが、学校保健法に基づく、環境衛生の点検、検査及び助言が的確に行われなければ、その責務が遂行されたとは決して思われない。学校より要請があった点検、検査は基より、学校薬剤師自身が積極的に行動して、学校薬剤師としての仕事をアピールすることが必要であると思います。

時には、自分の本来の仕事や時間的な制約があって犠牲になることもあるかも知れません。このことについては平成6年年頭に「学業だより」で述べましたが、これらについては自身計画性を持って行動をし、職掛こ対する自覚と認識を充分持ってほしいものである。

今回、1年を振りかえって見て、会員全体の協力と調和がなければ、会の発展がないと思います。この事から、新会員はもとより、会員全体の学校薬剤師としての意識の確認の為に、学校薬剤師として今後も継続して行けるか問わせてもらいました。残念ながら何人か辞退者があり、担当校の変更を余儀なくされる支部も出て来ております。これについては、役員及び会員の意向を充分聞いて対処させていただきました。

今、環境衛生検査を行う為の機器類で従来とは全く違った物に変わって来ております。簡素化されましたが高度化されております。これらの取扱いについては、頻繁に講習会を開催し、理解を求めなければなりません。

又、学校に対してもっと学薬としてアピール出来るよう福岡市学校薬剤師会独自の統一検査もふやして、会員全体の意識向上を計るとともに、地域保健医療の中でも貢献出来る薬剤師像作りに努力されることを望みます。会でも、これから、平成7年度は、これに充分応えるべく頑張って行くっもりでおります。

学校薬剤師の会員の皆さん、平成6年度大変ご苦労様でした。薬剤師業務ご多忙の中執務され感謝申し上げます。

3学期は市学薬統一検査を実施致しご協力ありがとうございました。全会員が一様に検査出来る様にとの配慮での内容になりました。

平成6年度に行なわれた学術大会・研究会・協議会の内容と所感を出席された先生方に書いて頂きました。日常の学薬活動に参考にして下さい。

 

13大都市学校保健大会監事 瀬越寿

日  時
平成6年5月22日・23日
場  所
北九州市
参  加
教育委員会学校保健課・三師会・学校長・養護教諭
記念講演
「心とからだを科学するためのキーワード」
協議主題
「社会の変化に対応し、自らの健康づくりに進んで取り組む子どもを育てる学校保健の推進」
課題別協議

第1分科会…健康教育
第2分科会…保健管理(学薬関係)
第3分科会…心の健康
第4分科会…組織活動

第2分科会「学校上水道管理への想い」 大阪学薬 中沢弘行
 1.水質汚染については水道源水の琵琶湖に近い京都の10倍
 2.将来淀川を源水として取水できるだろうか。
 3.高度浄水処理プラント設置が急務である。
 4.要望は学校保健会一文部省どまりでなく、各官庁に要望できる体制がほしい。

所 感
 協議時間以外を利用して他都市学薬との接触を重視したい。東京都では、学薬、教育委員会、保健所と共同で 玉川水源の調査、(COD、BOD、アンモニア性窒素等)結果を環境庁に報告し、予算化した。結果のパンフレットを発行し、地域住民に配布して、効果をあげている。

 

第44回九州地区学校保健研究協議大会副会長 堀 江秀男

日 時
平成6年8月21日〜22日
場 所
鹿児島県文化センター
主 題
「生涯を通じて、豊かな心をもち、たくましく生きる子どもの育成」

全体会開会式に続き特別講演

人と自然の共生を求めて〜世界の自然遺産・屋久島を語る〜

鹿児島県屋久町立屋久杉自然館 館長 日下田紀三

分科会 鹿児島県薬会館について(学校環境衛生と環境緑化)

所 感

1.地方小都市の小規模校中心の花いっぱい運動は見事である。
2.那覇市立松城中学校の学学校環境衛生研究協議会校ぐるみの環境衛生向上運動の報告は立派でした。
 特に机と椅子の適合で、姿勢が良くなり、疲れを訴える生徒が少なくなった。
3.照度計で充電池式とデジタル照度計では可成り異なり、光電池式に問題があるとのこと。

 

学校環境衛生研究協議会監事 瀬越寿

日 時
6年10月26日・27日
場 所
東京都

内 容

講義1「学校保健の現状と課題」文部省体育局学校健康教育課長 銭谷眞美
 イ.健康教育のもとに心の問題を含めた生涯教育を進めたい。
 ロ.週5日生について:現在642校で実験中。地域社会との連携を保ちながら具体的実施を考慮中。子供の成長については学校教育に頼りすぎ、地域社会の教育が少いのではないか。環境維持、体力低下、学校給食食中毒の改善、健康診断中味の見なおし等について検討する。

講義2「学校環境衛生基準の改訂と管理の進め方」文部省体育局学校健康教育課 石川哲也
 イ.学校における環境衛生管理の徹底について
 ロ.「学校環境衛生の基準」の一部改訂について

講義3「学校における環境衛生と環境教育」東京都東陽小学校校長 高木恒治

講演:「生活環境としての教室内空気」武蔵野女子大講師 村松学
 イ.建築技術の向上にともなう気密化と換気量の低下。
 ロ.温度、湿度など温熱環境の評価法のあり方。
 ハ.室内空気汚染部室の発生問題。

所 感
 今回の出席には大事な目的があった。海水プール設置時の水質管理の問題。講義2がすんですぐ別室で石川調査管と談合し、文部省の水質規準クリヤーは不可能なので、厚生省基準で行ってよいと了解を得た。(市教委に報告すみ)

 

第44回全国学校保健大会・全国学校薬剤師大会理事 中野勝郎

日 時
平成6年11月9日〜11日
場 所
和歌山市
内 容
全国学校保健研修大会

趣 旨:人生80年の長寿社会を迎え、生涯を通じて健康で、明るく豊かな生活を営むことはすべての人々の願いであり、学校教育においては、家庭や地域との連携を深め、子供の時期から健康についての自己管理能力の育成、ライフスタイルの基礎を培う必要がある。

(1)特別講演:「健康な心と生きがいを与える教育とは何か」
       メンタルヘルス国際情報センター 所長 小林司

 全国学校薬剤師大会

(2)課題別研究協議会・・・快適な学習環境づくりの進め方について10の課題が検討された。


所 感

(1)健康な心とは何か一健康な心とは何かということを考える際に、異常な状態を考えてみて「異常でない状態」を健康な状態とみなす。心の動きは、知能、感情、意志(やる気)の3つであり、現在の学校教育では「知識」に重点が置かれがちで、感情や意志についてなおざりにされすぎている。

 では「健康な心」を育てるために脳の栄養(食物)と心の栄養(愛)と生きがい、メンタルヘルスの基礎知識が必要になってくる。健康な心を育てる、あるいはその成長の基礎が義務教育時代に作られる。そして、その教育のユガミが「いじめ」「登校拒否」「自閉症」等を生んでいるのではないかと指摘されている。

(2)学校保健法第22条の4に「学校において…飲料水、学校給食用の食品及び器具…衛生管理を適切に行い、衛生管理の維持または、改善を図らねばならない」とあり、学校薬剤師として、日常、具体的にどう取り粗まねばならないかについて問題点を学校給食衛生面について述べていた。

 食中毒の件数は徐々に減少、大型食中毒が増加傾向、細菌性食中毒では主に、カンピロバククー減少、サルモネラ菌増加傾向あり。食中毒の大半を占める細菌性食中毒を防ぐには、学校内で、(1)清潔(食器の洗浄、消毒、保菌者、化膿と調理etc.)、(2)温度(細菌は一般的に熟に弱い。70度以上の温熱調理etc.)、(3)時間(食品の新鮮度を考えるetc.)を常に考え行動することが必要、又児童の手洗い指導(特に冬期)を徹底する。

 調理後の食品はなるべく早く摂食する等により、給食における細菌性食中毒の相当分は防げると結論づけている。そして、学校薬剤師がいっも点検してアドバイスすることと述べている。

 

平成6年度福岡市学校保健大会副会長 堀江秀男

日 時
平成6年12月1日
場 所
福岡市立早良市民センター
内 容
(趣 旨)福岡市の学校が当面している学校保健の諸問題を研究討議し、学校保健の振興を図ると共に児童生徒及び教職員の健康増進に資すること。
(参加者)校長、教頭、保健主事、養護、教職員、校医、学校轟剤師、PTA他。
今回は市学薬が当番で講師を依頼しました。

 〔特別講演〕シンナー等有機溶剤の心身に及ぼす影響

   講 師:福岡県学校薬剤師会副会長 大神信勝先生
   表 彰:優良学校、学校保健功労者の表彰あり
       市学薬では土肥善衛、江東溜先生が受彰されました。

所 感
 特別講演は、シンナーの大脳新皮質、旧皮質への影響がやさしく説明され、それからくる中毒症状等わかり易い話で好評でした。

 

会務 事業経過

 12月16日 第2回事業検討委員会
 1月24日 第5階理事会 統一試験他
 2月1日〜28日 市学薬統一検査(照度)
 2月2日 県学薬三役会 小松
 2月13日〜18日 飲料水検査 検体持込
 2月15日 平成7年度学薬勤務確認
 2月15日 第3回給食センター調査
 2月20日 第4回三役会 担当校推薦他
 3月6日 市学校保健会理事会 木村、堀江
 3月9日 県学薬三役会 理事支部長会
 3月25日 監査会 木村、瀬越、野口
 4月23日(日) 定時総会

福岡市学校薬剤師会総会

  日 時 平成7年4月23日(日) 午後2時

   於  タカクラホテル (中央区渡辺通り2丁目7−21) TEL731−1661

告 知 板

ユニバシアード大会への協力について副会長 冷川襄

平成7年8月23日より9月3日まで、福岡市でユニバシアード大会が開催されます。その為ももち浜に選手村が8月16日から9月5日まで開設されます。選手村に診療所が設置され、薬剤師も2交代で1名づつ出なければなりません。大部分平日で大変とは思いますが、出動をお嶽い致します。希望される先生を募りますので、出動希望日、出動時間帯を市薬まで連絡して下さい。

ユニバシアード選手村診療所
開設予定:平成7年8月16日〜9月5日
診療時間:午前9時〜午後3時 午後3時〜午後9時 2交代
設置場所:西福岡マリナタウン

 

阪神大震災義援金の御礼会長 木村英樹

1月17日の阪神大震災により、兵庫県薬剤師会館が倒壊したのは、既に御存知の通りです。当会も目薬・県薬と歩調を合わせ、義援金を会員先生方にお願い致しました。3月10日現在1,481,500円御協力して頂きました。兵庫県薬の再建に役立てて頂くため、県薬を通じ、日薬へ送金致しました。多額の御奉仕に対しまして、厚くお礼申し上げます。

また博多支部から提案の医薬品の供出に際しても、多くの御奉仕を頂きありがとうございました。合わせて御礼申し上げます。

 

福岡市在宅ケア支援システムとの係わりについて副会長 冷川襄

昨年10月より、薬剤師による訪問服薬指導が業務に追加されました。在宅医療への参画が始まったわけです。在宅医療はチームの連携が必要です。医師はもちろん、看護婦、保健婦、ホームヘルパー等との連絡を密にしなければなりません。

福岡市では図のような在宅ケア支援システムが作られています。これまで市薬はこのシステムに参画していませんでしたが、平成7年5月より相談協力機関として位置づけられることになりました。市民へのシステムの情報提供、啓発活動、さらに相談を受ければホットラインへの紹介という業務を行います。

是非とも全薬局に参加して頂きたいと思います。訪問服薬指導業務は県に届出が必要ですが、この相談業務は届出薬局でなくともできます。ただケース紹介を行った時、医療機関が決められますが、その医療機関から処方せんが出た場合、届出薬局でないと訪問業務ができません。できるだけ届出をしてください。

なお、在宅ケア・ホットラインの内容等に関する研修会を各支部で行って下さい。各区の保健所と相談の上、講師を派遣して頂いて下さい。



会 務 日 誌

平成6年
12月5日 福岡県選挙管理委員会
     説明会 13:30
     急患委員会 19:00
  8日 処方検討会 19:00
  9日 健康づくり財団会館式典
     組織委員会
  13日 理事会
  14日 広報委員会
  15日 処方検討会
     (石井遺子を励ます会)

平成7年
1月4日 福岡市西岡衛生局長、藤田管理部長、神宮保健部長年賀のため来館 11:00
  5日 福岡県葉業団体連合会
     新年名刺交換会   11:00
     山崎拓「新春の集い」14:00
  6日 緑新会議「新春の集い」 12:00
  10日 福岡市国民健康保健運営協議会 16:00
     博多区、早良区処方検討会 19:00
  11日 西区、南区処方検討会 19:00
  12日 太田誠一「新春の集い」 14:00
     中央区、東区、城南区処方検討会 19:00
  13日 広報委員会、社保・分推 新年会 19:00
  17日 理事会新年会 19:00
  18日 福岡市国民健康保険運営協議会(再) 16:00
     学術委員会 19:00
  19日 ユニバーシアード福岡大会
     第3回医事専門委員会 15:00
     監査 19:00
     処方検討会 19:00
     試験センター技術講習会 (於東京) 19:00
  20日 在宅医療協議会(市当局と) 14:30
     薬局委員会 19:00
     勤務薬剤師会新年例会 18:30
     東区三師会懇親会 19:00
  24日 薬局委員会 19:00
  26日 処方検討会 19:00
  27日 急患診療センター出勤者懇親会 19:00
2月1日 はやま君を激励する会 13:00
     三役、城南区打合会 19:00
  2日 西日本地区給水衛生協議会(於北九州)
     在宅医療委員会 19:00
     急患委員会 19:00
  3日 三役、博多区打合会 19:00
     福岡市地域保健医療計画推進協議会 16:00
  5日 第12回市薬懇親ボーリング大会 10:30
  7日 理事会 19:00
  8日 久保田秀己君を励ます会 13:00
  9日 自民党県連年次大会 13:00
     中央区処方検討会 19:00
  10日 三役、中央区打合会 19:00
     林県議を励ます会 14:00
  13日 三役、南区打合会 19:00
  14日 試験センター委員会 19:00
  15日 三役、早良区打合会 19:00
  16日 処方検討会 19:00
  17日 三役、西区打合会 19:00
  18日 麻生渡後援会事務所開き 11:00
  20日 学術研修会 19:00
  21日 広報委員会 19:30
     学術委員会 19:00
  22日 三役、東区打合会 19:00
  23日 処方検討会 19:00
  24日 部会連絡協議会 19:00

[編集後記]

昨年新広報委員会になり1年が過ぎました。年6回発行から年4回発行に減らしましたが、その分内容が増加し、校正時間も相当要しました。またページ数も増し、それでも次回送りの原稿が出ました。今号は九州山口薬学大会、日本薬剤師会学術大会、在宅医療薬剤供給推進モデル事業の報告を特集しています。

薬剤師の職能に対する社会からの期待というものが少しづっ肌に感じられるようになってきています。一つ一つこの期待に答えて、我々の地位向上を図っていきましょう。

この62号の編集は1月の寒い季節に始まり、桜咲く4月の発行になりました。この間に阪神大震災や東京地下鉄サリン事件などが起こりました。阪神大震災には当市薬からも医療ボランティアに参加して頂きました。参加された先生方に改めて御礼申し上げます。本当に寒くて忙しい時にも拘わらず、ありがとうございました。

(冷川)

広報委員長になって早いもので、1年間が過ぎ去ろうとしています。今まで年6回の発行でしたが、私が委員長を引き受けてから年4回の発行にしました。その為、12月、3月の年末と年度末といった1年で一番忙しい時期に、発行の最後の読み合わせ(校正)をする破目となってしまいました。

新年号発行の際、12月14日の広報委員会は午後7時30分から11時過ぎまでかかりました。又、4月号は他号に比べて原稿が非常に多く、発行までに2回広報委員会を開いたのが効を奏して、最終読み合わせは10時半過ぎに終りました。2回委員会を開いてなかったらと思うと・・・。

委員の先生方も大変お疲れになられたことと思いますが、「先生、結構楽しいですよ」と言って下さるのが、私にとっては何よりの“特効薬”です。

編集委員の先生方の目を皿にしての校正、レイアウトの結晶がこの“市薬ジャーナル”です。それでもミスはあります。皆で創るジャーナルを目指して頑張っておりますので、その意を汲んで頂き1人でも多くの会員の先生方に愛読され、投稿頂けたらもっともっと素晴らしいジャーナルが出来ると思います。さあ、皆で“市薬ジャーナル”を創りましょう!!

今回はうれしいことに沢山の原稿が集まりました。58ページにも及び、他号の2倍近くのボリュームになり、寄稿頂きました3〜4人の先生方の原稿は、7月号に掲載させて頂くことになってしまいました。この紙面をかりてお詫び申し上げます。

特に4月号は表紙の写真を“花見”と決めてかかっておりましたので、月末、早速カメラを肩に舞鶴公園へ撮影に出かけました。桜兄の酔客を尻目に、探せど探せど桜は見つからず・・・。殆どが蕾か1〜2分咲きといったところです。心の動揺は隠せません。やっと城壁の傍で見つけて撮ったのが表紙の写真です。本当に苦労しましたが、やっと4月号も発行へ。

私もやっと訪れた春を満喫しに、一升ビンを肩に夜桜見物と洒落込みましょうかね。

(樋口)

  

  

平成7年4月1日発行
福岡市中央区今泉1丁目1番1号
社団法人 福岡市薬剤師会 T E L 092-714-4416
発行人   木 村 英 樹
編集人   委員長  樋 口 昌 嗣
 委 員  冨 田 郁 美
      織 田 登紀子
      坂 田 博 子
      荒 巻   滋
担当副会長 冷 川   襄
印刷所   (有)興英社印刷