■ 巻 頭 言
薬剤師と公益法人 (社)福岡市薬剤師会 常務理事 川上繁

まもなく、21世紀を迎えようとしています。我国では、ますます高齢化社会が進行し、もはや、私たちは生活習慣病時代を超えたポスト生活習慣病時代に突入したと考えるのが適当ではないかと思います。

生活習慣病について言えば、ある著明な専門医は、悪い食生活(過食、飲酒など)や悪い生活習慣(喫煙、ストレス、運動不足など)の集積結果だと位置付けておられます。

従って、生活習慣病の予防対策について、自己破壊的行為を慎み、いわゆる危険因子“riskfactor”を除去するように、日常生活で注意させる健康教育が大切であると説いています。

即ち、自分自身の“自己管理”によって発症しないことが最も有効な生活習慣病対策になるということであると思います。一方において、内外の経済基調の変化を反映して、業界は様々な課題を抱え、更に来春には一部改正された薬事法及び薬剤師法の実施時期にあたり、一層の責任を負うこととなり、薬剤師にとって、今求められている重要な“自己管理(総称)”の存在を改めて痛感するのであります。

組織としても個人としても、資質の向上をめざした研鑚、情報の管理、提供こそ、今薬剤師に求められている最も重要な“自己管理(総称)”であると思うものであります。

その組織である、社団法人福岡市薬剤師会の存在と形態を認識され、更なる御協力をお願いしたいと思います。

ここで、私、組織の担当者として、社団法人とは何か、少しお話をしたいと思います。難しい話になりますが……。

我々の社会生活関係において、個々の人間だけが社会生活の単位となって活動するだけでは足らず、人の集団や財産の集合たる多種の団体をとおして、それとの関係において成り立っているのであります。

それらの中で一定の目的のもとに結合した人が集まって組織する人的な団体であり、構成員たる個人の意思を総合して団体意見を構成し、これに基づき自立的に活動し、法が権利能力を付与したものを社団法人というとされています。

この点、団体であって団体性が薄く、組合員の個性が濃い民法上の“組合”とは異なっているわけです。

また、民法上、社団法人として法人格を認められているのは、公益法人に限られているわけです。我々が所属している薬剤師会は、言うまでもなく社団法人であり公益法人であります。

ところで、ここで公益法人とは何かが問題となり、それとの関係で公益社団法人の行為能力が問題となりますが、公益とは“学術、祭祀、宗教、慈善、技芸、その他公益”を目的とし営利を目的としないとするものを言うとされています。そして、行為能力の範囲は、定款によってまず定められることになる訳であります……。

この様に、公益法人に身を置くものとして、全てが公共性に立脚しなければなりません。社会の要請に応えなければなりません。又、三師会の一員たる医療人としての自覚と責任を考え、薬剤師個人と組織が一体となった取組みが必要であります。

どうか、このことを充分にご理解いただき、会員の皆様の公益社団法人福岡市薬剤師会に御協力を重ねてお願いするものであります。

<私と薬> 大統領の資質 福岡市衛生局長 西岡和男

ASEAN諸国が“ルック・イースト”で、日本から学ぼうとしていることのひとつに、リーダーシップ論があった。タイのマヒドン大学、健康開発研究所のクラッセ教授は、日本の稟議制をとり入れようと努力していた。が結局うまくいかなかった。トップダウンの意思決定のしくみがまだ自分自身にも、周辺の人々にも好都合だったからである。

研究所を訪れた世界保健機関の中嶋宏D.G.は、特別講義の中で日本社会のリーダーシップの要件を三つあげた。三つのSであった。 (1) Smihng、部下の意見をニコニコと聞く。 (2) Silence、部下の意見をだまって聞く。 (3) Sleeping、時には眠っていた方が、物がスムーズに進む。

この三つに、私は第4のS(Singing)を提言した。カラオケは職場の雰囲気を良くするからである。中嶋D.G.は3Sで答えてくれた。

さて、米国の奉る歴史学者が、大統領の資質について述べている。まずVision、先見性とでも言っておこう。次に政治的現実主義、この中には、策略ともいえるマキャベリズムも当然含まれる。三番目は、カリスマ性、人を引きつける力。あの人なら身を賭してでもつくそうと思わせる人間的な魅力。

そして最後は、信頼できる人柄というわけである。

ジョンソン大統領は、本当のことをいう時には、耳と顎をさわっていたが、唇だけを動かす時は嘘をついていたとか、ニクソンはまず自分自身を信用してもらうのに、ひどく努力をせざるを得なかったとか、厳しい評価であるが、政治的な実績は素晴らしいと、二人ともおはめの言葉もいただいている。

20世紀に入っての偉大な大統領は、フランクリン・ルーズベルト(私はよく知らない)、セオドア・ルーズベルト(「風とライオン」の映画の中でショーン・コネリー演じる主人公より、いい像を示していた。なるほど)がまず挙げられた。トルーマンは、私には受け入れられない。ケネディが、全然ふれられないのは、不運な死であった他に、彼の政治家としての成果が何もなかったのか、興味はある。

さてさて、日本のリーダーシップは、中嶋D.G.言われるように3Sでいいのか。医療、公衆衛生の転換期に、3Sで乗りきれるか。安定期には通用する3Sもいまの私達の周辺では、むしろ捨て去るべきだと私は考えている。では、私達は何を求めるか。これから考えるでは遅い。21世紀はもうすぐそこに来ている。ではでは、君は、これからのリーダーには何が必要だと考えているのか、と問われれば。

それは……ア!紙がなくなってしまった。次の機会を与えていただいて、また議論しましよっ。

※Director General(事務局長)

談論
平成8年の病原性大腸菌 0-157問題を振り返って 福岡大学薬学部微生物薬品化学教室 教授 渡邊健治

今年の夏は、病原性大腸菌O−157問題がマスコミを賑わせたが、薬害エイズ問題で官僚の密室機構に小さいながらも風穴を開けたとして一躍世間の脚光を浴びた管直人厚生大臣が、テレビの前で食中毒の原因の疑いをかけられたカイワレ大根を食べて見せた頃をピークにして、この間題は沈静化に向かっているように思われる。

この菌、正確には腸管出血性大腸菌の血清型O−157:H7株が我が国で最初に注目を浴びたのは平成2年に浦和市の幼稚園で井戸水が原因の集団食中毒が発生し、2人の園児が死亡した際の原因菌として分離された時である。

しかし、米国では既に1982年(昭和57年)にミシガン州とオレゴン州のハンバーガーチェーン店で同時期に、粘血便を出す赤痢とはやや異なり、大量の鮮血便を出す大腸炎が発生し、この起因菌が病原性大腸菌O−157である事、この菌は通常の食中毒菌よりかなり少量で発症させる事などが明らかにされている。

そして、現在、このO−157の簡易同定法、食中毒発生の機序、ベロ毒素やその遺伝子の構造と機能、溶血性尿毒症症候群との関係、毒素抗体保有状況、治療方法などの研究が地道に進められている。

しかし、今年の5月に岡山県邑久町の学校給食で2人の児童が死亡する食中毒が発生した後、同じ症状の食中毒が、世界的には衛生状態が非常に良いと云われている我が国で爆発的に多発してから、その原因の「大腸菌オー・イチ・ゴー・ナナ」という言菜が盛んにマスコミで取り上げられるようになった。

そのため、町の薬局では特に消毒薬が品不足になる程よく売れたと報道されているが、この菌やその対策について色んな質問を受けた薬剤師の方は開局、学校を問わず多かったに違いない。

筆者自身は、このような毒素の産生を支配している遺伝子の構造、変異、伝搬機構などに興味があるが、今回の事件を機会に自分自身の反省も含めて色々な事を考えさせられた。

第一はマスコミの役割である。カイワレ大根と病原性大腸菌O−157との関係について、マスコミが「厚生省は全てのカイワレ大根が病原性大腸菌O−157による食中毒の原因の疑いがあるとは必ずしも云っていない」と後で弁明しても、配慮の足りない報道の故に、スーパーマーケットの陳列台よりカイワレ大根だけが撤去されたり、生産者がカイワレ大根を土中に廃棄している映像をテレビや写真で見せつけられると、多くの消費者がカイワレ大根に恐怖を抱き、過剰反応を示すのを必ずしも責める訳にはいかない。

丁度その頃、ある微生物関係の国際学会が日本であり、カイワレ問題を英字新聞で知った来日外国人の多くが「これは面白い。帰国したら早速微生物学の講義の時に学生の意見を聞いて討論してみたい」と、半ば真面目、半ばあきれた調子で話をしていたそうである。

もし筆者が全くの門外漢であると、「カイワレ大根という野菜には大腸菌の栄養となる特殊の成分が含まれていて、お餅に徴が生えるように、大腸菌は、その表面に繁殖し易い、あるいはその中に日常的に潜んでいるのであろう」と思うであろう。

もっとも、この大腸菌が、他の植物病原菌の場合のように、葉茎の傷から感染し(<−厚生省の中間発表後に農水省の行なった実験ではカイワレ大根の根は大腸菌を吸い上げない)、運搬や貯蔵中に冷蔵していなかったため、菌が増殖したという可能性を全く否定する事はできないが、たまたま今回のカイワレ問題は、筆者も大多数の読者の方々に近い程度に理解できたが、例えば20年前のオイルショックとトイレットペーパー問題の場合などを考えると、専門から遠い領域の問題についてマスコミの報道を何時も冷静に、しかも正確に判断し、対応できるか否か甚だ心許無い。

また、マスコミの扱う紙面や放送時間の量について「O−157の死者は11人であるが、交通事故では毎年約1万人の尊い命が失われている」と云われれば、これは全く同じ次元の問題ではないので、直接比較するには若干無理があるが、つい肯首したくなる論である。

現在、テレビ、雑誌、新聞などでは過剰と思える程芸能人やスポーツ選手の個人的話題が多い。しかし、我々一般人には正確な情報が的確に知らされていないが、個人の健康、国の安全、世界の平和、人類の生存などにとり、このままでは本当は非常に怖い話題、例えば地球の温暖化、世界的食糧不足、核廃棄物の蓄積、麻薬や有害化学物質の拡散などが多々あるのかも知れないと思うと憮然たる思いがする。

第二は、一件落着の為にスケープゴートをつくる我々自身の体質である。先々月の末、厚生省は、最も多い6,551人の患者と2人の死者を出した大阪府の堺市に限ってではあり、しかも菌そのものは検出されなかったので、断定はしなかったが、「病原性大腸菌O−157による集団感染の原因食材として特定の生産施設(羽曳野市のM農園か?)から特定の日に出荷されたカイワレ大根の可能性が最も高い」という最終報告を発表した。

しかし、この事件は、状況証拠だけで特定業者と決めつけたこの「カイワレ犯人説」でもって一件落着として良いのであろうか。一般に、大腸菌は人間や牛などの脊椎動物の腸内に棲みついている常在細菌であり、日常的にカイワレ大根などには存在しない。

もし、今回の事件にカイワレ大根が絡んでいたとしても、それは勿論体内増殖を伴うベクターのような役割ではなく、単に付着して機械的伝搬を行なうキャリヤーに過ぎない。何時ぞや報道されていたが、丁度海外で麻薬密売者に麻薬を自分の鞄の中に知らぬ間に入れられ、入国時に取締官に検挙された善意の市民のようなものである。

勿論、麻薬と異なり、細菌は増殖するという特徴があるけれども、水耕栽培に用いられた水にしても無菌という事はあり得ないが、どの栽培施設の水からも、カイワレ大根自身と同様に、少なくともO−157は検出されなかったようである。したがって、もしも水が絡んでいたとしても、同じくキャリヤーに過ぎないと思われる。

一方、人間以外に今回の事件との関係が最も疑われる動物である牛の腸内には、非病原株の他に、O−157のような、いわゆる毒素産生株は極く僅かながらも混在していると思われる。したがって、最近の家畜処理施設ではどのような解体作業が行なわれているか知らないが、腸内や牛の体に何重にもこびり付いた糞が作業中に枝肉に付着する可能性はないのであろうか。

暗に名指しされたM農園のある羽曳野市の北西部には市立の家畜処理施設や食肉流通業者が集中している が、2年前まで、市立のその施設には処理量に対応した浄化槽能力がなく、牛の血などがそのまま川に廃棄されていた事実が明らかにされている。したがって、これらの施設からの排水中に糞などを介して菌が流出し、近くの川や地下水を汚染する可能性はないのであろうか。

鹿児島県の話ではあるが、ある食肉加工場の内臓処理室の排水や井戸水にO−157が検出されたとの報道がある。さすれば、今回の教訓を眞に生かす為にも、カイワレ大根をスケープゴートにして一件落着にするのではなく、汚染のメカニズムや排出源の究明を更に進める事がより大切なのではないだろうか。

平成2年の浦和市の事件では飲み水にしていた井戸水が原因とされ、幼稚園の汚水槽から流出した菌による汚染が疑われたが、それ以上に感染源を突き止める調査、例えば幼稚園関係者の糞便検査やO−157陽性者の食べた牛肉などの食べ物の調査は行なわれなかったようである。多分、色々の理由で技術的にも難しかったのであろう。

また、食品の衛生管理の常識である微生物増殖防止対策に就いて云えば、暗に名指しされた生産業者は運搬に保冷庫を使用しているのに、学校には保管のための冷蔵庫さえなかった点、業者に云わせると厚生省は一度も現場を見ずに結論を出した点について、堺市と厚生省はどのような責任をとるつもりをしているのであろうか。

それにしても、マスコミの報道は故意か否か、麻薬の元締めよりも、たまたま麻薬のキャリヤーにさせられた善意の市民に、より力点が置かれ、我々市民の関心も一件落着を謀る為(?)そちらの方向に向けさせられ過ぎていたのではなかろうか。

第三は、喉元を過ぎた熱さを直ぐに忘れ、過去の教訓を将来に活かせない我々自身の体質である。20年程前、あれ程騒いだオイルショックを皆んな記憶に留め、教訓として今の生活に活かしているだろうか。当時、社会の木鐸と自称するマスコミは世界的なエネルギー危機を詳細なデータと共に我々に知らせてくれ、節電を説き、率先して夜遅くまでの放送を自粛した。

しかし、現在、民間放送のテレビは殆んど一晩中放映されている。テレビ局のキャスターとかコメンテーターとか片仮名で呼ばれている偉い人達はこの点を我々素人にどのように説明してくれるのであろうか。

石油や石炭は何時まであるのだろうか。その先はどうするのだろうか。火力発電などによる二酸化炭素の増加で地球の温暖化は更に悪化しないだろうか。代替発電の原子力発電は運転中だけでなく廃炉になった後も本当に安全であろうか。当時、色んな事が語られ、心配されたが、皆んな「忘却の彼方」に消え去ったのであろうか。

薬害だけについても、サリドマイド、キノホルム、クロロキン、ソリブジン、非加熱血液製剤などがマスコミを賑わし、また、いくつかは今も尾を引いているが・‥。O−157問題も、直接の関係者はともかく、多くの人の記憶から来年の今頃には忘れられているような気がしてならない。

第四は、自分より良い者、優れた者に対する嫉妬といういじめの問題である。堺市の場合、同じ給食ブロックに属しながら食中毒の発生がゼロの小学校があった。通常ならば、その理由が解明されていなくても、先ずそのH小学校に敬意ないしはお喜びの言葉を述べ、今後の参考のために色々と教えを乞うのが常識と思われるが、逆に、他校と足並みが揃わなかったとして、特に他校の給食関係者によるH小学校の校長先生や給食調理員へのいじめが今も続いている由である。

言葉を選びながらも「私達はつらい立場に置かれている、とても後ろめたい、肩身が狭い、うちも発症者が 出ていたらどんなに楽だったか等々」(AERA96'9.30)と云わしめる程に追い詰められている校長先生の言葉の裏にどのようないじめが潜んでいるかを想像すると、背筋の凍る思いがする。

本事件が起きると、先ず堺市教育委員会学校指導課は各市立小学校長に報道関係者の取材を無断で受けないように指示した。また、堺市職員労働組合本部は意思統一のため傘下の給食調理員に「今答える事は何もない」、「マニュアル(堺市教委と外郭団体が作成した調理要領)通りにやっている」と答えるように指示した。

問題のH小学校の場合、カイワレ大根を夏場に生で何度も給食献立に加えられている事に疑問をもった調理員が水洗い4回のマニェアル通りではなく、6回、しかも極めて念入りに洗ったという事実がある。しかし、厚生省・大阪府・堺市の三者でつくった原因究明プロジェクトチームの2回目の聞き取り調査では「マニュアル通りにした」と訂正している。

疫学上はカイワレ大根が食中毒の直接食材として結論づけられるとしても、カイワレ大根を丁寧に水洗いした事と食中毒が発生しなかった事との問に因果関係はなかったのか、水洗いの程度との関係はどうなのか等々、もう少し検討を進めるべき事があったのではなかろうか。

このような悲劇を再び繰り返さない為には全ての関係者がまわりの利害に捉われる事なく事実を申告する事が大切であると思うからである。それにしても、同情を禁じ得ないのは、真相解明の為に事実を語るよりも、他校の労組員を守るために本部の指示通り、「マニュアル通り」と答えざるを得なかった弱い立場の給食調理員の方々である。

同じような問題は日本中の学校でもあり、特に上級学校への進学率の低い中学や高校では勉強の出来る生徒へのいじめは陰湿であり、出来る子は学校ではわざと出来ない振舞いをするそうである。また、弱い者同士が助け合うのが原点と患われる労組でも例外ではないらしく、上に従順でも仕事熱心でも、いじめの標的にされ、ある中小企業労組が設置した「職場のいじめ110番」の電話は鳴りっぱなしと云われる。

国民全体の為に事件の全体像を明らかにする責任と努力を回避し、自分の仲間だけを守ろうとする体質は堺市役所の労組員だけであろうか。堺市ないしは関西の人だけが特に民度が低く、陰湿で弱いものいじめをするのであろうか。

第五は、生野菜の無菌化は何処まで可能であり、また意味があるかである。確かに、ある種の微生物は経口感染により食中毒を起こす。更に、法定伝染病のコレラ、赤痢、腸チフスなどの起因菌は食中毒菌より造かに少量で病気を起こし、二次感染を惹起する。

しかし、昔は食卓に供せられる野菜などは全て露地栽培であり、肥料は便所からの屎尿であった。通常、糞便の中には約100種類、100兆個の微生物が存在する。したがって、農家が市場に出荷する野菜を水、多分多くは河川の水でいくら洗っても、微生物学的にはかなり汚染されていたに違いない。

しかし、多くの場合、発症しなかったのは、これら経口感染症の発症にはある特殊な環境ないしは条件下で起因菌が大量に増殖する必要があるからである。今回問題があるとして報道されたカイワレ大根の生産は化学液肥と殺菌剤のシャワーを浴びせて合成樹脂の上で栽培する水耕栽培であり、製品は水道水か井戸水で洗って出荷まで保冷庫に保管されていたようである。

さすれば、仮に故意か事故か何等かの理由で井戸水が動物の糞便に汚染されたとしても、病原大腸菌はその栄養必要性から考えて、一人の人間が一回の食事で食べる量のカイワレ大根に洗浄水を介して病気を起こす程大量に増殖するとは考え難い。

しかし、実際に学校給食を通じて大量の食中毒が起こり、カイワレ大根だけが共通の食材であり、かつ火を通さなかった事、その他の理由で当局がカイワレ大根に疑いを持ったのには筆者には判らないそれなりの根拠があったに違いない。

それはさておき、このような生で食べる野菜はどこまできれいにすれば良く、また可能であろうか。技術的には、いわゆる酸性水、あるいはその本体と云われる次亜塩素酸を微量含む水で洗浄すれば、普通の水よりはかなり殺菌効果があるだろう。

しかし、完全に滅菌する事は不可能だし、万一できたとしても、空気、水、器具、人の手などを通して再び汚染される事は必至である。もう一つの問題は、全ての商品について云える事であるが、近年、消費経済の発展と共に分業が極端に進み、しかも生産者と消費者の間が距離的にも時間的にも遠くなっている事である。

そのため、特に生鮮食料品については運搬や貯蔵中の微生物による劣化防止が重要な問題になっている。かって、北海道のある酪農家が牛乳の本来の栄養価と味を保つため、法的に決められた加熱滅菌をせずに、搾乳した乳を近くの消費者のみに直ぐ配達する販売法を申請したが、関係役所より衛生学的な理由で拒否されたという話を聞いた事があるが、これはカイワレ問題の裏返しの話である。

勿論、微生物汚染が取り返しのつかない危険な結果をもたらす病院や研究室では、設備や運営を極力無菌化するのは当然の事であるが、それ以外の世界では特殊な場合を除いて空気や水を介しての微生物汚染にあまり神経質になっても仕方がないのではないか。

第六は、近年の清潔ブームである。日本では既に江戸時代に世界に先駆けて町に神田上水などの上水道をひき、共同便所の屎尿の汲み取り・肥料化というリサイクルシステムが完備されていた。一方その頃、西欧、例えばバリーの街では家庭や屋外に便所がなく、紳士淑女も空き地やセーヌ川沿いで用を足していた。

また、日本ではその頃より各地に公衆浴場があり、人々は疲労回復と社交を兼ねて入浴を楽しんでいたが、中世のヨーロッパの伝統社会では、皮膚の垢はペストやコレラなどの疫病から体を守る大切な膜と考えられ、入浴の習慣はなかった。

このような話を聞くと、日本人の入浴の第一の目的は身体の垢を落とす事ではなく、また、上水道や便所が必ずしも衛生思想に基づいたものではなかったかも知れないが、日本人は昔から清潔志向が強かったような印象を受ける。確かに不潔にしているより清潔にしている方が衛生的であり、現在、垢=不潔=不衛生=病、除垢=清潔=衛生=健康という考え方は常識になっている。

カイワレ問題で再提起されたように、町の個人食堂を含めて給食施設は微生物学的に極力清浄にすべきであるし、そのため、その監督や指導は保健所に勤務する薬剤師の重要な仕事の一つになっている。しかし、近年の特に若い人達の不潔アレルギーの蔓延には抵抗を感じる。

職場のOLは上司の触った筆記用具や茶碗にはできるだけ触らず、触ったら必ず手を洗う。毎日朝シャンする、靴下は抗菌グッズを着用する、乗り物の吊り皮を掴む時はハンカチをかぶせる、サラダにするキャベツは周りを捨てて中の白い部分だけを食べる、子供のいじめの言葉の一つに“バイキン”がある、等々を耳にすると、これらの人達は、我々人間は如何に多数の微生物に取り囲まれて生活しているかを本当に知らないのかと邪推したくなる。

米国のルーズベルト大統領が小児麻痺に羅漢したのは、幼い頃に裕福な上流家庭に育ったため、長い間ポリオウイルスなどの病原菌に暴露される機会が少なく、免疫力が弱かったからであるとの話が伝わっている。最近、ポリオの予防接種した子供から父親がポリオウイルスに感染した症例が報道された。

ウイルスが変異したのか等の詳細は知らないが、父親が予防接種を受けていなかったか、抗体価が最初から充分に高くなかったか、あるいはその後にポリオウイルスに曝される機会がなかった為に力価が次第に低下したのかも知れない。

麻疹や風疹に見られるように、成人してから初感染を受けると重篤な症状を示す病気は多い。麻疹については、予防接種を受けたり、一度羅患して治癒すると終生免疫が成立すると教科書に書いてあるが、より正確には免疫記憶細胞が時々麻疹ウイルスのチャレンジを受けておく必要があるらしい。

予防接種という手段を採れない場合、幼い頃に発病しないか、あるいは重篤にならない程度に色々な病原体の攻撃に曝され、免疫を獲得しておいた方が良いのかも知れない。

現在、日本では約9千人のお年寄りが百歳を超えているが、これらの人達の若い頃は水耕栽培は勿論、温室栽培の野菜もなかった筈である。果物にしても、おそらく野生の柿、栗、ぐみ、びわ、苺、桑の実などを殆んど洗わずに食べていたに違いない。

なお、美味しいワインも葡萄の表面に沢山の酵母や細菌が付着しているお蔭である。したがって、これらのお年寄りは、子供の頃から長い間色々な病原体の攻撃を受けたが、これを克服して強い免疫力を獲得している人々であろう。

今回の事件で注目されるのは、小学校での集団給食という特殊事情があったのかも知れないが、亡くなったのが全て子供である事、同じ食事をした児童が全て発病したわけではない事、発病した児童にも症状の程度に大きな差がある事である。

一般に、生物現象は多くの要因について正規分布を示すが、この場合、O−157菌に対する免疫力がその要因の一つになっていると考えられる。このような要因を測定して数値化し、発病との関連を検討す る事ができれば、公衆衛生学的に有益である。

最近、子供のアトピー性皮膚炎が増えていると云われるが、同類項の問題ではないかと思われる。

第七は、カイワレ大根のように水耕栽培された野菜の栄養価や耐病性である。温室栽培したものについては、農水省は、多くの野菜や果物を検査した結果、露地栽培のものとの間に栄養学的な差異はないと公表している。

しかし、我々消費者の感覚として、温室物は確かに形は大きく、粒は揃っているが、多くは水っぽく、色は淡く、また本来の味が失われているような気がする。

このように少なくとも自然の土壌で育てた温室物でも色んな心配があるのに、まして人工的に調製された化学液肥を溶かした水の中で栽培する、いわゆる水耕作物の場合、このような点は大丈夫なのであろうか。液肥の中には窒素、リン酸、カリの他にどのような成分が加えられているのであろうか。

また、水耕栽培は温室栽培に輪をかけて“温室育ち”のように思われるが、病原菌や病害虫に対する抵抗性が次第に低下するといった心配は、その都度種から栽培するなら、ないのであろうか。農薬漬けの穀物・野菜・果物、抗生物質漬けの養殖魚・家畜の話は聞いた事があるが、カイワレ大根のような水耕栽培の場合も殺菌剤を噴茅しないと、病原菌に感染するのであろうか。

独立無機栄養と従属有機栄養との差異はあるが、母乳の代わりに人工乳で育てられた乳児の腸内菌叢は母乳栄養児のそれとは明らかに異なり、また、免疫学的に若干劣っていると云われる。

カイワレ大根の水耕栽培の現場を見た事はないが、テレビの映像や写真を見ると、東京の有名大学を目指して小学校から一貫教育を受け、純粋培養された私立学校の児童・生徒が連想されてならない。

O−157の話から少し離れるが、自然界で良い生態系とは生物の種類が多く(多様性)、適正数がバランスよく棲んでいる状態、悪い生態系とは生物の種類が少なく(画一性)、その一種類の数が多い状態と云われている。したがって、露地栽培の場合には今迄の集中(産地)農業が見直されていると云う話を耳にする。水耕栽培の場合、そのような心配は全く無用なのであろうか。

更に、光合成の為の光源は自然の太陽光であろうか、あるいは石油や原子力を餌にした電気の光であろうか。このような農業は、生産業者の内部ではともかく、地球全体からみた場合に経済的に果してプラスであろうか。

最後に、人類と微生物との間の生態学的関連である。自然界には動物、植物、微生物と様々な生き物が存在し、これらは食うか食われるかの生存競争の中で生き延びる術とそれに対抗する戦略を共に道化させてきている。生態学的には生産者と呼ばれる植物は基本的には無放物を食べ物としているが、中には動物を捕食するものもある。

また、生物の寄生関係が更に進化して、お互いが種を越えて共生している例も多数知られている。これらの生物の中で地球上に最初に出現したのは勿論微生物であり、それは約35億年前の事である。

その後、約32億年前に緑色植物の祖先である光合成藍藻が出現したが、哺乳類や鳥類が出現したのはやっと2億年前である。更に人類の祖先が類人猿から分かれたのは約500万年前と云われているから、現在の人類は地球の上にたった今登場したと考えてもよい全くの新参者である。

しかし、このような人類は、進化の頂点にあると自惚れ、これ迄、開発の名の下にそれ自身の存在の基盤になっている様々な自然の破壊を行ない、数多くの野生生物を絶滅させてきた。

日本でもあの朱鷺が遂に姿を消した。しかし、地球上に殆んど無限に生息し、地球上の生物の「主」とも考えられる微生物を全て敵に回す事は生態学的に非常に危険であり、また不可解である。

病原菌について云えば、数十年前に誕生したペニシリンやストレプトマイシンなどの抗生物質により、長い間人類を苦しめてきた様々な感染症を抑える事に成功した。更に十数年前には天然痘の病原体であるワクシニアウイルス自身を地球上から完全に抹殺する事に成功した。

このため、人間の寿命は世界的に著しく延びた。

しかし、その後、マーサ(MRSA)のような薬剤耐性という思いもしない微生物の猛攻撃に遭遇し、新薬開発との間のいたちごっこになっている事はよく知られた事実である。

エイズをはじめとするエマージングウイルスの蔓延も開発の名により、自然を破壊し、密林を消滅させてきた付けである。

また、最近、O−157のような新型大腸菌のほか、レジオネラ、カンピロバククー、新型エルシニア、劇 症型サルモネラ、劇症型A群溶連菌などの新型細菌が続々登場してきた事は、新薬による人間を含めた生態系の変化に対して細菌が何等かの対応をし始めた兆候ではないだろうか。

人類の共存のために、微生物の繁殖を、あるきまった範囲で、ある程度、期間を限って人為的に制御する技術の開発は今後も必要と思われるが、今回のO−157問題を機会に、もう一度地球上での人類と微生物との生態学的関連について思いを致しても良いのではなかろうか。

終わりに、この問題について快く討論相手をして頂いた福岡大学医学部微生物学教室の黒岩中助教授に探謝します。

<会員の広場> 処方検討会に係って キョーエイ薬品(株) 薬事開発室 薬事担当サブマネージャー 岩屋巌

「薬剤師会の研修会で、講師をして欲しい」と早良区薬剤師会の北先生から、我社のMS(マーケティング・スペシャリスト)を通じてお話があったのは、平成6年11月のことでした。

早良区薬剤師会では、毎月1回研修会を開催しており、その中の一環として、基礎的な医学・薬学の分野も勉強して行きたいので、と聞きました。

それまで、早良区薬剤師会の研修会がどのような内容で行われてきたかは全く知らず、私のような者が、大切な研修会の講師がつとまるか一抹の不安はありましたが、思い切ってお受けする事に致しました。

医薬分業も確実に進展している現状を考えると、薬剤師も大いに勉強しなければならない時だし、その成果を患者さん指導に役だてることが必要だと考えている私ではありましたが、日夜医療の現場で患者さんを相手に仕事をされている先生方を前に、はたして現場のお役にたてる内容の話ができるかと不安でした。

とりあえず、翌月の研修会の場で、第1回目の講義を開催するということで、12月1日の夜、西市民センターで行われている、早良区薬剤師会の研修会場へと足を遥びました。

その日は、研修会もスケジュールが一杯のようで、私の持ち時間は15分余りでしたが、何とか無事持ち時間を消化することができました。

その時をきっかけに、平成7年1月より本格的に、私の担当の研修会がスタートし、現在に至っております。

 今までの研修内容を列記してみますと、

  1. 循環器疾患(高血圧、虚血性心疾患)
  2. 炎症と抗炎症剤
  3. 糖尿病の病態と治療薬
  4. 慢性関節リウマチ
  5. 骨粗餐症の病態と治療薬
  6. 更年期障害
  7. 喘息と治療剤
  8. 免疫の基礎と関連疾患
  9. アレルギーの型別による疾患
  10.ウイルスについての基礎
  11.ウイルス性肝炎について

 等となっております。

テーマによっては、1つのテーマで数カ月費やす内容のものもあり、上記の内容で2年近くかかったことになります。

福岡市薬剤師会の処方検討会との同時開催の研修会ではありますが、参加される先生方の研修に対する熱心さには、毎回頭が下がる思いをしております。

また、途中より、早良区薬剤師会のこの処方検討会に、酉区薬剤師会も合流し、早良区・西区薬剤師会合同開催となり、現在では毎回の出席者も50人を越えることもめずらしくなくなっており、責任の大きさを痛感しております。

私も、自分の業務の関係上、よくメーカーさん主催のドクター向けの研修会へ出席させて頂いております。また、我社のお得意先での研修会でお話をさせて頂く機会もあるのですが、その研修会にドクターも薬剤師の方と一緒に参加されるケースがあります。

このような会場で気付いたことですが、どの会場でもドクターの勉強に対する態度の熱心さに感心させられます。

患者さんの命に直接係る仕事だけに、ドクターの勉強に対する熱心さが態度に出るのでしょうが、このような姿に接すると、我々薬剤師も日々の勉強をおこたらないようにという教訓をこのドクターが教えて下さっているようでなりません。

このたびの薬剤師法の改正で、医療の現場での薬剤師の責任が明確になりました。

今後、もっともっと、しっかり勉強しなければならない時代になったことを、薬剤師として、真撃に受けとめたいと思います。

<薬剤師会薬局> 市薬薬局勤務1ヶ月を経て 福岡市薬剤師会薬局 薬剤師 副島純子

9月より、薬剤師会薬局で勤務させて頂き、はや1ヶ月が経ちました。江田先生をはじめ、諸先生方のおかげで職場の環境にもすぐに慣れることができ、感謝しております。

しかし、仕事の方は、と申しますと、今まで病院に勤務しており、まず保険の関係のことが全くわかりません。今、窓口の方の勉強をしておりますが、ただの薬剤師でなく“保険薬剤師”ということの重みを実感致しております。今までは“知らない”ですまされたことも、知らないでは法的にもすまされないのですから‥・。

まず、国保・社保等の保険の種類から始めて、窓口のコンピューターの扱い方を学んでいるところです。調剤料や加算、剤数の数え方など、今までほとんど気にも留めていないことでした。窓口は患者さんと薬局が最初に出会う場です。窓口の応対で、患者さんの印象も違ってくると思いました。

そして、窓口での業務の手際の良さも、調剤をスムーズに行うために必要不可欠なのだ、ということを実感しています。初めてのことなので、戸惑ってしまうことも多々ありますが、何もかもが新鮮な感じがします。

また、市薬薬局では他の病院、薬局に比べて同じ職種のかたがたとの交流が特に多いようです。思いもかけないところで、以前より知り合いの先生方とつながりがあり、芸いております。薬局の中だけでないたくさんの先生方との交流も勉弓削こなると思います。

私にとって、幅広い意味での勉強ができる環境にいられることを感謝しております。

それと、患者さんへの投薬においても、今までは外来患者さんには特に質問があった場合以外は特に説明することもなく、また、入院患者さんにはカルテなど、あらかじめ情報が与えられた上での説明ができたのですが、ここでは処方箋を見て自分である程度考察し、また、患者さんとのやりとりの中で情報をつかんでいかなくてはいけないのだ、と思いました。

そこに難しさはあると思います。もちろん薬剤師としての知識が必要とされ、さらにいろんな方の立場から物事を考えることも必要となってくると思います。私自身、今やる気と不安が入り交じっている状態です。

江田先生をはじめ、薬局内の諸先生方、また薬剤師会の諸先生方には多々ご迷惑をおかけするとは患いますが、一生懸命頑張っていこうと思っております。どうぞご指導の程よろしくお願い致します。

<薬草観察会> 坊主ヶ滝の薬草群 早良支部 広報委員 上村義徳

○薬草観察ハイキング(バーベキュー大会)

9月15日 坊主ヶ滝に登った。80名を越す薬剤師の先生方が市内全域より集まり、なだらかな小路を野草・薬草を捜し求めながら登っていった。

冷川先生の先導で、薬草を見つけてはマイクロホンで詳しく説明があり、近寄ってさわってみたり、妻をちぎって薬草の写真集に挟むものありで、ワイワイなごやかな観察会となった。

名札に名前を記し番号をつけて薬草に結びつける。これは後日の市民を加えての薬草観察のためだが、雨など降ればこころもとない。オオツヅラフジとアオツヅラフジとの違いがかなり問題となり、葉のふちが角張っているのどうのこうの言いながら、坊主ヶ滝に到着した。

澄んだ滝壷の水は、冷たく気持ちが良かった。釣りをするひと、滝壷に入る人、更に奥まで薬草観察に行く人など、30分の休憩は短かった。マタタビの実が沢山落ちていて来年には、地元早良区の“健康まつり”の出しものに「マタタビ酒」が加わることになった。

帰りは少し入り込み、アケビなど取ったけれど、危険すぎてとても団体の市民を連れていくことは出来ないのではと残念に思った。

集合場所に帰ったとき、薬局委員の先生方のご苦労でバーベキューが出来ていた。ビール・おにぎり・焼肉と食べながら、来月の“健康まつり”の会議の席になったり、今日学んだことのテストの時間となったりで楽しいひとときが過ぎた。

最後に根津先生が冬虫夏草を捜しに行かれたが見つからず、五倍子をとってこられたので、先生方はそれぞれ手にとって硬さを調べるやら、感嘆の声を上げるやら、もう一度盛り上がって解散となった。

○本番にむけていざ万全の準備

9月29日 薬草観察会の下調べということで、ふたたび薬局委員の先生方と坊主ヶ滝に登った。小雨が降りしきる中を、それでも熱心に薬草を求めて登っていった。早良区は10月20日に早良保健所との共催でおこなう薬草観察会のための指導員養成ということで別に5名が出席し、ご一緒させていただいた。

片手に傘を、片手に本を持ちながら、何度も同じ薬草を指さして、ここで名前を覚えて帰ろうと、先生方非常に熱心に勉強されていた。

頂上までに要する時間など測りつつ、名札をつけながら、雨の中大変な作業だった。しかし前回の時より人数が少なかったこともあり、かなり勉強になった。アケビの5葉とミツバアケビの3葉の違いなど現物を見ることによって一目瞭然で観察がいかに大切であるかかがよく分かった。

昼食を済ませて解散だったが、早良区は再び勉強ということでさらに桟道にそれた所を捜してみた。野草も多く区別のつけにくい薬草もあって、薬草観察の難しさは10年、20年の歳月をかけなければ本物にはならないと感じた。

薬局委員の先生方、本当にご苦労様。9月・10月は何回もの打ち合わせや準備などのスケジェールをこなさなければならないことを考えると、そのご苦労は大変なものがある。参考に今回の薬草観察会の薬草を列記してみると次のようになった。

 1) キツネノマゴ
 2) サイヨウシャジン
 3) クズ
 4) ヨモギ
 5) ウツボグサ
 6) ゲンノショウコ
 7) センニンソウ
 8) ソメイヨシノ
 9) ヤクシソウ
 10)クスノキ
 11)アカメガシワ
 12)ヌルデ
 13)ネムノキ
 14)ホオノキ
 15)テリハノイバラ
 16)サルトリイバラ
 17)ウラジロ
 18)ヤマノイモ
 19)ヤマモモ
 20)ミツバアケビ
 21)タラノキ
 22)メナモミ
 23)ヤブコウジ
 24)キンミズヒキ
 25)ドクダミ
 26)イノコズチ
 27)カキドオシ
 28)ハナミョウガ
 29)ゼンマイ
 30)フユイチゴ
 31)マムシグサ
 32)へクソカズラ
 33)クサギ
 34)トウゲシバ
 35)ツユクサ
 36)オオバコ
 37)バリギリ
 38)オナモミ
 39)イヌホウズキ
 40)イヌザンショウ
 41)ネズミモチ
 42)アオツヅラフジ
 43)サネカズラ
 44)オニドコロ
 45)カラスウリ
 46)ノブドウ
 47)アケビ
 48)ジャノヒゲ

 

 

 

 

○市薬あいれふ薬草観察ハイキング

10月13日 いよいよ本番となった。福岡市民を楽しくご指導ということで、指導員の先生方もやや緊張の面持ちで坊主ヶ滝に参集した。前日の雨で開催が危ぶまれたが、あいれふの方も随分心配されていたということだった。当日はやや早く薬局委員の先生と同行させていただいた。

準備の段階からお手伝いしながら見学させていただいたけれど、イベントの準備、段取りなど大変な作業をこなしておられた。イベントのひとつであるクイズの景品、名物石釜豆腐の買い付けに走ったりで準備も着々と進んでいた。

9時15分頃、あいれふの貸し切りバスが到着し、あいれふの柴田所長、薬剤師会の藤原会長の挨拶に続いて、準備運動を行った。今ま雨も降らず、日差しも強くなくちょうど良かったという方もいた。子供3人づれの家族も来ており、なごやかに1班から5班と順序良く出発した。

参加された皆さんも、非常に熱心で、相次いで質問が出ていたが、指導員の先生方はてきぱきとそれに答えておられた。『かえでどころ』は『かえで』ではなく、蛙の手に似ているということで『蛙手』がなまったんですよなど、細かく丁寧に説明されておられた。

中には自分で撮った写真を参考に説明されておられる先生もあって、指導員の先生方の熱意はすばらしいものがあることが感じられた。

第1回目からの指導員の先生方も何人かおられ、歴史的に見れば次のようになると冷川先生より情報をいただいた。

 薬草観察会の歴史

  1回目 S61.09.14 油山市民の森
  2回目 S62.10.14 今宿野外活動センター
  3回目 S63.10.16 小田神社
  4回目 H元.10.15 志賀の島
  5回目 H2.10.14 坊主ヶ滝
  6回目 H3.10.13 毘沙門山
  7回目 H4.10.25 油山自然観察の森
  8回目 H5.10.03 背振ダム
  9回目 H6.10.23 飯盛山
  10回目 H7.10.22 毘沙門山
  11回目 H8.10.13 坊主ヶ滝

100名の募集に150名、200名の応募があるということは、やはり歴史の重みが感じられる。

最後の『ジャノヒゲ』がやや遠く、足もとの悪い登り坂になったので、指導員の先生方は「足もとに注意してください」など今日の参加者の方々に細心の注意をしておられた。坊主ヶ滝に到着して食事となったが、滝の音を聴きながら食べる昼食は皆さんおいしそうだった。

小雨が降りはじめ、12時45分に1班2班より順序良くもと来た道を降りていった。下に降りると、雨は上がっていた。

クイズの出しものは、ゲンノショウコ・クサギ・花ミョウガ・カキドウシ・ホオノキの5種類で、正解率は90%だった。各班より2名ずつ抽選で名物石釜豆腐が当たったが、参加者の関心の高さ、レベルの高さが伺えた。解散して2台の貸し切りバスに乗り込んだ今回の参加者の方々は、いつまでもバスの中から手を振っておられた。

最後になったけれど、今回の講師の先生方の名前を記録しておきたい。

 1班 中野 東  松島
 2班 国武 坂田 大場
 3班 行実 有馬 本村
 4班 加藤 真鍋 篠崎
 5班 満生 冷川 根津 各先生
 ○藤原会長、光安副会長、冨永常務理事、津田、上村広報委員
 ○あいれふより7名の出席
 ○一般参加者100名

この後10月20日に早良区の薬草観察ハイキングが行われたが、次号支部だよりの早良区版に掲載される予定。乞うご期待。

 ・写真提供 坂田博子
 ・写真撮影 西支部広報委員 津田和敏

 

<市薬ソフトボール大会> 第17回市薬ソフトボール大会を終えて (社)福岡市薬剤師会 組織担当常務理事 川上繁

平成8年10且6日(日)9時30分より
  武田薬品流通センターグラウンドにて
    優 勝:城南支部
    準優勝:勤務薬剤師会
    3 位:東支部
      以下西・早良支部、南支部、中央支部、博多支部の結果となりました。

前々日は、大雨に見まわれ、当日の大会の開催が心配されましたが、当日、秋晴れとはいきませんでしたが、うすぐもりの中、時折秋日がさしてコンディションもまあまあでした。

9時50分、小松秀美組織担当理事、吉村きく子組織委員の両女性による始球式で、なごやかにプレイポール! 試合の方は、黄色い声援の飛ぶ中、若手選手を軸に老練な技も数々見られ、死力を尽してのプレーぶりでした。

ホームランも15本、それも外野オーバーの超特大が多く、今大会の打力を思う存分見せてくれました。

結果は、上記の通り、城南支部の打戦、守偏のスピードの圧倒的な勝利に終わりました(中には大接戦のゲームもありましたが)。しかしながら、勤務薬剤師会の善戦が光り、準優勝の地位を得、試合を大いに盛り上げてくれました。

昼食は、全チーム一斉に弁当をひろげ、バーベキューやら、鍋物やらで、楽しい昼食時間を過しました。

また、来年2月2日(日)は、第14回市薬懇親ポーリング大会を予定しております。各支部競っての参加をお願い致します。

最後になりましたが、毎回グラウンドを貸して下さる武田薬品様に深く感謝致します。また、市薬職員の方々を始め、何ヶ月前より、ソフトボール大会のグラウンドの確保から、用具の準備、大会準備にご協力いただいた方々、そして、大会当日、大会事務に当って頂いた方々、最後まで御声援いただいた方々に、重ねて御礼申し上げます。

・写真撮影 中央支部広報委員 小松公秀

 

 

<フレッシュさん> 10年経って思うこと 早良支部 原両部会 ちくし調剤薬局 山下しのぶ

毎年春を迎えるころ、新しい薬剤師が誕生していきます。一人一人が希望に燃えながら様々な職場へと旅立っていくのですが、私自身振り返ってみると、薬剤師として働きはじめて10年という歳月が流れました。

最初にお世話になったのは調剤薬局でした。薬剤師の仕事が何なのかということよりも、挨拶や言葉使いなど社会人としての常識を身につけることからのスタートでした。(今思えば、恥ずかしくなるような失敗も多々あります)。

また、調剤業務においても、しなければならないこと、覚えなければならないことが沢山あり、反対にしてはならないことを学ぶのも大切なことでした。見るもの、聞くものすべてが新鮮で、忙しかったけれども充実した楽しい日々が思い出されます。

その後、OTCを経験する機会に恵まれ、薬剤師と患者さんという関係から、薬剤師とお客さんという関係に変わり、戸惑ったことも多かったと思います。病院で薬をもらいながら、薬局に相談に来られる方が多いことにも驚きました。

お客さんとの会話の中から、何を求められているかをつかみ、適切な薬を選び、アドバイスする・‥本当に至難の業です。

それを見事に、しかも自然にされる先生を見ながら“いっかは、私も・・”と思っていました。その頃から随分経つのですが、まだまだ先生の様にはいきません。

現在私は、調剤薬局に勤務し調剤に携わる毎日ですが、同期のなかには、多くの勉強会に参加し、自己研鎖し続けている方もいます。今まで何もしてこなかった私ですが、一念発起、市薬主催の“薬局製剤研修会”に参加させて頂く事になりました。

以前お世話になった先生も昨年参加され“とても楽しかったわよ”と奨めて下さいました。そういうわけで、心待ちにしていた第1回目にいってまいりました。先生の言葉通り、学生の時の夢習を思い出させる内容で、“インドメタシンタ用液”を製造してきました。

来年の7月まで計6回、風邪薬、便秘薬等いろいろ製造する予元で、これからも楽しみです。私たち薬斉鵬市が薬を製造もし、販売できるなんてとても驚きです。

また、その会で懐かしい先生や、前向きにいろいろな事に取り組んでおられる先生にま会いできた事を何よりも嬉しく思っていますあと5回程お目にかかる機会がありますのでいろいろお話を伺い、勉強させて頂こうと足っております。

まだ一度も行かれていない方!何ですか。 10年経った今でも、薬剤師として十分だそうかと自問自答の毎日です。病棟活動、服男指導、在宅医療を行なっていくなかで、薬剤師と患者さんというだけでなく、一人対一人の人間関係が求められているように思います(薬に関する知識はもとよりなのですが)。

今まで、たくさんの方々に助けられ、教点ていただいて今日までやってきました。こかからも新しいことに挑戦し、いろいろな人に出会い、薬剤師としてどういう仕事ができぞのかということを念頭におき少しずつ成長して行きたいと思います。

<フレッシュさん> フレッシュさんはつらいよ 博多支部 千代・吉塚部会 森川誠心堂薬局 松尾はつよ

今年の5月中旬から森川誠心堂薬局に勤めています。薬剤師免許を取得して1年6ケ月経ちますが、初めの1年間は調剤と無縁の仕事をしていましたので、調剤経験は6ヶ月目に入るところです。

調剤という仕事をしようと思ったのは、まず薬剤師免許を生かした仕事をしたい、そして、友人のほとんどが調剤に従事しているからです。ですが、私には調剤という仕事は向かないと、周りの人達が口をそろえて言うので、とても不安でした。そんな不安を抱きつつ、大学時代の恩師の紹介で、森川誠心堂薬局に勤務することになりました。

勤務して6ヶ月になりますが、恥ずかしながら、特別に研修期間があった訳ではないので、同じ期間の経験を持つ方々に比べると、勉強不足であると思います。ですから、少しでも、皆さんに追い付くために、調剤指針を片手に勉強する毎日です。本で勉強できることもありますが、勉強できない点も沢山あるので苦労しています。

例えば処方せん検討会での発表。調剤経験若干3ケ月の私には大きな出来事でした。まだ、処方せん検討会に参加したことがありませんでしたので、何をどうすればよいのか全くわからず、1週間程1人で考えて、悩み苦しみました。

そして、投薬時の服薬指導と、患者とのコミュニケーションの取り方。周りの方から、「場数を多くふむことが大事」と言われますが、やはり、本で学べないので苦労しています。苦労ばかりで嫌になりそうですが、でも一度始めた仕事なのでとにかくやるしかないと思って、頑張っていこうと思います。

<投 稿> 風雪40年 金枝正巳先生に捧ぐ (株)博運社 管理薬剤師 天野久高

太平洋戦争が終戦となり、世の中が少し落ち着きかけた昭和24年の春4月、熊本薬専卒業で粒揃いの優等生(本間、古川、井田、金枝)、長崎薬専(中島、大曲)の諸君が薬局の見学生として入局してきた。

その中に小柄だイキが目立って粋の良い男性がいた。彼は南国育ちのためか、非常に陽気であり、球磨川の激流に産湯を使い、せせらぎの瀬音を子守唄として成長されたので、陽光に躍る若鮎の銀鱗の如き輝きがあった。

彼は入局後、松村薬局長の薫陶により「和の精神」が全身に青くまれていった。大正時代、全国の模範薬局と言われてその名を知られ、また薬剤部の礎石を築いた初代酒井甲太郎薬局長の伝記を、日本薬学会第106回薬史学部会で発表した。昭和55年4月遠路、態々信州松代にあった生家と菩提寺を訪ね、墓参など済まし詳細な調査をして資料を原稿にまとめ発表された。

彼は、副薬剤部長就任以前より、日薬、九州山口薬学会、県薬、市薬剤師会などの各種団体との対外的な行事や仕事に、積極的に力し、各部会の維持、発展に大変寄与した。

福岡県薬剤師会の副会長として、大学病院と市・県薬剤師会との交渉、交流などと円滑化に努力した。堀岡教授が、日本病院薬剤師会の第一人者として、数々の貴重な業績をあげられ大変ご活躍された陰には、薬剤部全員の協力は勿論であるが、彼の控え目なサポートが大切な存在であり、その一部をご参考にしておられたのではないかと思われる。

職場での彼の映像を追って見よう。当時は命課で、他の病院に移っても困らぬよう一定のローテーションで各部署に回っていた。彼は調剤室、製剤室、試験室、生の松原分院と、どこの部門でも大過無く、職務に専念した。長かったのは薬務室で、冬、寒がりだった鹿目先生のストーブの傍で、熟気のせいか、前夜のお酒の酔いかで顔面を火照らせ、バイデキス(薬品出納簿内蔵の事務機)の前で克明に記入していた後ろ姿が印象的だった。

彼の業務に対する真撃な態度は、先輩磯田先生の教導によるものである。九大薬局の大黒柱といわれた先生の厳しい中にも愛情に渾ちたご指導と、多くの先輩の伝統を守る強い信念が、常に彼のバックボーンとして存在していたものと思われる。

次に、彼の細やかな一面を紹介しよう。杉村薬局長がご退官後、手足が大分ご不自由になられた頃薬剤部を訪問された。帰路、偶々入口の高い玄関の石段を降りられる時、杖を持った先生が足を踏み外されないように、右腕で固く組んで病院前の電停迄ゆっくり送って行く様子を見かけて、ほのぼのとした師芽愛を感じ、心暖まる思いがした。

彼は入局後、暫くの間、交通費節約の為、井田君と仲良く宿直室に止宿していた。当時正直者は1名だった。直者は1名だった。多忙時は手を借り、また、夕食時には自慢の手料理のおかずを頂いていた。その頃は散剤が主流の時代だったので、1日の薬塵を洗い流すのにドラム缶の簡易1銭風呂をよく利用していた。

就床後は人吉地方民謡、中学時代の工場への学徒動員、市房山での遭難話などを聞きながら雑談に耽り、夜 遅くまで語り合い、毎回愉快な宿直であった。

彼は在職中、益進倶楽部の幹事として長年、講師や会場の選定、その他就職の世話などを一手に引受けていた。また九大薬報(第9〜13号)の多方面に亘る原稿、資料他、旧会員の消息などこと細かに収集し、編集、発行と会員相互の交流と親睦に不断の努力を惜しみなくしていた。

私も何編か投稿したが、昭和初期に叩き込まれた古い語学、仮名使いを校正してくれていたので助かった。

定例の新旧職員歓送迎会では、学生時代よりの演芸部長の名に恥じず如何なく実力を発揮された。広瀬淡窓の「桂林叢雑詠」を何時も朗々と吟じ、数多い送迎者に多大の感銘と勇気を与えていたことであろう。大分で行われた第40回九山学会に同行した時、途中態々日田にある淡窓の咸宜園旧宅を訪ねた。

彼の胸中は如何?聞き損ったが転感無量だったと思う。

恒例の忘年会では、真っ先に歌いながらの剽軽な踊りを披露していた。あの謹厳実直な松村薬局長が、大きなビール腹を抱えて笑い崩れておられた姿は、今でも瞼にはっきり甦ってくる。

常々、「五木の子守唄」を愛唱していた。故郷を遠くに持つ人にとって、望郷への哀愁を帯びた調べは、心に慰みと安らぎを与えていたことであろう。今だに耳朶の奥底に残っている。

彼の人吉で行われた結婚式には、松村薬局長がご媒酌の労をとられ、洋々たる前途を祝福された由に承っている。

彼の最大の美点は、実直で第三者との軋轢が無く、他人への気配りが良く決して粗末な扱いをしない、また、典型的なA型人間で几帳面、こまめな行動は誰もが認める所である。

ナイーヴな性格のせいか、上は病院長から下は作業員の小母さん達まで、各階層の人々とも幅広く付き合い、自然に波長が合っていたようだ。

私は在任中、大腿骨複雑骨折で整形外科に入院した。長期間の治療で、関係者一同に大変ご迷惑をかけたことがあった。しかし、彼は笑顔で優しく受け止め、献身的に掛長の業務を兼務し、援助してくれたので安心して治療に専念し、無事退院した。この紙面を借り、改めて厚くお礼を申し上げたい。

私が、製剤、薬務の掛長を10年以上勤められたのも彼の適切な助言と全面的なサポートがあったからではないかと深く感謝している。

余談だが、第40回九山学会で東大中川先生の「薬品識別コード」の講演があり、その報告書を命じられていた。宿舎が別府にあり、大分の会場には、10号線の渋滞で時間ギリギリに飛込んだ。

学会終了後帰路、夕闇に烟むる別府湾にゆらゆら点滅する赤、青のネオンの輝きを右に見て市内に入った。暗夜で宿所が判りにくかったが、彼は道順をはっきり覚えており、全く迷わずに無事帰宿できた。

少しお酒が入っていたにもかかわらず、彼の記憶力の良さには改めて感心した。

温泉で一風呂浴びた後、録音テープを聞い吃驚した。暗がりで慌てていたので、別の講演を録音したため肝心の所が消されていた。

さあ大変、一杯機嫌もどこへやら霧散、その後、彼の記憶と助言でどうにか報告書らしきものが出来上った。 私の人生に於ける二度目の失敗であった。

平成元年7月9日、博多都ホテルで彼の退官記念パーティーが催された。堀岡教授も遠路東京よりお出でになり、薬剤部員をはじめ薬学部、県市薬剤師会関係者など参列者多数の上、盛大に執り行われた。教授より、永年の精勤と功労について称賛の言葉があり、また、福岡県薬荒巻会長は「彼の報告書は、簡潔にして要を得て大変素晴しかった」と誉めておられた。

寒い冬の早朝、粉雪が舞い、冷たい風が吹きすさぶ野方の里よりの通勤はさぞ大変だったと思う。40年間の風雪に耐え、真面目、実直一本で薬剤師人生を貫かれた彼の労苦と輝かしい栄光に、全員の万雷の拍手が送られた。

席上、有終の美を飾るに相応しく、愛唱していた「桂林叢雑詠」を高唱された。同席されていた奥様ともども40年間を振り返り、万感胸にひしひしと迫り、清々たる感涙に咽せられたことだろう。

今、県薬では「福岡県薬100年史」の編集が精力的に進められ、彼もその一員としてお骨折り頂いているが、恐らく満足できる立派なものが出来上るものと期待している。(平成6年7月1日完成)

私は、ユニック本社会議の帰路、時折、彼が現在勤務している恵愛団薬局にお邪魔して、新知識の教示を受けている。うら若き女性に囲まれた職場の雰囲気のせいか、いつの間にか身心共に入局時の陽気な彼に戻っているのを見て、風雪40年、無事息災だったことを他人ごと乍ら喜ばずにはいられない。

私と同じく白髪が目立つが、こればかりは老化現象なので如何ともし難い。しかし、精神的には未だ若いので、九大病院外来調剤の防波堤として分業の実践に精進して頂きたい。

同時に家庭では、奥様と老春を楽しみ、一期一会、残り少くなった唯一度の人生の生命の歓喜を充分にかみしめ、天地大自然の囁きに耳を傾け、四季折々の花鳥風月を愛で、しみじみと余生を末永く味わって頂きたいものである。

思い出すまま、ありのままを記したが、同じ時代を共に生き、共通の話題を持った者の戯言とご笑覧頂ければ幸である。

最後に、先生の今後益々のご健勝を祈り、再度、乾坤一輝ご活躍を期待するものである。

本文に就いては、45年前の彼を知る旧友福地多久郎君(東京在住、前東病院薬局長)に一通り、目を通して頂いた。紙面を借りて謝意を表したい。

金言・名言

「愚者は教えたがり賢者は学びたがる」(ロシア作家 チェーホフ)

知ったかぶりをしてあとで困るより、さわやかな質問で自己発想力の基盤を強くすることこそ賢明。

(冷川)

■■トピックス■■ (社)福岡市薬剤師会 学術担当理事 千阪善弘

新しい経口強心剤

フオスフォジエステラーゼ阻害薬をはじめとするいわゆる新しい強心薬は従来の治療では十分な改善の得られない重症心不全の症状を改善し、quality oflifeを高める薬剤として期待がもたれていたが1980年代に行われた大規模な臨床治験でむしろ心不全の死亡率を増やすとの結果が報告された。

ところが最近ある種の強心薬は低用量では心不全患者の予後を改善する、あるいは患者のquality oflifeを改善し臨床事象を減らすといった、長期予後の立場から好ましい結果が報告されるに至り、再び注目されつつある。

ここで新しい経口執心薬ピモベンダンを中心に紹介する。

主な強心薬の分類を表1に示した。

交感神経刺激薬あるいはカテコールアミンのうちドブタミン、ドーパミンは急性心不全に静脈内投与で用いられる薬剤として定着している。経口交感神経刺激薬も静注カテコールアミンからの離脱に用いられる。

フォルスコリン誘導体も急性心不全治療薬として、わが国で開発が進められている。フオスフォジエステラーゼ阻害薬は強心作用とともに血管拡張作用がありinodilatorとよばれる。

カルシウムセンシタイザー(カルシウム感受性増強薬)は、一定の軌亡、作用を発揮するために必要な細胞内カルシウム濃度が少なくて済むので、細胞内カルシウムの上昇によって引き起こされる種々の弊害、不整脈や、細胞障害の促進を軽減することができると考えられている。

カルシウム感受性増強の機序としては収縮調節蛋白であるトロポニンのカルシウム親和性を変えることによると考えられている。

ピモベンダンはイミグゾビリジン誘導体でPDE−U阻害作用とカルシウム感受性増強作用をもつ薬剤、サルマゾールで得られた研究成果を基に新たにベンズイミグゾール誘導体の中から合成された化合物で、主に肝臓でさらに強心作用の強いUD―CG212に代謝される。

フオスフォジエステラーゼ阻害作用およびカルシウム感受性増強に基づくピモベンダンの循環器系に対する作用は、1)心筋収縮力増強作用、2)心筋弛緩の改善、3)血管拡張作用である。

心室筋スキンドファイバーを用い細胞内カルシウム濃度を制御しておこなった実験ではピモベンダンは濃度依存的に収縮力を増強し、カルシウム感受性を増強させることが明らかとなっており、カルシウムインジケーターであるエクオリンを埋いた実験では、イソプロテレノールに比較して少ない細胞内カルシウムトランジェントの増加で同等の収縮張力が得られ、やはりカルシウム感受性増強作用が示唆されている。

丸ごとの心臓では左室収縮性の指標である最大陽性dp/dt、およびEmaxを増加するだけでなく、最大陰性dp/dtの増加と左室等容弛緩の時定数Tの短縮がみられ左室弛緩も改善することが明らかである。

また全身血管、肺血管のみならず冠血管に対しても拡張作用があり、冠血流量は増加する。

ピモベンダンは、ジギタリス、利尿薬、ACE阻害薬が既に使用されている患者でさらなる臨床症状の改善を目的として、2.5mg/日(1.25mgカプセルを1日2回)から開始し、臨床効果をみながらできれば2.5mg/日で維持するべきであろう。左室機能不全による心不全に用いるべきで、基礎疾患としては拡張型心筋症や、虚血性心筋症が最もよい適応と考えられる。

他の執心薬と同様、重篤な心室性不整脈の出現には注意を払う必要があるが、本薬剤が明らかに心室性不整脈を誘発した、あるいは突然死を増加したなどの報告はない。

今後もこの新しい執心薬に対し、臨床経験が積まれ、適切な使い方が見極められてゆく必要がある。


[広報]

会議報告

【理事会】

日 時
平成8年8月12日(月)午後7時30分
出席者
藤原会長、細井、光安、篠崎各副会長、南島専務理事、川上、入江、市花、北島、市原、冨永各常務理事、中野、小松、千阪、山本、白木各理事、井原、長谷川各監事

議 事

1.会長あいさつ
・支部長会で拓薬会・薬誠会の後援会名簿を提案したい
・難聴の方のFAX利用についてFAXの送信方法について未解決の部分があり検討中

2.報告事項
(1) 会務報告
(2) 委員会報告
 ア 組織委員会
  ・10月6日支部対抗親善ソフトボール大会
  ・平成9年2月2日ポーリング大会予定(城山ボール)
  ・管理薬剤師の位置付け
  ・選挙規則についての日程、時期
 イ 社保・分推委員会
  ・薬局実態調査集計中
  ・九州医療センターに対して薬局の盆休み調整
  ・デッドストックの調整
 ウ 薬局委員会
  ・10月13日薬草ハイキング(9月23日坊主ヶ滝に下見)
  ・薬局製剤研修会2期生募集
  ・健康づくり教室の開催(各区)
  ・日薬、規制緩和への対応
 工 急患委員会
  ・急患センターに要望提出
 オ 学術委員会
  ・8月21日Ca抵抗剤(158名)
  ・8月23日薬局実務研修会の応募締切
 力 広報委員会
  ・9月号8月20日締切
  ・50日に1冊の割合で発刊できるようにしている
  ・西日本新聞北里氏に記事依頼
  ・投薬カレンダーをジャーナルにのせる
 キ 市薬薬局委員会
  ・処方箋応需14%
 ク 試験センター委員会
  ・試験器具の更新のリストアップ
  ・砂場の検査の復活を検討する
  ・自校調理の小学校給食室の細菌検査を試験センターの事業としての認可を市に
   要望することを検討する
 ケ 在宅医療委員会
  ・9月よりミニドックのすすめ
  ・ホットライン
(3) 学薬・勤務薬・商組・女子薬報告
 ア 学校薬剤師会
  ・7月30日 第3回理事会  (学会出席)
  ・学校環境衛生研究協議会 10月24・25日 高知市
   日本薬剤師会学術大会  11月3・4日 長崎市
   全国学校薬剤師大会   11月13〜15日 佐賀市
   福岡市学校保健大会   11月28日   福岡市
 イ 勤務薬剤師会
  ・市内を4つのブロックに分けて勉強会を開いていく
 ウ 商組
  ・8月7日 薬剤課と協議
 工 女子薬
  ・6月12日 役員会
  ・7月29日 研究会について協議

3.協議事項
(1) 第1・四半期の執行状況について
(2) 日薬学術大会参加について
  ・11月3・4日 長崎市で開催
  ・支部より支部長+1名の参加
(3) 啓発・支援等事業補助金の要請について
(4) その他
  ・南区主催の薬草観察会への補助金要請
  ・市薬薬局設置の公衆電話を撤去 −買取り

※補助要請事業(試案)
 福岡市薬が初めて要請した継続的補助金
  1.薬なんでも相談窓口の開設
   一般市民からの相談を電話で受ける。
  2.薬物乱用防止市民啓発事業
  3.災害時薬剤供給支援事業
  4.ホットラインによる情報提供事業
  5.平日夜間における急患医療の確保について
   福岡市への協力体制の確保
  6.在宅医療支援について
  7.試験センターの事業について要請

(M.H.)

 

日 時
平成8年9月24日(火)午後7時30分
出席者
藤原会長、細井、光安各副会長、南島専務理事、川上、入江、市原、冨永各常務理事、中野、小松、藤田、山本、田中各理事、井原、長谷川各監事

議 事

1.会長あいさつ
 衆議院選挙を目前にして薬剤師が介護保険への参加の道をひらくためにも各候補の支援をお願いしたい。市薬の事業をより充実させるため、市への補助金の要請を準備しているが、本年度を第一段階と位置付け積み上げていく。又、来年から九大病院がオーダリングシステムを開始するのでその対応を協議した。特に九大問題は難しいが近い将来、薬の事業になるよう充分な準備と対応をしていきたい。

2.報告事項 (1) 会務報告
(2) 委員会報告
 ○ 組織委員会
 ・10月6日のソフトボールは100名を超える参加者申し込みがあった。
 ・来年4月の薬剤師法と薬事法の改正に伴い研修会を実施する計画。その会場を探している。
 ○ 社保・分推委員会
 ・薬局の現状把握のため薬局実態調査をした。集計中。
  まだ処方箋が出ていない病院への対応を検討する。
 ・デッドストック調査
 ・服薬モニタリングレポートの薬剤師から医師への雛型を検討
 ・来年からの九大病院のオーダリングシステムへの対応
 ・各支部の処方検討会は現状のままでよいか。
 ○ 薬局委員会
 ・会員対象の薬草観察会を9月15日に。84名(会員、保健所、あいれふから参加)
 ・薬局製剤の研修会は応募者18名
 ・健康フェアの展示に必要なパネルは第2会議室に準備している。
 ○ 急患委員会
 ・休日夜間診療への出勤者は135名で3ヵ月に1度回って来る。
  出動者の底上げを計り、平日夜間診療と連動していきたい。
 ・平日夜間診療について、現在小児科の処方箋を受けている薬局にアンケートをとる予定。
 ・調剤台などの設備は改善される。
 ○ 学術委員会
 ・薬局実務講習を実施。受講者36名。
 (12名は非会員)実務実習希望者は7名。
 ・ACE阻害剤(7月)Ca桔抗剤(8月)
  B遮断剤(9月)と循環器用剤の研修をしてきた。
  11月には「医師の立場から」という観点から研修会を計画している。
 ○ 広報委員会
 ・9月号は9月26日に発送する。
 ・11月号の原稿締め切りは10月10日
 ○ 市薬薬局委員会
 ・処方箋の集中率は7月10.4%、8月11.7%。
 ・盆休の対応はうまくいった
 ・「お薬なんでも相談」事業 見える薬剤師、見える薬剤師会をめざして検討中。
 ○ 試験センター委員会
 ・飲料水プール水の水質検査を実施
 ・残留塩素を調べる水質試験器の比色板の退色を調査中
 ○ 在宅委員会
 ・「薬局ホットライン」情報提供 薬局から保健所への情報提供件数を12月までに
  500件達成したい。
  10月から実施する。ケース紹介連絡票は市薬の事務室に備蓄する。
 ・博多区が在宅における薬の相互作用を九大の沢田先生と共同研究をする。
  博多区に大同生命の補助助成が9月20日決定。
(3)学薬・勤務薬・商組・女子薬報告
 ○ 学薬
 ・九州各県学薬会長会議(8月26日)「O−157への対応」木原先生講演
 ・第4回理事会(9月14日)
 ・研修会
  講演「O−157に対する教育委員会の対応について」
  福岡市教育委員会 保健体育課課長 弘田正夫先生 出席者74名
 ○ 勤務薬
 ・4地区制にして地区委員を2名選出し例会を運営する。
 ・メーカーの講演依頼の整理
 ○ 商組
 ・九州・山口三者委員会 特に大分が深刻で50件、福岡でも9件倒産がある。
 ・規制緩和三者委員会が厚生省の前でアピールを予定(10月5日)
 ・福岡ブロック会議PI3商品の斡旋・決算の発表
 ○ 女子薬
 ・実務研修に7名が参加(うち6名は非会員)
 ・女子薬研修会
 ・役員構成をスリムにした
 ・選挙応援
 ・日薬長崎大会には13名出席。在宅関連の講演をするので女子薬部会へ参加を。

3.協議事項
(1)事業執行状況について
 ・福岡市へ下記事業について要望書提出を考えている
  1.「くすり、なんでも相談窓口」の開設事業
  2.ホットラインによる情報提供事業
  3.平日夜間における急患医療を確保する事業
  4.在宅医療支援
 ・試験センターの検査料改訂を検討
 ・自校調理の小学校給食室の細菌検査を試験センター事業としての認可
(2)九大病院オーダリング
 来年、九大病院のオーダリングシステムが動き出すと3000枚位の処方箋の上乗せが見込まれる。それに対して指定薬局の拡大それに伴う研修会等、県薬と詰める。
(3)服薬カレンダーの斡旋販売について
 ・市薬で一括購入して希望会員に小分けする
(4)その他
 ・日薬長崎学術大会参加者の確認
 ・拓薬会、薬誠会後援会名簿は10月5日までに終了しておくこと。
 ・三師会合同決起大会が10月17日ニューオータニで行なわれ1300名動員予定

(M.I.)

 

日 時
平成8年10月21日(月)午後7時30分
出席者
藤原会長、細井、光安、篠崎各副会長、南島専務理事、川上、入江、市花、北島、市原、冨永各常務理事、中野、小松、藤田、千阪、山本各理事

議 事

1.会長あいさつ
 皆さんこんばんは。今回の衆議院選は初めてのやり方の選挙でしたので、反省する点も多かったと思います。また三師会の中で存在が広く認められたことが大きな収穫であったと思います。皆さんには大変お世話になりました。
 さて補正予算のための代議員会を12月に行ないたいと思います。また九大問題をどのようにするか、もう一度代議員会で確認をとりたいと思います。九大問題は手順を踏んでゆくゆくは市薬で担当していきたいと考えております。オーダリングの作業は進めていかなければなりません。

2.報告事項
(1) 会務報告
 9月10月は選挙一色で、報告も選挙の件が多くありました。特に10/17のニューオータニで行なわれた三師会の「福祉を考える会」では医師会1150名、歯科医師会362名、薬剤師会403名、その他442名で総員2357名が集まり、薬剤師会も予定の401名を越え本当にありがとうございました。
(2)委員会報告
 ○組織委員会
  10/6の親善ソフトボール大会は盛大に行われ、お礼申し上げます。
  1/12明治生命ホールにてグランドデザインについての勉強会を予定している。
  また本格的に定款改定作業を進めていきい。
 ○社保・分推委員会
  自賠責について個人薬局と安田火災との契約ということで考えている。
  九大病院のオーダリングが来年1月から始まるので積極的に対応したい。
  患者が書き加えたにせの処方箋が出たいうことで注意してほしい。
 ○薬局委員会
  9/24に薬局製剤の「インドメタシン」の実習を行なった。
  次回11月予定だがまだ日程は決まってない。
  10/13の薬草観察会は135名の出席者があり盛大に行われた。
 ○急患委員会
  出動者130名にアンケート調査を行ない、平日夜間は専任を置く形で
  2ケ月1度出動のペースで行けそうだ。
  特に深夜の場合ダブルチェックが必要ということで専任2名を認めてもらう方向にある。
  負担にはなるが、急患センター内での実習も行っていきたい。
 ○学術委員会
  薬局実務研修は県薬の実務研修と近かったので期待に及ばなかった。
  現在12名が市薬薬局で実習中であるが、かなり深く実践に即して行なわれている。
  11/20浜の町病院の丸岡先生の公演を「降圧剤の使用について」と題して
  前回までのまとめの形で予定している
 ○広報委員会
  薬局実務研修について
  11月号に載せたい。新年号は11月末で締め切る予定なのでよろしくお願いしたい。
  選挙も終わり各支部長に50宇内位で感想を書いてもらうよう依頼している。
  薬草観察会・ソフトボール大会など写真も多く、楽しいものが出来上がる予定で、
  期待してほしい。
 ○市薬薬局委員会
  入り口のドアの件は位置を替えると車椅子の対応はどうなるなど色々検討している。
  9/26集団個別指導を受けたが、平均点数が高かったことによる。
  薬歴簿は非常に良いとの評価を受けたが標準的なものをいただいたので会員に送付した。
 ○試験センター委員会
  飲料水水質検査及びプール検査について値上げの申請をしている。
  また給食室細菌検査を薬剤師の仕事として認めていただくよう要望書を出している。
 ○在宅医療委員会
  ホットライン8年版を各委員会にお届けした。
  見ていただくと理解していただけると思う。
  週間服薬カレンダーは支部に10冊無料配布した。
  店頭でも積極的に販売していただきたい。
(3)学薬・勤務薬・商組・女子薬報告
 ○学校薬剤師会
  各支部毎に研修会が行なわれている。
  12/7に早良・西で行ない終了の予定。
 ○勤務薬剤師会
  10/23勤務例会を予定している。
  10/28学術講演会は「骨とホルモン」と題して
  九大第3内科教授名和田新先生の講演になっている。
 ○商組
  10/16ブロックで会議を行ない規制緩和反対を決めた。
  来年4月ドリンクが規制緩和されるなど、噂だけが先行しているので自重してほしい。
 ○女子薬
  12/3日薬大会において、木原先生が「在宅医療における連携」と題して発表されるので
  興味のある方は聞いてほしい。
  ジャーナルの女子薬のネーミングについては気にはなっているが、
  日本女子薬剤師会の全国組織があるのでやむを得ない。

3.協議事項
(1)九大問題について
 事業主体の移管問題は県薬代議員会で否決された経緯はあるが、九大問題はかかりつけ薬局の育成が基本でありもう一度代議員会に諮り確認をとりたい。移管問題は真剣に取り組み県薬とも話し合っていきたい。
(2)日薬学術大会について
 再度理事の先生方の出席確認を行なう。広報としては分科会など分担して参加し皆さんの原稿も集めて、新年号に特集として載せたい考えで、内容の充実を計りたい。
(3)その他
 九州医療センターの医薬品集第2版が出来た。2,500円で頒布中。

(Y.U.)

 

【支部長会】

日 時
平成8年9月21日(土)午後7時30分
出席者
藤原会長、細井・光安・篠崎各副会長、南島専務理事、川上・入江・市花・市原・冨永各常務理事、井原・長谷川各監事、藤野・木原・梅末・松島・本村・吉田・末田各支部長

議 事

1.会長あいさつ
・衆議院議員総選挙が1ケ月後に迫る新選挙区による対応の周知をはかる
・9月17日に行われた議員懇談会では、各議員の方々が薬剤師会の活動を応援するという姿勢を示す
・九大院外処方箋枚数が拡大する方向対応を検討する

2.委員会報告
ア 組織委員会
・管理薬剤師研修会開催について、薬局委員会と合同で予定。薬剤師法一部改定に伴う薬剤師の責任と業者について
・ソフトボール大会雨天時の対応について
イ 薬局委員会
・9月15日薬草観察会(リハーサル)無事終了
・10月−11月にかけての健康フェアへ参加要請と打ち合わせ
ウ 社保・分推委員会
・薬局実態調査の結果分析と活用の検討
・医療センター処方箋がかかりつけ薬局以外の薬局に持ち込まれたときの対応
・服薬モニタリングリポートの活用について
・処方検討会には各地区の理事も参加するよう要請
工 急患委員会
・9月3日コ・メディカル部会の報告
・急患センターの平日夜間対応検討のため現在出動している薬剤師にアンケート、25日に解析予定
・平日夜間への出動薬剤師の増員、呼びかけ必要
オ 学術委員会
・8月21日の研修会について、参加者が最高であった
・研修内容について、最新の情報を用いて構成されている、より多くの参加を要請
力 広報委員会
・9月号 26日に刷り上がる
・11月号 各記事10月10日締め
・支部だよりについて各支部長に依頼
キ 市薬薬局委員会
・今年の盆休み対策について、多くの薬局が開いており患者トラブルはなかった。
ク 在宅医療委員会
・服薬カレンダーについて、活用の可能性の検討

協議事項
・九大院外処方箋が来年1月より病院側のシステム変更に伴い増加する可能性を示唆、それに伴う体制の検討が必要
・医療センター院外処方箋が会員以外の薬局にFAXされている問題で、諸経費問題を含め資格に対する公平性を欠く状況を改善することを協議

(K.K.)

 

【部会連絡協議会】

日 時
平成8年10月8日(火)午後7時31分
出席者
会長、副会長、専務理事、常務理事、理事、監事、支部長、副支部長、部会長

議 事

1.会長あいさつ

2.報告事項
(1) 平成8年度事業の執行状況について

3.協議事項
(1) 医薬分業の動向について
(2) その他 福岡市薬剤師連盟の活動について

 

委員会報告

※10月12日までに提出された議事録をもとに報告します

【試験センター委員会】

日 時
平成8年8月7日(水)午後7時30分
出席者
藤原全長、細井副会長、南島専務理事、川上常務理事、木原委員

議 事

(1)試験器具の更新について
 イ 試験検査機器の設置状況について、使用可能なもの、使用不可あるいは要修理のもの、
   買替えや購入の必要なものについてリストを作ることを決めた。
(2)市教委との契約内容について
 イ 砂場の検査を復活することを検討
 口 開放プールの検査契約について検討
 ハ 私立幼稚園に担当学校薬剤師をおき助言、指導ができないか。
 ニ 学校給食室の食器洗浄度、細菌検査等が委託事業として契約できないか、
   検討をすることにした。

 

【広報委員会】

日 時
平成8年8月22日(木)午後7時30分
出席者
細井副会長、北島常務理事、戸田、伊東、東、津田、上村各委員

議 事

○ 原稿の回収
  ほとんど集まり回収率は良かった。
  順番、写真などの整理。
○ 投稿などもあり広報委員で簡単に読んでみる。
  載せるべきかどうかの基準など非常に難しい問題もある。
○ 臨時代議員会の議事録の校正。
○ 第29回日本薬剤師会学術大会は各分科会に出席して、充実した内容のものを作ろうと
  いうことになった。広報委員6名出席の予定。
  日本薬剤師会雑誌の議事録については目を通さなければならない。
  1月号は内容も充実させ、巻頭言は藤原会長、さらに医師会長・歯科医師会長に早めに
  依頼し書いて戴くように考えている。
  表紙については、カラーかセピア色などの意見が出ている。
  10日後に第1回目の版下が出来上がるので、委員会を行ない校正に入る。
○ 各委員会報告の整理

日 時
平成8年9月3日(火)午後7時30分
出席者
藤原会長、細井副会長、北島常務理事、伊東、上村、小松、津田、戸田各委員

議 事

○ 9月号第1回目校正。
○ 太田誠一氏の原稿が出来上がる。
  かなり規制緩和と介護保険について詳しく書かれている。
○ 9月号表紙の写真が出来上がる。選定は次回。
○ 9月号は9月20日頃までに仕上がるようにしたい。毎号5日ずつ早めている。
○ 委員会報告は最初にもっと見直さなければならない。細かい間違いが多い。
○ 写真の配分、蓑の入れ方など細かく検討した。
○ FAXの原稿はかなり読み取り辛く苦労している。
○ 明日印刷業者と2回目の版下作りの打ち合わせの予定。

日 時
平成8年9月11日(水)午後7時30分
出席者
細井副会長、南島専務理事、北畠常務理事、伊東、上村、小松、津田、戸田各委員

議 事

○ 9月号2度目の校正に入る。
  今回は選挙の絡みもあって原稿の遅れがあり、また2度目の校正というのに大幅に
  書き直すところが出てきたりなどがあったので、明日の印刷業者との打ち合わせ、
  発行までの日程のスケジュール配分に苦慮している。
  連休が入ることを考慮しなければならない。
  発行のタイミングで1週間はすぐに遅れてしまう。
○ 確認事項としてジャーナルの年6回発行と、1月号の当月発行を実行したい。
○ 11月号の「巻頭言」は川上常務に依頼を予定している。
○ 「私と薬」は各区の保健所、衛生局などにも原稿依頼の話を持っていってほしい。
○ 天野先生よりの投稿があったので広報委員で読んでもらいたい。
○ 入会して半年までが“フレッシュさん”なので、それを目安に入会者には声をかけてほしい。

 

【市薬薬局委員会】

日 時
平成8年8月28日(水)午後7時30分
出席者
光安副会長、入江常務理事、藤田理事、江田市薬薬局長、江崎先生(医療センター)

議 事

 市薬執行部と市薬薬局と医療センター処方せん案内の三者における円滑な運営について
医療センター窓口
 ・牛島先生より、リウマチ等で体が不自由な人には各薬局は配達してほしいと要望される。
 ・開店・閉店を明確に、何かあったらすぐ江崎まで。
 ・各薬局の実態を知りたいので薬局実態及デッドストックを把握したい。
市薬薬局
 ・返品は原則的に不可。
 ・備蓄薬分譲にルールを設定
 ・本人の確認一問屋が取りに来た時わからない
 ・市薬薬局のデッドストックも公開

日 時
平成8年9月6日(金)午後7時30分
出席者
光安副会長、川上、入江、市原各常務理事、藤田、山本、白木各理事、江田、江崎各委員

議 事

光安副会長あいさつ
報告事項  野村樹子先生退職 副島純子先生採用
(1) 8月度の各点数の報告
(2) 市薬薬局入口の整備見積
(3) 8月度の増加は去年に比して、少なく、お盆の対応が非常にうまく対応出来た。
(4) 市薬薬局の拡散対策は、このまま様子を見ていき、新患は拡散されて行く。
(5) お薬相談の為のFAX開放はさらに検討を要する。
(6) リウマチ患者等体にハンディがある方には配達希望と牛島先生より。

 

【社保分推委員会】

日 時
平成8年8月20日(火)午後7時30分
出席者
光安副会長、市原常務理事、藤田、山本各理事、江藤、田中(範)、森、鶴原、遠藤、吉田(理)、北、瀬尾、吉田(徹)、川原、荒木、田中(さ)各委員

議 事

○ 瀬尾先生が議長・荒木書記
(1) 薬局実態調査未提出の薬局は今月いっぱいで回収する−>市薬へ送る
  管理薬剤師のリストは市薬で作る。
  管理薬剤師変更届けは市薬に報告するという案は?
  主に小児科を受けている薬局の名前をピックアップしておく。
  (今月いっぱい)
(2) 広域病院調査表の回収
  病院とのパイプ作り。訪問出来る様に。
(3) デッドストックの処理の仕方について(市薬でするのか?)
  今の所、各支部の内で処理しましょうとの事。
(4) 自賠保険について(労災に順ずるという考え方)部会で検討する
(5) その他(お盆休みの対応)−>今回はトラブルなし

日 時
平成8年9月13日(金)午後7時30分
出席者
藤原会長、光安副会長、市原常務理事、藤田、山本各理事、江藤、田中(範)、鶴原、吉田(理)、清水、瀬尾、吉田(徹)、川原、荒木、田中(さ)各委員

議 事

○ 会長より
・平成9年1月〜九大病院でのオーダリングシステムスタートへの対応はいかに
・市薬の予算獲得について
○ 副会長より
・服薬モニタリングレポートについて
  −研修会を行ってから、まず社保委員が理解しておく事。
・平日夜間(急患センター) −各支部で委員を決める。
○ 自賠責について、磯田先生より説明あり。
 次回安田火災の担当者をよんで話をきく。
(1) 薬局実態調査の集計及び管理と活由について
 ・管理薬剤師が変った場合、連絡してもらう。
 ・各区の回答状況について、まだの所は再度連絡する。
 ・これから2年に1回、同調査を行い、把握に努める。
 ・社保委員は労災・麻薬の申請について答えられる様にしておく。
(2) 広域病院の資料作成について
 ・実際に病院に行って、意思表示をしたい。−支部長の予定等。
 ・九州医療センターの処方せんを応需していて、市薬に加入していない薬局はどうするか。
(3) 各支部におけるデッドストック対策状況について
 ・各々の各社保委員同志でやっていく。
(4) 服薬モニタリングレポートについて
 ・平成9年1月より
 ・市薬で研修してから実際に始める。
  医師に直接出すぐらいの責任を持って薬剤師からフィードバックする。
 ・次回処方検討会で各会員に話す。
(5) 各支部での処方検討会の見直し
 ・各支部がどんな事をやっているのかを考える。

 

【組織委員会】

日 時
平成8年9月20日(金)午後9時00分
出席者
細井副会長、川上常務理事、小松理事、吉村、見元、平島、福岡、東、松浦各委員

議 事

(1) ソフトボール大会10月6日(日)の準備の最終確認
 ・前日の資材の積み込み、雨天時の連絡網
 ・当日の式次第、役割分担、大会のルール確認
 ・食事及び飲み物のチェック等の打合せ
 ・各支部の参加人数の確認(約100名予定)
(2) 管理薬剤師の研修会実施について
 ・日程として、日曜日開催の声が多いので、日曜日ということで、会場を捜したが、
  予約で年内一杯。2回(当日)に分けての実施案も検討中

 

【在宅委員会】

日 時
平成8年9月10日(火)午後7時30分
出席者
藤原全長、光安副会長、入江常務理事、馬場、蔵元、浦上、原田、伸上、柴山各委員

議 事

各小委員会の報告
 ・ホットライン情報提供フィー各種書類のフォーマット(書式)を提供され、
  修正し、会員・保健所に配布。
 ・情報提供用紙の一本化が提出され承認された
 ・市薬在宅マニュアルは今年度中に完成を目標として資料収集中
 ・各種書類は市薬にても保管
 ・投薬カレンダー市薬にて斡旋決定

日 時
平成8年9月26日(木)午後7時30分
出席者
入江常務理事、田中理事、蔵元、下瀬、浦上、原田、柴山各委員

議 事

1)ホットライン提供用紙の件
・薬局ホットライン紹介データー用紙の作成の見直し
2)その他
・在宅処方箋応需申請薬局の名簿作成
・手島敏文(福祉と薬剤師の接点)講演会の協力要請
・中央区在宅定例会の報告

 

【急患委員会】

日 時
平成8年8月1日(木)午後7時30分
出席者
光安副会長、市原常務理事、山本理事、成澤、中尾各委員

議 事

1.新規出動希望者説明会(成澤、光安、市原)
2.出勤者登録表の訂正
3.9、10、11月の出勤表の作成
4.平日夜間診療の件(各支部より急患委員選出、12月中旬に急患センター出勤者調)
5.コ・メディカル懇談会の件
 ・設備改善の要望書を
6.日薬長崎大会の件
 ・急患委員会
 ・薬局の休日、夜間対応についてが今後の課題となる。

日 時
平成8年9月5日(木)午後7時30分
出席者
光安副会長、南島専務理事、市原常務理事、山本理事、成澤、中尾各委員

議 事

(1) 第2回コ・メディカル部会の報告
(2) 現在出動者への平日夜間のアンケート調査(130名)至急実施

 

【薬局委員会】

日 時
平成8年9月12日(木)午後7時30分
出席者
光安副会長、冨永常務理事、中野理事、国武、行実、満生、加藤、真鍋、東各委員

議 事

1.薬草観察会の件
 ・9/15会員の薬草観察会(坊主ヶ滝)打合せ
2.薬局製剤研修会の件
 ・第1回研修会を9/24に行う。(インドメタシン外用液)
 ・6回分の実費15000円を前払いでいただく。
3.薬局のグランドデザイン勉強会の件
 ・組織の管理薬剤師研修会と一緒にやる。
  H9.1月ころになる予定。
4.各区健康フェアーの件
 東10/17、博多11/5、中央10/4、城南10/8、早良10/15、西10/9、南10/9
 ・薬酒、健康茶、その他健康フェアに必要なものは第2会議室にそろえておく。

 

(平日急患診療検討プロジェクト)
(コ・メディカル部会)
日 時
平成8年9月3日(火)午後6時30分
出席者
市原常務理事、成澤委員

議 事

○ 内科専門部会
 準夜、深夜のスタッフのめどがつく。
○ 小児科専門部会
 人数が足りない(調査でわかった)
 専任医師を探す
 ・大学の医局対象2〜3人
 ・勤務医を引退した医師
   ※責任者の問題も専任医師で解決する。うまく行けば内科も導入
○ コ・メディカル部会
 薬剤師会要望事項
 ・調剤台(600×600)2台の購入
 ・換気設備の改善
 ・連休等の増員
 平日急患の問題は薬剤師会で検討しているが、出動人員の問題で難しい。(特に深夜)医師会より薬剤師会以外の薬剤師で専任を見つければよいかとの問いに返答をひかえる。準夜3人、深夜2人を要望。

支部だより

【東支部】

第3回東区薬剤師会役員会

日 時 平成8年9月9日(月)午後7時30分
場 所 福岡リーセントホテル
議 題
(1) 支部長会報告
(2) 各委員会報告
(3) その他
(4) 東区健康展について
(5) ソフトボール

支部長報告では主に選挙についての報告
(組織)ソフトボールに関して(10月6日の件)
(社保)管理薬剤師届出他
(広報)支部役員会の充実
(在宅)ミニドックの推進他
(薬局)健康展について(10月17日実施)
の報告がなされた。

 16名中13名の出席者で開催されたが、次回は健康展最終打合せを兼ねて10月14日を予定日として終了した。

(加藤正剛)

デッドスドック交換売買結果報告

 さる、8月東支部ではじめてデットストック情報を流しました。その結果を御報告致します。

日  時 8月末日まで
参加店舗 10店舗
売買成立 0%    2店舗
     約40%  4店舗
     50〜60% 3店舗
     70%   1店舗
交換条件 平均で薬価の60%

 勉強会の出席率の悪さのめだつ東支部でどの程度の参加が望めるかと心配しておりましたが上記の様な結果となりました。これから先も継続して行うかどうかについて東支部の委員会でお尋ねしましたところ、「2〜3ヶ月に1度と恒例になれば安心して院外処方せんの薬を購入出来る…」また、「そんなに頻繁にする必要はないのでは、1年に1度でも…」など。

 職務に忠実な(?)な社保委員といたしましては大変困っております。皆様どの様なご意見をお持ちでしょうか、先生方のお声をお待ちしております。

(田中範江)

 

【早良支部】

早良区薬剤師会役員会

日 時 平成8年9月26日(木)午後7時
場 所 一水
出席者 本村、清水、有馬、北、冨田、行実、福岡、上村、富永、柴田、西岡

○ソフトボール大会の件(組織 福岡)
・10月6日(日)9:00集合
・武田薬品流通センターグラウンド
・早良支部は西支部と合同のチームで行う。
○薬草観察会の件(薬局 行実)
・10月13日 市民薬草観察会
・10月20日 早良区薬草観察会
○早良区健康まつりの件(薬局 行実)
・10月15日早良保健所で健康まつりが行われるが、前日の準備で出動出来る方と
 当日に出動出来る方を当たりたいと思う。
○薬誠会後援会の件(本村・清水)
・新3区合同三師会 太田誠一を励ます会 10月7日(月)福岡医師会館
・早良・西薬剤師会総決起大会 10月9日(水)キョーエイ薬品
・三師会主催「21世紀の医療と福祉を考える福岡大会」10月17日(木)ホテルニューオータ二
○在宅医療の件(浦上・冨田)
・ホットラインへの紹介や情報提供については、1ケース1500円の予算化が決定した。

 以後、懇親会となり9月と10月にまたがった健康まつり、薬草観察会、選挙のスケジュールを全員で乗り切ろうと結束の乾杯をおこなった。

(西岡啓子)

早良区健康まつり

日 時 平成8年10月15日(火)午前9時〜午後3時
場 所 早良保健所
来場者 320名
出席者 本村(瑞穂)・清水(たつみ)・有馬(有馬)・浦上(浦上)・冨田(マルエー)
    西岡(西岡)・上村(うえむら)・行実(四箇田)・久保(ももち浜)
    水之江(青柳)・藤永(梅林調剤)・堀越(ことぶき)

〈薬剤師会出展内容〉

(1) 医食同源(台所漢方)解説付き実物展示(19種)
 ○展示は昨年と同じで、ジャガイモ・ホウレンソウ・ハクサイ他16種類、繊維が多いなど
 簡単に解説した用紙の上に現物を並べ、更に分かりやすく壁に野菜の名前を大きく貼った。
 毎年このコーナーは好評で、今年も沢山の人が興味を示し、医食同源のパンフレットなど持
 ち帰ってた。
 ※「医食同源」パンフレット配布(200部)
 ※「食べられる野の薬草50選」パンフット配布(200部)

(2) 身近な薬草鉢植展示(77種)
ノダケ・キツネノマゴ・ジャノヒゲ・ス ギナ・ユキノシタ・スベリヒユ・ハナミ ョウガ・キンミズヒキ・ウド・キランソ ウ・ドクダミ・クズ・ノイバラ・カタバ ミ・サワヒヨドリ・ネズミモチ・オオバ コ・サルトリイバラ・ヒカゲノカズラ・カ キドウシ・ウツボグサ・ツユクサ・アカ メガシワ・ゲンノショウコ・オナモミ・ヤ クシソウ・ヤブカンゾウ・オトギリソウ・ カニクサ・クチナシ・ギシギシ・ヤマノ イモ・ヨモギ・イタドリ・イノコズチ・ジ ユズダマ・ナンテン・タラノキ・ヌルデ・ センダングサ・バツカ・ネムノキ・オミ ナエシ・サラシナショウマ・アオキ・ミ ツバ・タチッボスミレ・トウゲシバ・ゼ ンマイ・ヨメナ・スイカズラ・セリ・ア オジソ・フキ・アジサイ・レイジンソウ・ ヒヨドリバナ・サンショウ・ノキシノブ・ ウマノアシガタ・カンアオイ・ジンチョ ウゲ・ナルコユリ・ハラン・アカジソ・カ ナムグラ・ヒナタノイノコズチ・イヌコ ウジ・ノシミカワ・エビスグサ・テイカ カズラ・ヤシャプシ・ナズナ・シログモ・ ミゾソバ・トリカブト

 ○身近な薬草は毎年、有馬先生、西岡先生、清水先生に1年がかりで集めていただき大変好
 評を博している。
 「これは見たことある」「これが薬草ですか」などの驚きの質問が相次ぎ、中には非常に詳
 しい方などもいて、私たちの替わりに説明している方もおられた。
 また漢方も一般に興味を 持っている方が多く、漢方についての質問も多かった。
 ※身近な薬草・民間薬パンフレット配布(200部)
 ※身近な薬草(福岡県の薬草)配布(170部)

(3) 薬用酒試飲コーナー
 拘杞子洒−>クコの実+ホワイトリカー
 大窮酒−>ナツメの実+ホワイトリカー
 高麗人参酒−>高麗人参+ホワイトリカー
 ※「薬用酒の作り方」パンフレット配布(200部)

(4) 薬用酒試飲コーナー
 美人茶−>ケツメイシ+ハトムギ+ドクダミ
 不老茶−>ヨモギ+カキ+ドクダミ

 ○薬用酒と薬用茶のコーナーも毎年好評で今回はやはり高麗人参酒が好評だった。
 「美人茶」「不老茶」も好評で、午前中になくなってしまった。
 特に女性は美人茶を飲まれていた。

(5) 在宅ケアコーナー
 家庭の消毒薬(10種)
  展示と使い方説明(殺菌消毒剤一覧表)
  消毒用エタノール・オキシドール・クレゾール石鹸液・オスバン・オスバンウオッシュ
  イソジン・イソジンウオッシュ・ウエルパス・アクリノール・ヒビテン
 高齢者在宅サービス
  パネル展示7枚
  週間服薬カレンダー(7日分)展示
  ケース紹介連絡票配布(100部)
 ○消毒薬コーナーもO−157の関係で、皆さん敏感になっているのか、非常に興味をもって
 質問されていた。

(6) クスリ何でも相談コーナー(出動者全員)
 ※読むおクスリ配布    ・(70部)
 ※かかりつけ薬局配布    (70部)
 ※ゲット・ジ・アンサーズ配布(130部)
 ※家庭の害虫の手引き配布  (70部)

(7) 体脂肪測定コーナー
 体脂肪測定器5台
 ○今年初めて体脂肪コーナーを作った。
 脂肪の気になる方が多いようで、順番持ちができるはどの盛況だった。

 全体的には身近な薬草が中央に置かれ、さらに通り道を作って両側にも薬草を置き整然と並べられた77種にのぼる薬草は圧巻だった。そして奥の方中央に薬用酒関係を配置し、まわりの壁づたいに台所漢方、くすりなんでも相談、在宅ケアコーナー、体脂肪測定コーナーと配置的には非常に良かった。出席者の先生方ありがとうございました。

(行実公男)

毎月早良支部だよりを発刊

 支部長の本村先生より、早良支部だけで会員に知らせるものを作りたいとの意向を受けて、原稿を作ることになりました。それを月に1度月末にファックスで流します。早良区の会員の先生方にいま早良支部で何がなされようとしているか、各役員の先生方がどのような努力をされているかを早めにお知らせすることが出来るように、本村先生や他の役員の先生方と話し合いながら作成しています。

 現在A4の原稿です。入り切らなければB4にとの話も出ていますが、パターンが出来上がるまで出来るだけA4でいきたいと考えています。苦労話もいろいろありますが、いずれお話する機会もあると思いますので今回は紹介ということで第3回の「早良支部だより」を載せたいと思います。

(上村義徳)

 

【中央支部】

支部・勤務薬剤師会対抗親善ソフトボール大会

日 時 平成8年10月6日(日)午前9時30分〜
場 所 武田薬品流通センターグラウンド

秋風さわやかな晴天のもと、恒例の親善ソフトボール大会が開かれた。各支部より選抜されたメンバーの熟き戦いの1日だった。日常とは違う表情を見せながらのプレー。時には真剣に、時には和やかに。

 

好プレー・珍プレーの続出、ホームランもまた見応えがあった。 今年は、参加者・応援者とも例年より多く、特に家族連れも目立ち、昼食も、配給される弁当以外にバーベキューなどアウト・ドアを楽しむ光景もみられ、非常に楽しいイベントに感じられた。

スポーツを通しての交流において、初めて参加する人、ずっと参加している人、プレーする人、応援する人、気が付けば皆同じ空気の中にとけ込んでいる。あらためてこの心地よさを思い出させてくれるのである。

このようなイベントにはとりあえず参加してみることをお勧めします。

(小松公秀)

中央区健康フェア開催される

日 時 平成8年10月4・5・6日
場 所 あいれふ

毎年恒例の中央区健康フェアがあいれふにおいて開催された。数々の団体がこのフェアに向けて作品を作成・展示し、また健康に関する情報提供や相談にも応じるコーナーもあり、参加者も熱心に各コーナーの人の言うことに耳を傾けていた。

薬剤師会中央支部では、1階ロビーにて梅末支部長、国武先生らが忙しい中、前日に脊振までススキや彼岸花などをスコップで取りに行かれて準備した秋の薬草の展示を行い、7階展示室では、国武先生を中心に見物に来る人を薬草茶・薬草酒と楽しい話でもてなし、今年は体脂肪測定も行いこれはGood−ideaで非常に賑わっていた。

健康を意識する人が年々増加する中、健康維持の知識・病気や医療・福祉との関わりをいかに正しく伝えるか、これから益々必要になるであろう。このような社会に対する活動を積み重ね、社会との接点を増やすことが、我々薬剤師に最も必要とされることではないだろうか。これが今回このフェアに参加された先生方の一番感じたことだと思う。

(小松公秀)

 

六本松、簀子・当仁合同部会

日 時 平成8年10月18日(火)午後7時
場 所 大濠 平和楼
出席者 藤原会長
    六本松部会    7名
    簀子・当仁部会  8名
議 題
1.「21世紀の医療と福祉を考える」
 ・在宅医療について
 ・服薬カレンダーの活用について
2.薬剤師連盟の活動について
 薬局の在宅ケアホットライン事業全店参加の決定にあたり、在宅委員の下瀬先生(シモセ薬局)より具体的な説明をしてもらった。

 それは、在宅にて介護している家族の相談をまず薬局が受け、保健所に電話・FAXで紹介するとその薬局にフィーが支払われるとのこと。このフィーを沢山もらうことにより、我々薬剤師も在宅医療に関わっていることを示そうではないかと語られた。

 選挙運動さなかの部会であったため、支援者へのガンバロー三唱で閉会した。

(吉田牧子)

 

【西支部】

西 部 会
9月14日(土)午後5時30分より部会々員8名の出席で、食事会を行いました。初めての会でしたが約半数の方に出席して頂き、感謝しております。

(津田和敏)

〜西支部健康フェア〜

 

 

 

【城南支部】


 立秋を過ぎ、朝夕は秋の気配が少しづつ感じられる今日この頃です。支部会員の皆様におかれましては、益々ご健勝のことと存じあげます。

 さて、すでにご存じの事とは思いますが、薬事法と薬剤師法の一部が改正され、平成9年4月1日から施行されます。開局薬剤師に最も関係のある項目をピックアップすると以下の条文です。

○薬局の管理者は、薬局開設者に必要な意見を述べなければならないものとするとともに、薬局開設者は、薬局の管理者の意見を尊重しなければならないものとすること。(薬事法)

○薬局開設者は、医薬品を一般に購入する者等に対し、医薬品の適正使用のための情報提供に努めなければならないものとすること。(薬事法)

○薬剤師は、患者に対し、調剤した薬剤の適正な使用のために必要な情報を提供しなければならないものとすること。(薬剤師法)

 などなど、薬剤師が医薬品を提供する場合、その安全性と有効性を総合的に検討し、より質の高い服薬指導をする必要性が網羅されています。

 福岡では分業率が40%台となり、現在の分業が社会性のある医薬品の供給システムとして定着するかどうか。さらに、地域の人達の支持と理解を得ることが出来るかどうか。私達の双肩にかかっています。

 そのためにも、今後、一層の研鐙を積み重ね、質の高い服薬指導と薬剤情報の提供が出来るよう頑張りましょう。

城南支部だより第2号(H8.9.15)抜粋 (松島照幸)

支部対抗ソフトボール大会

10月6日(日)晴れ
武田薬品流通センターグラウンドにて

=城南区連続優勝の軌跡=
1回戦 南支部と対戦:エラーの少ない好試合 2対0で辛勝!
2回戦 中央支部と対戦:追い風も味方、ホームランで大勝

 県薬副会長の宮崎先生や城南支部長の松島先生を中心にチームが一丸となり、勤務部会相手に優勝決定戦。すばらしい試合内容で連続優勝を勝ちとった。来年も連覇を狙います。応援をヨ・ロ・シ・ク・・。

(東 健一)

新刊情報

 「油山へ行こう」城南区役所 B6判130ページ ¥1,030
    問い合わせ:同区役所まちづくり企画推進課 TELO92-822-2131(内線215)

※市民の憩いの場「油山」のガイドブックが発行されました。植物・花・昆虫の写真、イラストが沢山折り込まれ、登山ルート・牧場・キャンプ場等々これ一冊で油山のすべてがわかります。薬草観察で、よく利用する油山の本「油山へ行こう」是非薬局に一冊置かれてはいかがでしょうか…。   

(東 美代)

 

【南支部】

9月12日(木)処方検討会と在宅医療研修会(アミカス)

 南保健所 松延太郎 田中チツ子

 在宅ケアホットラインの現状について現在薬剤師側から依頼のあった分に関して事例報告をしていただいた。今後また研修会をつづけ、自宅介護のベッドサイドでの薬剤師の活動分野などについて会得していきたい。

9月18日(水)南区役員会 理事及び部会長(為五郎)

 1.薬草観察会について
 2.各部会における三師会の運営について
 3.三師会ソフトボール大会について
 4.健康フェアの運営について

9月29日(日)南区医師会演芸大会(南市民センター)

 薬剤師会より初めて出演 三師会の親睦を深めていくためにも、今後続けて出演していきたい。

10月3日(木)三師会運営委員会(花ごよみ)

 出席 医師会 森永会長 今田副会長 寺沢庶務
    歯科医師会 山本会長 押副会長 今泉常務
    薬剤師会 末田会長 吉田副会長 井上専務

 1.今後の運営方針
 2.ソフトボール大会について
 3.三師会部会懇親会について

10月4日(金)南保健所運営委員会(南保健所)

 南保健所活動報告

10月6日(日)市薬支部対抗ソフトボール大会(武田薬品流通センターグラウンド)

〔1回戦〕
  城南区 000 020 0 :2
  南 区 000 000 0 :0
 南区メンバー
  6 松浦(なかお調)
  3 中島(太陽)
  7 梅野(ライト)
  8 森山(太陽)
  2 深見(ふかみ)
  9 日高(太陽)
  5 山口(ヒロ)
  4 井上(いのうえ調)
  1 木村(きむら)
  1 浜口(ヒロキ)

 両チームともにミス無く、好守、好走、好投、好打の素晴らしく緊迫した好試合だった。
 5回表、城南チームの3、4打者の連続長打で取られた2点がどうしても取り返せなかった。メンバーのすべてが素晴らしい活躍だった。

〔2回戦〕
  東 区 220 03 :7
  南 区 293 1x :15  時間切れ5回終了
 南区メンバー
  6 松浦(なかお調)
  3 中島(太陽)
  7 梅野(ライト)
  8 森山(太陽)
  2 深見(ふかみ)
  9 日高(太陽)
  5 山口(ヒロ)
  4 井上(いのうえ調)
  1 浜口(ヒロキ)

 昼食直後で、試合開始初めは昼のビールが残っていて調子が出ず、ミスの連続、2回裏の反撃がみごとで2死、2、3塁から打者一巡の攻撃で一挙9点をあげ試合を決めた。チーム一丸となった素晴らしいプレイが見られた。
 3位決定ジャンケン戦。東区にジャンケンで大敗。来年はジャンケンに強くなる練習もしなれば!

(報告 ファースト中嶋)

10月7日(月)処方検討会(アミカス)

 抗ガン剤について ガン患者への対応

10月9日(水)南区健康フェア(南保健所)

 良い天気に恵まれ来場者160名
 くわしくは次回に報告いたします。

(末田順子)

 

【博多支部】

弥生校区ことぶき健康教室報告

 下記の通り博多保健所よりの講師派遣依頼により出席講演終了しましたのでご報告致します。

日 時 平成8年9月4日(水)14:00〜15:30
場 所 博多区弥生会館
内 容「くすりと上手につきあおう」
対 象 弥生校区の高齢者約30名余

1.健康で長生き
2.くすりの正しいのみ方、効かせ方
3.化学薬品(医療用薬品)と漢方薬、薬草
4.食事と健康 野菜の性質と老化防止
5.1分でできる脳の老化度テスト(お遊び)談笑

以上1時間30分担当しました。
尚くすりについて質問も受けました。

主催:博多保健所
後援:弥生校区老人クラブ連合会韓

(堀江秀男)

第1回博多区在宅ケア懇談会

日 時 平成8年10月2日(水)18:30
場 所 博多保健所 講堂
出席者 保健所 押領司所長、足達予防課長、大隈係長、早川主査
    在宅ケアホットライン 松本(看護婦) 帆足(ソーシャルワーカー)
    医師会 福嶋会長、木梨理事、古原理事 
    歯科医師会 佐喜真支部長
    訪問看護ステーション博多 万代管理者他4名
    訪問看護ステーションおおはま 横谷管理者他2名
    薬剤師会 木原会長、蔵元理事、藤田委員
    木村外科病院 院長 木村豊先生

事例検討 2例
(1) 訪問看護ステーション博多から
(2) 木村外科病院から

上記のように、在宅ケア関連の実務者レベルの検討会が初めて開催された。会議は福嶋医師会長のごあいさつの後、本会議の名称について、検討会にするか、懇談会にするかについて協議され、いろんなことを自由に協議できる、より親しみやすい会にしたいとのことで懇談会とすることに決まった。

博多区には医師会立の訪問看護ステーション1つと医療法人立のステーションが1つある。来月にはもう1ヵ所医療法人立が増える予定になっている。この懇談会は隔月ごとに、第2月曜日に開催されることになり、次回11月11日にはもう1ヵ所のステーションも参加される。

したがって、この会議には博多区のすべての訪問看護ステーションが参加されることになる。

事例検討(1)は、訪問看護婦より、患者さんのADLが大変良くなった九大病院の患者さんのケース。諸岡の薬局が院外処方せんにより薬を届けていることから、保健所から九大の主治医に訪問指導の要請をしてくださることになった。

また、(2)の事例では木村外科病院の院長が往診をしておられる患者さんについて、まず木村院長から報告され、保健婦・看護婦さんからも、それぞれの立場から問題点が報告されていた。

その中で「ホセイ(保清)」とか「インセン(陰洗)」とかの言葉が飛び交う。漢字を見ればわかるが、言葉として耳からだけ入ってくるとわからないのが薬剤師。

やはり、いかに医療の現場に、ベッドサイドにかかわってこなかったかを、つくづく実感させられた会議であった。

博多区三師会 懇親会・ゴルフ大会

日 時 平成8年10月5日〜6日
場 所 懇親会 嬉野温泉・和多足別荘
    ゴルフ大会 大和不動カントリークラブ
出席者 医師会   10名
    歯科医師会 8名
    薬剤師会  8名

昨年、薬剤師会が当番となって開催した三師会の席で大変盛り上がり、「2年に1回ぐらいは、一泊旅行にしようやぁ」ということになり、その場で次回当番の歯科医師会が引き受けられたのが、今回の持出し三師会である。

前日の4日は、お昼に県医師会での=国民の医療と福祉を守る福岡大会=で一緒になり、夜は夜で衆院選・福岡1区西田藤二氏を励ます会でまたまた一緒。

なにしろ、会場のリーセントホテルでは、三師会の先生方と「三師会の連チャンですね」が合言葉になるほど一緒になった。

翌日が市薬ソフトボール大会のため、何人かの理事は欠席された。当日は5時集合で、6時30分に開会。ごあいさつで福嶋医師会長は、「薬剤師会の在宅薬剤モデル事業をしたことが、本日の三師会となった」と語られ、乾杯となった。

お酒が進むほどに、前日の励ます会の閉会の辞が、薬剤師会長の年齢とともに話題になり、閉会の辞ならぬ、閉経の辞で盛り上がりお開きとなった。

その後は、麻雀組とカラオケ組とに別れ、翌朝はゴルフ大会と市薬ソフトボール大会とに別れて、朝食後散会した。

今回の三師会で気になったのが、帰りの車中では「懇親会だけで何も観光せずに帰るのって、なんか辛くないですか」との森理事(双和薬局)の言葉。

その言葉とともにもう一つ心にかかるのは、後はど回ってくるという請求書。4月から理事の分をずーっと取り上げて貯めた交通費。これで足りるやろうか?

(木原三千代)

P.S:ご心配かけましたが、少しおつりがきました。

おめでとうございます!

福岡県薬事功労者知事表彰
   博多支部長 木原美千代先生(53才)

木原先生に受彰の感想を伺いました。

新聞に発表された日、最初に電話があったのは、県医師会の山本愛文理事。「100万円もらうっちゃろう、おごりやい」「何ば言いようとね。交通費もでらんとに」。ついで、細井副会長の「おめでとうございます」で、たいへん気をよくしたところ、今度は教育委員会の弘田課長「誰か知っとう人がもろうとらんやろうかと思うて見よったら、最後の方に先生の名前があったったい、おめでとうございます。で、悪かばってん、○○小学校の高置水槽の検査のことば聞きたかと…」と、そこからはクレームの電話へ変身。そして、久し振りの市民福祉サービス公社の須尭係長は、ついでに「今、博多から中央に移っとうとよと移動の連絡も受賞を機に、いろんな方からのこのような心温まるお祝(?)の言葉をいただけたのだから、交通費以上の素晴らしく楽しい副賞である。

おめでとうございます!

勲五等双光旭日章
   (社)福岡市薬剤師会顧問 藤野義彦先生

日本薬剤師会功労賞(日薬長崎大会において受賞)
   (社)福岡市薬剤師会顧問 古賀隆先生

三師会開催さる

恒例の三師会が福岡市医師会のお世話により、桑原市長の快気祝いを兼ねて下記の通り細やかな寡聞気のなかで行われた。

日 時 平成8年9月18日(水)午後6時
場 所「やま弥」
次 第
  1.開会のことば
  2.医師会長あいさつ
  3.市長あいさつ
  4.紹  介
  5.乾  杯(懇談)
  6.閉会のことば
出席者
 福岡市
  市  長 桑原敬一
  助  役 井口雄哉
  衛生局丘 西岡和男
  民生局最 西憲一郎
 福岡市医師会
  会  長 多田秀敏
  副会長  竹嶋康弘
       池田俊彦
  専務理事 福田量
 福岡市歯科医師会
  全  長 秋山治夫
  副会長  蒲池徹志
       水ノ江文生
  専務理事 永田正典
  常務理事 熊澤栄三
       山本達雄
 福岡市薬剤師会
  会  長 藤原良春
  副会長  細井徹一
       光安龍彦
       篠崎正幸
  専務理事 南島敏彦

【学薬のページ】 福岡市学校薬剤師会 理事 女賀信子

第4回理事会報告

日 時 平成8年9月14日(土)
出席者 藤原会長、細井、木原各副会長、有馬常務理事
    竹尾、中野、深見、野口、坂田、井上、女賀
議 題

1.会長あいさつ

2.報告事項
(1)九州各県学校薬剤師会長会議(8月26日・福岡県薬剤師会館)
 ・各県の提出議題
  (1) 学校給食保存期間延長に伴う対策
  (2) 給食室従事者補充制度
    (以上佐賀)
  (3) 学校薬剤師活動推進と医薬分業対応の両立
  (4) 私学(中学・高校)と学校薬剤師
  (5) 病原性大腸菌(O−157)と塩素の効力
  (6) 高濃度溶液腰洗槽(50〜100mg/l)と児童皮膚感作状況
    (以上、熊本)
  (7) 各県学校薬剤師会が示したO−157対応(鹿児島)
  (8) 学校給食の衛生管理
  (9)(7)と類似(特に教育委員会、学校薬剤師会員、学校に対して)
    (以上沖縄)
  (10)学校給食の衛生管理(福岡)
  (11)夏期休暇後に於ける飲料水の遊離残留塩素測定(北九州市)

以上11項目に於て、活発な議論が展開された。

来賓 福岡県薬剤師会々長 梶原敬史
   福岡市学校薬剤師会々長 藤原良春 (敬称略)

1学期の飲料水並びにプールの検査結果について

3.平成8年度全国学校保健調査
 調査票未提出の所が12校ありました!!
 (2)協議事項
   1)平成8年度学校薬剤師研修会について
   2)平成8年度学校環境衛生県下一斉調査に於ける調査項目の立案

平成8年度福岡市学校薬剤師研修会

日 時 平成8年9月20日(金) 司会 坂田先生
1.開会あいさつ  副会長 細井先生
2.主催者あいさつ 会 長 藤原先生
3.講演

(1) O−157に対する教育委員会の対応について
    学校教育部保健体育課課長 弘田正夫先生

  ・今回O−157病原性大腸菌性食中毒発生に伴う本市教育委員会の対策を提示・説明する。
  ・強化事項
   (1)学校の日常の衛生管理の徹底
   (2)学校給食の衛生管理の徹底
   (3)社会教育施設等の衛生管理の徹底
   (4)その他「病原性大腸菌O−157対策に係る教育委員会連絡会議」の設置と開催。
  ・2学期以降の対策事項(学薬関係分)
   学校給食の管理
   (1)当分の間、全て加熱した食材
   (2)保存食期間延長。2週間以上冷凍保存。全ての対象校に冷凍庫を配備
   (3)児童・生徒の保護者への広報の強化。(チラシ・市政だより・TV)
   水質管理の強化
   (1)受水槽の徹底管理
    点検と清掃
     特に少子化に伴う児童数の減少のため受水槽の容量過多が原因となる残留塩素不
     足には、最適容量と理想回転数を再点検して漸次改善する予定。
      受水槽有効容量=((最高使用量/日)/(使用時間/日))×(4〜6)
      理想回転数=2回転/1日
   (2)水質の日常管理の強化
    残留塩素濃度測定器の整備の徹底と測定の強化。

 以上は2学期関係分の報告であるが、それより先の6月17日、南区内保育園での食中毒(疑)発生報告を受けて、衛生管理の緊急指導が、全学校長・園長・養護学校教頭宛に電話及びFAXにて行われた。

 又6月19日・20日は全小学校給食主任教諭・学校栄養職員・小学校給食調理業務員代表・全学校給食モニター調理員に向けて衛生講習会が開かれた。

 夏休み中には市の新規対策事項として以下の項目が実施された。

  (1)学校給食衛生管理夏季緊急点検(検便の実施)
  (2)学校給食用食材点検(納入業者に対する立入調査の実施)
    (給食物資の細菌検査強化)

 この様に、敏速かつ緻密な緊急指導が周到に行われ、福岡市の感染は拡大を免がれた。改めて関係諸機関の御尽力に感謝の思いが彷彿する先生のお話であった。

(2) 試験センター事業と学校薬剤師活動について  副会長 細井先生

 試験センターは現在、別表のとおり契約事業を行っている。今後は、下記の課題を目標に、より一層の充実を図っていきたい。

 (1)試験精度の向上と検査時間の短縮等試験方法の再検討
 (2)優秀な試験所の見学と研修
 (3)試験器具の買い替え
 (4)収益性のある検査事業の開拓

 

(3) 給食センター調査に見る学校給食の衛生管理について  副会長 木原先生

 猛威をふるった病原性大腸菌O−157は、学校や保育所等の給食を介しての集団食中毒であった事から、学校環境衛生に対して指導・助言を職務とする学校薬剤師の役割を浮彫にした。学校給食は、年3回、4ヶ所のセンターを12名のメンバーで調査を行っている。

 自校方式の給食室については、一斉の検査・調査は未実施の状況にある。医薬分業推進の中、学薬活動を円滑に行うにも試験センターの機能の拡充が求められている。

(4) 検査方法の変更について  試験センター室長 富田先生

 (1)理化学検査の為の採水量
    250mL −> 500mLへ
 (2)KMnO4消費量
    検水50mL −> 検水100mLへ
    水浴加温 −> 直火煮沸へ
 (3)濁度
    未測定 −> 比商法により実施へ
 (4)一般細菌(プール水)
    標準寒天平板培地 −> 3Mペトリフィルムへ(ACプレート)
 (5)大腸菌群(飲料水)
    3Mペトリフイルム
    (CCプレート) 乳糖ブイヨン培地、BGLB培地へ
 (6)大腸菌群(プール水)
    乳糖ブイヨン培地のみで判定
      −> 乳糖ブイヨン培地、BGLB培地
      Or 
      −> MMO−MUG、XGAL−MUG

 尚、当センター水質検査の手順は以下の通りです。搬入時間の厳守に御協力下さい。

 貯水槽10t未満の学校のみ年1回2学期に
 (1)硝酸性窒素及び、亜硝酸性窒素検査
 (2)塩素イオン濃度の検査を追加実施いたします。

その他

 

女子薬のコーナー

女子薬今昔ものがたり 前福岡県女子薬剤師会会長 城戸嘉寿子

私が女子薬剤師会の会員となったのは何年前になるだろうか。大学を卒業して九大病院薬剤部の研修生をしていたころ、同窓会の席上で先輩に誘われて入会した。

福岡県女子薬剤師会は昭和29年6月12日、移転前の県庁にま近い福岡商工会議所講堂で、日薬の谷岡忠二先生と関西女子薬会長の栗原バツ女史を迎えて旗上げをしたという話をきいている。

当時の県薬会長磯田秀雄先生と日薬会長の慶松勝左門先生が女子薬の誕生と育成にご助力下さった。

私が入会した頃(昭和30年代前半)は女性薬剤師も今ほど多くなく又、女性の社会進出も現在とは比べものにならない時代であった。

そういう状況の中で女性薬剤師が社会に出るためには相互扶助も必要であった。

女子薬は親睦の場としても会員相互のつながりは今よりも緊密であった。そのころは市薬の組織と同様に部会というものが存在し、まもなく私は同部会(呉服町界わい)の部会長をさせられた。そのころはのんびりしたもので12、3名の会員の会費を直接もらいにいったり、おしゃべりにいったりしていた。

昭和40年4月に日薬学術大会が福岡市で開催された時、女子薬部会は「急増する女子薬剤師の当面する諸問題」というテーマでシンポジウムを行った。当時、熊大から女子学生亡国論なるものが出て、女性の間で物議をかもした時代である。その時、私は学会の講演要旨集の編集委員となり、当時聖福寺の近くにあった県薬会館に日参した。

県薬の方からは柴田伊津郎先生と今は亡き馬場正守先生が出ておられたのをよく覚えている。

女子薬は急増する未組織女子薬剤師への対応を迫られるようになった。県内三大学の女子薬学生の卒業直前に女子薬会の案内書を配布したり、福大、第一薬大の卒前の女子学生と懇談会を開いたりして、若い会員層の拡大を図ったりもした。しかし、当時は日教組や日医の組織率の低下と同様、若い会員獲得への努力は実りが少なかった。

女子薬不要論が、男性薬剤師の間でずっとくすぶりつづけていた中、10数年前までは、女性薬剤師が薬剤師会の運営に直接タッチする機会は少なく、女子薬剤師会という機関代表として、かろうじて県薬・市薬に理事の席が確保されていた。女性の意見を少しでも会の運営に反映させたく、女子薬の組織の必要性を感じていた。

昭和六十年代以降には医薬分業の進展が著しく、処方せん応需のための薬剤師数確保が焦眉の急となり「在宅薬剤師の掘りおこし運動」が起った。同窓会名簿等を集めて対応を検討したが、仲々むずかしく実行に移すまでに時間がかかった。一昨年、上和田先生が福岡支部長の時、市薬からも援助をうけてようやく実行され、大きな成果を上げた。

現在では医薬界をとりまく社会状勢は全く変り、女子薬の存在意義も自ずと変ったものになって来た。

薬剤師の男女比は3:7といわれるまでに女性薬剤師の数は増え、女性の力の発揮なしには薬業界の繁栄もない時代になった。女性薬剤師も組織のうしろだてがなくとも、個人の力でいろいろの場で指導的な立場に立つ人が多くなった。

女子薬福岡支部も会をもっと活性化するために従来の組織をいったん解消し、今年新らしい会員で小松支部長のもと再出発したのである。今後は掘りおこした薬剤師の社会復帰のための受け皿になる等の役割を果しながらより一層市薬とも協調して活動をつづけていきたいものである。

 

子連れアメリカ体験記 田窪里江子

主人の出張に伴い、3ヶ月半はどアメリカ生活を体験しました。小6と中3の子連れでしたので、やはりお医者様とお薬のお世話になりましたが、日米の医療システムの違いに戸惑う事も多くありました。

あちらは、ホームドクター制度になっていて、1人のドクターがすべての科に亘って統合的に診られます。もし、何か特別な病気であれば、その科の専門医を紹介して下さいます。

そういうことがよく分かっていなかった私達は、子どもの手にトゲが刺さってしまって、診療時間も過ぎていたこともあり、近くの救急病院に行ったのです。破傷風にならないようにレントゲンを撮ったり、いたれりつくせりでした。終わりには、きちんとした文書でホームドクター宛の連絡事項と、家庭でのこと細かな注意事項を頂いたのには驚きました。

1人のホームドクターが鍵を握るといいましょうか。お薬の重複や飲み合わせの心配なども全くないといえそうです。またカルテは、患者のものという意識も強く、引っ越しなどしても、新しいホームドクターにすべて引き渡されるようになっているようです。生まれてから死ぬまで、一連のカルテで綴られるわけです。

医薬分業も完全に進んでいました。薬は、形も大きく色も天然色素を使ってありますが、ハデな色です。

薬剤師さんに「高い方の薬にしますか、それとも安い方に‥・」などと聞かれたこともありました。さすがに個人を尊重するお国柄なのですね。

トゲ騒動も落ちついてやれやれと思っているところへ、また一難。請求書がやって来ました。開けてびっくり、なんと救急病院のが10万円も!!

たかが“トゲ”ではないのです。But海外旅行傷害保険に入っていましたので、事なきを得ましたが・‥(よかった、よかった)

〜アメリカの様子について〜

○処方せんは、成分名で記されていました。

○調剤されたお薬は、PTPやヒートシールのものはなく、バラ錠で、1本ずつ褐色のプラスチック容器に入れられてありました。(軟膏類もそうでした)

そこに貼られてあるラベルには、調剤薬局の名前や飲み方、注意事項はもちろんですが、処方された先生の名前、薬の有効期限なども記されてあり、患者サイドでもとても管理しやすくて良いと思いました

 

在宅医療と女子薬剤師会 木原三千代

お盆休みの8月15日、薬局の電話が鳴った。昨年までは1ヵ月に24〜5枚の処方せんしかきていなかったで、お盆休みはしっかり3日間取っていた。ところが、今年になって処方せんの枚数が、120〜30枚(あくまでもひと月であって、1日の枚数ではない。お間違えなきよう‥)になってきたので、今夏は薬局を開けていた。

そこに日薬常務理事の漆畑先生から、突然の日薬学術大会(長崎大会)女子薬剤師分科会での講演依頼。しかも、休み開けの月曜日までに演題だけでも電話連絡をしてほしいとのこと。

さぁ、たいへん!それまでは、学術大会に参加するつもり等サラサラなく、目も通していなかった日薬誌8月号をあわてて捜しだし、女子薬剤師分科会の演題を見た。5つの演題が用意されており、4番目までの演者名はあったが、(5)だけは未定となっていた。「ハハ…ん、これやね」。(3)と(4)は…昨年、在宅医療薬剤供給推進モデル事業でご一緒した先生たちである。

=在宅医療への参加=がメインテーマとなっていたので、「在宅医療における連携について」という演題だけはすぐ決まり、1週間後が締切りであった講演要旨だけはなんとか書いて送った。しかし、講演原稿の方はいまだ手つかずだ。それにこの原稿も、博多区広報担当理事の堀之内先生から、さんざん請求されて、なおかつ締切りが4日も遅れているのだから、どうも一夜づけのくせは直りそうにない。

選挙で忙しかったものでつい、という言い訳だけはすぐ思いつくのに。

女子薬剤師会が在宅医療を取り上げられたのは、県の末永会長が座長を務められた北九州大会のとき。いち早く在宅医療に取り組んでこられた若松薬剤師会の矢次先生がおられたからだ。その実績があったからこそ、ようやく認められた訪問薬剤管理指導料なのに、長崎大会で在宅医療をメインテーマとしているのは女子薬剤師分科会だけのようだ。

在宅医療は女性の得意分野で、男性はなかなか入り込みにくいものだと決めつけられているように思える。しかし、モデル事業では男性薬剤師の訪問は、息子のようだと患者さんにたいへん喜ばれたと多く報告されている。

介護保険の導入が取りざたされる今、かかりつけ薬局として薬局が地域医療の中に位置付けられるためには、在宅医療への参加をおいて無いはず。それなのに、女子薬剤師会だけとは…。

男子薬剤師会(?)の奮起を願う!

ほっとライン

「分権型社会をめざす市民の会」の設立について

分権型社会をめざす市民の会 第1回 総会

平成8年10月12日(土)午後2時
於 福岡市役所本庁舎15F講堂

次 第

開 会

第1部
 発起人紹介
 経過報告 発起人代表 和智午郎
 来賓挨拶 福岡市長  桑原敬一
      福岡市議会
      議   長 小石原淳一
 議  事 会則の決定
      会長の選任
      会長挨拶
      役員選任
      役員挨拶  副会長、事務局長、監事
      顧問決定
      活動計画に関する意見交換、決定
      アピール文に関する意見交換
第2部
 記念講演 「市民の課題と責務としての地方分権」
      九州大学法学部教授 今里滋

設立趣意書

 21世紀を目前に迎え、国の内外を問わず、従来の価値観や手法の転換が求められるようになってきている。

 行政の分野においても、従来の画一と集権の行政システムが市民ニーズや地域の実情に十分対応できなくなっている。従って、市民の視点に立った多様と分権の総合的な行政システムへの変革が求められるようになり、地方分権の推進が大きな課題となってきている。

 地方分権推進は、中央官庁と地方自治体の問の権限再配分という行政組織の問題というよりも、増域の「自己決定権」を拡大し、住民の意見が真に地域づくりに反映されるしくみを実現するという住民自治や、さらには民主主義の本質にも深くかかわる問題である。

 今日、山積する諸問題を解決するための新たなしくみづくりとして、地方分権推進に取り組むことがきわめて大切である。

 これからのまちづくりは、自然・歴史・文化など地域の特性を生かしながら、市民自らが考え、自らできることから実行していくことが必要である。このような市民と市民に一番身近な行政とが、それぞれの役割と責任を認識し、協働する新たなパートナーシップを築く社会、また市民を主役とし、年令を越え男女ともに参画してまちづくりを行う社会、このような分権型社会を実現するため、私たちは努力していかなければならない。

 上記目的を達成するため、私たちはこの趣旨にご賛同の方々とごいっしょに「分権型社会をめざす市民の会」を発足させたいと考えている。多くの方が参加されることを期待する。

「分権型社会をめざす市民の会」発起人


設立した組織

1.名 称 分権型社会をめざす市民の会
2.目 的
 地方分権の推進に、日々の生活に深くかかわる問題として取り組み、市民と市民に一番身近な行政とが、目標を共有し、それぞれの役割を認識し、協働する新たなパートナーシップのもと市民を主役としたまちづくりを行う分権型社会を実現すること。
3.性 格 市民を中心とした任意団体
4.組 織
・当面、各種市民団体、経済団体、労働団体、その他関係団体の代表、大学教授etcで発足。
・発足時における会員数103名(団体からの参加90名、個人参加13名)
・役員として会長、副会長、事務局長及び監事を置く。
・意見書等の作成のための小委員会及び複数の部会の設置を検討する。
・顧問を設置
5.活動内容
・学習会(部会単位等)
・シンポジウム等参加
・地方分権推進に係る意見表明
・会報の発行
・地方分権に関する情報の地域住民への提供
6.経 緯
・96.9.20
 発起人による設立準備会
 発起人
  浅野直人  福岡大学教授
  石井幸孝  九州旅客鉄道株式会社 代表取締役社長
  緒方世喜子 福岡市消費者協議会会長
  松井壽   福岡市中央区町世話人連絡協議会会長
  松山政司  社団法人福岡青年会議所理事長
  梁井迪子  財団法人福岡市女性協会常務理事
        福岡市女性センター館長
  和智午郎  社団法人九州・山口経済連合会副会長
・96.10.12 第1回総会


分権型社会をめざす市民の会役員

会 長  石井幸孝
副会長  緒方世喜子
     松井壽
事務局長 梁井迪子
監 事  松山政司
顧 問  桑原敬一(福岡市長)
     小石原順一(福岡市議会議長)


アピール

1.私たちは、私たちの自然・歴史・文化など地域の特性を生かしながら、市民自らが考え、自らできることから実行するまちづくりを推進していきます。

1.私たちは、地域の「自己決定」を拡大し、市民の意見が真に地域づくりに反映されるしくみを実現するため、地方分権推進に取り組みます。

1.私たちは、市民と市民に一番身近な行政とが目標を共有.し、それぞれの役割と責任を認識し協働する新たなパートナーシップを築き、市民を主役としたまちづくりを行う社会、このような分権型社会を実現するため努力します。

1.上記目的を達成するため、私たちは「分権型社会をめざす市民の会」を発足します。

「分権型社会をめざす市民の会」 会員一同

 

分権市民の会(略称)第1回総会に参加して

去る10月12日、福岡が全国で初めてという「分権型社会をめざす市民の会」第1回総会にもちろん初めて参加した。

地方分権と叫ばれて久しい様だが、なかなか実現しないのは行政府と立法府の密着とか、出身地域への利益誘導を計って立場を強くしたい(次の選挙の為)国会の先生方とか色々あるであろうが、どうもそれだけではない様な気がする。

農耕民族である日本人は「個」よりも「和」を大切にし過ぎてきて「個性なき民族」あるいは「あいまいな人種」とまで世界から椰捻されている。議論を避け、妥協(納得ではない)をする…、諸外国から何か言われないと何もしない(これは国の事ではあるが)等々…。つまり、決定する権利もしくは義務が個に余り近づくのをどこかで嫌い、避け、恐れてはいないだろうか。

国−>県−>市−>町−>村−>個となれば、今迄お上にお伺いを立て、判を押してもらい、責任逃れをしていた人々が困るからだと思うのは私だけだろうか。

細川首相が熊本県知事時代に県民文化センター(だったと思う)の前のバス停を、さる事情で50m程移動するのに国にお伺いを立て、その後認可されるのになんと半年も要した事は幾度となく耳にした。考えてみると何とも時代錯誤な話である(もっとも、どう言う事情であったかは知らないが)。

今後は“分権市民の会”の発起人並びに役員の方々にリーダーシップをとって頂きながら、(社)福岡市薬剤師会としても、患者さん・お客様・介護する人、される人のニーズにタイムリーにそしてきめ細かに応える事ができる様、この会の活動に係って行くべきだと考える。

時代に取り残されない為にも……。

(北島啓子)

市薬職員旅行

私の旅行記 福岡市薬剤師会薬局 土田雄司

まだ残暑がつづいている9月14日から私達福岡市薬剤師会職員と理事の先生、添乗員の方12名で2泊3日の中京へ旅行に行きました。

昨年の旅行は飛騨・高山がメインでしたが、今年は富山県のアルペンルートを中心とした中京の旅となり、今回の旅行「アルペンルート〜初秋の旅」のスケジュール表を見た時、これはかなりハードな旅行になるなと思いながら14日の昼に福岡空港から名古屋空港へ向かいました。

年に1度の職員旅行ということで集合場所(福岡空港)でも機内でもみんなイキイキとしていました。名古屋に着いてからはバスとJRで1日目の宿泊先松本へ向かったわけですが、ホテルに着くなり近くの居酒屋で「大宴会」の前夜祭を行い、1日目から早くも酔って上機嫌になっている先生もおられ、普段では見ることができない一面も見れました。

2日目は早朝から出発し11時頃黒部ダムに着きました。こちらの方はさすがに気温が低く、寒さに強い私でも厚めのシャツを着ての行動となりました。天候にもめぐまれたおかげで、ダムから水が吹き出す雄大な景色にみんな見とれていたようです。アルペンルートでは電気バス・ケーブル・ロープウェイと様々な乗り物を乗り継ぎ、3000m級の山々を見ることがてき九州では味わえない体験をいたしました。

その日は宇奈月温泉に宿泊し恒例の「大宴会」を行いました。最初から無礼講の状態で何人かの先生方は、1時間以内で出来上がっていたようです。途中から全員を3チームに分けてゲームを行ったり、小話大会やその他色々な催し物があって大変盛り上がりました(ちなみに私のチームは最下位です)。

宴会が終わってからも部屋に戻って2次会を行い、仕事の話やプライベートな話等、普段なかなかお金 いする機会のない先生ともじっくりお話することができました。

昨夜の酒が残ったまま、3日目も早朝からの出発となり、初めてのトロッコ列車に乗りました。行きの列車の中では楽しかったのですが目的地に着くのに1時間もかかり、帰りも同じコースを通過するため、みんな疲れきっていました。

昼食をとった後、バスに乗りビンゴゲームで楽しみながら、金沢の兼六園に向かいました。兼六園ではガイドの案内に従って散策し、日本庭園の素晴らしさを改めて実感しました。それから武家屋敷を見て、その後最終の飛行機で福岡に戻りました。

到着した時は午後9時前で予想していた通りのかなりハードな旅行であったため、さすがにみんな疲れている様子でした。今回の旅行は日本の自然の美しさを感じさせる場所であったため、大変思い出に残る旅行になりました。来年もまた、このような旅行ができることを楽しみにしています。

頓服

パソコン

いよいよ薬剤師にもパソコン時代到来ですね。今までは、講師が「次、お願いします」と、スライドを送りながらの講演が主流でしたが、今回の講義は全てがパソコン画面を通しての説明だったのに少し驚きま した。

8月23日(金)『相互作用』講演会(市薬)は高中助教授がノートパソコンを写し出しての説明で、「苦手な相互作用を、今から楽しみながらやっていきましょう」と最後に結ばれた。パソコンの役割と便利さを納得させられた講義でした。

9月29日(日)調剤業務研修会(県薬)は、福岡大学薬学部小野助教授が、4月に薬剤師法改正で医薬品の情報提供の義務付けが法として定められた話から始められました。その情報収集にはパソコン利用が最適だとマッキントッシュ画面(小野助教授夏用)をクリックしながらの講演でした。

“Welcome to UMIN”講演後日、早速我が母校のインターネットを拝見させて頂きました。 小野助教授日く、『今後、薬剤師にパソコンは必ず必要だと僕は思う』と、かなり以前アメリカ留学中初めてアップルコンピューター(マッキントッシェ)に出会った時の驚きや苦労して日本に持ち帰られた話等を聞かせて頂きました。

情報提供が義務付けられたということは、患者さんに医薬品の適切な情報を与えなければならないことになります。曖昧だったり、不十分な説明では認められないことになります。但し、適切な情報を提供することで患者さんに不安を与えることは避けなければなりません。

情報収集には、薬剤師としてかなりの勉強が必要になります。でもその手助けにパソコン利用は強い味方になることは間違いありません。パソコンは患者入力をしてレセプト利用でもとても役立っのに患者情報、相互作用チェック、薬歴、指導書…と利用の枠組みを広げていくと、素晴らしい原動力になります。(それに近いことを行っている薬局もあると思います。)

「私はメカ音痴なの〜」なんて言ってられません。日常、電話を使い、FAXを利用し、TV・ビデオのリモコン、炊飯器・洗濯機はタイマー作動とそれなりに誰でも使いこなしている時代です。

ためらうことはありません。さあ 皆さん!頭のホームページを開いてクリックしてついでにダブルクリックして、情報不足なら友人にEメール送って、もっと輪を広げたいならインターネットを利用して…。そんな時代、すぐ近くに来てますね。

(東 美代)

文芸のコーナー

中医略史(1)「校正」

突然お手紙いたしますが、失礼の段お許し願いたく存じます。先生のご高名はかねがねお伺いいたしております。このたび「校正医書局」というものが出来まして、浅学ながら他に人がいないということで私がその任に着くことになりました。

仁宗皇帝の徳により20年前に銅人式も完成いたし、現在医師の試験に使用されておりますが、遠く振り返りますとそれも「黄帝内経」を起源といたしております。

さらにその時代その時代に優秀な医師が出ておりますが、それらもすべて内径を基礎としており、史記に記されております扁鵲、倉公を始めといたし、漢代には張仲景、華佗がおりました。彼らは深遠なる内経を深く理解し、創意工夫をしたことで名前を残すことができたのです。

しかしながら「黄帝内経」ができて久しく、いくつかの医学書をまとめる形で編纂されてから200年を経たないうちにその書は失われてしまったのです。代わって「素問」9巻と「霊枢」9巻が流布しておりまして、散逸してしまった部分も多く前後している部分もあって、今になって理解することは非常に難しく困難を極めています。

唐代の頃王泳が散逸してしまっていた第7巻を偶然見つけ、それを加えて「黄帝内径素間」全9巻がそろったわけでございますが、それからすでに300年が過ぎております。この第7巻と申しますのは、王泳の師が散 逸してしまうのを恐れて秘蔵していたもので、王泳の言葉によりますと、前後詳細に照らし合わせて読むことによって、これまでの疑問が氷解していくようであったと高揚しながら語ったものでございます。

私が仁宗皇帝より「内経」の校正をするように命を受けて早くも1年になろうとしておりますが、宮廷内外の書籍より多くの文献を拾い集めそれを集積し、正しく意味の通るように並べ替えあるいは脱字などは他の文献より捜し求めて埋めなおし、原書の形を損なわないようにできる限り完成されたものを世に出したいと考えております。

引き受けてはみたものの、思慮が浅く浅学のため校正の仕事は非常に難渋を極め、1年の月日が夢のようで何をしてきたのか、このまま行けば10年20年はなす術もなく過ぎてしまうのではないかと深く憂慮しているところでございます。

何としてもこの校正の事業を、私の存命中に完成させたいと固く決意して新たに資料を広く集めたいと考えたのです。

先生のご高名は各所で聞かれますが、それも内経を深く研究された結果ではないかとご推察いたしております。なにとぞ広く衆を助ける気持ちで、永く後世へ三墳といわれる深遠なる「黄帝内径」を正しく伝えていくためにご尽力くださることをお願いいたします。

もし先生のところへ内経の書籍があればお知らせ願いたく存じます。文字が消えていてもかまいません。竹簡でもかまいません。ばらばらに外れていてもかまいません。唯々途絶えかけた学を再び掘り起こし、世の民を禍より逃れせしめ広く幸せに導いていけることを願い、高邁なる学を永く伝えていきたいと願うものであって、決して他に意はございません。浅学の私に暖かい援助をたまわらんことをお願いいたします。

もし内経の書籍があればただちにお伺いいたしまして、書き写させていただきたく存じます。ご返事をこのものに託して頂ければ幸いに存じます。

宗嘉祐三年 林億

「黄帝内経」の校正は10年の歳月をかけて完成した。校正医書局は1057年宗代に設立され林億を始め高保衝、掌萬錫、孫兆などが参画しており印刷技術の発達もあって、「内経」「難経」「傷寒論」「金筐要略」「脈経」「諸病源候論」「千金要方」「千金東方」「外台秘要」など次々に古典を校正し発行していった。医薬の書籍はそれまで写本だったため、数も少なく何回もの伝写の問に誤字脱落があり不完全だった。

それを校正医書局が正しく校正し印刷発行したことは、それ以後の医薬の発展に非常に大きな足跡を残したといえる。

(上村義徳)

林億のこのような手紙は残っておらず、諸文献にも記載がない。しかしこのような熱意は真実であったにちがいない。

告知板

『薬剤服用歴管理指導記録簿(薬歴簿)内容のチェック項目』

さる9月26日に県庁において、集団個別指導が行われました。その時に『薬剤服用歴管理指導記録簿内容のチェック項目』が示されましたので、これを熟読され、日々の業務にお役立て下さい。

1.新規患者
 1)体質、アレルギー歴、副作用歴、妊娠・授乳、他科受診の有無、OTCの服用の有無、
  自動車運転・高所作業・高度機械操作業の情報の収集。
 2)医薬品の使用性について確認する。
  (一包化の必要性、錠・カプセルの粉末化の必要性等)
 3)薬剤情報提供を文書で行うこと。

2.継続患者
(1) 前回と同一内容の処方せんの場合
  1)前回との間隔は適当か。(開き過ぎはノンコンプライアンスの疑いあり)
  2)前回からの問の患者情報の変化はどうか。(他科受診の有無、OTCの服用の有無、
   副作用発現の有無等について、検査データは数値で記録する)
  3)処方医薬品の使用性について意見を確認する。
  4)前回の患者指導内容に関する確認をする。
  5)新たな、又は更なる薬剤情報提供を文書で行う必要性の有無を判断する。
(2) 前回と一部(又は全部)が異なる処方せんの場合
  1)処方変更の理由を確認する。
  2)前回との間隔は適当か。(開き過ぎはノンコンプライアンスの疑いあり)
  3)前回からの間の患者情報の変化はどうか。(他科受診の有無、OTCの服用の有無、
   副作用発現の有無等について、検査データは数値で記録する)
  4)処方医薬品の使用性について意見を確認する。
  5)前回の患者指導内容について確認をする。
  6)新たな、又は更なる薬剤情報提供を文書で行う必要性の有無を判断する。

3.疑義照会の記録。(重複・相互作用の確認と、処方せんの誤記についての回答等)

※ 次ページに実用記入例あり

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訃 報

  南支部 野間部会 古賀薬局 古賀茂次先生(72才)が
  9月3日にご逝去されました。
  謹んで、御冥福をお祈り致します。

弔 辞

 謹んで古賀茂次さんの御霊前に捧げます。

 古賀さん、貴方とこんなに早い御別れになろうとは夢にも思いませんでした。熊沢先生から御電話で貴方の病気を知らされ、自宅療養中でお話も出来るでしょうとの事でしたので翌朝お訪ねしました処、奥様より昨夜急変し、日赤病院に入院させましたとの事でした。

 お慰めする言葉もなく、日を置かずしての悲しいお知らせに人生の果敢なさを思い知らされました。「人間は病気で死ぬんじゃない、寿命で死ぬんだよ」と言う言葉も何の慰めにもなりませんでした。

 思えば貴方とは昭和21年、原爆で長崎より移転してきた長崎医科大学薬学専門部の佐賀傾校舎に入学し、翌年には諌早・小野畠の地に移転し、まさに流浪の民のような学生生活でしたね。戦後の食料難で、講義が終わると、食料の買出しの日々でした。

 24年に卒業し、同じ福岡に住み、そんな時代のなつかしい思い出にふけり乍ら酒をくみ交わしましたね。貴方が開局されてから協励会組織での結びつき、半世紀にわたる長いお付合いでした。

 何事にも真剣に取組む貴方の姿勢には感服していました。肥りもせず、やせもせず体型には変りなく、病気知らず、いっも元気々々の言葉にうなずくばかりでした。

 しかし奥様よりお聞きしますと、健康診断など一度も受けた事がなかったそうですね。それが本当に 悔まれます。それも今は繰り言。

 残されたお子様達は奥様を中心に立派に生き抜いていかれる事と私は信じています。どうか安らかにおねむり下さい。古賀茂次さん さようなら

  友人代表 牛津製薬 代表取締役社長 吉田俊之


訃 報

  東支部 吉村成弘先生(81才)が
  9月17日ご逝去されました。
  謹んで、御冥福をお祈り致します。


訃 報

  中央支部 春吉部会 工藤薬局 工藤菊江先生(89才)が
  9月10日にご逝去されました。
  謹んで、御冥福をお祈り致します。

 昭和3年より現在地(中央区高砂1の14の5)にて夫、敏夫が開局した工藤薬局を、夫死亡(昭和56年)後も引き続き経営して来た。

 68年間店頭に立ち、この間店舗前を通学する盲学校の生徒さんの道路横断(最近迄信号機未設置)を欠かさず手を引いて助け、表彰されたこともあった。この長期間薬剤師会の皆々様からの温かい御支援、特に中央区薬剤師会の諸先生からの厚き御配慮を頂いたが故にこれ迄頑張って来られたと故人はよく申して居りました。

 改めて諸先生方に厚く御礼申し上げる次第です。

  喪主 工藤忠宏 中央区薬剤師会様


訃 報

  早良支部 早良部会 野田靖夫先生(63才)が
  9月21日にご逝去されました。
  謹んで、御冥福をお祈り致します。

弔 辞

 今は亡き野田靖夫先生のご霊前に福岡市薬剤師会を代表しましてお別れのことばを申し上げます。

 去る9月21日早朝、先生の突然の訃報に接しまして、会員一同大きな驚きと悲しみに包まれております。63歳という若さで旅だたれご遺族の方々のご胸中は察するにあまりありますが、早良区薬剤師会はもとより、福岡市薬剤師会にとりましても大切な人材を失ない残念でなりません。

 顧りみますと先生は昭和8年福岡市でお生れになり、福岡高校を経て大阪薬科大学で学ばれ、昭和31年に卒業されました。その後約10年間製薬会社に勤務され、昭和43年現在地の梅林で開局されました。

 開局薬剤師としては地域住民の健康増進に、また学校薬剤師としては昭和48年より児童生徒の環境衛生向上のため、熱心に取り組んでこられました。今年7月の初めには、学校に設置されているウオー タークーラーの衛生管理について貴重なご提言をいただき、学校薬剤師会員全員に対して、通達を出したばかりでした。

 特に今年はO−157問題が生じ先生には忙殺される毎日で8月20日まで学校にお出掛けになられ職責を果たされたのであります。

 このように真摯でまじめな性格の先生でありましたので、昭和53年から平成6年まで福岡市学校薬剤師会の理事・監事に推挙され、会の発展に尽されました。その功績により平成5年公衆衛生功労による県知事賞を受賞されました。

 そして今月には福岡市学校保健功労者としてご推薦申し上げ、11月には受賞されることになっておりました。

 今となってはそのお喜びのお顔を拝見することはできませんが、私としましては、せめてのなぐさめでございます。

 野田先生、どうか安らかにお眠り下さい。先生のみたまがご家族の方々にご加護あらんことをお祈り申し上げお別れのことばと致します。合掌

  平成8年9月23日 社団法人 福岡市薬剤師会 会長 藤原良春

秋の薬草

キク

薬用には花を

春を代表する花はサクラでしょうが、秋を代表する花はなんといってもキクです。各地で菊人形展などが盛んに開かれています。観賞用に栽培され、いろんな品種が作られています。

キクはキク科の多年草で、唐代の中国で2、3種の野性種から作り出されたといわれています。

薬用には花を用います。生薬名を菊花といいます。漢方では老人性のかすみ目などに用いる杞菊、地黄丸、頭痛や疲れ目などに用いる滋腎明目湯、神経質で高血圧気味の人に用いる釣藤散といった処方に配合されています。

それから、キクの原種の1つと考えられている野性種にアプラギクがあります。別名をシマカンギクといいます。晩秋から初冬にかけて、花が少なくなった野山に、黄色い花をたくさん咲かせます。台湾、中国、日本の近畿以西に自生しています。

このアブラギクの花も薬用とされます。生薬名を野菊花あるいは苦?と呼びます。漢方で化膿性の皮膚病に用いる野菊花湯に配合されます。また民間薬として高血圧に煎じて飲まれたりします。菊花も高血圧に用いられるようです。

それから、手軽な利用法としては、菊花でも野菊花でも枕に詰めて、安眠枕とする方法もあります。これは香りの効果を利用したものでしょう。

(冷川 襄)◆冷川先生の著書“身近な薬”より

お知らせのコーナー 1

常用医薬品集の斡旋について

このたび、国立病院九州医療センターから標記医薬品集の第2版が発行されましたので、下記により斡旋販売をします。

購入ご希望の方は、市薬事務局でご購入下さい。

  図書名  国立病院九州医療センター 常用医薬品集 第2版
  頒布価格 1冊 2,500円

お知らせのコーナー 2

九大病院オーダリングシステム導入

H9年1月より九大病院がオーダリングシステム(医師が入力した処方・検査・処置等の指示を、各担当部所に送るコンピュータシステム)を導入します。

それに伴い、月間約3000枚程の院外処方せん増が予想されます。御承知おき下さい。

お知らせのコーナー 3

囲碁同好会発足について

毎日お仕事に精を出されていらっしゃることと思います。年に何回か息抜きの日があってもいいのではないでしょうか。福岡市薬剤師会の中で囲碁同好会を企画したいと思います。

一度皆さんと寄って意見交歓会を兼ねて大会をしたいと思います。興味のある先生は下記まで連絡をお願いいたします。

  福岡市薬剤師会 FAX 714−4421
  ・意見交歓会及び大会につきましては後日連絡をいたします。

世話人 博多区 高杉 正典
    南 区 岩佐周一郎

お知らせのコーナー 4

お知らせのコーナー 5

この度、福岡市薬剤師会は、ホットライン協力薬局制度を拡充するために、全店参加を決定しました。積極的にホットラインに情報を提供していただく為に、1件につき1月に1回限り150点のフィーをお支払いする事になりました。

支払いは年度末にまとめてお支払いします。くわしくは各区の在宅委員にお尋ね下さい。

◎薬局ホットライン紹介デークーは、1ケ月分をまとめて福岡市薬剤密会にお送り下さい。

◎ホットラインは、在宅にて、治療している患者さんとその家族の方々の在宅介護についての相談を、1日24時問いつでも受け付けています。詳しくは10月初旬に事務局より送付された資料をお読み下さい。

◎薬局よりホットラインに(A)又は(B)にて連絡する時は、必ず本人又は相談者の許可を得て下さい。

※以下の用紙を(空覧のものも)を10月初句に市薬事務局より会員宛に送付致しておりますので御使用下さい。尚、事務局にも備蓄しております。

お知らせのコーナー 6

下・左記の用紙を市薬より各会員に10月初句にお送りしています。

尚、ポスターには“週間投薬カレンダー”となっていますが、現在は“週間服薬カレンダー”に名前が変わりました。

薬連のページ(福岡市薬剤師政治連盟)

21世紀の医療と福祉を考える福岡大会

主 催 三師会
日 時 平成8年10月17日(木)午後7時
場 所 ホテルニューオータニ博多
出席者 2,357名
    医 師 会 1,150名
    歯科医師会  362名
    薬剤師会   403名
    そ の 他  442名

投票日まであと3日、この秋の衆議院議員選挙もいよいよ大詰めになり、各候補者も最後の訴えに駆け回る中、三師会主催による「21世紀の医療と福祉を考える福岡大会」が1・2・3区の各自民党候補、日医会長・日英副会長を迎え行われた。

出席者も2千名を大幅に越え、選挙もさることながら、選挙後の医療・福祉の行方に大きく係わる介護保険についての関心の大きさがうかがわれた。

日医坪井会長が冒頭挨拶で将来の日本を担える政策を推進することが重要であるとの認識を示した上で、介護保険を成立・推進できるのは唯一自民党であり、三師会は一丸となって応援しなければならないと述べた。

また日薬荒巻副会長も介護保険作成に直接携わった経緯から、必ず成立・運用させる為には自民党による安定した政治体制の確立が必要と述べた。これに答え各候補者も、高齢化社会に対応した新しいシステム作りに力を注ぐことを約束した。

是非とも各候補には三師会の期待に応えて頂くことを願う。

(小松公秀)

 

 

 

祝当選!!

山崎拓代議士  太田誠一代議士

西南戦争1877年、昭和27年サンフランシスコ講和条約締結戦後7年目と、日本の向こう50年の選択を決定した出来事が起きた年にはすべて7の数字が付いていた。

1996年秋、衆議院議員総選挙。まさしく向こう50年を決定付ける出来事が起きる、むしろ起こす年が1997年であろう。そしてこの年を迎えるにふさわしい結果となった。

21世紀をどう生きるか。日本の舵をどう取るのか。時代は、グローバルな視野での変革を求めている。政治家のセンスと力量を発揮する50年であることは間違いない。

(小松公秀)

選挙当選後一言コメントを頂きました

山崎代議士

 このたびの総選挙では、薬剤師会の皆様の一方ならぬご支援を賜り、心から厚く御礼申し上げます。今後も、皆様のご期待に添うべく努力を続けてまいりますので、何卒よろしくお願い致します。

太田代議士

 この度の衆院選は小選挙区の導入により、大変厳しい選挙でしたが、自民党も議席を増やし、私も六期目の当選の栄を受け、ひとえに皆様のお力添えの賜と心から感謝申し上げます。日頃から国民の健康維持と促進、又医療の発展に努められる皆様のお役に立つべく、努力邁進の覚悟を新たにするところでございます。今後とも宜しくお引き立てくださいますことをお願い致しましてお礼の挨拶といたします。

藤原薬連会長

 このたびの衆議院選挙においては全国の注目をあびるなか、三師会全面支援する形七の選挙となり、我が薬剤師連盟では支援体制を整え、各種の集会を通じて組織の強化を図り、有権者の支援を求めてきました。皆様本当にご苦労様でした。これからも薬剤師連盟の活動にご協力頂きます様よろしくお願いします。

梅末拓薬会会長

 激戦区福岡第2区『やっぱり拓さん、我らが拓さん』。当選させて頂きましたのは、ひとえに皆様の一体となった御支援のたまものであり、深く感謝申しあげます。

吉田薬誠会会長

 戦い済んで日が暮れてホットした選挙。県議、市議が拓派、太田派が、保守が団結して勝ち得た選挙。三師会が団結して戦った選挙。日薬、県薬、市薬の政治連盟の推薦、後押しで戦った選挙。

 現代、文春の▲、★にビックリし、初めて経験する小選挙区選挙。票の読めない選挙、選対本部長の危ないから始まった出陣式、負けたわけではないで終わった選挙戦。それだけに福岡県での当確一番のり、責任が果たせてほっとした選挙。

 これも会員各位の支援と団結と協力で戦えた選挙戦と感謝しています。本当にご苦労様でした。ご協力ありがとう御座いました。

松島城南支部長

 “やっぱり薬剤師会”。この度の衆議院議員選挙活動において、支部会員諸氏の絶大なるご協力に対して心からお礼申し上げます。

 去る6月15日の拓薬会発会式を皮切りに、後援会名簿作成、決起大会参加、更に三師会主催の「医療と福祉をまもる福岡大会」等々、幾多の活動に積極的に取組んでいただきまして有り難うございました。重ねてお礼申し上げます。

 この度の選挙活動は、今までの薬剤師会の選挙対応を一掃するようなインパクトのある力強いものであったと思います。また、三師会の中でも充分に比肩するポジションを確保できたものと確信いたします。

 21世紀に向けて“これからは薬剤師会”と言われるように・・。

末田南支部長

 緊迫した、あっという間の選挙戦でした。南で投票率55.3%、47,000票を得て、今、肩の荷をおろしています。会員の力強い御支援に、心より感謝いたします。

本村早良支部長

 「太田誠一候補当選確実」10月20日夜10時頃、NHKは意外に早く当確を打った。それを聞いた途端、安心感と虚脱感に襲われた。振り返れば恐ろしく忙し長い1ケ月半であった。

 部会長さん、会員の皆さんご協力ありがとうございました。

木原博多支部長

 骨おり損・・?とーんでもない!東と博多が、あたかも一支部のように動いた。このことは衆院選最大の収穫です。

藤野東支部長

 福岡1区において、西田藤二先生は落選されましたが、東区薬剤師会会員の先生方には、大変努力していただきました。薬剤師会の力をわかっていただけたと思います。会員の先生方には心より感謝申し上げます。

会 務 日 誌

8月21日 薬物療法研修会        講堂     19:00
  22日 組織・薬局合同役員会     第1会議室  19:30
     広報委員会          第2会議室  19:30
  23日 大分県薬市薬薬局視察     市薬薬局   13:00
     相互作用研修会        講堂     19:00
  26日 九州学薬会長会議       一条(藤原) 19:00
  27日 定款改正問題協議会      会長室    19:30
  28日 市薬薬局特別委員会             19:30
  29日 処方検討会          あいれふ   19:00
  30日 福岡市健康づくり推進協議会  あいれふ(光安) 14:00
     常務理事会          第1会議室  19:30
  31日 薬局実務研修会        講堂     14:00
9月1日 薬局実務研修会        講堂     10:00
  3日 商組九山三者懇談会 セントラルホテル福岡(光安) 16:00
     広報委員会          第1会議室  19:30
  4日 九州沖縄政治セミナー     県薬     13:30
  5日 急患委員会          第1会議室  19:30
     福岡市高齢者サービス総合調整会議 福岡国際ホール(藤原) 15:00
  6日 市薬薬局委員会        第1会議室  19:30
  7日 八女筑後薬剤師会1周年祝賀会 ハイネスホテル(光安、南島) 17:00
     新3区三師会役員会      西新福寿飯店(藤原) 19:00
     薬局実務研修会        講堂     14:00
  8日 薬局実務研修会        講堂     10:00
  10日 在宅医療委員会        第1会議室  19:30
  11日 広報委員会          第1会議室  19:30
  12日 薬局委員会          第1会議室  19:30
     糸島薬剤師会訪問       糸島薬剤師会(南島) 15:00
  13日 福岡糸島医療圏協議会     県庁(光安) 14:00
     社保分推委員会        第1会議室  19:30
  14日〜16日 職員旅行
  15日 薬草観察会(バーベキュー大全)
  17日 学薬問題市議懇談会 てら岡(藤原、細井、光安、篠崎、南島、川上、
                藤野、木原、梅末、松島、本村、吉田、末田) 18:00
  18日 福岡市三師会    やま祢(藤原、細井、光安、篠崎、南島)    18:00
     薬業研修会          第1会議室  14:00
  20日 学薬研修会          講堂     19:00
     組織委員会          第1会議室  21:00
  21日 三役会       会長室(藤原、細井、光安、南島、川上、市原) 18:30
     支部長会           第1会議室  19:30
  24日 理事会            第1会議室  19:30
     薬局委員会          試験室    19:00
  25日 薬物療法研修会        講堂     19:00
     急患委員会          第2会議室  19:30
  26日 在宅医療委員会        第1会議室  19:30
     処方検討会          あいれふ   19:00
  27日 地区連絡協議会        県薬     14:00
  29日 薬局委員会(薬草観察会下見)        10:00
10月1日 福岡市健康文化事業実行委員会 あいれふ(藤原) 16:00
  3日 日薬試験センター講習会    日薬 
     学術委員会          第1会議室  19:00
  4日 PL法賠償保険に関する研修会 県薬(富永) 11:00
     国民の医療と福祉をまもる福岡大会 県医師会館 14:00
     急患診療事業懇談会      八仙閣(市原、成沢) 19:00
  6日 支部対抗ソフトボール大会          10:00
  8日 市薬薬局委員会        第1会議室  19:30
     部会連絡協議会        講堂     19:30
  9日 在宅医療委員会        第1会議室  19:30
  11日 薬局委員会          第1会議室  19:00
     組織委員会          すし幸    19:00
  12日 「分権型社会をめざす市民の会」 市役所(北畠) 14:00
     広報委員会          第1会議室  19:30
  13日 薬草観察ハイキング      千石荘    9:00
  15日 監査会            会長室    18:00
     社保分推委員会        第1会議室  19:30
  16日 急患委員会                 19:00
  17日〜18日 西日本地区給水衛生検査協議会 沖縄  13:00
  17日 「21世紀の医療と福祉を考える会」福岡大会 ホテルニューオータニ 19:00
  19日 原薬生涯教育ブロック研修会  講堂     13:00
  20日 衆議院議員選挙投票日
  21日 第282会理事会                19:30

[編集後記]

◆ 薬局委員、組織委員、その他多くの役員の先生方お疲れ様でした。

選挙や親善ソフトボール大会、薬草観察会、健康まつりなど、広報委員として準備の段階から見てまいりますと、先生方は大変なご苦労をされておりました。薬達では会長、そして支部長や副支部長あるいは役員の先生方も、毎日のようにファックスを流したり三師会合同の集会などで走り回ったりと大変なスケジュールをこなしておられました。

また「薬草観察会」では幾度もの周到な準備を経て10月13日の本番を迎え、やはり歴史の重みを感じさせる催しだと思いました。さらには「健康まつり」のための薬草の収集を、それこそ1年がかりで続けていらっしゃる先生方もいます。そういった影で支える先生方の努力もあり、10月のいくつものメインスケジュールをこなしていけたのだなと感じました。

広報委員としても今回、10月10日が原稿の締め切りということで、非常に気を使いました。薬草観察会は10月13日なので急いで原稿を書き上げれば何とかなるのではないか。そこで分かっている部分は前もって書いておけば早いですよという北島先生の助言もあって、どうにか書き上げることができました。

そうすると15日の早良区の健康まつりはどうするか。それこそ15日の原稿を12日くらいにもらえると非常に都合がよい。しかしそれは明らかに難しい。さらに20日の早良区の薬草観察会はどうするかなど考えると、はっきりいってどこかで区切らなければきりがありません。

2回目3回目と校正が進んでいくにつれて、発行日の大体の目安が見えてきます。そして現在、「ジャーナル」の発行日が少しずつ早くなってきておりますか、そのことに先生方お気付きでしょうか。

来年の1月号を1月の中旬くらいまでには出したいという命題をひっさげて、いま広報委員会は時間との勝負に挑んでいるのです。

(上村義徳)

◆ O−157に対する厚生省、マスコミ、世間の風潮に怒りに似た違和感を持っていましたが、談論の渡遵先生のお話には溜飲が下がりました。

厚生省の専門家と思われている方が「カイワレ大根が原因であることを否定できない」と公言されると、勉強不足の私は最近の徽生物学ではカイワレでも大腸菌が増殖できることになっているのかと思いそうでした。渡追先生の御講義を受けて30年近く経ち懐かしい思いで拝読しました。

(伊東美穂)

◆ 九大移転 平成10数年に西区に九州大学が移転する。これに伴い数年前より道路整備が始まった。以前より予測できていたこととはいえ、いざ県道の幅が広がり家にかかるとなるとここにきて焦るばかり。

家はともかく店舗の図面を見だすと、もうジャーナルの校正も目に入らなくなる。予算のことを考えなくてよければどれほどの理想郷が出来上がるか夢にもでてくる。店舗の建替で新しくなるのはいい。しかし、入口付近の工事が始まるのだ。休業保証は出るものの客離れが心配だ。

(津田和敏)

◆ ジャーナルの語源はダイアナール、つまり「昼間」ということだ。アカデミズムはいってみれば、ノククーナル「夜間」である。かっこつければ、「白昼の意志」と「深夜への沈潜」。

そこで、学術的な論題をジャーナリスティックに、ジャーナリスティックな論題をアカデミックに論ずる二方性。そういうヤヌス(二面神)になるべく市薬ジャーナルをもっていきたいとは、先の広報委員会での話だ。渡退教授の「談論」はまさにそれ!

(戸田昭洋)

  

 公衆衛生事業功労者福岡県知事表彰 小松秀美先生

 公衆衛生事業功労者協会長表彰 小田浩平先生

 福岡県教育文化功労者表彰 細井徹一先生

 福岡市教育委員会表彰 藤野嘉道先生

 (11月11日現在)

※以上の方が受彰されました。おめでとうございます。
時期の都合でこのページになりました。

  

平成8年11月15日発行
福岡市中央区今泉1丁目1番1号
社団法人 福岡市薬剤師会 T E L 092-714-4416
発 行 人 藤 原 良 春
編 集 人 北 島 啓 子
委   員 伊 東 美 穂
      上 村 義 徳
      小 松 公 秀
      津 田 和 敏
      戸 田 昭 洋
      東   美 代
      堀之内 真 紀
担当副会長 細 井 徹 一
印 刷 所 (有)興英社印刷