■ 巻 頭 言
連  携(社)福岡市薬剤師会 会長 藤原良春

昨年9月1日から実施された健康保険法の一部改正で薬剤負担が引き上げられ、窓口計算業務の煩雑さ、それに加えて患者数の減少と保険薬局は大きな影響を受けた。

この薬剤負担については、山崎政調会長と何度も懇談する機会があり問題点を指摘したところ、同氏は、実はこの改正はあまりに評判が悪く困っている。しかし、すぐに再改正する訳にはいかない。少なくとも1年は持たせないと、と1年後の再改正を示唆された。

それはともかく、健康保険法の抜本改革として出てくる薬価基準制度の廃止、それに代わり自由競争を生むための参照価格制の導入は保険薬局に深刻な影響を及ぼす。この制度の実施が平成12年に間に合うかどうかは大いに疑問であるが、すでに閣議決定され既定方針として進められている。

この制度が実施された場合、大資本と小資本の薬局とでは仕入れ価格に大きな差が生じることになり、その結果、薬局ごとに薬剤の患者負担が違うことになれば、面分業推進が阻害されることになる。

日薬は、薬価基準を廃止するのであるならば、現在25%の分業を完全分業といわれる70%以上の分業にするための計画的、かつ具体的施策の提示を厚生省に提示するよう求めているが、地区薬剤師会としてはもっと実際的な対応策を模索しなければならない。

たとえば、医薬品の協同仕入れも視野に入れなければならないであろうし、薬価差ゼロとなればデッドストック、あるいはデッドストックに近い在庫の状態が経営上大きな問題となってくるのでインターネットを利用した情報網の構築も必要となってくるであろう。

さて、相次ぐ金融機関の経営破たんで強まる金融不安に対処するため、公的資金、つまり税金の投入が行われようとしている。金融は経済における血液だから守らなければならないというのが論拠である。

だとすれば、医療は国民の生命を守ることに直接関わっている。医療保険財政が破たんしようとしている今、ムダは省くとしても、改革は必要としても、公的資金の増額を検討すべきであり、そのことを主張しなければならない。そもそもの原因は、長年にわたって景気を悪化させ続けた政治にあるのだから。

今年の参議院議員選挙では、日薬として文部省出身の石川晋(すすむ)氏を推薦している。同氏はかって体育局学校健康教育課長をされ、学校保健活動を通じ薬剤師会とはなじみが深い。 一人でも多くの同志を増やし、我々の主張が通るようご協力願いたい。

平成8年の衆議院議員選挙においては、三師会連携のもとで多大な成果を上げ、福岡市薬剤師会にとって大きな財産となっている。 二つ行った在宅医療のモデル事業でも理解されたように、介護保険制度への薬剤師の参加は、関係者間特に医師会、歯科医師会との連携が重要である。この財産を活用しながら、会員間の連携を深めこの難局に対処して行きたいと考えている。

“冬来たりなば春遠からじ”という言葉をこい願って新年のご挨拶と致したい。

<年頭のご挨拶> ごあいさつ 福岡市長 桑原敬一

新年あけましておめでとうございます。

藤原会長様をはじめ、会員の皆様方には健やかに初春をお迎えのこととお喜び申し上げます。

日頃より、皆様方には本市薬務行政の推進に格別のご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

さて、本格的な高齢化社会を迎えた今日、健康に対する市民意識の高まりやニーズの多様化など、保健・医療・福祉を取り巻く環境は著しく変化してきております。そこで、昨年本市は保健・医療・福祉行政を総合的に推進するため、保健福祉局を新設いたしました。

このようななかで、貴会におかれましては、本市とともに「福岡市在宅ケア・ホットライン協力薬局制度」に取り組まれ、かかりつけ薬局として高齢者介護システムにご尽力いただき、誠に心強いかぎりでございます。

また、昨年は、法改正により卸売を除く一般販売業と特例販売業の許認可権限が県から本市へ委譲されるなど、貴会と本市にとって新たな関係を構築していく記念すべき年となりました。

今年も、一層貴会との連携を密にし、市民に密着した保健医療福祉行政の推進に邁進して参りたいと存じます。貴会におかれましても、これまで同様ご協力を賜りますようお願い申しあげます。

最後になりましたが、貴会のますますのご発展と会員の皆様方のご健康とご活躍を祈念いたしまて、新年のごあいさつとさせていただきます。

新年のご挨拶 (社)福岡市医師会 会長 多田秀敏

新年明けましておめでとうございます。

藤原会長をはじめ薬剤師会の皆様には輝かしい平成10年の新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

旧年中は本会に対し暖かいご支援とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。

福岡市薬剤師会におかれましては昨年南区において「在宅医療における薬剤使用の実態調査及び事例集作成事業」に取り組まれ本会南区医師会も参画させていただきましたが、本年1月からは厚生省の指定を受けて、「在宅介護まちかど相談薬局事業」を実施されるとのことで、本事業が地域住民の身近な介護相談窓口となり、本会が運営委託されている在宅介護支援センターと併せ、在宅ケア・ホットライン事業の充実に貢献していくものと大いに期待を寄せているところであり、引き続き緊密な連携を図っていきたいと思っております。

さて、昨年9月1日大幅な患者負担増を伴う改正健康保険法が施行され、社会保険本人2割負担、薬剤負担、老人医療1回500円の定額払いが実施されることとなりましたが、特に薬剤一部負担の問題については、その算出方法が複雑で不合理な点も多く、医療機関窓口業務の煩雑さのみならず、患者の了解を得ることが極めて困難なため、調剤薬局においても患者からの苦情や質問を経験されているところが多くあるように聞いております。

この改正により、9月以降、老人の慢性疾患患者が減少した開業医は約50%、10%以上の患者数減少がみられた調剤薬局が60%以上との動向調査結果も出ており、日本医師会は早速、与党医療保険制度改革協議会丹羽雄哉座長宛に、患者負担増を伴わない範囲で早急に改善するよう要望書を提出いたしました。

これから本格的に議論される医療保険制度技本改革につきましても、「医療を受ける患者の立場」に視点をおき、安定した医療供給体制維持のため、医療を担う三節会が結束して譲れないところは主張していかなければなりません。

また、2000年よりスタートする介護保険制度におきましては、保健・医療・福祉の連携が盛んに唱われておりますが、介護の給付を決定する認定審査やケアマネジメントの段階で我々医師、薬剤師をはじめとする医療関係者の持つ専門性を十分に生かし、指導性を発揮していかなければならないと考えております。

最後になりましたが、薬剤師会会員の皆様の益々のご健勝と貴会のご発展を祈念申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

年頭のご挨拶 (社)福岡市歯科医師会 会長 秋山治夫

あけましておめでとうございます。

皆様方には、ご清勝にて新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

旧年中は、藤原会長をはじめ皆様のご理解と温かいご協力を賜りましたことに厚く御礼申し上げます。

昨年は行政改革、金融機関の破綻、医療行政の問題が大きく語られました。

また、医療保険制度が変わろうとしています。皆様と十分認識すると共にこれまで国民の健康を支えてきた国民皆保険制度をより効率化した形で守らなければならないと思います。

今後の最も大きな問題は、少子高齢化の急激な進展にともない保健・医療・福祉に対する国民のニーズが多様化しているということです。

これに対応するために三師会は勿論のこと、他職種の人とも連携をとり効率性、合理性を考慮したうえで良質で適切な医療提供体制を確立しなければなりません。

これまでも、歯科医師会では「8020運動」、「休日急患診療」、「在宅訪問歯科診療」、「訪問口腔衛生指導」、「障害児歯科検診」等の事業を推進しておりますが、今後の歯科保健医療環境の変革に迅速に対応して、歯科医療提供体制の整備を行い、さらに歯科医療サービスを担う人材の確保と資質の向上に努めていきたいと考えております。

現在、薬局において歯科保健の普及啓発活動の一端を担っていただいております。今後ともこの活動へのご支援、ご尽力を賜りますようお願い申し上げます。

最後になりましたが、福岡市薬剤師会の皆様方の益々のご健勝と貴会のご発展を祈念すると共にこれまで以上に三師会が結束して国民のため’に医療、保健が充実していくことを念願いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

<日薬学会> 在宅医療における地域薬剤師の役割
−看護婦・保健婦への薬の情報提供−
博多区薬剤師会:森千江子(発表者)、木原三千代、蔵元良行
九州大学薬学部:松尾浩民、澤田康文

在宅医療の中で薬剤師から看護婦・保健婦への情報提供について、日本薬剤師会学術大会(H9.10月東京)でポスター発表したので、その一部をここに報告する。

【目的】

薬剤師と看護婦・保健婦は、今までは服薬管理を目的として情報交換をおこなってきた。 患者は看護婦・保健婦に薬について訴えたり、看護婦・保健婦が薬の使用方法を説明したり、服薬上の問題点をみつけている事が多い。このため、患者が服用している薬について、ある程度認識している必要があると考える。そこで、看護婦・保健婦への薬の情報提供が、現在どのようにおこなわれているか、薬についての関心がどのように変化したかアンケート調査し、その重要性について検討した。

【結果と考察】

1ヶ月の在宅活動時間は、看護婦・保健婦ともに薬剤師より長い(表1)。患者は接する機会の多い看護婦・保健婦に薬について質問する事もあり、その内容も、多様である(表2)。このため、看護婦・保健婦も薬剤師からの薬品情報提供を希望しており、薬剤師は患者や家族だけではなく、彼女らにもこれを提供し、患者に対してアドバイスできるようにする必要があることがわかる(表3)。 図1は薬剤師が在宅に参加することで、看護婦・保健婦の約半数が薬への関心が高まったと答えており、実際に薬の情報量への満足度は薬剤師の活動により、よくなったと答えている(図2)。表4に看護婦・保健婦が今後薬剤師の在宅にどのような点に期待するかまとめた。薬の説明に関する事が多かったが、 在宅にかかわっているスタッフとの連携を探めたいと希望する声もかなりあった。

以上のように、薬剤師は、患者や家族だけではなく、看護婦・保健婦にも情報を提供する必要があると明らかになった。

【感想】

ポスター会場では9つの在宅についての発表があった。どのポスターの前も質問をする人がいっぱいで、発表者も見学者もお互い初対面にもかかわらず、熱心に情報を交換していた。ポスターの前で立ったままのディスカッションであったが、相手の質問に答えたり、逆に聞き返したり、問題を提起されたりと勉強になった。質問が多かったのは、

・看護婦さんたちと、どのようなカンファランスをしているのか?
・看護婦さんと必ず一緒に訪問するのか?
・患者情報はどうやって集めているのか?
・医師やナースステーションへの報告はどうしているのか?

在宅医療の中で患者や医療スタッフと、どのようにかかわっていけばよいのか、不安を持つ薬剤師は多い。平成8年の発表では、「患者が正しく服用するため」に患者やその家族にもっと情報の提供が必要であり、今回は看護婦・保健婦にも情報を提供して、「薬への関心を高める」のが薬剤師の役割と結論づけた。回収したアンケートを読みながら、自分たちが思っている以上に薬剤師は薬の専門家として、あるいは薬の相談役として頼りにされており、今後薬剤師の在宅活動が期待されているのは間違いないと感じた。

アンケート
アンケート結果

<九州山口薬学大会 in 熊本>

九州山口薬学大会
九州山口薬学大会写真

<九州山口薬学大会 in 熊本> 丸山大会を終えて (社)熊本県薬剤師会 理事 野村直史

九州山口薬学大会に参加していただいた福岡市薬剤師会の皆様、本当にありがとうございました。

九山大会前日に、北島先生より“大会を終えて”という事で何かを書くようにと依頼されましたが、私は、大会司会ということで、他の理事の先生は準備のために忙しくされている中、私自身、ほとんど司会のことだけを考えておればよく、目立つ割には何もしなくてよかったような気がして申し訳なく思っております。

私はほとんど15年近く九山大会には参加していますが、どこもいろんな苦労をしながら忙しいなかに開催されているのだという事を、今回特に身を持って感じた次第です。医薬分業が進むにつれて各会員が忙しくなり、準備のための会議の時間設定も難しくなりました。

大会土曜日の午前中は、受け付けをしていただく薬剤師も処方せん応需の薬局薬剤師は難しい等々、薬剤師会の様相も年々変化していきつつあります。

理想的には、大会と宿泊が同じホテルなどででき、土曜から日曜の午前中にかけていろんな講演がなるべく重複せずに行われることなのでしょうが、やはり懇親会を楽しみに参加される方も多いと思いますので、夜にかけての講演というのは難しいのでしょうね。阿蘇ですばらしい景色を見ながら、2日間を完全に九山大会で過ごすというのはどうでしょうか。参加人員が少なくなるでしょうか。

福岡市薬剤師会の活動は、何と言っても九州・山口を代表するものであり、我々の指標になる会だと思っております。

今後ともよろしくお願い致します。

阿蘇 米塚

<九州山口薬学大会 in 熊本> お薬の仏様 そして お薬のこころ 特別講演/仏厳寺住職 九州東海大学講師 高千穂正史

薬剤師の剤をとりますと、「薬師(やくし)」という言葉になります。薬師は仏さまのお名前ですね。

薬師如来は、詳しくは薬師瑠璃光如来といいます。薬師は、サンスクリットの「バイシャジャ=グル」の漢訳です。バイシャジャという言葉は、「癒(いや)す」という意味。 グルは尊師とか王という意味です。

今から千数百年も昔に、「いやす」という言葉を薬という漢字に訳したのは、とても意味深いことだと思います。

確かに、薬は人間の心身をいやすものであります。また、薬そのものだけでなく、薬剤師の先生方の説明や笑顔や親切が、病むひとの心身をいやすのであります。そして、病むひとの「うったえ」に耳をかたむけ聞きとってあげることも、大切な「いやし」でありましょう。

薬師如来の像は、左手に薬壷または宝珠をもち、右手は施無畏(せむい)の印を結んでおられます。また薬師如来は、左に日光菩薩、右に月光(がっこう)菩薩を脇侍(きょうじ)として従えておられ、これを一般に「薬師三尊」とよんでいます。

法隆寺金堂の三尊仏は止利(とり)仏師の作で飛鳥時代の傑作。薬師寺金堂の本尊は白鳳期の代表作です。 

(講演要旨集より)

病むひとの「うったえ」に耳をかたむけ

薬師如来坐像 薬師如来立像

<九州山口薬学大会 in 熊本> 九州山口薬学大会女子薬部会を聴講して 参加者/女子薬 山本 ハル子

今年の薬学大会は両日とも汗ばむ程の晴天に恵まれて、しっとりと落着いた熊本の街にふさわしいよい大会でした。毎年の事ながら開催県の準備に携わる皆様方の御苦労如何ばかりかと存じます。会場が一箇所に集まって親切な御案内を受けました。深く感謝申上げます。

時間の関係で参加できたのは僅かでしたが、私は女子薬部会の発表に感銘を受けました。発表時間が短かくて要約なさるのがきっと御苦労だったにも拘わらず聴く側にとって非常に有益であったのは、内容が観念的では無く実際に実行して居られるものであったからでしょう。急激な老人人口の増加、少子化で老人介護の問題が行政的に始めて取り上げられた現在ですが、薬剤師としてそれに参加してみたいと思っても、さて実際はどのように参加するのか解らなくて躊躇しがちと思いますが、講師の諸先生が、色々な場合を解明して下さって有意義でした。

○ 医師をリーダーとしてチームを作りそれを開局薬剤師にまで連携を伸ばしてゆくと云う例はこれからの医療前線の理想的な形ではないかと思います。 ○ 在宅医療現場の医薬品取扱いの内側を率直に語られた先生のお話、大変参考になりました。 ○ 事務的な実際問題をデーターや実例をあげての説明も実状把握に役立ちました。

其の他、司会者、進行係の先生もきびきびと時間の無駄が無く、御挨拶も簡単明瞭で快いものがありました。従来の形式を否定するつもりはありませんが、遠来の参加者には時間は大切でございますから。

傭厳寺御住職の高千穂先生の講演は最初プログラムをみた時は奇異に感じましたが、聴講して熊本の女子薬委員の御心がよく解りました。誠に心温まる御話、現代の世情の中の涼風でございました。薬剤師たる者、心の底では一応解っているのですが、更めて取り出されると如何に仕事すべきかと反省させられます。善き説法でございました。薬剤師が質問に対して薬を説明できない場合も多いと云う苦言も併せて反省いたします。

昨今色々な機会で医薬品を取り上げられる事が多くなって、一般の人も薬に興味を持たれるようになりましたが、中には研究結果不十分なもの、或は世情迎合的なものも混っていて必ずしも正確な知識とは云えないものがあるようです。共働きが当然の時代でも、子供の養育主任は母親ですから、女子薬剤師の任務はこの方面にもあると思われます。まだまだ薬の本質に就いては識らない人が多いのですから。

現役の女子薬剤師の先生方のご活躍ぶりを環境生活衛生部会でも拝見し、未来の展望が信じられて心豊かな熊本の二日間でございました。

<九州山口薬学大会 in 熊本> 熊 本 見 聞 録
 〜学薬部会出席と観光〜
参加者/福岡市学校薬剤師会 理事 吉村きく子

深見さんと私のフラフラコンビに女賀さんが加わったのでしっかりコンビとなり、お陰で一日半立派に聴講できました。

小松先生も一緒に放課後のお楽しみ観光は細川刑部邸。 箒目の整った庭の所々の靴踏に「公共心のない人ネ」と言いながらお屋敷拝見。屋内の丁寧な説明と立派さに満足して門外に出ました。 元に戻るのに、塀に沿って歩くのが早いと進んだら行き止まり。飛び降りるにはおばさん達には少し危ない高さ。 たまたま目の前の木戸が開いたので入ったらなんと、箒目のたった庭へ出てしまい、公共心もなく箒目を踏んで歩道へ出て、旅の恥をかいてしまいました。

同行の皆さん、旅の恥をばらしてごめんなさい。前置きはさておき報告をします。

○0−157について “予防の三原則を守ろう”

1菌を付けない。手・材料・器具の充分な洗浄。
2菌を増やさない。食材は冷凍保存し、調理したら長く置かない。
3菌を殺すため充分加熱する。但し毒素を生ずるものは、加熱しても無効なので注意。

現在も散発的に保菌者が出ていて気が抜けない。感染多発の原因として、外国からの種を含む食材の輸入。子供たちはあまり自然に触れず体を動かさぬので、菌に対して免疫力・抵抗力が低い。施設や管理の不備もあった。

他に飲料水プールの管理も重要である。薬剤師も忙しくなっているが、地域に住むものとして学校環境衛生に参加したい。

○子供にやさしい砂場環境を

日光があれば砂場は乾燥して、大腸菌が少なくなる。子供を外で遊ばせた後は充分手洗いをさせれば良い。また消毒剤は強酸水が適当かとの考察だった。

○離島における学校環境調査

交通の便と設備と資金に恵まれず、学校薬剤師の使命感と大変さが感じられた発表だった。

○薬物乱用について

薬物乱用は小学生までその使用が広がり、ついに総理大臣が薬物乱用対策本部長となった世界的な問題である。中高生対象のアンケート結果で注目すべきは、好奇心・かっこいい・軽い遊び気分などの対象に薬物がなっていることである。良き方向へ持って行けば新しい時代を開くかもしれないこれら新進の気性を、薬物乱用のために使い未来を閉じるために使っている。また家族も含め回りの大人に困った事を相談したくないというアンケート結果がある。忙しくても大人は青少年が言葉で言わなくても、しっかり行動を見つめて、最悪の状態にならぬように気を付けよう。小学生の時より薬物乱用の恐さを学校薬剤師も加わって教えよう。また乱用に陥った人々の復帰環境も整えねばならない。

どの問題も子供を自然に親しんで遊ばせ、大人が充分に目を向ける事が必要である。

<九州山口薬学大会 in 熊本> 九州山口薬学大会で発表して 発表者/(社)福岡市薬剤師会 理事 白木浩一

「九山は白木君よろしくね」ある日、市薬の会長室に呼ばれ3枚のコピーをいただいた。何のことかよく理解しないままこの日は終わった。しかし、日が経つに連れこれはたいへんなことだということがわかり、発表の当日までそのたいへんさは、どんどん増大しながら続いた。

実際のところ、私は九山に一度も出たことがなかった。初めての大会でしゃべるというのは、なかなか雰囲気もつかめずとても不安なものである。しかも、朝一番の部会のトップバッターだったので不安はなおのことであった。しかしなんとか無事終了することができ、市薬の皆様からも、お叱りは受けなかったので、大変ほっとした次第である。

熊本の第61回九州山口薬学大会、開局薬学部会で講演させていただいた「面分業に対する患者の意識調査と今後の対応」の講演要旨を以下に掲載させていただく。

高齢化社会の到来、医療の細分化など医療環境の変化によって、多科受診が増加してきている今日、医薬品の適正使用は、薬剤師に課せられた大きな命題である。そのためには、薬歴が整備された「かかりつけ薬局」が育成され、面分業の推進が大切になってくる。福岡医療圏でも、広域病院や中小病院の院外処方せん発行が進み、面分業が展開してきている。この様な中で薬剤師は、患者のための医薬分業はどうあるべきか?薬剤師としてどのような患者指導が必要か?を考えなければならない。そのために、患者の意識調査を行い、分析することにより、今後の対応方法を考察した。

実際の方法としては、院外処方せんを発行している3つの広域病院で患者本人にアンケート調査を行った。有効回答数は1297件であった。年令はほぼ均等のサンプルが取れた。

性別は女性が62%であった。11の設問に対して、男女別・年令別・病院別に集計分析を行った。

設問1 受診医療機関数(年間)
 最も多かったのは2軒で構成比37%であった。多科受診という視点では70%の患者が当てはまっていた。
設問2 調剤を受けた薬局数(年間)
 最も多かったのは1軒で構成比55%であった。
設問1と設問2から、相互作用、重複投与チェックの必要性が確認された。今回1回の調査だけで断定はできないが、薬局が患者によって選別され、「かかりつけ薬局」化が進んできているように分析できた。
設問3 処方せんを持って行く薬局のロケーション
 「自宅の近く」が「病院の近く」をわずかながら上回りトップであった。「自宅の近く」「職場の近く」「自宅への帰り道」という「かかりつけ薬局」と思われる3つの項目の全体に占める割合は57%と半数を超えた。この割合は、設問2での調剤を受ける薬局は一軒と答えた55%の患者と少なからず一致していると思われる。
設問4 調剤を受ける薬局とOTC薬を購入する薬局は同じか。
 同じと答えた患者は25%であり、「かかりつけ薬局」は一般用医薬品も相互作用、重複投与のチェックをすべきであるので、この点ではさらに努力が必要であることがわかった。
設問5 調剤を受ける薬局にOTC薬は必要か。
 53%の患者が「あったほうがいい」と答えたが、現状では利便性という点で答が出ているようであり、さらに専門性の生かされたメリットをアピールすれば、さらに増加するものと思われた。
設問6 自分が服用している薬の認知
 「知っている」「ほとんど知っている」を合算すると88%であり関心度、認知度ともに進んでいるようであった。「知っている」と答えた割合を年令別に見ると、50才以上は70%、50才未満は51%と年令間の格差が見られた。
設問7 薬局での服薬指導に対する満足度
 53%が「満足している」と答えた。しかし、裏を返せば、47%の患者が何らかの不満や要望を持っているという結果であり、さらなる改善が必要である。
設問8 服薬指導で聞きたいこと
 「副作用」と「効能」がトップであった。
その他、「生活上の注意」「服用方法」も要望が大きかった。マスコミ等の影響により「副作用」に対する患者の関心は非常に高まっている。患者の不安を取り除くとともにコンプライアンス向上のために、適切な副作用情報の伝達方法を研究し実践しなければ、今後の医薬分業は本当に意味のあるものにはならないと思われる。
設問9 薬局の業務に対する認知
 いくつかの業務に対して認知度を調査したが、認知度の高かった「相互作用のチェック」「薬歴管理」でも約50%であり、「アレルギーチェック」は約25%、「在宅医療」に関しては、約5%とこれらの業務によって患者がまだまだメリットを受けていないことがうかがえた。
設問10 薬の質問を誰にするか
 「医師」64%、「薬剤師」35%という結果がでた。3人に1人は薬剤師に期待をしていることになる。薬剤師は薬の専門家であるので、今後ぜひ「医師」を超えるよう努力が必要である。
設問11「かかりつけ薬局」というキーワードの認知度
 65%の患者が「知らない」と答えた。患者にとって有益なサービスをするとともに「かかりつけ薬局」の認知を向上させる必要性が感じられた。

以上の調査及び分析のなかで、性別、年令による有意な隔差はほとんど見られなかった。調査分析を通して一番感じたのは、薬剤師に対して患者が期待していることは、非常に数多く存在しているということであった。

これに応えるためにも、患者の求めていることを的確に捕え、患者の求めている服薬指導やサービスを、医師と連携をとりながら行わなくてはならない。OTC薬への取り組みなど患者のニーズを今後も探り、患者の立場に立った意味のある医薬分業を、常に考え追求していくことが必要であると感じた。

「あぁ、熊本は森の都だなぁ」

<九州山口薬学大会 in 熊本> 在宅患者の服薬実態における問題点と解決法 発表者/千鳥橋薬局 箕靖子

医薬分業が進展するなかで、在宅医療における患者を中心とした地域の医療、福祉のネットワークづくりは、極めて重要な課題となってきている。その課題に対し、地域薬剤師がどのような役割を果たすべきかを、在宅患者の服薬実態と問題点を通して明らかにすることを目的として様々な調査を行った。

まず、医師、看護婦、保健婦と連携して、コンプライアンスの問題、残薬の実態、副作用の実態などについての対面式アンケートを行った。コンプライアンスの問題については、のみ忘れや自己判断で中止したケースなど約30%の患者にノンコンプライアンスがみられた。残薬については、約20%の患者宅に残薬があることが分かった。副作用の実態については、約20%の患者に自分で副作用を感じた経験があることが分かり、そのうち100%の患者が医師や看護婦に報告している。副作用については、患者がそれと気づかずに我慢するケースも考えられるため、薬剤師の専門的な観察が必要だと思われる。

以上の結果より、介護者を含む在宅患者へのきめ細かい服薬指導、薬の副作用と効果に関する説明、副作用や相互作用の問題点の解決などが薬剤師に要求されていることが分かる。

次に、上記の点により訪問薬剤管理指導によって患者のコンプライアンスが向上するかどうかについてアンケートを行った。

まず、薬剤師の目からみてコンプライアンスが向上したかどうかを調査したところ、約半数の患者にコンプライアンスの向上が見られた。残りの半数は、元々コンプライアンスが良かった患者も含んでいるため、訪問薬剤管理指導によってコンプライアンスが向上した率はかなりの数になると考えられる。

次にコンプライアンスが向上した患者についてのみ、薬剤師がどのような働きかけを行ってきたかを調査した。コンプライアンス向上の主な要因としては、患者や家族に対する薬効・用法の説明の徹底や病識や服薬の必要性の教育、服薬カレンダーなどを使用した例などが挙げられる。

その他漫然と薬を服用している患者に対して、訪問薬剤管理指導の都度患者の訴えを聞き様子を見ながら少しずつ滅薬した結果、11種類あった薬剤が6種類に減っている例も見られた。これは患者家族への高脂血症や便秘に関する食事指導や、患者の自立しようとする意欲、薬物療法の効果や安全性における医師との連携なども重要な要因となっている。

以上の報告からも分かるとおり、コンプライアンスの改善のためのきめ細かい服薬指導、副作用モニターなど薬剤師として在宅患者の薬剤療法に関わることが重要な課題となる。また、薬物療法による患者の自立の向上は要介護度を低下させ患者や家族の負担を軽減させるため、それらを手助けする社会的資源の活用も重要な要素となる。

これからの在宅に関わる薬剤師の課題としては、薬剤の限界を知り患者の要望を聞いたときに誰が代わりにしてあげられるかという情報を提供できるよう、あらゆる分野におけるサービスの内容を把握すること、介護用品などの商品知識を持つこと、患者の生活レベルを把握し食事・睡眠・排泄などの日常的動作をチェックすること、医師や看護婦、保健婦、ホームヘルパーなど関係者と密に連絡を取り患者を中心とした医療・福祉のネットワークに積極的に参加することなどが挙げられる。

発表直後の筧先生を直撃

頓服

2,3ヶ月ごとに“城南支部だより”が支部会員に配布されます。支部長のコメントや行事、各委員の報告等が盛り込まれています。今回、その中で在宅委員の原田先生が日本薬剤師会会長:吉矢氏のコメントを記載してありました。


−薬剤師は、介護のなかにその職能の開拓を!−

薬剤師のなかには「なぜ、薬剤師が介護にまで」という疑問を持つ薬剤師がいるかもしれないが、この介護問題は取り組まなければいけないものである。

−略−

薬剤師である以上、薬剤師を骨の髄まで愛している。薬剤師も仲間の薬剤師のことを考えつつ、薬剤師自身も薬剤師としてのプロフェッションを活かしてほしい。世の中からプロフェッショナルとして認められるように努めてほしい。

介護問題に触れるが介護の問題で何をするんだというのではなく、そこで何をするのかということを、薬剤師自身が考えるべきである。そして、革命をするべきである。

−略−

元気を出してがんばってもらいたい。


「薬剤師を骨の髄まで愛している」が特に気に入っています。私は骨の髄までは到達していないかもしれませんが薬剤師が大好きです。今年もがんばろう!そんな気になっています。

(東 美代)

<NEW・在宅介護>

12月9日に介護保険法は衆議院を通過しました。 2000年4月より介護保険が始まります。これは薬剤師職能の1つの柱になると思われます。薬剤師が特に“介護”“福祉”をよく理解することが重要となってきました。そこで市薬は在宅介護モデル事業参加薬局を募集し研修を行っています。第1回は「ホットラインについて」です。

(M)

ホットラインと仲良くする 〜ホットラインってどんなことをしているの〜 一度もホットラインに電話したことのない薬剤師と在宅委員との会話

《薬剤師》 《在宅委員》
Q. 「ホットラインにはどんなことを相談できるのかしら?」
A. 「援助の必要な高齢者の保健・福祉・医療サービスに関する幅広い相談にのって良質なサービスが受けられるように福祉事務所などとも連携しています」

Q. 「店頭で高齢者の方から相談を受けて、ちょっとどうにかしてあげたいと思うような時には、何か良い手だてがあるかどうか、とりあえずホットラインに電話したらいいのですね」

A. 「そうです。保健・医療サービスだけでなく福祉事務所への申請手続きの代行などもしてくれます」
Q. 「対象者は寝たきり老人・痴呆老人・虚弱老人とその家族となっていますが…」
A. 「そのほかに“その他必要と認められる者”という項目がありますので、かなり弾力的に運用されています。若い障害者の方も対象になっています」

Q. 「まず電話で相談してみたらいいですね」 A. 「日祭日・夜間も相談に応じています」
Q. 「今、受けているサービスへの不満を聞くことがたまにありますが…」
A. 「フォローを含めてホットラインに再度、連絡してあげるといいですよ。薬局はホットラインとの連絡係です。『薬局からホットラインに電話してあげましょうか』と言ってあげると喜ばれます。知らない所には電話しにくいものです」

薬局からの紹介事例をひとつ
連携に基づき新たに提供されたサービス

在宅ケアホットライン

<会員の広場> 『環境問題 その3』 早良支部 原南部会 温和堂薬局 福岡秀樹

【ゴミ問題】

○久留米市の17種類分別回収
○プラスチックの分類
○プラスチックは何故危ない
○プラスチックの安全性・危険性
○塩素化合物以外のプラスチックでもダイオキシンは発生する危険がある
○ダイオキシンを発生させないために私達に出来ること
○プラスチックの材質を調べる実験
○ダイオキシンの構造式OPCBもダイオキシン
○ダイオキシンの人体に与える影響
○環境ホルモン
○ダイオキシン摂取・魚が危険
○人類が作り出したダイオキシン

  あなたは未来の子供達に何を残してやれますか?

   ちょっとだけ視点を変えてみませんか
   ちょっとだけ考え方を変えてみませんか
   ちょっとだけ自分を変えてみませんか

   他人を変えることは難しくても
   自分を変えることは出来ます

   みんながちょっと変われば
   世の中すごく変わります

11月号で「ゴミ問題」と「CO2−温暖化問題」について書かせていただきました。

福岡市も12月からゴミ回収の有料化が実施されています。 CO2につきましても12月に「京都会議」が終了いたしました(実はこの原稿は11月に書いていますので、会議の結果は分かりません)。

環境問題の中でもこの二つの問題は特に関心の強い時期だと思います。 今回はその中でも「ゴミ問題」について前号より少し詳しく書いてみたいと思います。

 その前に、前号でお願いいたしました事をもう一度お願いしたいと思います。

メーカーさんに『ドリンクの空瓶、薬の空瓶、期限切れの薬を、メーカーの責任で回収するシステムを作って下さい』 とお願いしてください。

「ゴミを減らすには」「Reuse・Recycle率を上げるには」…生産者メーカーが責任を持ち、消費者がそれに協力しなければ進まないという事をメーカーさんに問屋さんに訴えてください。

それからもう一つCO2問題についてお顧いです。

『アイドリング・ストップ運動』を始めてください。

車がCO2排出の大きな原因になっています。 『停車中のエンジンを切る』私達に出来る事です。ちょっと車を離れる時、人を待つ時そして信号待ちの時等。習慣にして下さい。


ゴミ問題

【久留米市の17種類分別回収】

福岡市では12月からゴミ回収が3種類に分別されました。可燃物、不燃物のゴミ袋は指定の物に、そして粗大ゴミは有料になりました。11月の不燃物の回収日は各地区でとんでもないゴミの山が出来ていたようです。

大量生産・大量消費社会の実態を、そして生産者責任における回収システムの無い社会の実態を目の当たりにされたと思います。

ところで福岡市では3種類分別回収ですが、久留米市では来年度から『17種類分別回収』が実施されます。 次のように分別されます。

1:燃やせるごみ
2:燃やせないごみ
3:有害ごみ   (乾電池など)
4:空き缶    (洗浄してから出す)
5:ペットボトル (洗浄してから出す)
6:無色のビン  (洗浄してから出す)
7:茶色のビン  (洗浄してから出す)
8:その他のビン (洗浄してから出す)
9:小金属
10:新聞紙
11:段ボール
12:雑誌
13:布類
14:牛乳パック (洗浄してから出す)
15:可燃物粗大ごみ
16:不燃物粗大ごみ
17:金属性粗大ごみ

如何でしょう。福岡市のこれ迄の2種類そして今の3種類分別からみると、本当に市民は実行出来るのだろうかと思われるのではないでしょうか。でも久留米市はこれ迄も9種類分別回収を行ってきているのです。 ゴミの分別回収に関しては、福岡市がものすごく遅れているのです。 確かに私達の手間は増えます。でもこの分別回収は必ずやらねばならない事なのです。

そして前号でも触れました『4R』Refuse・Reduce・Reuse・Recycleの考え方。 いらないものは拒否する。減らす。そして作ってしまったものは何回も使う。どうしても使えなくなってからリサイクル、再資源化する。この考え方が定着しないといけないのです。 そうすると、どこに責任を置くのがゴミを減らすのに一番有効かという事も自ずと見えてきます。

出たゴミを回収する事よりも、ゴミに成るものを如何に作らないかという事が重要なのです。

しかし、この『17種類分別』でも未だ不足なのです。

【プラスチックの分類】

実は、久留米市の『17種類分別』には『プラスチックの分別』が入っていないのです。これは、入れられなかったというのが正直なところではないでしょうか。

何故なら今のプラスチック製品には分別に必要な材質を示す記号などが明記されていないのです。

唯一「ペットボトル」にだけ1というリサイクルマークが入っています。この「1」というのはPET樹脂(ポリエチレンテレフタレート)という材質を示すものです。 これはアメリカのプラスチック工業協会が1989年に開発したコードシステムです。1から7まであります。

アメリカでは殆どの州でこの数字を明記する事が法律になっていますが、日本ではペットボトルの「1」以外利用されていません。

日本でもプラスチック工業連盟が「1」以外の数字もつける方向で昨年の秋から検討会を作る予定という報道がありましたが、その後の進展についての報道は私は未だ見ていません。

私達消費者からも「是非早く実施してください」という声を出していかないといけないことではないでしょうか。

この1から7までの分類は次のようになっています。

アメリカのプラスチック工業協会による分別コード

「1」ポリエチレンテレフタレート(PET)
「2」高密度ポリエチレン(HDPE)
「3」ポリ塩化ビニール(PVC)
  塩化ビニリデン(PVDC)
「4」低密度ポリエチレン(LDPE)
「5」ポリプロピレン(PP)
「6」ポリスチレン(PS)
「7」その他 ウレタン樹脂(PUR)
       ABS樹脂(ABS)
       AS樹脂(AS)
       フェノール樹脂(PF)
       複合素材 その他

製品では次のような物が該当します。

1:ペットボトル、フイルム
2:灯油缶、ビン容器
3:卵・果物のパック、雨靴、カッパ、ビニールシート、※台所用ラップ
4:ポリ袋、※台所用ポリエチレンラップ
5:シャンプー容器、食器、浴槽、容器
6:カップラーメン容器、トレイ、発泡スチロール

【プラスチックは何故危ない】

プラスチックの分別が何故必要なのでしょう。

プラスチックは燃えます。でも燃焼時に『ダイオキシン』をはじめとする毒性物質が発生する危険性が高いからなのです。

燃える事と、燃やしていい事とは違うのです。きちんと分別回収して何回も再使用する(Reuse)。再使用出来ないものは、安全な設備で安全な方法で再資源化(Recycle)しなければならないのです。

【プラスチックの安全性・危険性】

プラスチックは石油から出来ています。 プラスチックの安全性・危険性は、構成している元素の種類で大きく4段階に分かれます。

以下の4段階です。

○第一段階
 炭素(C)水素(H)酸素(0)のみで出来ているものです。
 燃やすと二酸化炭素(COz)と水(H20)に分解してしまいます。だから有害物質は出ません。
 分別コード「2・4」のポリエチレンと「5」のポリプロピレンが該当します。

○第二段階
 構成元素は第一段階と同じですが、ベンゼン核を持っています。
 燃やすと煤が出ます。これは勝手に燃やしてはいけません。対策が必要です。
 ペットボトル(分別コード「1」)や「6」のポリスチレンが該当します。

○第三段階
 さらに窒素(N)リン(P)硫黄(S)が加わってきます。
 これは生体内にある物質ですが、燃やすと硝酸、リン酸、硫酸を発生します。処理には酸を中和する施設が必要です。

〇第四段階
 塩素(Cl)や臭素(Br)フッ素(F)が加わったものです。
 これは生物の体内には無い物質です。
 猛毒の有害物質であるダイオキシン(塩素化合物)はこの段階のプラスチックを燃やした時に発生します。きちんとした対策が必要です。
 分別コード「3」の塩化ビニール、塩化ビニリデンが該当します。

[塩素化合物以外のプラスチックでもダイオキシンは発生する危険がある]

 では、第四段階以外のプラスチックは燃やしてもダイオキシンは出ないのでしょうか。
 ダイオキシンは塩素化合物ですので、第一から第三段階のプラスチックは、それだけ単独で燃やした時にはダイオキシンは出ません。
 しかし現実にゴミとして焼却炉で燃やされる時には他のゴミと一緒になっています。
 他のゴミに塩素が含まれていれば、燃焼時に化学反応を起こしてダイオキシンを発生させる危険性が高いのです。(P27図2参照)

[霊芸言霊を発生させないために私達に出来ること]

 プラスチックを燃やす限り、ダイオキシンが発生する危険性を伴います。
 ダイオキシンを発生させないために私達は何が出来るのでしょうか。
 「プラスチック製晶は使わない」のが一番です。しかし現実問題非常に難しい事です。
 でも選ぶことは出来ます。そしてどうしても必要なものは、出来るだけ何回も、出来るだけ長く使用する。
 家庭の中にもプラスチック製晶は沢山あります。ちょっと汚れたからちょっと古くなったからと直ぐに買い変えてはいませんか。
 大量生産・大量消費の感党は知らない間に私達の中にも住み着いています。
 「ちょっとだけ視点を考え方を変えてみてください」
 「プラスチック製品」は出来るだけゴミとして出さない。
 どうしてもゴミとして出さざるを得ない時は「きちんと分別」する。
 その為には「材質を知る」必要があります。
 例えば台所用のラップ。前ページの表には、台所用ラップは2ヶ所に出ています。
 コード4のポリエチレン素材のものと、コード3の塩化ビニリデン素材のものがあります。素材は表示してありますので購入時に確認してみてください。
 塩化ビニリデン素材の代表的な商品が「サ○ンラップ」「ク○ラップ」です。
 塩化ビニリデンは塩素化合物でそれだけ燃やしてもダイオキシンが発生する危険があります。
 薬局にもプラスチック容器は沢山あると思います。
 例えば患者さんから「日薬の容器を捨てる時はどうすればいいですか」と質問されたら答えられますか。
 容器の材質はメーカーに問い合わせれば直ぐに分かります。

少なくとも薬に使われているプラスチック容器の材質はメーカーに問い合わせて確認してください

 知ってるなら何故書かないと思われるかもしれませんが、沢山の先生方からの問い合わせがある事によって、メーカーにも材質を知らせる重要性をわかっていただけると思います。

【プラスチックの材質を調べる実験】

 プラスチックの材質を自分で調べる実験方法があります。
 図1のフローチャートがそうです。
 もし実験される時には、毒性ガスが出るプラスチックがありますので、実験の場所、換気には充分注意してください。
 例えば塩素を含むプラスチックを燃やせば「ダイオキシン」、メラミン樹脂は「アンモニア」、ユリア樹脂は「一酸化炭素」、アクリル樹脂は「一酸化炭素・青酸ガス」などが発生します。

図−1

 フローチャート以外でも、ウレタン樹脂からは「青酸ガス」。ペット樹脂、ポリスチレンからは「煤」が発生します。
 プラスチック製晶には複数の材質を使っている物もあります。その場合は図1のフローチャートにはあてはまりません。
 このフローチャートは「生活クラブ生協連合会検査室」監修で「ゆうエージェンシー」発行の「親子で楽しく確かめよう簡単実験」に載っていたものです。
 日本子孫基金(JOF)から購入しました。JOFでは環境問題に関する本や啓蒙ポスター等も発行しているようです。
 (03-5276-0259)

【ダイオキシンの構造式】

 ダイオキシンは正式には「ポリ塩化ジベンゾジオキシン」といいます。
 構造の違いで75種類に分けられるそうです。その中でも最も毒性が強いのが図2の「2.3.7.8-4塩化ダイオキシン(2.3.7.8-TCDD)」です。
 ダイオキシンの毒性をいう場合は、この2.3.7,8-TCDDの量に換算して扱っているそうです。
 構造式を御覧になればお分かりのように、ベンゼン核を持ったものと塩素があって、そこに酸化反応が起これば簡単に出来てしまいそうな構造式です。
 だから問題なのです。
 今の可燃物ゴミにはベンゼン核を持ったものは幾らでも含まれています。そして塩素も含まれています。
図−2
 燃やせば酸化反応が起こります。
 そして低温ほどダイオキシンは出来やすいといいます。1300度以上で燃焼すれば殆ど出ないそうですが、現実にはそういう焼却炉をつくるのは難しいそうです。それで今はダイオキシンが発生し難い800度以上での燃焼、そして温度を下げないために24時間燃焼という指導がなされています。
 しかし、今日本にある1800以上の焼却場全てがこの条件を満たす事は出来ません。
 先ず24時間燃やし続けるには、それ相当のゴミの量が必要になります。小さな焼却場では無理です。
 近隣の市町村が協力して焼却場を一つにする必要がありますが、各市町村状況はそれぞれ違います。焼却場を建てたばかりという所もあるでしょう。それを壊して新しい焼却場建設に協力出来るかというと現実には難しいことだと思います。
 実際に800度以上設定、24時間燃焼が可能な焼却場が出てきた場合も未だ疑問が残ります。
 全国的にどうかは知りませんが、福岡市では生ゴミは可燃物として一緒に燃やしています。生ゴミは燃焼温度を下げます。果たして800度という温度は維持出来るのでしょうか。
 先日TVでダイオキシン削減の市民運動を取り上げた番組がありました。
 その中で、塩化ビニールがダイオキシンの発生源になっているという事で、塩ビ業界に対策を申し入れていました。
 塩ビ業界は直接の取材は拒否していましたが、その市民運動の方の話では「ダイオキシンは塩ビに問題があるのではない。ダイオキシンが発生するというのであればそれは焼却する業者の問題である」という内容の解答だったようです。
 それに対し通産省も明確な答は出されていませんでした。
 ゴミ問題は大量生産・大量消費社会を見直すところから国も企業も市民も根本的に考え直さないといけない時に来ているのです。

【PCBもダイオキシン】

 ダイオキシンと毒性や物理、化学的性質が似たものに「ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)」があります。構造式の違いで135種類に分けられるそうです。
 68年のカネミ油症事件は、PCBが変化して出来た「ダイベンゾフラン」が中毒の主要原因だったそうです。
 厚生省、環境庁は「ポリ塩化ジベンゾジオキシン」と「ポリ塩化ジベンゾフラン」の二つを「ダイオキシン類」として扱っているそうです。
 しかし、PCBの中に共偏平構造という特殊な構造をした「コプラナーPCB」というのがあるそうです。
 ダイオキシンよりはるかに弱いが、ダイオキシンと同じような毒性を示すそうです。
 そして過去にばらまかれた量が圧倒的に多く、環境中の毒性総量はダイオキシンより多いそうです。
 毒性学の専門家はこの「コプラナーPCB」も「ダイオキシン類」に入れるのだそうです。
 だから厚生省や環境庁から発表される環境中の「ダイオキシン類」の量より、実際にはもっと多い「ダイオキシン類」が環境中に存在しているという事なのです。

【ダイオキシンの人体に与える影響】

 ではダイオキシンは人体にどのような被害を及ぼすのでしょうか。
 ダイオキシンが最初に問題になったのはベトナムです。ベトナム戦争で米軍が散布した枯れ葉剤にダイオキシンが含まれていたのです。
 その後ベトナムで奇形児の問題等が発生したのはご承知の通りです。
 当然ダイオキシン汚染はベトナムが世界でトップでした。
 しかし今はベトナムは第2位に後退しています。ベトナムに代わってダイオキシン汚染のトップに躍り出てきたのが私達が住むこの日本なのです。
 世界の焼却場の数の70%以上の焼却場を有し、戦後飛躍的な復興を遂げ、経済大国と呼ばれるようになったこの日本がダイオキシン汚染のトップなのです。
 ダイオキシンは「胎児の奇形」「癌誘発」「免疫系への障害」等が指摘されています。
 そして今は「母乳のダイオキシン汚染」が問題になっています。
 体内に摂取されたダイオキシンは脂肪や肝臓に蓄積されます。そしてその半減期は10年といわれています。
 環境中にダイオキシンの量が多ければ、体内から排泄される以上に蓄積してしまいます。
 そして体内で濃縮されたダイオキシンを女性の場合母乳で排泄してしまいます。
 未だ身体の機能も完全に出来上がっていない乳幼児にどれだけ影響があるのか想像してみると恐ろしくなります。
 厚生省の調査では「母乳で育った子供の方が、人工乳で育った子供よりアトピーが多い」という結果が出ています。
 これまで「あかちゃんは出来るだけ母乳で育てましょう」と指導されていたと思います。
 福岡県の母乳のダイオキシン汚染の調査でもベトナムより高い数値が出ています。
 その母乳を赤ちゃんが飲んだ場合、取り込むダイオキシンの量は、諸外国が設定している危険ラインをオーバーしてしまうそうです。
 今後私達はどのように指導すれば良いのでしょうか?

【環境ホルモン】

 体内に取り込まれ、それが内分泌系に影響を与える物質が50種類以上見つかっています。「環境ホルモン」又は「内分泌擾乱物質」と呼ばれています。
 ダイオキシンやPCBもこれに含まれます。
 例えば米国フロリダ州の湖では、ワニの減少の実態を調査した結果、流出したDDTの影響を受けたワニの生殖器の発育不全がみつかっているそうです。
 又、PCBに汚染されたイルカの体内で、男性ホルモンとなるべきものが女性ホルモンになっているという実態がみつかっているそうです。
 その他沢山の被害例がみつかっており、TVでも環境ホルモンを特集した番組が放映されており目にされている事と思います。
 人間に対しても「男性の精子数の減少」「乳ガンや卵巣ガンの増加」に影響しているのではないかという声が上がっているそうです。又「女性の子宮内膜症」の原因になっているのではないかという事も疑われています。
 環境庁は次の4つの研究班を設置して、有害物質の影響の追跡調査を始めるそうです。

@子宮内膜症などによる不妊症
A精子減少
B成長期の生殖器異常による性転換
C乳癌、前立腺癌等の発癌性

 「男性の精子数の減少」「女性の子宮内膜症」は「不妊症」という問題に繋がっています。
 今人類は「人口増加・人口爆発」という問題を抱えています。
 現在世界中の人口は58億人を超えています。そして2010年には68億人、2050年には100億人と予測されています。
 この人口増加と不妊症ひいては種の断絶という相反する問題に人類は直面しているという事になります。
 私達人類は、それだけ環境を複雑なものにしてしまったという事なのです。

【ダイオキシン摂取・魚が危険】

 焼却場から排出されたダイオキシンはどうなるでしょう。
 先ず煙となって拡散します。雨が降れば農作物が土地が水が汚染されます。
 汚染された水は最終的には海に流れ出ます。
 プランクトンが汚染され、それを食べた小魚が汚染されます。それを大きな魚が食べるという食物連鎖が続きます。
 私達人間はダイオキシンを何から取り込んでいるのでしょう。
 実は魚介類からの摂取が一番多いのだそうです。

 魚介類から60%
 肉・玉子から16%
 野菜・果物・穀物から8%
 乳製品から8% になるそうです。

 特に沿岸の魚にダイオキシンの蓄積が目立つそうです。
 魚は健康に良いと言ってきましたが、ことダイオキシンに限って言うなら問題ありなのです。

【人類が作り出したダイオキシン】

 ダイオキシンは自然界に無い物質です。それを作り出したのは私達人類です。  しかしそれは人為的に合成したのではなく、塩素と炭素を含む物質を高温で処理した際に副次的に発生したのです。  一般廃棄物の焼却だけでなく、産業廃棄物や医療廃棄物の焼却、電線や銅など金属の再生精錬、塩素を含む農薬や溶剤、接着剤、プラスチックの製造、製紙工場、自動車の排ガス、タバコの煙などからも発生する危険があるそうです。  私達人類は、中でも特に先進国といわれる国々は、文明社会と言われる今の社会の中で環境を破壊してきたのです。  その環境を正常なものに戻す責任は誰にあるのでしょう。  当然環境破壊行為を続けてきた私達人類にあります。そしてそれは未来の人類ではありません。今現在の私達が気付き、行動を起こさなければならないのです。

「あなたは未来の子供達に
   何を残してやれますか」

読売新聞H9.12.21

<フレッシュさん> 「ボランティア活動」 早良支部 原南部会 アール薬局 濱田恵子

平成9年の6月、早良区原にアール薬局を開局しました。まだ数ヶ月なのでやっと落ち着いた所ですが、それに伴いいろんな事がみえてくるようになりました。

最初はこれぞ薬剤師の進むべき道と意気ごんで患者さんに薬剤情報を渡し、薬の説明や服薬指導をしていました。患者さんの中には「詳しく説明してもらった」と言われ、感謝される事もありました。けれども一部には「もうわかっている」とか、「言われたくない」とかあまり喜ばない人もいました。その辺をしばらく考えてフリーの患者の少ない内科を主に受けている立場上、特殊性としてあせらずに、ある程度の信頼関係を作るのが先決だと気づきました。そう思うと元来の楽天的な性格が頭をもたげ、最初はなじむのが第一とばかり、最近では患者さんとの世間話に精を出している毎日です。

この夏、子供がボランティア活動をしたので私もそこに行って何日間か手伝う事になりました。「雲仙被災動物を救う会」という所で長崎の有家町にあります。数年前の雲仙の噴火災害の時に買主とはぐれて保護された犬130匹、猫80匹を集めてそこで飼育しています。日常の作業としては朝8時から犬の散歩が始まり、それから犬猫の食事、犬舎、猫舎の掃除、施設の補修などがあります。

犬の散歩はかなり人手が要るので一番大変な仕事ですし、逃げないように、事故のないようにと気を使います。又、犬も人間と同じで気の合うものと合わないものというのがあって気をつけないとひどい時は噛み殺したりするそうです。

動物好きのボランティアの人達でこの仕事をしているのですが、雨の日も風の日もカンカン照りの日も専従スタッフの人と1日もかかさずに世話をしなければいけません。私もその場・に行って大連をみると元気がでてくるようで、生き物の命の尊さというのか、自然と気持ちがはずんできます。

なにせ、数の多さの迫力があります。我が家の子もふだんの学校の時と違ってすごく責任感を感じて、きつくても犬が待っているからと自分からすすんでこの仕事に行っていました。そして、犬と同じ目線で世話をしていました。私も若い人に混じって何日間か手伝いをしたのですが犬の可愛いさがだんだんわかってきました。日常の薬局の仕事と違う世界に行って若い人達と過ごした夏休みの出来事でした。

普賢岳の噴火も終息宣言がでたけれどいろんな余波はまだ残っているようです。

<フリートーク> 渇きが止まりません 泯江堂油山病院 薬局長 唐津道邦

1年の中で師走が一番好きだ。忙しい月だが、過ぎた1年間を振り返ってホッとすると共に、「くる年」への決意や期待でウキウキしてくる。この感じがたまらなくいい。春の芽吹きを待つ樹木も同じ気持ちではないかとさえ思う。

平成6年9月から当院では病棟での服薬指導を実施している。精神科が主体のため抗精神病薬や抗うつ剤、副作用防止を目的に抗パーキンソン剤など、抗コリン作用をもつ薬剤を服用している患者は多い。服薬指導を始めた当初面談した患者の殆どが、ロ渇や便秘を訴えることに驚いた。医薬品添付文書の副作用の項目にロ渇や便秘が記載された薬剤は多いが、その平面的な記載と異なり、患者の訴えはさまざまで、薬剤師による服薬指導の必要性と医学的な知識の不足を痛感した。

「ロ渇」ひとつとっても唾液が全然出ず声が出せませんという患者から、それほど気にしていない患者までいろいろある。非定型精神病 atypicalpsychosis のAさんもロ渇を訴えるひとりであった。なお非定型精神病とは、操うつ痛的特徴に精神分裂病の特徴が混在し欠陥を残さず寛解するもの、といわれている(精神医学 第二版 日本瞥事新報社)。

そのAさんが平成7年5月24日、水(みず)中毒 waterintoxication を発症、同室者によると30秒ほどケイレン発作があったようである。後日、意識が清明になった彼は、ロ渇のため3日前より1日にペットボトル3本以上(約6L)の水を飲んでいたことを認めている。経過および処置を示す(表)。

ロ渇の減少を目的に、処方薬剤に白虎加人参湯やェチルシステイン(チスタニンG)の追加が試みられるが、ロ渇の軽減には個人差もある。抗アセチルコリン性副作用は相加的な作用といわれ、抗コリン作用のある薬剤が少しづつ減量されていくと急にロ渇を訴えなくなる。しかし精神症状との兼ね合いもあり、減量ができずAさんのような事も起こる。もちろんロが渇き、多量の水を飲む患者は多いが、水中毒まで起こす患者は少ない。

昨年のお盆前、Aさんに外泊予定を聞いたことがある。そのとき彼は、「予定は全くありません」と消え入るような声で答えた。その姿を見て私は無神経な問いかけを反省した。正月や盆の休みであっても、帰る家がない、家族が帰宅を認めない等の理由で入院患者の半分近くは病院ですごす。両親や兄弟との「絆」が切れているため、症状が安定していても退院できない患者もいる。

外泊まえの患者は、いつになく明るく、どこか誇らしげだ。一方その姿を無言で見つめる患者がいることも、私は知っている。年末のテレビから流れるクリスマスソングを、外泊ができない患者はどんな思いで聞いたのだろうか。今年の正月を家族と迎えた患者は幸せである。「渇きが止まらない」と訴える声が、私には肉親との「絆」を求める叫びに聞こえる時がある。

表 水中毒の経過と処置

<研修>

 九州医療センターの第2回目の処方検討講演会が10月23日行われた。薬剤部の真鍋健一先生による「今後の薬剤師像」という講演だ。病院薬剤師として20年余仕事をし考えられた事を話された。実際は多岐に及ぶ内容だったが、「今後の薬剤師像」という先生が考えられた理念を病院臨床薬剤師として病棟またベッドサイドで、どのように実践されているかという視点で講演要旨をまとめた。病院薬剤師の病棟活動と開局薬剤師の在宅医療活動は同じレベルのものとすれば、この講演はすぐに役立つ。
 また真鍋先生の提案でパネルディスカッショシ「病院薬剤師と開局薬剤師の連携をいかにするか」が行われた。 (M)

「服薬指導と処方検討」 九州医療センター薬剤部 調剤主任 真鍋健一

欧州の薬剤師は何世紀にもわたって、調剤師から薬剤師へと職能を確立してきた。日本は明治時代に医療制度をドイツに学んだが、薬学教育は患者を診る薬剤師ではなく分析や合成をする薬剤師を養成しアカデミズムを追究した。米国では現在、医療制度の再構築がおこなわれている。薬に関する問題として年間760億ドルに及ぶ薬剤の誤用がある。これに対してファーマシューテイカル・ケア(医薬品の適正使用)とマネージド・ケア(効率的な治療)が追求されている。またマクローリン判決では、薬剤師が過量投与を医師に疑義照会しなかったためにトラブルが生じた時には有罪になるとしている。

さて現代の日本における薬剤師はどうであろうか。ソリブジンや非加熱血小板製剤による薬害がおこり、これに対して厚生省は医薬品の適正使用を推進することを決定した。世間には薬剤師へ冷ややかな視線がある一方、「薬の指南・監視役として薬害の防波堤になってほしい」(朝日新聞論説)「医薬品の適正使用に責任のある薬の専門家」(厚生省)という期待もある。また薬剤情報提供を義務化した薬剤師法25条の2の意味を三輪弁護士は一般的な情報提供ではなく患者の病態に応じた特定人への情報提供であると言っている。

このような歴史的背景及び日薬の薬剤師像をみると、今後は人をみる薬剤師に変っていく必要があると考えられる。

それでは今からの薬剤師は具体的に、どのような仕事をしていったらよいのか。

実際の病棟における臨床薬剤師の業務を考えると医薬品の情報提供が6割・副作用チェックが3割・服薬説明が1割であると言われる。そのなかで処方検討と服薬指導について述べる。これらは患者の利益を守るために、理に適った処方を追求し安全性のチェックと評価のためにおこなわれる。処方検討の事項は次のようである。

処方検討事項
@最適薬剤
A剤型の選択
B用法・用量
C効果の発現
D副作用

診断や治療方針に対して最適な薬剤が処方 されているか、患者が服薬しにくい剤型ではないか、処方薬剤の相互作用は大丈夫か、検査値への影響の有無などそれぞれ検討が必要である。

また服薬指導は次のように行われる。

服薬指導の手順
@患者の病歴・病名の把握
A服薬の調査
B患者との面談
 副作用、アレルギー、コンプライアンスC臨床検査値のチェック

服薬指導の基本的注意点
@服用薬剤の目的を患者に理解させる
A多面的な情報の把握
B平易な表現を使い説明する
C疾患に関する知識の習得
D分からない事は医師へ質問する

「これは降圧剤です」と言うのではなく「このまま血圧が高い状態が続くと脳卒中の危険があるので、血圧を下げる薬を飲んで調節する必要があります」と、服薬の目的をしっかり納得させる。この時専門用語は使わずに普通の言葉で正確に説明する。

実際の症例で、どのように処方をチェックし、患者と話し、医師に質問するかをみてみよう。

女性 66才 病名 *1Paf,*2HCM,*3Hepatitis Rp
  レニベース 2T
  ワソラン  6T
  テルネリン 3T
  突発性心房細動)
  *1Paf,(突発性心房細動)
  *2HCM(肥大型心筋症)
  *3Hepatitis(肝炎)

この処方箋を見た時に次のような疑問をいだいた。
 「高血圧や狭心症という病名はないがレニベースは必要か」
 「ワソランは不整脈の治療薬」
 「テルネリンはなぜ処方されているのだろう」
そこで次に患者との面談を行う。

患者との面談内容
 腰が痛くてこの薬(テルネリン)をもらいました。最近、唾液がねばっこくて仕方ありません。口の中が乾燥しやすいのですかね。咳が以前から時々出ていました。不整脈の治療で入院しました。

病名の確認、処方内容及び患者の話を総合してこの患者に適切な薬物療法をするには、どのような事を考えていけばよいか何をチェックしていくかをプロブレムリストを作成して検討してみよう。

プレプレムリスト(薬物療法の問題点)
@HCM 心不全の改善
Apaf 不整脈のコントロール
Bロ掲感 原因はなにか 薬物の影響はないか
C咳   〃

このように問題点を整理してみると医師との協議内容がでてくる。

医師への助言内容
 @テルネリンによる口渇が考えられる
 A空咳はレニベースによるものか、それとも心不全によるのか

この助言の結果、腰痛は現在ないので痛む時のみロキソニンの頓服を投与することで、テルネリンは中止となった。

次にPafの治療としてRplが出された。ワソランとメインテートの相互作用が考えられ、除脈となるおそれがある。医師と相談して経過観察した。1日服用後の夜間、脈拍が40以下となり、Rp2に変更。最終的には、Pafの治療のためにRp3となった。

次の問題として白血球が徐々に減少していったため、薬剤としてレニベースを疑ったが、転院をひかえていたので、これについては転院先の医師でフォローしてもらうことにした。

 Rpl  ワソラン   6T
    メインテート 1T
 Rp2  ワソラン   3T
    メインテート 1T
 Rp3  ワソラン   4T
    メインテート 1T

治療経過中での問題点
@ワソランとメインテートの併用
  相互作用で除脈の発生
A白血球減少・血小板減少
  白血球3500血小板90,000
  レニベース誘発による血球減少症か?

この例のように患者にあった合理的な薬物治療を追求すること、またそれを患者に充分説明することが、今からの薬剤師に求められるのではないだろうか。

パネルディスカッション

「病院薬剤師と開局薬剤師の連係をいかにするか」 このディスカッションの発案者である真鍋先生は「入院中の患者は病院内の生活リズムで管理されているが、やがて退院し社会の中で家庭生活を送るようになる。入院中とは異なった条件下で薬物療法を続けることになる。そこで病院薬剤師は開局薬剤師に入院中の患者情報を提供し、患者が再入院する時に は開局薬剤師は退院以後の社会生活の中での患者情報を病院薬剤師に提供する。このように患者情報を相互にフィードバックできるとより良い薬物療法をすることができる。たとえば副作用を早期発見し、そのデーターを積み重ね科学的なものにすることができる」と主旨説明をされた。

これに対してパネラー間で活発なディスカッションがされた。

ディスカッション内容

O「病院薬剤師と開局薬剤師の連係は必要」
O「フィードバックされる患者情報は薬歴の延長線上にある」
O「医師間(転書)や看護部門(サマリー)での相互の情報提供は、既に点数化されている。日薬でも在宅医療における病院薬剤師と開局薬剤師の連係を模索する事業を行う」
O「情報交換によって病名などの情報が得られると、より正確な服薬指導が可能になる。情報不足による間違った服薬指導はなくなる」
O「もっと勉強しないと病院薬剤師から提供された情報を活かしきれないのでは」
O「薬剤師全体のレベルアップが必要。日薬・県薬ともコンピューターの導入な‘どで強力に会員をバックアップする」
O「平成12年の医療制度の改革ではどんな形になるか未定だが病名が処方箋に記載されるようになる」
O「守秘義務の問題は医療法の中の規制だから、同じ医療人として問題はないと思う。病院内の患者情報を外出したらいけないという縛りはないと考えられる」

司会は社保委員の瀬尾先生、パネラーは太陽薬局の中島先生・スエタ薬局の未田先生・市薬薬局の江田先生、アドバイザーは県薬の小野先生が担当された。

<研修> 医療センター真鍋先生の講演を聞いての雑感 大賀薬局 大名店 鮫島千織

●九百点業務というものをしてみたい!

最近九百点業務というものをしてみたいと、考えている。調剤薬局で服薬指導をしようとすると、中には時間のない患者さんや、服薬指導を嫌がられる患者さんもいて、話の半ばで薬を引っ掴む様にして、そそくさと帰られる方もいる。そんな時には、心の中では“またんか〜い!まだ話はおわっとら〜ん”と叫びつつも、表面ではニコニコ笑って、“お大事になさいませ”と、帰って行かれる背中に投げかけて、なにか釈然としない物を感じつつ、後ろ姿をずっと見ていたりする。こんな時には、病院でなら患者さんはベッドにくくりつけられているのだから、思う存分服薬指導が出来るのじゃないかと、ほとんどサド的に考えてしまうのだ。これは半分冗談の考えだが、半分は本気で思ってしまう私の考えだ。

今回、真鍋先生のお話があると言うので、二つの意味でものすごく期待して参加させていただいた。その一つは、どういう風な服薬指導をされているの中。もう一つは「医療センターで聞いている」七、言われるとサンクチュアリを侵してしまうような遠慮が出て、満足に独自の服薬指導が出来ないので、どの辺までなら、侵襲が可能かが知りたかったからだ。

●薬師を捨てた薬剤師

真鍋先生は、先ずヨーロッパと我が国の薬剤師の立脚点が違うと言うお話から始められたが、それを聞きながら、その昔、薬師と呼ばれていた頃には、もう少し違った立場であったかもしれないのが、薬剤師と呼ばれる立場に成った時から、変わって来たのではないかと、ぼんやり考えていた。私が大学にいた頃、そして薬剤師の資格を得てからも暫くの間は、薬剤師と言うのは医師の言うなりに調剤すると言うのが不文律のようであったと思う。

大学の頃、九薬連などで今後の薬剤師像についての討議があった時も、何も言えない薬剤師の立場では議論はどうどう巡りをくり返すだけで、出口のない薬剤師に私はすっかり嫌気がさしていた。もちろん大学では、過量投与に対する医師へのバックアップ、相互作用に対する対応など教えてはもらえるものの、それは大学での理想の薬剤師への取り組みであって、現実のものとは大きくかけ離れたものだった。

●もの言えぬ事が、体に染みついたのか 薬剤師

「薬剤師と言うのがいけないのだ、医師に対応して昔の様に薬師と言うようにしよう」と言う意見が述べられている論文があったが、肢体不自由児などと同じように、現実に薬剤師と言う名で通っている以上この名前を変えても差別意識はつきまとう。,現実の薬剤師という立場を高めて行かなければなんの解決にもならない。しかし私たちはその為にどれだけの努力をしているのか? 医療は日進月歩で、今までは医師が自分の知識の範囲内での才量で行って来ていた医療行為も、その手に余るような時代を迎えている。そのような時代だから、医師も薬剤師の職能を認め私たちに援助の手を求めている時代だと考えている。それは行政にとっても医療行為を医師一本の手に任せられない時代だから、医薬分業を推し進める事で、医師偏重による医療と医療行政のゆがみを是正しようとしているのではないか。時代が流動化している今こそが、医師にも行政にもへ〜こらすることなく確固たる薬剤師の立場を確立する時代ではないかと考えている。

●セミナーに参加するだけが勉強ではない

私は生来なまけもので、自分で勉強するなんてことは出来ない人間だ。現在、色々な場所で様々のセミナーが開催されている。本来ならセミナーと言うのは、講師を招く費用や、場所代など様々の費用がかさむものだけれども、薬剤師会を含めて様々.のスポンサーのご好意により、タダで受けさせていただけるうえに、場合によってはスポンサーのご好意により、ご飯までいただけたりする。なまけものの私は、自分ではやらないのだからなるべく参加することにしている。しかし、それらのものに参加しない人も日常の服薬指導業務は同じノルマで課せられる筈だ。知識が浅ければ、服薬指導業務はすぐに底をつくだろう。 それらの人は、私のような怠け者と違い、自宅に於いて日々修養を重ねているのだと思う。

以下は私の浦島太郎話だ。もう6〜7年前になるが、大学に研究生で戻った時のこと。 これが資料と、助教授がどっさりくれた脳内アミンの分布地図を見て、びっくり。私が大学を卒業するころは、この半分も分かっていなかったのに、神経伝達物質の分類も進んでいた。もう本当に浦島太郎もいいとこだった。

教授に、「昔、先生の授業の中で、最近 Substans−P と言う神経ペプチドが見つかっていますというのを感激して聞いていたのに、今はこんなに分類されているのですね」と話すと妙に感激されてしまって、もう浦島太郎の上塗りもいいとこだったのを思い出す。最近、高血圧の話を聞きに行って、CaチャンネルにL型とN型があると言うのを知り、そのことをくだんの助教授に話すと“そうかあ?大学ではもう随分前から話しているけどなあ”と、言われてしまい、浦島太郎の数乗の恥の上塗りをしてしまったのだが、その中で今の若い薬剤師は私たちの知らない新しい知識を十二分に持っているのだと、認識した。

●行動する薬剤師になること!

若い薬剤師は、自分の行動、考え方に自信がないのだと思う。それは経験の浅さから、経験の深い薬剤師には奥深いものを感じてしまうのかもしれない。しかし!若者よ恐れるな!確かに熟練し卑薬剤師は経験は多く持つ。経験から来る勘も、若い薬剤師には太刀打ち出来ないものもあるかもしれない。が、しかし、新しい知識に於いては、多分上をゆくだろう。熟練した薬剤師が体に染み込ませてしまった、もの言えぬ薬剤師にならぬ様に、先人の轍を踏まず行動する薬剤師になること!なぜなら今からの時代を担うのは若い薬剤師なのだから。そして熟練した薬剤師には、新しい薬剤師にその道を示す役割が残っていると思う。

●更に難しくなる医師へのサポート

ものが自由に言える時代になったからこそ、医師をサポートする薬剤師の役割は難しくなって来るかもしれない。真鍋先生が講演の中でもお話しになり、その後のディスカッションの中でも指摘されたように、現在は病名が解らないまま、提出された処方箋から類推して、綱渡り的服薬指導をおこなっている。

将来は、薬剤師にも病名が公表されると、ノJ、野先生が言われていたし、公表されたらされたで、今度こそ本当に薬剤師の正念場になるとパネラーの先生方がおっしゃっていたが、今でもとまどうような処方が出ると、どうフォローしていこうかと考えてしまう時がある。こんな場合、もし病名が解って処方を見れば本当に解決がつくのか?そんな時にこそ、日頃からの研鐙の結果が出るのかもしれないが…。

以前の処方検討会の折、プロプコール(シンレスタール)は総コレステロールを下げて心筋梗塞の危険因子である動脈硬化を起こりにくくする。しかし、一方では動脈硬化を改善するIU札rコレステロールも下げてしまう。

古い薬でもあるし、それよりも、もっと新しい薬の抗コレステロール薬でコントロールして行く方が良いのではないかと日頃考えていたので、そこの所を質問した所、確かにそれはあるが、プロブコールには、動脈硬化を起こしにくくする働きがあるから使っているのだ、と言う医師の回答に、自分の浅はかさと不勉強さを痛感させられた。私の様に生半可な知識でもって、服薬指導をしていけば、思わぬ落とし穴にすっぽりはまってしまう危険性がある。

医師は、自分の判断が患者の命取りになる事があることを知っているから、私たちよりもっと真剣に勉強をされている。投薬ミスがない限り、患者の生死は医師側にあるという、医師の影に隠れた、そして甘えた考えを持つ薬剤師になってしまっているのかもしれないが、医師のサポーターの役割を担わせられる様になれば、アドバイスミスが患者の死を招くようになる。いい加減ではやっていけない時代がもうそこに来ている。

●調剤薬局での服薬指導は本当に社会に密着しているのか?

真鍋先生が、病院内での服薬指導は、病院の規律の中でだけ成立しているもので、退院後のライフ・スタイルに則したものではないから、調剤薬局でこそ、個々の社会生活に対応した服薬指導が出来ると言われていたが、実際の服薬業務の中でどれほど生活に密着した指導が出来ているのだろうか?積極的に自分の事を話して下さる方にはそれなりの指導が可能であるが、プライベートに立ち入って欲しくない方もいらっしゃる。本当に密着した服薬指導は在宅指導でのみ可能なのかもしれない。きちんとした服薬指導をする為に、患者さんの信用を勝ち取っていかなければならない。その為には、色々な人が色々な考えでもって社会に暮らしているのだと言うことを容認できる広いバランス感覚も持たなければならないのだろう。

薬の知識のみではやっていけない。薬剤師って本当に大変な仕事だと思う。それだからこそ色んな場合に遭遇する毎日が楽しい。

●病院と調剤薬局の薬剤師との相互交換は可能か? 

一頃病院でのIDカードの宣伝が新聞に載っていた。最終的には、トータルなIDカード一枚で、その人のすべてのカルテを保管出来るというのが理想だろうが、今はまだ一部の個々の病院でのみ行っている事だと思う。異なる機種のコンピューターに互換性があるのかも解らないが、例えば、情報の検索だけは出来るというようなものであったら、患者さんに“他にどこか病院にかかっていますか?”と聞いた時に、“はい”と言われて数種類のIDカードをずらっと出されたらどうしよう、全ての情報の中から薬局に必要な情報を検索していくだけで手間だしねと言うような事を薬局で話していたことがある。IDカードの情報量が多く成ればなるほど、検索は繁雑になっていくだろうし、これは本当に難題だと思う。

そこまで行かないまでも、例えば医療センターとのみの相互交換でも、病名は教えていただけるようになるかもしれないが、あと必要な血液検査の結果などは教えていただけるのかetc.問題は多い。もちろんこちらからのバック・アップの方法も今よりもっと簡単に出来るようにして欲しいと思う。

要求は多いが解決は日露の会談より難しいように思う。果たして今世紀内に出来るだろうかと、やや悲観的になってしまうのだが、発言しない薬剤師でも、胸の内にはびっくりするようなアイデアを秘めている方もおられると信じている。なんとかこの秘められたアイデアを個々に聞いて廻る良い方法がないものだろうか? 

真鍋先生のご講演で私が期待していた内容は今一つ聞かせてもらえなかったけれども、臨床薬剤師として、処方内容を検討し、医師へ適切なアドバイスをしていかれている話を聞いて、まだまだ甘えている自分を痛感させられました。

その後のパネル・ディスカッションは、今後の薬剤師の進むべき道を問うものであったけれど、私たちにまだその準備が出来ていないように思いました。いきなり口の中から心臓を取り出されてさあどうする、と言われてしまったようでただただ、たじたじとなるばかり。そんな中で、ぼんやり頭で考えていたことを取りとめもなく書いてみました。自分のあほさ加減を披露することで、皆さん自身と比較してもらい、今後の薬剤師の進むべき道を、真剣に考えてもらいたいと思っています。

正直で、ストレートな御意見、誠にごもっとも。
なかなかズバリとものの言いにくい昨今、やはり鮫島先生の自信の現れでしょうか。
化石化した薬剤師の私にとって時代の流れを感じます。 (E.T.)

<薬草観察会>

9月28日背振ダム周辺市薬バーベQ大会より

<薬草観察会> 市薬あいれふ薬草観察ウォーキング 塩原薬局 東千鶴

10月12日、市薬あいれふ恒例“薬草観察会”が、早良区背振ダム周辺で実施された。この薬草観察会も今回で12回目を迎え、今年から健康ウオークを兼ねてということもあり、“薬草観察ウオーキング’となった。

朝の準備の時は小雨がパラつき、お天気が心配されたが、あいれふからの貸し切りバスが到着する頃は、秋晴れのすばらしい天気となった。

一般参加93名(応募172名、当選111名)、市薬から藤原会長、光安副会長をはじめ講師の先生、薬局委員等18名、あいれふから坂本専務他スタッフ6名、総勢117名。
  1斑 中野・占部・東
  2斑 松島・国武・坂田
  3斑 本村・有馬・行実
  4斑 篠崎・津崎・真鍋
  5斑 冷川・根津・蒲生
5斑に分かれて、スタート。

ヒヨドリバナからはじまって、ガマ、ウド、イボタノキ、ウツボグサ、ノダケ、ミツバアケビこチクシアザミetc.全部で32種類。

一般参加の方々は、講師の先生の説明をメモしたり写真を撮ったり持参した図鑑と見比べたりと、皆さんとても熱心で、質問も相次いで出されていた。例年、年配の方々の参加が多いなか、今年は小さいお子さん連れの若いご夫婦や家族連れも多かった。約1時間半.をかけての観察であったが、あっという間に時間が過ぎ短くさえ感じられた。昼食後は、薬草クイズで盛り上がり、正解者の中から厳正なる(?)抽選で、“地卵10コ”が賞品として渡された。

この薬草観察会も、回を重ねるごとに、参加者の関心・レベルが高くなっているようで、“薬草初心者マーク”の私は『もっと勉強せねぱーっ!』と痛感した次第である。

すべての行程終了後、バスに乗り込まれた参加者の方々がいつまでも手を振ってくださる姿に、準備等での苦労もふっとんでしまい、“よーしっ、来年もがんばるゾーツ”と、講師の先生方も感じられたことだろう。

東先生とあいれふ坂元専務
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<Soft ball大会>

日 時:10月19日(日)
場 所:武田薬品グラウンド
参加者:170名
天 気:うす曇り
〜優 勝〜 南支部
〜準優勝〜 博多支部
〜特別賞〜 勤務
〜ホームラン賞〜 22名(30本)

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<Soft ball大会> 〜悲願の初優勝〜 南支部 専務 井上嘉明

苦節18年、南区がついに(やっと)市薬ソラトボール大会に於いて悲願の初優勝を果たしました。

毎年、今年こそはと試合に臨みながら、くじ運に恵まれず、ジャンケンに弱く、なかなか決勝まで駒を進める事ができませんでしたが、今回は実力で強豪チームをなぎ倒しての初優勝でした。

試合を振り返ると、初戦は昨年まで早良区と合同チームだった西区と対戦、プレッシャーのためか選手の動きがぎこちなく、拙守拙攻の連続で一時同点まで追いつかれましたが、吉田投手の老檜な(頭脳的な)投球で9対7とし何とか接戦をものにしました。

続く2戦目、優勝経験もあり試合巧者の中央区との対戦、緊張感もとれ、ピッチャー樋口先生のここちょい投球に打線が爆発し、また守備陣も堅実な守りで大量点を与えず22対4の大差で撃破、決勝戦は博多区、2戦目の疲れを残しての対戦、前半木原支部長の黄色いヤジに圧倒されたのか凡打の山、後半本領発揮12対3のこれまた大差で悲願の初優勝!! 祝勝会でのビール、最高の味。“悲運の南区から常勝南区へ”と変身し黄金時代の到来を告げる市薬ソフトボール大会でした。

あっぱれ!

■■トピックス■■ (社)福岡市薬剤師会 学術担当理事 千阪善弘

 会員の皆様、明けましておめでとうございます。
 今年も、トピックスをご愛読していただきますよう宜しくお願い申しあげます。
 この1、2年の薬価収載品を見てみますと、世界で新発売とか、新しい作用機序の薬、新経路、新剤型、新合成法の薬と“新”がつく薬品が増えて来ました。今後、これらの薬品が21世紀での治療薬の主流になるのであろうと思われます。
 今回 @糖尿病治療薬トログリタゾン A骨粗紫症治療剤エチドロネートの治療上の位置付けをご紹介します。    (千阪善弘)

(1)トログリタゾン(ノスカール錠)

糖尿病の大部分を占めるインスリン非依 存型糖尿病(NIDDM)はインスリン分 泌不全(インスリン量不足)とインスリン抵抗性(末梢組織でのインスリン作用の低下)により引き起こされる。

インスリン抵抗性はインスリン分泌は十 分にあるにもかかわらず、インスリンの働 く場一肝臓、筋肉、脂肪組織−において、その効果を十分に発揮出来ないという事を意味する。原因としては、肥満、過食、運動不足、ストレス、更に加齢などの関与がある。

トログリタゾンは膵インスリン分泌刺激を介さずに、肝臓での糖新生抑制作用、糖とり込み作用や、筋肉、脂肪での糖利用の促進により血糖降下作用を発揮する。(図1)

図1 糖尿病状態に伴う異常と本薬の作用

NIDDMの治療はまず第一に食事、運動療法を行なう。トログリタゾンの臨床上の位置付けは図2のとおりである。トログリタゾンの有効率を見ると、肥満度が大きいものほど又、血中インスリンが高いものほど有効率が高く、血糖低下率も大きい。

この結果から肥満があり、あるいはインスリン分泌が比較的よく保たれていてインスリン抵抗性が推定される症例には、本薬単独で、また、SU剤単独で効果不十分な症例には本薬との併用療法が行われる。

又、耐糖能の改善のみならず、インスリン抵抗性と関連の深い高脂血症、高血圧症、動脈硬化症などの病態も改善される。

治験段階での副作用として、SU剤との併用例で低血糖の他、消化器症状(悪心、嘔吐、下痢)、浮腫、過敏症などがある。

平成9年10月、米国で、特異体質性の肝障害が発生し、ドクターレターが配布された。添付文書も続けて2度改訂され、その中で治療開始前後に渡って定期的に肝機能を検査することとなっている。

日本においても、平成9年11月添付文書改訂、12月「緊急安全性情報」の配布指示が出された。その内容は@医師が副作用の危険性を患者に説明し、A月に最低1回は肝機能検査を実施する。B異常,黄症が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を講ずることとなっている。

図2 本薬の治療上の位置付け

(2)エチドロネート(ダイドロネル錠)

超高齢化社会の到来を迎え、高齢者のQOLを低下させる骨粗紫症(オステオポローシス)が大きな社会問題となっている。

骨を成分的に見ると、コラーゲンから成る基質とリン酸カルシウムの骨塩から成り立っている。基質と骨塩の比率が一定のまま骨量が病的に減少し、骨折の危険性が増大した状態がオステオポローシスである。

2種類に分類され、1つは閉経の結果生ずる閉経後オステオポローシスと、もう1つは加齢によって生ずる老人性オステオポローシスである。

閉経後オステオポローシスは、閉経を契機として骨吸収も骨形成も克進する高回転型オステオポローシスと考えられている。一方、老人性オステオポローシスの多くは低回転型オステオポローシスである。高回転型の閉経後オステオポローシスでは、骨吸収抑制剤によって骨代謝回転を抑制することは理にかなった治療といえる。

エチドロネートは骨粗紫症を適応症とし、経口ビスフオスフォネートのトップバッターとして登場・した。ビスフオスフォネートは、生体内に大量に存在するピロリン酸(注)の酸素原子を炭素原子に置き換えたものである。2個の側鎖を種々変化させることにより、数々の種類の製剤を合成することが出来る。(図3)(表1)

オステオポローシスの治療薬を表2に示す。この中で、ビスフオスフォネートが最も強力な骨吸収抑制剤であり、次にエストロゲンが続く。エチドロネートは骨吸収抑制作用(血清中Ca濃度低下作用)と骨形成抑制作用(血清中Ca濃度上昇作用)の両方を同時に持った“両刃の剣”といえる。そのため骨吸収抑制作用のみを期待する場合には、1日200〜400mgを14日間連続服用したのち、10週間の休薬期間をもうける間欠療法を行なう。骨形成抑制作用が少なく、極く小量で骨吸収抑制作用を示す注射薬があいついで薬価収載され、悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症に適用を取った。

将来、数多くのビスフオスフォネートが登場し、オステオポローシスに対し、単独又は併用で治療薬の主流となる可能性を秘めている。

注.ピロリン酸 コラーゲンの石炭化を抑制する物質
図3 ピロリン酸とビスフォスフォネートの構造

日病英誌 VOL.33,No.2 (1997)
 〃   VOL.32,No.10(1996)
SBA No.9 トログリタゾン 
PTM VOL.8 4(1)ocT.,1996  

<市薬薬局のコーナー>

福岡市薬剤師会薬局現状報告

[広報]

会議報告

【理事会】

日 時
平成9年10月21日(火)

議 事

1.会長挨拶

理事会のメンバー 九大病院事業移管は9月までに決着したかったが、健康保険の改定のためできなかった。長引けば長引くほど会員のためにならないので10月末には決着したい。費用は、予備費から出したい。

2.報告事項

3.協議事項

(1)選挙管理委員会の設置について
 ・選挙管理委員会の委員名辞は原案どおり承認された。
    東支部 (松井 昌也)
    博多支部(堀江 秀男)
    中央支部(小松 公秀)
    早良支部(福岡 秀樹)
    城南支部(東  健一)
    酉支部 (占部 吉事)
    南支部 (女賀 信子)
    勤務部会(小林 光恵)
        (敬称略)以上8名
 ・10月24日に第1回目の委員会を開催。
 ・来年1月17日に選挙代議員会を開催。

(2)在宅医療の方針について
 ・在宅医療を介護保険につなげるため、在宅委員会で企画していた“まちかど相談薬局”を、市薬の事業として取り組むことが承認された。
 ・10月1日付けで福岡市は、介護保険準備室を開設。

(3)定款検討委員会について
 ・10月14日第2回目の委員会を行った。県から提示された15項目の疑義に対して、討論の結果を事務局長が文書にする。

(4)その他
 ・市薬薬局の見学および研修生の受け入れの条件や誓約書の書式が検討され承認された。
 ・横浜で開催される政令指定都市協議会への参加について
 ・職員の給与規定改正について


日 時
平成9年10月27日(月)

議 事

1.会長挨拶

 九大病院事業移管はタイミングが大切。しかも、あまりもたもたせずに決着したい。
 自見郵政大臣の大臣就任祝賀会で山崎拓氏が「9月からの改正は、医療関係者に非常な迷惑をかけているが医療保険の3,000億円の削減は必要。来年の通常国会には改正案を出したい」と言う話をした。

2.報告事項

(1)選挙管理委員会
 ・堀江秀男委員長(博多区)を選出
 ・立候補申し込み期間 平成9年11月17日から平成10年1月3日正午まで
 ・選挙日 平成10年1月17日
(2)日英学術大会参加報告
 ・高齢化・医療制度抜本改正・介護保険がキーワード
(3)“青空ウォーク”参加要請

3.協議事項

(1)九大病院事業の移管受け入れについて
 ・2度、県薬の阿波専務と正岡常務と意見交換をしたが、平行線。
 ・県薬から提示された金額は市薬としては容認できないが、事業移管は面分業という観点に立てば市薬の事業としたほうが会員のためになる。政治決断を会長に委ねるということで全員一致。
 ・10月29日支部長会へ報告。


日 時
平成9年11月26日(水)

議 事

1.会長挨拶

2.報告事項

3.協議事項

(1)試験設備機関の利用契約期間の延長について
 薬局開設許可期間の延長に伴い、試験センターの契約期間を新規分より3年から6年へ延長する。

(2)九大病院事業の担当委員会設置について
・九大担当理事 白木先生・鶴原先生
・医療センターなど広域病院のファックス分業の窓口を一つにする。


【支部長会】

日 時
平成9年10月29日(水)

議 事

1.会長挨拶

 代議員会の決議を受けて“九大病院業務移管”について県薬と話合いをしてきた。
 県薬提示の金額は県薬の決定事項だ。話がつかないので両トップの政治決断になる。
 理事会では県薬との調印を決定した。移管後の事も含めていろんな意見を伺いたい。

2.報告事項
支部長会の風景
(1)選挙管理委員会

3.協議事項

・提示金額の算出根拠の提示は不可能
・今回は県薬と決着するという選択肢しかない
・会員の納得のえられる会計処理を望む
・特別会費の値下げ要望


日 時
平成9年11月25日(火)

議 事

1.会長挨拶

 九大病院院外処方箋応需業務が平成9年11月1日から福岡市薬剤師会に業務移管された。金額面ではいろいろあるが、ここでもめると市薬にはもう返ってこないので決断した。代議員会の時には梶原県薬会長に説明してもらう。
 11月12、13日に12大都市協議会が横浜で開催された。吉矢日薬会長も出席。
 福岡市医師会の学校精神衛生部会は登校拒否などへの取り組みが評価されて厚生事業団より表彰された。10月30日その披露パーティーがあった。認識がなく博多区が在宅で同事業団より表彰された時は、市薬としてなにもねぎらわなかった。

2.報告事項
(1)九大病院事業の移管について
 ・11月1日より業務事業移管、処方せん窓口の職員は11月1日付で市薬の職員になった。
 ・裏づけの資料と共に会計処理等はっきりしたものを示して欲しい(支部長より要望)
(2)委員会報告・在宅医療委員会
 今年度のモデル事業は東区になっているが、薬剤師は認定委員にも調査委員にもなれなかった。オブザーバーでの参加を交渉しているとの報告に対して、もっと頑張って認定委員にならないと薬剤師は介護保険にはいれないとの指摘があった。また市薬の在宅介護モデル事業参加薬局の名簿を早く作って欲しいと要望があった。年間10件のホットラインへの情報提供は難しいという意見に対して、努力目標として協力してほしい、実績が必要と入江常務。

※福岡市薬剤師連盟より 
 参議院選候補 石川 晋(すすむ)氏の支援について後援会会員の獲得

議而不決、決而不行、行而不省
「議して決せず、決して行わず、行って省みず」
審議しても決定できず、決定しても実践できず、実行しても反省検討をしない−これは、事を運ぶ上で最も好ましくないパターンである。

委員会報告

※11月20日までに提出された議事録をもとに報告します。

【急患委員会】

日 時
平成9年10月8日(水)

議 事
○ 医師会の総合忘年会 12/3(水)日航ホテル PM6:00〜
○ 新規出勤者説明会  10/22(水)  6名
           日・祭日−167(人)
           平  日− 97(人)
           平日深夜− 13(人)
○ 10/1 平日深夜 開始
      深夜−20枚/日
      準夜−30枚/日
○ 医薬品集第7版の予算要求の準備
  平成10年8月迄

【定款検討委員会】

日 時
平成9年10月14日(火)

議 事
○定款改正の、今後の進め方について協議。
 下記の要点を中心に、改正作業を進めることで一致した。
 ・総会と代議員会での議決又は承認事項の整理・総会の成立要件として委任状を認めるか
 ・役員の選任・解任は総会で行うか
 ・代議員の選出について、B会員の所属は何処になるか
 以上を月1回程度の会議で煮詰め来年に入って、顧問弁護士に相談。その間、行政へは時をみて折衝を行う。

【社保・分推委員会】

日 時
平成9年10月14日(火)

議 事
○9月の健康保険法の改正の問題点
  (特にレセプト請求について)
○今後の処方検討会
   各支部の今後の運営方法
○薬剤情報提供について
   どのようにすれば有効利用できるか
○福大病院の処方せん発行について
   基幹薬局を作る提案
○10月処方検討会、パネルディスカッションの件(病棟薬剤師と開局薬剤師との連係)

【薬局委員会】

日 時
平成9年10月7日(火)

議 事
○ 9/28市薬会員薬草観察会決算会
○ 県(福薬連)主催 健康フェア(10/17) チラシ配布依頼の件
○ あいれふ「秋風ウオーク」チラシ配布依頼
○ 各区の健康フェア現況報告
○ あいれふ薬草観察会最終打合せ
  ・薬草パンフレット及び立礼作製

日 時
平成9年11月7日(金)

議 事
○ 各区健康フェア報告書を11/30までに事務局長に提出の事
○ あいれふ「秋風ウオーク」出席要請
○ 11/28市薬忘年懇親会出席要請
○ 11月薬局製剤の件11/25(火)7:00より、U・Hクリーム製造
○ ゴミ袋の件:問屋さんにルートがあれば、どこの薬局でもあつかえる。
○ 粗大ゴミチケットの件:薬剤師会と行政が契約すれば会を通じて各薬局で販売できるがしばらく様子を見た方がよいのではないか?
○ 空ビンの件:ドリンクビンは埋立場に持って行き廃棄するのが基本であるが製造者責任という考えからメーカーに返せるように薬剤師会として働きかけてほしい。
○ 期限切れ医薬品及び毒劇物の件
   薬剤師会で一括して処分してほしい

【組織委員会】

日 時
平成9年11月8日(水)

議 事
○ ソフトボール大会
・当日のスケジュール、備品チェック、前日の作業の確認
・役割分担について
○ 選挙管理委員会
・選挙管理委員会メンバーの確認
・第1回目の会議10/24実施決定
○ 定款改正について
  第1回定款検討委員会の内容報告及び第2回委員会の実施に向けて、意見を取りまとめた。
○ 市薬薬局での実習生、見学者の受け入れ条件について討議

日 時
平成9年10月11日(土)

議 事
○ ソフトボール大会(10/19)
 ・備品のチェック及び搬出作業

日 時
平成9年11月4日(火)

議 事
○ 親善ソフトボール大会の結果について
・支部対抗戦の結果報告
・反省点について(大会準備、運営他)
○ 選挙管理委員会の発足について
・第1回委員会の議事について
・今後のスケジュールについて
○ 勤務薬剤師会の組織委員会へ参加の件
・権藤先生(長尾病院)選任、次回の組織委員会より参加予定

【広報委員会】

日 時
平成9年10月20日(月)

議 事
○ ジャーナル(11月号)
・原稿の最終回収。
・編集、校正
・表紙写真の検討。
・ページ数は70頁程度の予定。
○ ジャーナル(1月号)
・新年号は正月休み(印刷会社など)が10日間入るので原稿締め切りを11月25日とする。
・薬草観察会、ソフトボール大会、各支部の健康フェアがメインとなる予定。

日 時
平成9年11月1日(土)

議 事
○ ジャーナル(11月号)
・第2校編集、校正。(11/4に印刷会社と打ち合わせ)
○ ジャーナル(1月号)
・日薬大会、九山大会の主催者側、発表者及び参加者に原稿依頼。
 ・九大業務移管に先がけ、九大院外処方せん窓口の先生方(2名)に自己紹介を依頼(うちの看板娘No.5に掲載)。

日 時
平成9年11月10日(月)

議 事
○ ジャーナル(11月号)
・第3校編集、校正(11/11に印刷会社と打ち合わせ)
○ ジャーナル(1月号)
・巻頭言…会長
・年頭のあいさつ…市長、医師会長、歯科医師会長依頼。
・諸事情により1月号の第1次原稿締め切りを11/22にくり上げる。

日 時
平成9年11月24日(月)午後2時

議 事
○9月号の反省・コンパクトであるがタイムリーな話題を載せることができた。
・連休の関係で、会員の手元にとどくのが遅れた。
・原稿のお礼の整理
○ ジャーナル(1月号)
・原稿、写真回収(11/25に印刷会社と打ち合わせ)
・原本校正(誤字、脱字etc.)
・写真選択・委員会報告作成
・11/28全委員会合同忘年会(はじめての試み)の模様を掲載予定。

支部だより

〔南〕

平成9年は、日薬のモデル事業「在宅医療薬剤管理実態調査」で充実した、しかし慌ただしい一年間でした。在宅医療の中で薬剤師の職能をみつける努力が十分に実ったことと確信いたします。会員の方々も頑張って戴き心より感謝いたします。

在宅保健、医療、福祉委員会を中心に三節会、保健所の連携が益々強められたことを心強く思います。平成12年の介護保険の設立に伴いケアチームの中に必ず薬斉帽市が参入できるよう、力をつけておかねばなりません。薬剤師の目を通した在宅ケアに知識と職能をみつけたいものです。

新年に入って各部会の第三回目の三師会懇親会が始まります。南支部の医師会、歯科医師会、薬剤師会を8部会に分けて各地区で地域に根差したチーム医療の連携を広げています。和気諸々とした雰囲気の中で今後の厳しい医療界の話題など検討し合っています。1/20に始まり2/27に終わります。今年は医師会の担当です。薬剤師会は気楽に親睦の輪を広げ面分業の広がりをお願いしていきたいと思っています。

日程表 1/20 大橋部会 場所 納言
1/23 中尾、若久部会 梅の花
2/4 井尻部会    清水苑
2/12 老司部会    古里
2/17 野間部会    蓬莱閣
2/18 高宮部会    天狗寿司
2/20 長住部会    江戸沢
2/27 皿山部会    御用寿司

「医薬研究会みなみ」

南福岡病院の改築にともない院外処方せんが少し増えて来ていますので、院内にもどらないように、服薬指導を含めて薬剤師はきちんとした患者さんにメリットのある対応をしていかなければなりません。南福岡病院の西間院長にお願いして勉強会を開催することになりました。臨床もふくめて指導していただき、研修していきます。

 H10.1/12 南福岡病院会議室
     1.在宅酸素療法
     2.大人の肺気腫

(末田順子)

第2回 南区薬草観察ハイキング

主催は南区薬剤師会と南区健康づくり実行委員会、昨年に続いて2回目の観察会です。

 1.目 的 自然の中で薬草観察を通して薬剤師の職能をPRし地域住民との連携を深めていく。
 2.内 容 市政だより南区版にて公募
      自然に親しみながら、薬草を観察し、薬草の知識を得る。
 3.日 時 10月5日(日)
  場 所 天拝山、万葉植物園

今年も沢山応募いただきましたが抽選で45人を選びました。秋晴れの万葉植物園で萩、葛などの万葉の植物を楽しみ、菅原道真を偲びながら荒穂神社まで45種の植物を観察しました。

ゲンノショウコ、ドクダミ、イボトリクサ、ホウノキ、アカメガシワ、コシアプラ、クズ、マタタビ、ニワトコ、ジャノヒゲ…etc.

おなじみのクイズでは、ほとんどの方が正解で参加者の熱心さがうかがえます。保健所からは横田所長ご夫妻、松延係長も参加していただきました。

大和区長さんのお力添えで福岡市のバスを出していただき、素晴らしい観光バスに乗ることができ参加者全員大喜びでした。

天拝山は海洋性植物が多く昔はここも海に近かったことを窺う事ができます。

      此の山を 上りし君の いにしえを 思えばかなし 見れば尊し
               菅原道真をしのんだ歌碑

(支部長 末田順子)

南区健康フェア

 日時 平成9年10月8日(水)
 場所 南保健所
 *出展内容*
  薬草展示:10種類
  生薬標本展示(木村先生提供)
  薬 草 茶: めぐすりの木茶、美人茶(ハブ・ハトムギ・ヨモギ)
         胃腸茶(ゲンノショウコ・ドクダミ)
  薬 用 酒: 大東酒、クコ酒、女貞子酒、人参酒
  パネル展示:・あなたの街の薬剤師の日々の業務
        ・処方せんをもらったら
        ・学薬
        ・かかりつけ薬局
        ・薬局製剤         etc.
  薬の相談コーナー
   ★漢方薬の服用法・副作用
   ★健康食晶に関すること
   ★生薬の煎じ方・服用量
   ★自分自身あるいは家族の病気と服用中の薬について
   高血圧症、白内障、脳梗塞後遺症、耳鳴り、潰瘍性大腸炎、
   高脂血症、扁桃炎、肝炎、骨粗髭症、アルツハイマー  etc.
  ★ビタミン剤やCa剤の摂取について

南区恒例、健康フェアが南保健所にて開催された。午前10時の開場から、午後3時の終了までに約180名の来場者があった。

薬用茶、薬用酒の試飲コーナーはあいかわらずの人気で、全部の薬用酒を試飲される方もあった。今年は、薬草の展示が10種類と少なかったが、木村先生のご厚意により、生薬の標本を展示することができ、さながら研究室をおもわせる感じとなった。薬効等も記載していただいていたので、熱心にメモをとる方、質問する方など、好評であった。

薬の相談コーナーでは、とくに健康食晶に関する相談が多かったようだ。この相談コーナーに来られた方の多くは、偶然健康フェアにきて相談したというのではなく、このコーナーがあることをご存知で、相談のために来られていたようだ。例年、高齢者のかたが多いが、今年はお子さん連れのお母さん達、妊婦の方、40〜50歳代のご夫婦なども多く来場されていた。

また、先日行われた“南区薬草観察ハイキング”に参加された方も来場され、「あの時、説明してくださった先生じやないですか?」と声をかけてくださって、薬草観察の話で盛り上がったりと、とてもにぎやかな(?)、楽しい薬剤師会のコーナーでした。

(薬局 東千鶴)

「知って得する訪問薬剤管理指導」寸劇
〜医師会演芸大会に参加して〜

「なにっ!薬師如来がお見えになった。あーありがたや、ありがたや、わしもとうとう仏様に会えるか」と痴呆老人が在宅訪問の薬剤師に答えます。

医師会演芸大会の寸劇の1コマですが、まさに薬剤師への期待をこめた言葉です。笑いと拍手と掛け声の中で、芸達者な先生方によって、服薬指導の要点(時間、種類、量、副作用)が分かりやすく演じられてゆきます。 舞台の上でみごとに在宅医療のチームワークが実を結びました。

寸劇は、日薬モデル事業の延長線上での取り組みですので、稽古の時も、三者の息の合った楽しい笑声の絶えない雰囲気の中で、創られてゆきました。遅れをとった薬剤師会を、暖かく押し上げて下さった医師会、保健所の方々に感謝したいと思います。これからの在宅事業の大きな一歩になったと思っています。

観に行かれた患者さんたちから、楽しかった、分かりやすかった、在宅訪問がよく分かったとの感想を頂き、大変嬉しく思いました。

(毛利久美子)

笑いと拍手と掛け声の中で

三師会ソフトボール大会

日時 11月9日(日)
場所 南区長住運動公園
助成薬剤師も参加して

素晴らしい青空とモミジやイチョウの紅葉に囲まれて、三師会の選手一同は、晩秋の一日ソフトボールを楽しみました。

今年第4回を迎えたこのソフトボール大会で3年連続優勝を続けている薬剤節会チームは、話題作りと、より楽しい親睦の意味を含めて女性薬剤師も参加することにしました。 これは、医師会の宮崎副会長のたってのご希望によるものです。

前回の優勝チーム薬剤師会の支部長の選手宣誓に始まり、1回戦は医師会と歯科医師会でピッチャーは突如スカウトされた山崎拓さん!拓さんの好投により医師会に勝利がもたらされました。

2回戦は薬剤師会と保健所・区役所・消防署・警察の合同チームで、横田保健所長、大和区長さんも参加され、投打に活躍されました。

薬剤師会は、今年も木村顧問が名ピッチャーぶりを発揮してくださいました。しかし、女性薬剤師の頑張りも空しく末田(奈)選手の好打で1点を入れたのみで、大敗してしまいました。

3回戦は医師会と薬剤師会。吉田副会長の好投、女性薬剤師総出場で活躍しましたが、今年の医師会はとても調子が良く、3回連続優勝の覇者薬剤師会はとうとう優勝カップを手放してしまい事した。「また、今年も優勝したらどうしよう」とすこしの不安もあったのです。

医師会の先生方の喜ばれる様子を見て、親睦ソフトボール大会の意味を噛み締めています。夕刻からの懇親会は盛り上がりました。

来年はぜひ歯科医師会に優勝していただきたいものです。

(支部長 末田順子)


〔西〕

「市薬ソフトボール大会」が終わって

10月19日(日)、6:00に目覚し時計が鳴った。「よし起きよう」二日酔で頭痛とむかつきが少々あるが、今日は市薬のソフトボール大会だ。組織委員は7:30集合だ。6:40に中野勝郎先生を迎えに行ったら、先生が応援の時のトランペットを持ってみえたのに驚きました。(市薬にも応援用の太鼓・タンバリン・ラッパなどあります)都市高速より武田薬品潟Oラウンドに向かって走ったのですが、曲り角を昨年に続いて間違えました。それでも7:30少々前に着きました。

本年度の市薬ソフトボール大会は8チーム(昨年は7チームで我々は、西支部と早良支部の合同チーム)で、西支部と早良支部は別々のチームで戦い、酉支部はメンバー集めが大変でした。(昨年の合同チームは西区から3名だけがメンバーでした)何とか、吉田斌、占部吉事、仲上一成、冨永計久、川添成人、竹尾眞一、坂牧修、津田和敏、新入会員水田章次郎(愛宕梅浜薬局)、吉田武夫各先生方の協力によりチームを組む事が坦来ました。

我々西支部は一勝も出来ませんでしたが、二試合とも南支部(優勝チーム)、城南支部に途中までは勝っていました。即席チームでも協力し合えば勝てるのです。(来年はユニフォームも作りがんばります)会員の皆様、日曜の朝、早起きしていい汗流しましょう。

年に一度ですから皆様、参加しましょう。守備に自身のない方は、ピンチヒッターでもいいじやないですか。(私はいつも代打です)女性の先生もピンチヒッターで出場されましたよ。3〜4年前は女性の先生でフル出場の方もおられました。

一度バッターボックスに立ってみたい方、飲み物(コーヒー、ジュース、ビール)を飲みながらの応援をしたい方、来年は多数の参加(出場)をお願いします。

優勝・準優勝・特別賞(敗者不勝戦一位)、ホームラン賞があります。又、各支部により打上げ懇親会もあります。普段、運動不足の方、各薬局との触れ合い、交友が出来る素晴らしい一日を、会員の皆様・御家族・従業員の方御参加下さい。会員の皆様ぜひ来年はお待ちしております。

(組織 佐藤衛二)

新入会即戦力、名捕手出現!


〔中央〕

支部対抗ソフトボール大会

日 時 10月19日(日)午前9:00プレーボール
場 所 武田薬品総合グラウンド

毎年恒例のソフトボール大会も今年は、久しぶりに8全支部各々に分かれての対抗試合となった。

中央支部チームは、1回戦強豪城南区との対戦であったが、なんと打線は爆発、投げては樋口先生が完壁な内容のピッチングで強力打線を圧倒し、無四球完封試合で勝利した。

昼を挟んで午後、これまた強豪の南区との対戦であったが、昼食がどの支部よりも豪華であったのか、動きが優雅となり大差で敗退してしまった。

そして、南区には優勝めざしてエールを送ることにはなったが、それに応えて見事優勝を飾ってくれたということで、あの試合は事実上の決勝戦だったんだと思うことに、やはり無理があるか。来年もがんばりましょう。

(広報 小松公秀)

粒ぞろいの中央支部だが

中央支部20周年記念祝賀会

日 時 11月15日(土)午後5:00
場 所 タカクラホテル

1997年は中央支部にとっては年度始めより、発足20周年を記念した事業ということで地域に還元を目指した内容で各方面に活動を展開してきた。

特に中央区健康フェアにおいて、薬相談など従来の展示もより工夫し、また市民向けに企画した食事・薬の相互作用についての講演会においては、想像以上に参加者の評価を得ることが出来た。しかしなによりも、会員の協力によりそれぞれの企画を充実させるようにと進めてきた事がこの結果をもたらしたと言えよう。

20周年記念祝賀会では、来賓を始め多くの方々の参加により、大変和やかなものとなった。祝賀会の前に行われた在宅医療講演会では、老人の病態の解説から、どう医療がサポートできるのかという事を具体的な事例を挙げながら、また今後の制度と薬剤師の関わり方の指南となるような講演であったのは、非常に有意義であった。のちの祝宴では、必見の世界大会優勝のマジックショーで、参加者はみな妙技に酔いしれた。

(広報 小松公秀)

写真


〔城南〕

平成9年度 第11回城南区健康フェア

日 時 平成9年10月15日(水)9:00〜15:30
場 所 城南保健所
出勤者 松島、合澤、瀬尾、坂田、中島、山本、東(ロ)、藤野、中山、松田、田原、東(ラ)、駒井、満生

今回の講演会では、坂田先生が「食べ物の効用と薬性」について話され、味覚と臓器の相関関係や、玉葱、山芋など身近な野菜を取り上げてわかりやすく説明されました。

そのほか城南区医師会「高血圧、高脂血症と食事」、城南区保健所「家庭の食品衛生について」、糖尿病OB会「私がはじめた健康づくり」それぞれ約30分ほど講演があり80人ぐらいの方が熱心に聞かれました。 (薬剤師会の展示コーナーの相談者8名)

福岡市薬剤師会のパネルと、松島先生が考案した「もっと美人茶」、「ぼけない茶」、「目にいい茶」の3種類の健康茶、薬用酒−4種類の試飲。当日油山で採取した薬草と中山先生が取ってこられた薬草約40種を展示しました。見学者270人

(薬局 満生清士)

写真

城南支部忘年会

日 時 12月5日
場 所 よし田(天神)

来年もヨロシク!

「今日は支部忘年会とソフトボールの慰労会を兼ねて、お疲れさまでした……」と松島支部長の挨拶に始まりました。今年は22名と例年のそれより多くの出席者を得て、又女性も半数と賑やかな会になりました。

ほどよい頃から1人ずつ、近況や来年への抱負などを順次語り、近づく医療環境の変化に対する話題、ソフトボールの新ユニフォームや応援への誘い、ゴルフの話など盛り上がりました。

又11月末で退会された前田先生も参加され支部長より惜別の情を述べられました。18年間、お世話になりありがとうございました。健康に留意され、ご活躍をお祈り致します。

最後に合澤副支部長より一層の支部活動への結束を誓っての辞で閉会しました。

(会計 坂田博子)


〔早良〕

【早良区健康まつり】

日 時:平成9年10月14日(火)10:00〜15:00
場 所:早良保健所
来場者:320名
出席者:本村(瑞穂)・清水(たつみ)・有馬(有馬)・浦上(浦上)・西岡(西岡)・上村(うえむら)・行実(四箇田)・武内(室見)・村岡(ももち浜)・ 藤永(梅林調剤)・水之江(青柳)・清水(マルエー)・瀬越(ことぶき)

早良区薬剤師会と書いているのね

《薬剤師会出展内容》

@医食同源(台所漢方)解説付き実物展示(19種)
  ダイコン・ナス・ニンジン・チンゲンサイ・サツマイモ・トマト・ジャガイモ・
  ホウレンソウ・ハクサイ・ネギ・タマネギ・サトイモ・キュウリ・キャベツ・
  カブ・ゴボウ・ショウガ・ニンニク・カボチャを効能など解説した用紙の上に展示。
 ◇毎年このコーナーは好評で、今年も沢山の人が医食同源のパンフレットなど
  持ち帰っていた。
 ※「医食同源」パンフレット配布(200部)
 ※「食べられる野の薬草50選」パンフレット 配布(200部)

A身近な薬草鉢植展示(63種)
 クチナシ・アカメガシワ・ヒナタノイノコズチ・ヒカゲノイノコズチ・ヌルデ・
 ヤブカンゾウ・クズ・キツネノマゴ・ノイバラ・オオバコ・ゲンノショウコ・
 オトギリソウ・ミツバ・キンミズヒキ・ヒカゲノカズラ・ヤブコウジ・ウコン・オナモミ・
 ネズミモチ・サワヒヨドリ・フジバカマ・ハナミョウガ・ヤブラン・ウツボグサ・
 キランソウ・ヤクシソウ・リュウノヒゲ・ユキノシタ・イタドリ・ウルトリイバラ・
 ナンテン・ヨモギ・ヤマノイモ・サケバヒヨドリ・アジサイ・サンショウ・カンアオイ・
 トウゲシバ・オオバショウマ・イチヤクソウ・タラ・カワラケツメイシ・トチバニンジン・
 アカツメグサ・ナルコユリ・アオキ・ウマノアシガタ・カニクサ・サイハイラン・
 ゲンノショウコ・ネムノキ・ウド・ハツカ・スイカズラ・タチッボスミレ・ノキシノブ・
 センブリ・ハノ、コグサ・ノダケ・セリ・クコ・エビスグサ・ヤマハツカ
ハナミョウガ(実)
 ◇薬草の鉢植えは有馬先生、西岡先生、清水先生に1年がかりで集めていただきました。
  このコーナーも毎年、大変好評で薬草についての質問や、漢方についての質問を
  される方が多数おられました。
 ※身近な薬草・民間薬パンフレット配布(200部)
 ※身近な薬草(福岡県の薬草)配布 (300部)

Bハープ鉢植展示(18種)
薬用酒と薬草展示コーナー ジャーマンカモマイル・フレンチラベンダー・スイートバイオレット・ミント・  ローズマリー・ローズゼラニウム・レモンパーム・ポリジ・セージ・タイム・パセリ・チャービル・キャットニップ・オレガノ・コリアンダー・バジル・ベルガモット・フェンネル 
 ◇村岡先生より提供していただき展示コーナーを作りましたが、ドライハーブの作り方、ハーブティーの楽しみ方などに興味を持っている方が多くて質問が相次いでおりました。

C薬用酒試飲コーナー
 ・拘杷子酒⇒クコの実+ホワイトリカー
 ・大東酒⇒ナツメの実+ホワイトリカー
 ・高麗人参酒⇒高麗人参+ホワイトリカー
※「薬用酒の作り方」パンフレット配布(200部)

D薬用茶試飲コーナー
 ・不老茶=⇒ヨモギ+カキ+ドクダミ
 ・幸せの茶⇒シソ菓+ハトムギ+ハブ茶
 ◇薬用酒と薬用茶のコーナーも毎年好評で、いろいろ飲み比べて気に入ったお酒やお茶の作り方を質問されている方が多数おられました。

E在宅ケアコーナー
 薬局で揃えられる消毒用品(20種)
 医薬品:イソジン液・ウエルパス・オスバン・オキシドール・アクリノール液・ヒビテン液・消毒用エタノール・イソジンウオッシュ・オスバンウオッシュ・0.02%マスキン水・0.05%マスキン水
 消毒用品:滅菌済ガーゼ・滅菌済綿・滅菌済綿球・アルコールウエットティッシュ・ゴム手袋類・消毒器(熱・高圧)・使い捨て消毒用品類

 殺菌消毒剤一覧表展示
 在宅サービス パネル展示(7枚) 
 ◇今回、薬局で揃えることができる消毒薬、消毒用晶を展示し、その使い分け、使用方法などを説明しました。在宅介護をされている方から消毒用晶の購入方法や使い方などの質問がありました。

薬草コーナーに、人、人、人Fクスリ何でも相談コーナー
 出勤者全員 交代で担当
 ◇高脂血症の薬を長期間服用しているが大丈夫か?枸杞の粉末をもらったがどの様に服用すればよいか?など、様々な相談がありましたが各先生方は分かり易く説明されていました。
 「知っておきたい薬の知識」のパネル展示(7枚)
 ※「知っておきたい薬の知識」配布(70部)

G体脂肪測定コーナー…4台設置 
 ◇昨年、好評だったので測定コーナーを作りましたが体脂肪の気になる方が多い様で、今年も順番待ちがでるほど盛況でした。

◎全体的には中央に薬草の鉢植えが置かれ、その横に薬用酒・薬用茶のコーナー、回りの壁伝いに台所漢方、クスリ何でも相談、住宅ケア、体脂肪測定、ハーブ鉢植え展示の各コーナーを設置しました。全体の見通しも良く各コーナーの出来栄えも非常に良かったと思います。
 前日の準備及び当日出席の先生方有り難うございました。

(薬局 行実公男)

〜早良区三師会〜

11月21日金曜日の午後7時30分より西新福寿飯店にて、早良区の三節会が開かれた。早良区薬剤師会からは三役の先生方、各理事の先生方など12名が出席され、早良区薬剤師会の存在をアピールした。

今回は歯科医師会の主催で、特に歯科医師会からの出席者が23名と多かった。早良区医師会長の森先生の挨拶では、最近の医療界の厳しい現状が語られた。

薬剤師会よりひとこと

市議会議員、県議会議員の挨拶のあと乾杯の音頭で懇親会が始まった。

今回はくじ引きでテーブルを決め、三節会がそれぞれ散らばるように考えられていた。私も歯科医師会の先生の隣に座り、歯科の在宅医療や分業率などを伺ってみた。

さあ、落ち着いて飲もう在宅に関しては何度か行ったことはあるが、医療用具などの関係もあり現状ではかなり難しいとのご意見だった。やはり行政が動き、道を作らなければ動きにくいとの事であった。歯科医師の先生方はやる気はあるのだがとの話で、やはり在宅に関しては薬剤師会同様、それぞれ悩みがあり解決していかなければならない問題があることを感じさせられた。しかし今後在宅は非常に大事なことで、ますます関わっていかなければなら.ない問題であることは意見が同じであった。

分業率については歯科の場合余り進んでいないのではないかとの話だった。薬剤師会の現状を知っていただくために、「市薬ジャーナル」の3月一号をお渡しした。

今後チーム医療を考えていく上で、もっともっと早良区三節会を発展させていかなければならないと考えさせられた。

(広報 上村義徳)

 〜「第17回早良支部だより」11月号より〜

晩秋の候、貴局に於かれましてはご健勝の事と存じます。このところバブル崩壊で大型都市銀行や証券会社が破綻に至っていますが、日本版ビッグバン迄まだまだ続くものと思われます。これは欧米並にディスクロージャー(情報公開)されていない為、日本・外国人投資家が日本の金融・証券機関を信用していないのです。取り付け・日本売り・預金引き上げの連鎖を防ぐ為、大蔵大臣・日銀総裁は日銀特融・公的資金投入を明言しています。アメリカがバブル崩壊からビッグバンを経て現在の繁栄を得るまで10年の歳月がかかっています。片や薬業界では平成8年政府管掌健康保険△5,574億円(前年寧倍)組合管掌保険△3,889億円(前年度5倍)の赤字です。国保に於ては倍々ゲームです。

この現状はパンク状態です。来春のフィーの引き上げ中止、薬価10%引き下げは確実です。保険請求金額70%支払いがうわさされています。現在アメリカでは処方箋1枚300円です。日薬の薬局グランドデザインは1枚1,500円で試算されています。今後日本も必ず近い将来アメリカ並みのフィーになるはずです。我々薬剤師は今から2年後2000年の健康保険抜本改正迄に生き残る道を考えなくていけません。

11月27日市薬にて「公的介護保険と薬剤師」と題し、県薬剤師会井上常務理事による研修会がありました。2000年4月より発足する公的介護保険は現在ある上述の健康保険の中から独立し全く新しい保険を作るものです。(いずれ40才以上月4,000円給与天引き)大体5兆円規模のマーケットが発生します。介護が必要な高齢者に在宅や施設での介護サービスを提供します。

利用するには区・市・町村の介護認定審査会で「要介護認定」を受けなければなりません。

 @認定ランクにより在宅の場合1〜6段階、月6万円〜29万円程度のサービスが  受けられるが、費用の1割を利用料として支払う。
 A施設サービスは特別養護老人ホーム29万円(福祉)老人保健施設32万円(保険)療養型病症群(医療保険)マルメ43万円である。

5兆円のマーケットを12職種でサービス費用を分け取り合戦(薬剤師はこの中に入っていない)となっています。薬局では介護用晶を売れません。役所に指定業者の申請をし許可をもらい入札して始めて、紙オムツ、オマル、ベット等を給付出来ます。これを勝ちとるには在宅ホットライン情報提供件数を増やし行政側に薬剤師をアピールする以外にはありません。

(支部長 本村精也)

〜真の自主性〜

自主的に処理をするということは独断でやるのとは違うのですが、これを混同している人がかなりいます。

人に頼らずに計画することはいいことですが、そのプランでいいのかどうかを、他人の知恵を借りて確かめることを怠ると、独りよがりになってしまうことがあります。本人が無駄な努力をするだけでなく、そこから生ずる目的に適わぬ結果は害になることがあります。

真の自主性とは、自分の考えが正しいかどうかを確認しながら進めて成果をあげることなのですから、よくこの辺をわきまえて、独断と偏見に陥らぬようにしなければなりません。折角の自主性が裏目にならぬよう心したいものです。

【学薬のページ】 第5回理事会報告 理事 女賀信子

◆日時
平成9年10月24日(金)午後7時30分(於市薬会館)
◆出席者
藤原(会長)、細井・木原(副会長)、有馬(常務理事)、吉村・坂田・竹尾・中野・深見(理事)、野口(監事)

◆議題内容
 協議事項
 (1)第1回福岡市学校薬剤師会、学校保健研究大会開催要綱痍まる!
  日 時 平成10年1月24日(土)午後3時
  場 所 福岡市薬剤師会館講堂(大会次第)
  特別講演
   福岡市医師会 学校腎臓検診部会部長 津留 徳先生
   演題「福岡市における学校集団検尿」
  研究発表
  @田隈中学校養護教諭 相川裕子先生
  A学校薬剤師     深見朋子先生
  B学校薬剤師     中野勝郎先生
  C学校薬剤師     女賀信子先生
          (学校環境試験実践)
  尚、当事業に関して平成10年京都市で開催される12大都市の学校保健大会で発表される予定です。

 ◎おめでとうございます!
  永年の学校保健功労により次の先生方が表彰を受けられました。
  ○県教育文化功労者表彰 小松秀美先生
  ○県学校保健功労者表彰 本川 柴先生
  ○市教育委員会表彰   藤原良春先生
  ○市学校保健功労者表彰 石井多嘉子先生
              内田文子先生
 ◎第13回県学薬県下一斉調査
  ・調査表提出メ切 平成9年12月20日
  ・今回の調査の目的
   近年、学校現場での覚醒剤の使用が明るみに出、シンナー等薬物乱用防止に関する啓発活動が大変重要になってきている。各学校に於ける取り組みについて調査を行った。

 *学薬がんばる!
  前号に引き続き、各担当校等で学校保健活動を展開する先生方から報告書が続々寄せられています。

学薬報告

【女子薬のコーナー】 アミカス女性祭りに参加して 福岡支部 第一保育短期大学 助教授 松本紀子

10月22日9時20分、小松会長を始め女子薬会員12名が開館間近かのアミカスセンターの前に集まりました。小松会長の決断と末田先生の意欲と女子薬役員の方々の努力が1つになって4カ月の準備期間を乗り越え、新しい試みに挑戦しました。10時開場まで30分しかありません。女賀先生の凛とした声が響きます。樺島先生はしっかり受付を守ってくださいます。城戸先生はスライド係をかってでられました。打ち合わせ通りに、準備が整って開場時問になりました。

西日本新聞の文化部の女性記者が講演者にお話を聞きたいと言って来ました。(この時の末田先生と松本の取材記事は11月30日付けの西日本新聞朝刊、健康と福祉欄に載りました。P.71掲載)

今回の試みは、女子薬総会で本年度の事業計画を話し合う中、山本先生から「私の団地の若いお母さん方のサークルから、最近の薬の子どもへの影響についてよく聞かれるの。彼女達はよく勉強しているのよ」というご発言から始まりました。そこへアミカス女性祭りの参加依頼があり話が進みました。

講演は「薬の正しい飲み方・飲ませ方」と題して、末田先生が
  1)子育て中の若い両親と子ども達へ 
  2)妊娠中や妊娠予定の未来のママへ 
  3)授乳中のお母様へ 
と盛りだくさんのお話をされました。

私は「子どもとくすり」と題して、保育園での薬の飲ませ方をアンケート調査から話しました。データ整理途中での話でしたので、具体的な話より現状をふまえての総論的な話になりました。

30分取った質問の時間は、会場からたて続けに出た薬に対する質問であっと言う間になくなり、来場者の薬に対する関心の深さが、この講演の成功へとつながったと思います。

以下、当日福岡市女子薬剤師会の講演の感想、自由意見のアンケートとアミカス女性祭りのアンケートから、反省と今後の活動方針に何らかの指針を与えてくれるものと期待して、まとめたものを報告し皆様のご指導を仰ぎたいと思います。

〔報告〕

 参加者約80名中アンケート回収数39部(アミカスの分は別)でした。
 参加者の住所は南区が41%、市外21%、中央区13%、あとは西区、城南区、東区、博多区と続いていました。
 職業は主婦62%、薬剤師15%、あとは保健婦、看護婦、栄養士、保母と続いていました。
 年齢と性別では、女性の30歳代が36%、20歳代が21%、50歳代が15%、40歳代13%と続いていました。男女比は1:9でした。
 「お子さんは何歳ですか」の質問では、5歳以上が39%、2歳が20%、0歳、1歳、4歳が10%、あとは3歳と続いていました。妊娠中の方もおられました。
 保育園、幼稚園に通っているお子さんの数は、「いない」が82%で圧倒的に多かった。
 家庭に常備薬を持っている方は74%で、内容は風邪薬が最も多く、胃腸薬、解熱剤、鎮痛剤、下痢止め、便秘薬、目薬、気管支拡張剤、抗生剤、ビタミン剤、塗布薬から小児科でもらったもの、セフゾン等薬品名を上げた方がいました。

次回もこのような会の開催を希望されますかでは、全員の方が「はい」と回答され、一番多かったのは生活習慣病(23%)、次に子供と薬物乱用(21%)、同じく心身症問題、薬と環境問題、学校保健の問題、少子化問題と続いていました。その他では子供の心の問題、予防注射、アレルギーの問題が上げられていました。

感想文は、「薬の話など、なかなか開けなかった事が今回いろいろ開けてよかった」「薬に関しての知識を身につける事ができた」「薬の飲み方に対しては注意が必要だと言うことが改めて分かりました」「飲ませ方が分かってよかった」「薬にも食べ合わせがあると分かってよかった」「薬の飲み方など随分間違っていたところがあり、お話を開けてよかった」「保育園における投薬のアンケートがおもしろかった。色々考えさせられました」など、大部分が好評の反面「コップ1杯の水」が理解できなかったり、子どもの消化のメカニズムやどうして薬を飲む時水が必要なのかを知りたい。専門用語が多いなど母親に対して、もっと易しく、具体的に資料をつけてなどの意見がありました。

最後に、「個人個人に合った薬剤師の方の指導・説明・注意がなされていく事を望みます」との母親の言葉を胸に止めたいと思います。

11月27日に反省会および今後の活動計画のた桝こ集まり話し合い、やはり会員個々の努力の結果が実って成功したと結論しました。

継続は力なりと言うけれど、来年も女性ならではのきめ細かい活動を外部の方々に向かって行い成果を得たいと、テーマについても意見を出し合い、来年の新年会を活動初日として具体化することを約束して解散しました。

講演に対するアンケート
講演に対するアンケート
講演に対するアンケート

自由意見
☆風邪と抗生剤の話、ゼンソクの話。

☆もう少し幅広く、具体的に分かり易くしてほしかった。

☆薬の話など、なかなか聞けなかった事、今回色々開けてよかったと思います。

☆私はアレルギー性皮膚炎を患っていた時に副腎皮質ホルモン・抗ヒスタミン剤を服用していました。太る副作用があるという説 明しか医師から聞いておらず、太るくらいこの症状に比べれば良いと思い1年間服用しました。今思うと危険性が多い事に怖く思っています。医師や院外処方の薬剤師から“太る”こと以外の副作用・問題点について説明されない事で不信感をもっています。

☆「コップ1杯の水で薬を飲みましょう」
 大切な事だと思いますが、神経質なお母さんはその水を飲まない事でまたストレスがたまるのではないでしょうか。今のストレス社会、できればその不安やストレスが取り除けるような、母親への指導・アドバイスが必要だろうと思われます。
 母乳の話も薬によっては与えてもさしつかえないものもあると思うのですが、個人個人のレベルに合った薬剤師の指導・説明・注意がなされていく事を望みます。

☆小児の消化のメカニズム、薬を飲むときどうして水が必要なのか、若い母親にもっとかみ砕いて話してほしい。ご自分のみ分かっても何もなりません。

☆薬の名前が沢山出てきたが、メモする時間がなかったので、もっと資料に書いてあげたら良いと思いました。

☆薬にも食べ合わせがあるとは知らなかった。いろいろためになりました。今後もこのような催しには参加したい。

☆薬に関しての知識をつける事ができました。

☆頑張ってください。庶民の為の薬剤師。

☆薬の飲み方に対して注意が必要だという事、改めて分かりました。

☆薬の飲ませ方が分かって良かった。

☆もう少し具体的に、少しの風邪でも薬を飲ませた方が良いかなどお話ししていただきたかった。

☆保育園に限った話ではなく、もう少し幅広いお話をしていただきたかった。

☆曜日・時間帯が、仕事をもっていると参加しにくい。

☆自分の子どもが今保育園などに行ってないので良く理解しにくかった。

☆普通小児科でもらう薬についてもう少し聞きたい。

☆薬について、具体的に風邪薬、胃薬などと言っていただいた方が分かりやすかったと思います。薬の飲み方など、随分間違っていた所がありましたので、お話が開けて良かった。現在、子どもが2人、1人授乳中ですので、その辺のお話に大変興味をもって聞いていました。

☆日ごろ聞けないような話で勉強になりました。

☆専門用語が多すぎた様に思います。解熱剤の質問で免疫のつく疾患の話やけいれんの話をされていましたが、お母さん方はかえって坐剤の使用に関して混乱されたのではないかと思いました。

☆専門的な言葉が多くて理解に手間取りました。

☆専門用語が分かりにくかった。

☆市販の薬名など具体的な例が欲しい。薬の名だけでは、どんな薬に入っているものなのか分からない。

☆保育園における投薬のアンケートがおもしろかった。いろいろ考えさせられた。

☆私は自分が薬をあまり飲む事がなかったので薬について良く分からない方だと思うんです。子どもを持っている親としてやはり知っておかなければならないと思い参加させてもらいました。

☆0歳〜2歳までの母親はどこへも出掛けられませんね。もっと、ベビーシッターについて女性センターらしく考えてほしい。

☆時間帯がもう少し遅ければ……。

☆子どものしつけ、育て方、おもちゃの与え方、片付けさせ方について。

☆10:00は早すぎるので午後からにして欲しい。

☆乳幼児を中心とした、子どもの心理、しつけ、反抗期や子どものかんしゃく等に対する親(父母)のとらえかた。

☆子どものしつけの仕方、しかり方等。

☆カウンセリング入門、カウンセラー養成講座

☆アレルギー(アトピー、鼻炎、ぜんそく)について。

☆子どもの病気について。

☆子どものいる暮らしについて。

どうする 保育園での薬の与え方

お知らせのコーナー

第15回市薬懇親ボウリング大会について
福岡市薬剤師会合同懇親会

楽しい中国語
楽しい中国語

【商組のページ】

商組のページ
商組のページ

処方せん

文芸

中医略史(8)

美人新妻失踪「洗冤録」殺人事件

検死官「私が検死を行いました。詞書には自殺の原因は書いておりませんが、采慈殿のいわれるような殺害の事実はなかったと思います。確かに農夫が自殺するということは滅多にありません。しかしながら荘大山という農夫は最近結婚しており新妻が行方不明になっているのです。逃走したのか、殺されたのかはっきりいたしません。分かっていることは荘大山(ソウタイザン)の手に刀が握られていたことと、お腹に深い刺し傷があったことです。それらを考えあわせて自殺と断定したのです。現在新妻の捜索は続けておりますが、おそらく新妻との間に何かがあって、そのために荘大山は自害したのに違いありません。その間の事情は良く分かりません」

呉良(ゴリョウ)「私の父は戸部尚書(コプショウショ)を努めたことがありますが、なぜ私がここへ呼ばれたのか分かりません。自害した荘大山のことだと聞きましたが、私はそのような農夫のことはまったく知りません。荘大山が自害したとき、私は召使の老六と一緒に飲んでいたと思います。 このところほとんど毎日飲み歩いておりますので、その日もそうだったと思います。新妻がいなくなっているということですが、私には分かりません。もしかすると新妻が荘大山を刺し殺して逃げているのかも知れませんし、喧嘩でもして新妻が逃げだし、それを苦に自害したのかも知れません。とにかく私には関係がありません。荘大山の家の近くで私を見たというものがいるそうですが、私は色んなところで飲んでおりますのでその日も近くを通ったかも知れません。またいくつもの傷があったということですが、自害するのを何度もためらったのではないでしょうか。さらに刀が手から離れていたとのことですが、それが殺害の証拠となるでしょうか」

老六(ロウロク)「私は主人の呉良様とその日は一緒に酒を飲んでおりました。確かに荘大山の家の近くを通ったと記憶しています。この手の傷は先日酒を飲み過ごして転んだときの傷です。頬の傷もやはりその時に出来ました。私もその荘大山という農夫のことは知りません。検死官の方も自殺だと断定しているのに、私どもがこんなところへ呼び出されるなんて納得がいきません。荘大山の新妻もいなくなっているとのこと、荘大山が殺害されたと思うならまず新妻を探してほしいと思います」

無数の奇岩が林立する中国・湖南省の張家界地図宋慈(ソウジ)「荘大山の刺し傷は相当深い。とても農夫の鍛えた身体を女の力でこれほど深く刺せるものではない。状況では自殺ならば、刀を深く刺しそれを引き抜いて刀を離したことになる。そのようなことはまず考えられない。 尋常であれほど深く自分で刺すことは出来ないだろう。手に傷なく引き抜くことも出来ないだろう。さらに死んだ後握った刀が離れることはない。それにいくつもの傷はためらった傷ではなく争った傷だった。荘大山夫妻は幸せそうだったとの証言もある。そのようなことを考え合わせると、ちょっとした行き違いで新妻が殺害に及んだとか、或いは荘大山が安易に自害したなどとはまず考えられない」

それから日を経ずして、荘大山が殺された日に呉良と老六のふたりが女を抱えて自宅に入ったという目撃者が現れた。宋慈は係のものに呉良の屋敷へ向かわせ、縛られた新妻を見つけることが出来た。呉良と老六は捕まり、賄賂をもらった検死官も処罰された.こ13世紀中頃のことであった。

広東の最高刑務官であった宋慈はその後、未解決の事件を法医学的に理論立てて洗いなおし100件あまりの菟罪を見つけた。1247年に「洗昇録(センメンロク)」を刊行し、その書は世界で最も古い法医学の専門書となった。人体解剖、死体検査、現場検証、死因の鑑軍、また各種の毒物、更に救急法や解毒の方法まで全面的に記載されていた。後に国外に伝わり、朝鮮・日本・ロシア・英・独・仏語などに翻訳された。日本には「無晃録(ムメンロク)」が伝わった。これは王与が「洗冤録」を参考に1308年に著わしたもので、15世紀に日本に伝わり1736年に泉州の河合尚久が「無冤録述(ムメンロクジュツ)」2巻として抄訳し、これが広く読まれた。

1247年広東で「洗晃録」が刊行されたとき、遠く河北省では李東垣(リトウエン)が「内外傷排惑論(ナイガイショウペンワクロン)」を著わした。李東垣67歳のことである。

家宅捜査が行われたかどうかは定かではない。また新妻が縛られていたかどうかも定かではない。

(上村義徳)

川柳

うちの看板娘

九大病院院外処方せん受付「50番窓口」編

うちの看板娘

10月に福岡市薬剤師会の職員になり、早いもので3ケ月が過ぎました。 一日でも早く仕事を覚えようと頑ぼっています。趣味は、(バスケ)→過1回博多体育館で男の子も女の子もみんなで楽しくやっています。(ドライブ)一→海に行くのが好きで、暇さえあれば行っています。(食べる)→食べる事が一番好きで甘い物は特に好きです。 未熟者の私は、良書先輩方の指導のもと、一生懸命頑張って行こうと思います。

(今里真帆)

こんにちは。院外処方箋受付窓口の花岡です。通称“ハナちゃん”と呼ばれています。窓口に来て半年を折り返したところです。若輩者ですが、どうぞ宜しくお願いします。趣味は、テニス・スキー&お菓子作りなんですがおいしいレシピがありましたら是非FAXを。お待ちしております。

(花岡明子)

〜先輩の徳永先生より一言〜

窓口の大切な看板娘達。
それは、薬剤師の花岡、オペレーターの今里の二人です。
(花岡明子)
  何度か手造りケーキを賞味する機会がありました。見た目も味もプロ級(?)ですよ。
  皆様も、いつか彼女にご所望あれ!
(今里真帆)
  小泉今日子(キョン2)に似ている一見華著なスタイルに似合わず
  さばさばしたスポーツ大好き女の子。

二人共、恋人募集中だそうです。
 好きなタイプ(花岡)サッカーの井原正己
       (今里)反町隆史、武田信治
こんな二人をよろしくお願いしま〜す。

会員の移動

会員の移動

会 務 日 誌

10月22日 学術研修会                    19:00
     急患委員会                    19:30
  23日 市健康づくり実行委員会 (あいれふ)       13:00
     処方検討会  (あいれふ)            19:00
      在宅医療委員会                 19:30
  24日 選挙管理委員会                  19:30
  25日 日本薬剤師会学術大会 (東京)
     自見郵政大臣就任祝賀会 (ニューオータニ)    18:30
  27日 第295回理事会                 19:30
  29日 支部長会                     19:30
11月1日 広報委員会                    19:00
  4日 組織委員会                    19:00
  6日 上越市より健康づくり事業について視察       19:30
     社保・分推委員会                 19:30
  7日 薬局委員会                    19:30
     選挙管理委員会                  19:30
  8日 九山薬学大会  (熊本市)
  10日 広報委員会                    19:30
  11日 監査会                      17:30
     在宅医療委員会                  19:00
  12日 常務理事会                    19:30
     急患委員会                    19:30
  13日 12大都市薬剤師会協議会 (横浜)
     学術委員会                    19:00
  15日 中央区薬剤節会20周年祝賀会 (タカクラホテル)
  18日 定款委員会                    19:30
     市薬薬局委員会                  19:30
  19日 学術委員会                    19:00
  21日 公的介護保険委員会 (県薬)           14:00
     計量普及協会理事会                11:00
     福岡医療圏協議会                 19:30
  24日 広報委員会                    14:00
  25日 和歌山県薬来訪 (市薬薬局)           13:30
     支部長会                     19:30
     薬局製剤 (市薬試験室)             19:30
  26日 第296回理事会                 19:30

[編集後記]

〜希望にむかって〜

明けまして、おめでとうございます。

昨日とどこも変わっていないのに、年の初めは、なぜか新たまった感じがするのは不思議です。1年を365日に区切る。生活の知恵なのでしょう。

年が新たまったからといって、厳しい状況が変わるわけではありません。歴史の大きな転換点に行き遭わせたのですから。「ピンチはチャンス」と言い切る、先を見る眼は持ち合わせていませんが、新しいシステムを創る時です。より良い医療環境を創るために、微力ながら何かできたらと思います。

              

(伊東美穂)

〜誘  導〜

(この処方せんは、どの保険薬局でも有効です。)処方せんには1行必ずこの記載がある。しかしひどい時には診療機関職員が薬局窓口に数人分まとめて持っていくというケースを目にしてビックリしたというより我々の無力さに樗然としてしまった。まったく考えられないことが平気で横行している。残念なことではすまされない。

OTCのお客さんは結構どこの病院に行ったらいいかと聞かれることが多いが、前記のような診療所は当然紹介に値しない。目先の事に躍らされてどれだけ患者獲得のチャンスロスが存在するか頭に入らないのであろう。 新体制では社保分推ではなく、分推をもう1度独立させ動いてもらいたいものだ。各支部の分推委員の活躍に期待したい。以上ピンポイント事例個人意見に誌上をお借りしたことをお許しください。

(津田和敏)

〜集 中 力〜

明けまして、おめでとうございます。

今年も色々と難しく、厳しい年になりそうですが、さらにさらに頑張っていきたいと思っています。

振り返ってみますと、この2年間というものは広報委員、原南部会長、町内会の会計、‘学校薬剤師会と立ちどまる暇なく動きまわった2年間でした。広報委員としては在宅のモデル事業を広報委員会全体で団結して取材し続けたことや、代議員会のテープおこしされた長い原稿の校正の作業で、悪戦苦闘したことが印象に残っています。

集中力が長続きしなければ広報委員は務まりません。同じ文章を何度も読みかえし、委員会の後半は文章を読んでも理解できなくなります。また町内会では新町内会発足、副会長の突然の逝去、ゴミ問題の説明会、パトロール等が印象に残っています。

広報委員会では本当に良い先生方に恵まれて色々なことを勉強させていただいています。

今年は各委員会の仕事内容、役員の先生方の奮戦などを具体的に書けたらなと思っています。さらに楽しく、実用的で、具体的で、学術的で、センセーショナルで、みんながおもしろい「ジャーナル」を目指して、広報委員会一同の目は輝いています。

今年もよろしくお願いいたします。

(上村義徳)

〜ご  縁〜

あけまして、おめでとうございます。

昨年、熊本での九山大会女子薬部会において、高千穂先生の講演を拝聴させて頂けるご縁に出会わせて頂きました。その時、浮んだのが次の言葉です。

  今日のこの(患者さんとの)ご縁は初事と思うべし
  今日のこの(患者さんとの)ご縁は我一人の為と思うべし
  今日のこの(患者さんとの)ご縁は今生最後と思うべし

この言葉は浄土真宗聴聞の心得です。諸氏いかように味わわれますか。

今年は薬剤師もこの様な精神で患者さんの心を「いやさ」せて頂けたらと念じておりますが、患者さんが来局され、初めてご縁を頂けるのです。

さて、来局いただけましょうや。

  元旦の誓いも春の雪ととけ

合掌
(戸田昭洋)

〜不思議なバランス〜

昨年もまた“あっ”という間に過ぎた。

果たしてどれだけの事をやれたかは疑問だがとにかく夢中で走ったような気がする。

ジャーナル編集のメンバーは個性もそれぞれ、得意技もちがう、意見も時にはバラバラ(たった1枚の写真あるいは1行の文章について延々と意見の交換がなされることもしばしば)…でも不思議とそれがうま〜くマッチしてとても仲良し。しっかりお互いを認め合っている。

また、日頃の委員の方々の頑張りには本当に頭が下がる。お一人ずつ金メダルを差し上げたい気持ちだ。多謝!多謝!

(北島啓子)

広報委員会名簿

七草

本年度のテーマ 薬のことをもっと知ろう

平成10年1月10日発行
福岡市中央区今泉1丁目1番1号
社団法人 福岡市薬剤師会 T E L 092-714-4416
発行人   藤 原 良 春
編集人   北 島 啓 子
 委 員  伊 東 美 穂
      上 村 義 徳
      小 松 公 秀
      津 田 和 敏
      戸 田 昭 洋
      東   美 代
      堀之内 真 紀
担当副会長 細 井 徹 一
印刷所   (有)興英社印刷