■ 巻 頭 言
他力本願 (社)福岡市薬剤師会 会長 藤原良春

「ひとつの時代には、その時代を指導する精神があり、その精神が一人の個人に具体化されて歴史は大きく前進する」これは哲学者フリードリッヒ・ヘーゲルの歴史哲学の重要な概念であるが、時代の精神という考えの依ってくる根底には、キリスト教の「見えざる神の御手」という感覚が存在しているのであろう。確かに、歴史の大きな転換時には、偉大な指導者が輩出している。

この概念で、日本のこのところ数代の総理大臣を見た場合どのように理解すべきであろうか。世界第二の経済力を有するといわれながら、永年にわたって低迷、あるいは低下し続ける景気の状態、どうしようもない政治上の混乱、この間アメリカは一度として不景気に見舞われていない。日本は行き着くところまで行き着かなければだめだ、というのが「見えざる神の御手」かもしれない。

作家の五木寛之氏は次のようにいう。「人は一人では生きていけない、動植物をはじめ、周りのものから生かされている存在なのだ。

ある事業を苦労して成し遂げたにしても、それを自力だと思うのはだめで、そのためにエネルギーを与えてくれたもの、それが他力である。本願とは、苦しんでいる人たちを救わずにいられないという、仏の慈悲の気持ちを表した言葉で、決して一宗一派に限られた思想ではない。イスラム教のインシュアラー(神がそれをお望みなら)という表現なども他力である」と。

また氏は次のように言う。「明治時代のはじめ、福沢諭吉は和魂洋才と言った。つまり欧米の政治経済システムは取り入れるけれども、心は日本人のままでいこう。彼が偉かったのは、一つの社会システムには魂の裏打ちがなければ成り立たないとわかっていたことで、それが和魂である。なぜ日本人があれほどバブルに踊りみっともないことになったのかといえば、無魂でやってきたためだ」と。

ところで、和魂とは何であろう。歴史をさかのぼって考えてみれば、1300年前、藤原不比等によって完成された大宝律令は、当時の世界最進国唐の制度を取り入れたものであるが、中国の思想として取り入れることのできなかったものがある。それは王朝交代という革命思想である。それゆえに大化改新、明治維新は起こったが革命という天皇制の崩壊は起こらなかった。

ではなぜ、中国において普遍的な思想を取り入れることができなかったのか、日本人には数万年前から「和の精神」が血となり肉となって根付いていたからに他ならない。そのことに、最も早く気づいたのが聖徳太子で、1400年前、和の憲法といわれる十七条憲法が作られ、和の精神が説かれた。

他力本願という法然、親鸞、蓮如の思想が日本人に容易に受け入れられたのも、和の精神があったからではないかと思う。

激動する今日、先の見えない今日、二十世紀最後の年頭に際し、根源的な西欧の思想、他力本願という日本の思想、さらに和の精神に思いを致して、疎く思索することも無益なことではあるまい。われわれ薬剤師もまた、医療人として、地域住民によって生かされている存在なのだから。

<年頭のご挨拶> 明けましておめでとうございます 福岡市長 山崎広太郎

新年あけましておめでとうございます。

藤原会長様をはじめ、会員の皆様方には健やかに初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

日頃より、皆様方には本市薬務行政の推進に格別のご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

ご承知のように、高齢社会の進展や医療構造の変化など、我が国の保健医療福祉を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。特に医薬分業の推進に伴い、かかりつけ薬局の必要性が高まっており、また在宅医療の進展による服薬指導など、薬剤師の果たす役割も広がっております。さらに医薬品の適正使用・副作用被害防止のための十分な情報提供など医薬品の専門家、医療の担い手としての薬剤師の皆様方へ求められる社会のニーズはますます高まっております。

このような中で貴会におかれましては、かかりつけ薬局の育成をはじめとして、平成7年度からは本市とともに「福岡市在宅ケア・ホットライン協力薬局制度」に取り組まれ、平成9年度には「在宅介護相談薬局支援事業」へ参加・実施されるなど、かかりつけ薬局として高齢者介護システムにご尽力いただいております。

また介護保険に関連して「要介護認定モデル事業」や介護支援専門員養成など、積極的な取り組みがなされており多大な成果が期待されております。

さらに平成9年度から行っております「薬物乱用防止啓発活動」におきましては、本市と一緒に、啓発等に取り組んでいただいておりますが、薬物乱用を少しでも防止したいという貴会の皆様の強い熱意が感じられ誠に心強いかぎりです。

今後とも貴会の皆様のご支援・ご協力を賜りながら、医薬分業・かかりつけ薬局の推進、薬物乱用防止啓発活動など、よりよい市民サービスの向上に努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

最後になりましたが、貴会のますますのご発展と会員の皆様方のご健康とご活躍を祈念いたしまして、新年のごあいさつとさせていただきます。

<年頭のご挨拶> 新年のご挨拶(社)福岡市医師会 会長 竹嶋康弘

新年明けましておめでとうございます。藤原良春会長をはじめ、福岡市薬剤師会の皆様には、お健やかな新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。

旧年中は本会に対しまして、格別のご支援を賜り厚くお礼申し上げます。特に7月の参議院選挙、11月の市長選挙に際しましては、三師会がしっかりと手を結んで幅広い活動を続けられましたことを私達福岡市医師会員一同心から感謝申し上げます。

福岡市薬剤師会におかれましては平成7年から博多区で、続いて平成9年には南区において在宅医療地域活動として「在宅医療における薬剤使用の実態調査及び事例作成事業」を手がけられるとともに、昨年1月からは厚生省の要請を受け、「在宅介護まちかど相談薬局事業」を鋭意進められています。

そしてこの度その実績が高く評価され、新たに東区において「在宅療養高齢患者のADLに及ぼす薬剤の影響調査とその活用に関する研究事業」の厚生省モデル事業を展開され、地域住民への在宅介護支援事業を他都市に先がけて積極的に推進しておられます羊とに深い敬意を表します。今後一層、貴薬剤師会の事業と緊密な連携を重ねて福岡市の在宅ケアホットライン事業の充実、発展に寄与出来ればこの上ない喜びと念じております。

さて、わが国経済の著しい低迷の中、政府は財政改革の中で最も組みし易い社会保障費特に医療費削減にターゲットを絞り、昨年9月、結果的に単年度において、実に1兆8000億円にも及ぶ、前代未聞の健保法改革を断行しました。経済優先策と国会対策のみに専心しているとしか思えない政府や自民党、あるいは省としての高邁な理念を失い、いわば大蔵省の出先機関と化した厚生省に、最早、わが国の社会保障、医療保障政策を委ねておくことは出来ないとすら考えています。

私達日本医師会の政策研究機関であります日本医師会総合政策研究機構の試算では、医薬品産業と医療サービス活動が国民経済に与える波及効果は極めて大きく、例えば、社会保障に1兆円の税金を投入した場合、最終的には6兆8500億円の効果を及ぼし、仮に公共事業に同じ1兆円を投資した場合の1.8倍強の大きな経済効果をあげるとしています。

また、雇用効果においても、公共事業の34万人に対して、社会保障分野では73万人の雇用効果が期待出来ることが試算されています。医療や福祉が決して消費ではなく大きな社会資本を生むことを裏付けたデータであります。

国民の生命と健康を守る専門集団として、三師会がこれまで以上に固く結束し、医療・福祉の質を担保する主張を、明確にそして堂々と掲げていきたいと心から念じております。

最後になりましたが、藤原会長をはじめ福岡市薬剤師会会員の皆様の益々のご健勝と薬剤師会のご発展を祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

<年頭のご挨拶> 新年を迎えて(社)福岡市歯科医師会 会長 秋山治夫

新年おめでとうございます。

皆様方には、ご健勝にて新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

昨年は、藤原会長をはじめ皆様のご理解とさらなるご協力を賜りましたことに厚く御礼申し上げます。

これまでも、薬局等において、歯科健診の勧め、訪問口腔衛生指導の周知、各種ポスター等による情報提供をはじめ、口腔衛生関連用品の販売・説明指導にご協力をいただいております。今後ともこの活動へのご支援、ご尽力を賜りますようお願い申し上げます。

昨年、歯科医師会では、事業の一環である「在宅訪問歯科診療」、「訪問口腔衛生指導」「障害児歯科健診」等も定着し、さらに歯科助手養成を事業に加え、医療サービスを担う人材の確保と資質の向上に努めております。

また、本会ではインターネット上にホームページを開設しました。会の提言や医療情報がより社会的意義をもつよう、このような広報活動を充実させております。一方、本会の事業が福岡市民にどれだけ貢献してきたか、さらに今後どれだけの効果が得られるか、我々が認識しなければならない課題だと考えております。

本会の事業が枠内の自己満足ということがないようにしなければなりません。このために、三師会は勿論のこと他職種の人とも連携を取り、各専門性を活かしながら各界の皆様から更なる御提言を賜り、実りのある事業を展開し、今後も医療内容の充実に努めていきたいと考えております。

最後になりましたが、皆様方の益々のご健勝と貴会のご発展を祈念すると共に、これまで以上に両会が結束して医療、保健が充実していくことを念願致します。

<九州山口薬学大会inKAGOSHIMA> 薬物等乱用防止活動の取り組みについて発表者/福岡県学校薬剤師会 副会長 木原三千代

【はじめに】

近年、心を痛める犯罪がいくつか報じられる中で、シンナー・薬物等の乱用によるものではないかと伝えられる事件があり、学校・地域一体となった啓発活動の重要性が再認識されている。福岡県学校薬剤師会では、県下数カ所において開催される「ダメ。ゼッタイ。」ヤング街頭キャンペーンの参加や学校・地域における啓発活動など、積極的に取り組んでいる。平成8年度は34件であった講演活動も、平成9年度には75件と大きく伸びている。

【調査方法】

本調査では、県下の1,351校を対象に対面アンケート形式により、97.7%の高率で回収した。調査項目としては(1)啓発活動取り組みの検討、研修会の開催(2)講師や演題など研修会の内容(3)啓発資材(4)啓発活動の年間スケジュールなどである。

【結果と考察】

(1)啓発活動取り組みの検討については、ほとんどの小・中・高校で、検討したか、検討予定との回答を得ており関心の高さがうかがえる。(2)研修会の内容について、研修会の参加者は児童・生徒、教職員のみならずPTAや民生委員など、地域住民も参加している。

また、講師については警察関係者、教職員、行政保健所職員、学校薬剤師ともに20%前後の回答を得ている。その他にもダルクや麻薬取締官などもあがっている。テーマではシンナー、タバコ、薬物でおよそ30%前後をしめ、その他、HIVや不審者対策なども上がっている。

(3)啓発資材はビヂオが圧倒的に多く、冊子・パンフレットやシンナーの溶解実験、紙芝居などがある。その他にアルコールパッチテストやタバコ人形などがあり、それぞれの学校で工夫されているのが分かる。

【まとめ】

県下一斉調査は各地区薬剤師会ごとに集計し、それぞれに考察を加え各地区の学校保健会や地域での啓発活動などでも発表できるようになっている。また、昨年度の福岡支部における「ダメ。ゼッタイ。」キャンペーンは3回、(1)福岡県保健福祉部薬務課(2)福岡市保健福祉局地域医療課(3)西警察署・少年補導連絡会・西福岡防犯協会等主催のイベントにそれぞれ参加協力している。

学校環境衛生に携わりどちらかといえば“顔が見えない”といわれていた学校薬剤師が、啓発活動に取り組むことで、少しずつ顔が見えるようになっている。地域保健と学校保健の双方に関わって いるかかりつけ薬局としても、薬物乱用防止活動への取り組みは今後とも重要な課題である。

<九州山口薬学大会inKAGOSHIMA> 霧の向こうは火山灰参加者/広報委員 津田和敏

九山大会の間は天気に恵まれ会場間の移動を楽にできた。とはいえ、福岡の晴れとは大きな違いがある。先ず早朝霧島では、さすが名の通り一面の霧、これを抜けると歓迎してくれるような桜島の雄大な姿を見せてくれた。

1日目の分科会にはすべり込み状態で受付けへ。薬局を休み2泊することもできず当日鹿児島へ行ったのだが、初日の分科会が午前中に集中しているのはつらい。合同懇親会の準備の為だろうが、午前と午後に分けてもらうともっと多くの分科会を聞くことができたのにと、不満が残った。

2日目は開局薬学部会を主に聞いた。ここでは院外処方せんを受ける側の問題点が耳についた。十分わかっていることの再確認ができた。

会場の市民文化センターは、桜島をバックにすばらしい外観、またそれ以上に内部も2ホールを持つ建物であった。

<九州山口薬学大会inKAGOSHIMA> 九州山口薬学大会に参加して参加者/(社)福岡市薬剤師会 常務理事 瀬尾隆

私が今回の九州山口薬学大会に参加させてもらった目的の一つは医薬分業に関する情報の収集でした。11月15日(日)の開局薬学部会と特別講演(日英専務 渡辺 徹『日本薬剤師会の今後の問題』)を全部拝聴させてもらいましたが、いろいろな発表を聞いていると我が市薬のやっていることの大きさや未熟さに気がつき非常に勉強になりました。

特に渡辺専務の特別講演では、病院薬剤師の員数問題や現在議論進行中の「医療制度の抜本改革」そして「日本型参照価格制」をわかりやすく解説・説明されておられ、1時間の講演では足りないくらいでもったいない感じもしました(もう少し聞きたかったので残念でした)私が最も印象に残ったのは、少し本題から外れているかも知れませんが、病院の薬局と保険薬局の違いについてでした。

病院の薬局の機能メリットは集中管理・クローズ性においてですが、保険薬局の機能メリットは(1)独立性(2)オープン性(3)地域密着性(4)多様性(OTC・介護など)です。これらの機能性の考え方を整理して、これからの分業のメリットとして明確に方向性を考えたいとのことでした。大いに期待したいものです。

帰りの汽車の中で考えました。医薬分業のデメリットの一つである「二度手間がかかる」というのを「一度処方を医者がチェックしてもう一度薬局で薬剤師がチェックをする。必ず二度チェックが必要」、『二度手間をかける』をメリットにする努力も必要になっています。分業の原点を薬局の機能性からも再度考え直す時がきているようにも感じました。

もっともっと保険薬局薬剤師は勉強して患者や地域住民の目線に立って活動しなければいけないし、分業PR・分業啓蒙もより一層参加・協力が必要になってきていると思いました。今回の鹿児島大会サブテーマの一つである −一人の百歩より百人の一歩− この言葉を市薬の会員の先生方へのおみやげにしたいと思います。大会に参加させてもらいありがとうございました。

<九州山口薬学大会inKAGOSHIMA> 女子薬部会から参加者/福岡市学校薬剤師会 副会長 女賀信子

今回も学薬と女子薬の各部会を中心に勉強させて頂いた。その中から、女子薬部会をレポートする。

なぜ、今、女子薬なのか。ジェンダーの視点で、我女子薬を補えてみると、男性優位の権力構造の続く我国の様子が理解出来、女子薬ならではの存在意義も納得出来るというものだ。我母校にも、幾度も再検討の議論のみそぎを受けながらも「女子卒業生の会」が存続する。

その中から初の女性副県知事も誕生した。実は、ジェンダー理論の第一人者のジョーン・W・スコット先生(米国プリンストン高等研究所社会科学教授)と先日、偶然にも二人だけの会話を楽しむ機会を得た。そのエピソードは次回に譲って、レポートの始まり、始まり。

今回のテーマは、「高齢者医療に於ける薬剤師の関わり−介護保険を視野にいれて−である。超高齢社会の到来を目前にして、今や、時の大問題であるだけに、会場は溢れんばかりの人で埋まった。以下、各県発表者の要旨を紹介する。(日時:平成10年11月15日(日)9時〜12時 会場:鹿児島市民文化ホール)

(1)保健福祉行政と薬剤師の活動について(長崎県)

「保健福祉相談薬局」として地域住民に貢献。「介護保険認定モデル事業」に認定審査委員として佐世保市薬から2名参加。

(2)居宅介護支援事業者として  (大分県)

現在、未来ともに、地域で必要とされる薬局になりたい。

(3)介護保険制度での薬剤師の役割 −介護支援専門指導者の立場から− (山口県)

ケアマネジャーになれる職種は多様である。在宅介護支援センター相談員として「町かど相談薬局」になることと訪問薬剤管理指導で薬剤師の本領を発揮すれば良いと思う。

(4)介護保険モデル事業に於ける調査員として(福岡県)

調査員として薬剤師にはかなり難問題であった。事前の研修があったにせよ、介護方法等は現場を体験学習する必要がある。しかし医療から福祉の分野へ進出する機会を捕えたい。

(5)高齢者医療に於ける病院薬剤師の関わり(熊本県)

カルテの共有が出来て、チーム医療へ参加出来る利点がある。今後訪問薬剤管理分野への進出や、介護者の教育・処方設計参加等の課題を有する。

(6)在宅介護相談薬局としてのとりくみ(佐賀県)

社会資源としての薬局の素晴らしさを認識してもらえる様、行政に働きかけ、「在宅介護支援センター相談協力員」の委嘱を受けた。

(7)初心者マークの訪問薬剤師 (鹿児島県)

訪問薬剤管理指導の実際、在宅の老人患者さんに便利な様に種々な工夫を計った。

各発表者はその後パネリストとしてステージに集合し、会場と活発な質疑応答が交わされた。最後に「老人と英一痴呆をおこすもの、なおすもの−」鹿児島大学医学部神経精神医学教室助教授の長友医継先生の特別講演が行われた。

その中で、痴呆症状に対する薬物療法は、あくまでも対症療法に過ぎないが、適時に適量使用する事により、痴呆性老人のQOLを改善し得るので、臨床症状を的確に捕えて薬物治療を実施する必要性を強調された。

参加した者一様に、今後の薬剤師活動の展望を一層明確にする有意義な時間を共有出来た満足感に浸った。長寿社会を豊かにする為に薬剤師の努力が望まれる。

<九州山口薬学大会inKAGOSHIMA> まずは参加してみよう!! 〜第62回九州山口薬学大会に出席して〜参加者/在宅委員 下瀬和俊

10月のある日、市薬会員の先生達と一盃傾ける機会があり、ひょんな事から九山に行ってみないかと誘われ、14・15日は時間が取れそうなので、最初はドライブがてら遊びにでも…と心の中で行ってみることにしました。

しかし土曜日の宿はないし、予約するのが大変かなと思って数日が経ってしまいました。前回長崎に行った時は、土曜日一日仕事をしてから出掛けたので長崎着午後11時となり、講演もよく判らないままでした。よし!!今回は土曜日早朝から出発するぞ!

大会一週間前頃、市薬から幸運にも大会参加券を頂くことになり、公費での参加となると遊びでは行けません。

出発当日14日は5時起きで用意をし6時に出発です。14、15日は天気は良いとのこと、福岡よりカメラを片手に軽装で出掛けました。太宰府インターから一路鹿児島を目指してひた走りです。人吉をすぎ南国に近づくにつれ、フェニックスが植えられ、ついに宮崎との分岐点、もうすぐ鹿児島です。鹿児島西SAで噴煙を上げる桜島が見えます。

ここで会場である鹿児島市民文化ホールと鹿児島サンロイヤルホテルを見つけなければなりません。地図でだいたいの位置を確認していましたので、鹿児島インターを降りると一直線に会場に向いました。会場である市民ホールとサンロイヤルホテルは目と鼻の先です。まず市民ホールに向いました。受付で参加券を渡すと大会の要旨一式を渡されました。講演要旨集の表紙には屋久杉が写っています。

第2ホールでは病院薬局協議会の講演中で鹿大の納先生が熱弁を振るっておられました。ロビーの方に出ると日頃お世話になっている問屋さん、コンピューターの会社、調剤関係の会社がデモ機を展示しています。いつもはパンフレットの中だけですが、ここでは機械そのものに手をふれて見ることが出来るのです。見るだけと、実際に動かしてみるのとでは大いにちがうし、イメージしていたものと違ったりして納得してしまえるところがありました。

たくさんの見慣れた顔が続き、あいさつに忙しくなって来ました。今度は場所をサンロイヤルホテルの方に移してみました。こちらはホテルとあって先程とは違いちょっと落ち着いた雰囲気です。各部屋にて分科会が行なわれています。学薬の講演を少しのぞいてみました。福岡市の先生方も多数いらっしゃいます。会長もお見えでした。

又部屋を変えて一般販売の講演では沖縄の先生の発表を聴いてみました。どこも同じで危機感は強い様です。玄関ホールに行くと市薬の先生方が多数お見えだったので一枚スナップを撮りました。 夕方の大学別同窓会合同懇親会が楽しみだと思いました。

懇親会は6時30分から始まったのですが、急な参加だったのでテーブルが別になってしまいました。しかし他の大学の先生方とお話が出来だんだんお酒(こちらでは銚子に焼ちゆうが入っている)が入るに従って会場のあちこちに人が入りみだれて和気アイアイとなりました。私も20年振りに旧友に再会してなつかしく語り合いました。とても楽しい一時でした。

こちらで知り合った先生と薬局談義もして各地で薬局のあり方の違いを感じる次第でした。

お開きになり、各大学、仲間、三々ゴゴと鹿児島の夜の街に消えていったのでした。

まだ九山に行かれた事のない先生、行きたいなあと思っている先生、来年は宮崎です。10月30日(土)31日(日)宮崎シーガイアでありますので是非参加してみて下さい。得るものがたくさんありますよ。

P.S.市薬会員のみな様ありがとうございました。

 

<私のやっている医療薬学研究 連載第4回> 「レセプター」が関係した薬の作用(その2)九州大学薬学部薬剤学講座
澤田康文

C β−遮断薬の頻狭脈心性症不お整よ脈び治療効果

前項では、薬物とレセプターとの相互作用に関して、薬物とレセプターとの結合について述べ、またレセプター結合占有率の求め方について解説しました。次にβ−遮断薬を例として、その薬効をβ−レセプター結合占有率を基に解析した例を紹介しましょう。

β−遮断薬は、全身投与により狭心症、頻脈性不整脈、高血圧症等の治療に繁用されている薬物であり、本邦で20種類以上の同種同効薬が市販されています。各β−遮断薬の常用量あるいは投与後の血中濃度は大きく異なっているため、それらを指標として表6に示す様なβ−遮断薬の薬効と副作用の程度を各薬物間で比較することは難しいのです。

これは既に述べたように、薬物個々の体内動態とレセプターへの結合親和性が異なるためです。ではβ−遮断薬の薬効評価において、これらを考慮したレセプターへの結合占有率が、薬物間での共通の指標になりえるのでしょうか?

a)β−遮断薬の常用量投与したときのβ−レセプター結合占有率

β−遮断薬の狭心症および頻脈性不整脈治療における臨床有効率は、表7に示したように常用量が各薬物間で大きく異なるにも関わらず、60〜70%と同等の値が得られています。

β−遮断薬の心拍数および心抽出量の抑制効果が心筋のβ1−レセプター遮断作用に基づくことに着目し、各薬物を常用量投与したときの平均β1−レセプター結合占有率について検討してみましょう。β−遮断薬の平均β1−レセプター結合占有率は、前回解説した下記の式(7)を用いて算出することができます(本来は内因性のアゴニストであるノルアドレナリンとの競合阻害を考慮すべきですが、ここでは省略します)。

ここで、レセプター近傍の平均薬物濃度〔D〕とレセプター解離定数Kdにどのような値を用いたら良いのでしょうか?

〈β−レセプター近傍の薬物濃度〉

レセプター近傍の薬物濃度をどの様に見積もるのかは重要な問題です。β−レセプターは心臓の細胞膜上に存在する膜レセプターであるため、細胞間隙中の薬物濃度でレセプター近傍の濃度を近似できると考えられます。β−遮断薬が経口投与後に血中から心臓の細胞間隙へ移行する過程において、特殊な輸送系や膜障壁はないと推測されます。

その場合、血漿中の蛋白と結合していない薬物、すなわち非結合型薬物が細胞間隙中に移行し、血漿中の非結合型薬物と平衡状態になると考えられます。このように仮定すると、β−レセプター近傍の薬物濃度は、血漿中非結合型薬物濃度と等しいと考えることがせきます。図7は、プロプラノロールを手術群および対照群のラットに投与した時の血漿中薬物濃度と効果との関係を示したものです。

効果の指標としてイソプロテレノール0.2μg/mlを静注したときの頻脈の抑制率(%R)を用いています。同程度の効果を得るには、術後ラットの方が対照ラットに比べて血中プロプラノロール濃度を高くしなければならないことが示されています。プロプラノロールは、主に血祭中のαト酸性糖蛋白と結合することが知られており、このαト酸性糖蛋白は手術、火傷などの侵襲時に濃度が増加するため、●で示した手術後と○で示した対照群とでは、プロプラノロールの血漿中非結合 型分率が異なることになります。

もし、心臓の細胞間隙中濃度が血漿中非結合型薬物濃度に対応するとすれば、血漿中非結合型薬物濃度と薬効との関係は、両群で大きく異ならないことが推測されます。この実験において、■と口で示すように血漿中非結合型薬物濃度と薬効との関係が両群で同等であることが示されています。従って、β−レセプター近傍の薬物濃度として血漿中非結合型薬物濃度を用いることができると考えられます。

〈β−レセプター結合親和性〉

β−遮断薬のβ−レセプターに対する結合親和性としてのKd値は、前回で述べたように放射性リガンドを用いて測定する方法と、薬理学的に測定する方法があります。何れにしても、心臓の組織を用いる必要があり、本来はヒトの組織を用いて測定することが望ましいのは当然です。

しかし、実際には難しい問題であるので、動物組織を用いた値を用いることが多いのです。この場合、予め動物での値で良いかどうかを検討しておかなければなりません。β−レセプターについて、各薬物の解離定数における種差を検討した結果を図8に示しましたが、β−レセプターへの各β−遮断薬の親和性にあまり動物種差が少ないことが示されています。

このように、β−レセプター結合占有率の算出には、モルモットでのKd値を用いることができると考えられます。

〈平均β1−レセプター結合占有率〉

各薬物間の平均血漿中非結合型薬物濃度とモルモットにおけるβ−レセプターに対するKd値から、式(9)を用いて平均レセプター結合占有率を算出した結果を図9に示しました。

これら薬物の常用量には100倍以上の相違が見られているものの図10パネルA、常用量投与時の平均β1−レセプター結合占有率は約85%とほぼ同等の値が得られているパネルBのが分かります。

この結果から、β−遮断薬の薬効発現に関しての共通の指標となることが明らかとなり、この指標を基に薬物間の比較や新規開発の薬物における常用量の予測を行うことができると考えられます。

b)β−遮断薬のレセプター結合占有率の時間推移と投与回数

薬物の血中濃度持続時間と薬物作用持続時間に相違が見られる場合があります。表8はβ−遮断薬を外国での常用量投与後の血漿中消失半減期と薬効の半減時間を示したものです。

このようにβ−遮断薬の薬効の持続は、血漿中消失半減期より長いことが知られています。これらの相違を明らかにするために、我が国での常用量を投与した後の、薬物の血中濃度とレセプター結合占有率の時間推移を検討した結果を、図10に示しました。

パネルAの血中濃度推移からでは、薬物毎にばらばらであるため薬効の持続時間を比較評価することはできませんが、パネルBのレセプター結合占有率の推移では、1日1回投与の薬物群(クローズドシンボル)は1日3回の薬物群(オープンシンボル)と比べて高い結合占有率が維持されていることが示されています。

このように、薬物の血中濃度推移からでは説明のできない薬効の持続性を、レセプター結合占有率から分類整理できる可能性が示され、そのプロフィールにより1日の投与回数、即ち適正な用法を予測することが可能と考えられます。

β−遮断薬を常用量投与したときの、平均レセプター結合占有率と結合占有率の時間推移について検討した例を示しました。種々のβ−遮断薬を常用量投与したときの、平均レセプター結合占有率は、常用量が大きく異なるのとは反して、ほぼ一定範囲の値(約85%)であることが示され、β−遮断薬を評価する共通の指標になることがわかります。

この指標を基に、各々の薬物に関して患者個々の体内動態学的データを入力関数として、レセプター結合占有率の時間推移を算出することにより、合理的な用法・用量を比較検討できると考えられます。このように、同種同効薬の定量的な薬効評価法の確立は、薬剤師が適切な薬剤の選択に基づく処方設計を医師に対して理論的に示す有用な武器となり、患者の薬物療法に大きく貢献できると考えられます。

D β−遮断薬による副呼作吸用器と心系選択性

前項ではβ−遮断薬の薬理作用とβ−レセプター結合占有率との関係について検討した例を紹介しました。次にβ−遮断薬による呼吸器系副作用について、レセプター結合占有の面から解析し、心選択性の評価について考えてみましょう。

a)β−遮断薬による呼吸器系副作用の症例と心選択性

β−遮断薬は、本態性高血圧、不整脈、および狭心症などを対象疾患として、臨床で繁用されている薬物です。β−遮断薬は、心臓のβ1−とともに肺のβ2−レセプターも遮断して、呼吸器系副作用を惹起することが知られています。この安全係数として心選択性が知られており、臨床使用においても呼吸器系副作用誘発に関する指標となっています。主なβ−遮断薬の心選択性と呼吸器疾患患者への使用上の注意を表9に示します。

現在の心選択性の評価は、各薬物間におけるβ1−とβ2−レセプターへの結合親和性の比でなされており、表に示すようにアセブトロールとピンドロールでは約300倍もの相違がみられています。これらの薬物において、非選択性薬物は呼吸器疾患患者に対して「投与禁忌」になっていますが、高い選択性を有している心選択性薬物においても呼吸器疾患患者に対して「慎重投与」となっていることがわかります。実際に、心選択性の薬物でも気管支喘息をおこした症例が表10に示すように報告されています。

これは、非選択性のニプラジロールの投与により喘息発作を起こした患者に、アテノロールやメトプロロールよりも心選択性が高いといわれていますピソプロロールに切り替えて投与したところ、再び喘息発作を起こしてしまった症例であります。

b)β−遮断薬による呼吸器系副作用の臨床試験

β−遮断薬による呼吸器系への影響はどの程度なのでしょうか?β−遮断薬の呼吸器系副作用に関して、心選択性の異なるアテノロール、メトプロロール、アセブトロール、プロプラノロール、オクスプレノロール、チモロール、ピンドロールを対象とした臨床試験がDecalmerらによって報告されています。そこでは、各薬物を海外での常用量で投与した2時間後に、薬効としての運動時心拍数減少率と呼吸器系副作用としての1秒量〔forced expiratory volume(努力肺活量)in one second FEV1〕減少率を検討しています。(図11)

これらのβ−遮断薬において、運動時心拍数減少率はほぼ同等であるが、FEV1減少率は各薬物間で異なっています。例えば、アテノロールとチモロールは、表9に示したように両薬物間において心選択性に約80倍の違いが見られているため、FEV1減少率に大きな相違が得られています。しかし、心選択性のあるアテノロール、メトプロロール、アセプトロールにおいても10〜20%のFEV1の現象が見られている点に注目する必要があります。このことは、心選択性のあるβ−遮断薬においても呼吸器系へ少なからずとも影響を及ぼしていることを示しています。

このように高い心選択性を有しているβ−遮断薬においても呼吸器系副作用に注意が必要なのはどうしてでしょうか?また、どの程度の心選択性を有していれば、呼吸器系副作用を起こさないのでしょうか?これらの心選択性の評価について考えてみましょう。

c)β一遮断薬の心選択性

現在の心選択性の評価をSIiとすると、それは式(8)によって求められます。

ここで、KBβ2はβ2−レセプター結合解離定数、KBβ1はβ1−レセプター結合解離定数であり、SI1の値が大きいほど心選択性は高いことになります。ここで、注意すべきことは、この心選択性の指標は固有値であるということです。

薬物を投与した後の薬物作用を評価するには、作用発現部位における濃度を考えなければならないということは既に述べました。β一遮断薬の心臓や肺への作用は、薬物の作用発現部位における濃度、すなわち血漿中非結合型薬物濃度に依存して異なるため、心選択性の評価は投与量により相違することが推測されます。

SI1の値がほとんど1の非選択性β−遮断薬のレセプター結合占有率と血漿中非結合型薬物濃度との関係のシミュレーションを図12のパネルAに、SI1の値が30の心選択性β−遮断薬のそれをパネルBに示します。

パネルAに示す非選択性の薬物では、β1及びβ2−レセプター結合占有率は、血漿中非結合型薬物濃度の増加に伴い、同様のプロフイールで増大しています。一方、パネルBに示す心選択性の薬物は、β1−レセプター結合占有率の方がβ2−レセプター結合占有率と比べて、血漿中非結合型薬物濃度の増加に伴い速やかに増大しています。

ここで、これら薬物の臨床での用量範囲が、図12に示す常用量1と常用量2の場合を考えてみましょう。いずれの用量においても薬効を示すβ1−レセプター結合占有率は薬物Aと薬物Bで同等であります。しかし、呼吸器系副作用を示すβ2−レセプター結合占有率は薬物間で異なっています。薬物Aの場合、β1とβ2−レセプター結合占有率の比に、常用量1と常用量2との間で大きな差は見られていません。

一方薬物Bの場合、常用量1においてはある程度の心選択性を有していますが、常用量2においてはそれぞれの心選択性を有していないことがわかります。このように、血漿中非結合型薬物濃度、すなわち作用発現部位の濃度を考慮して、β−遮断薬の臨床使用時における心選択性の差異を明確に検討しなければなりません。

d)β一遮断薬の常用量投与時の心選択性

β一遮断薬の新たな心選択性の指標として、式(9)に示す常用量のレセプター結合占有率を考慮した新しい評価法を考えてみましょう。

ここで、Cssfは平均血奨中非結合型薬物濃度であり、心臓のβ1および肺のβ2−レセプター近傍の平均薬物濃度として用いています。このように、新しい評価法は常用量投与時の作用発現部位における濃度を考慮した形になっています。

そこで、表9に示したβ−遮断薬の心選択性について、現在の評価法であるSI1と、新しい評価法であるSI2を求め、その値を表11に示しました。

SI1では、アセブトロールとピンドロールで約300倍の差がありますが、新しい評価法SI2では約3倍となり、従来の評価法が示すほどの差は得られていません。このことから呼吸器疾患患者に投与する場合には、心選択性の薬物であっても十分な注意が必要であることが分かります。

例えば、SI1で約80倍の相違がみられるチモロールとアテノロールの算出した常用量投与時のβ1−、β2−レセプター結合占有率の経時変化を図13に示しました。

両薬物とも、常用量投与時にはβ1−レセプターへの結合占有率は90%以上で、同等の治療効果が得られていますが、β2−レセプターへの結合占有率はチモロールでは90%以上を示しましたが、アテノロールでは心選択性があるため最大40%程度と低くなっています。しかし、アテノロールでも肺への十分な作用を発現する可能性が推測され、両薬物間に従来の指標での80倍もの選択性の差は見られていないのです。

β−遮断薬の呼吸器系副作用の指標となる心選択性の新しい評価法としてβ−レセプター結合占有率から検討した例を示しました。従来の指標と異なり、臨床使用時の用量を加味したこの指標は、各β−遮断薬の呼吸器系副作用誘発性をより正確に表し、心選択性薬物においても呼吸器系疾患患者へ慎重に投与しなくてはならない理由を明確にできるものと考えられます。

このように同種同効薬の定量的な副作用評価法の確立は、薬剤師が適切な薬剤の選択に基づく処方設計を医師に対して理論的に示す有用な武器となり、患者の薬物療法に大きく貢献できると考えられます。

E β−遮断薬による呼吸器系副作用の定量的評価とその臨床応用

前項では薬物がレセプターに結合してから薬効あるいは副作用を発現するまでの過程の解析に関して解説しました。次にその解析モデルを用いて、呼吸器系副作用を回避する観点からの、呼吸器疾患患者への心選択性β−遮断薬の慎重投与の方法について考えてみましょう。

a)β−遮断薬の心選択性と呼吸器疾患患者への使用上の注意

β−遮断薬は、本態性高血圧、不整脈、および狭心症などを対象患者として、臨床で繁用されている薬物であります。しかし、既に述べたようにβ−遮断薬は、心臓のβ1−レセプターとともに肺のβ2−レセプターも遮断して、呼吸器系副作用を惹起することが知られています。この安全係数として、心選択性が用いられており、レセプター結合を基にした評価について既に解説しました。

その新しい評価法を加えた、主なβ−遮断薬の心選択性に関するデータと呼吸器疾患患者への使用上の注意を、表9と表11に示しました。この様に、レセプター結合占有を基に評価(SI2)することで、心選択性のβ−遮断薬でも呼吸器疾患患者へは慎重投与になっている理由を、従来の評価(SIl)に比べてより明確にし、使用上の注意を喚起することができることは既にのべました。

それでは、呼吸器疾患患者への心選択性のβ一遮断薬を止むを得ず投与しなければならないとき、どの様に処方設計をすればよいのでしょうか?まず、β−遮断薬の種類に関わらず、薬物作用(効果および副作用)を定量的に評価できる指標を考えてみましょう。

b)β一遮断薬の血漿中濃度と薬物作用との関係

種々のβ−遮断薬を投与した後の、血祭中薬物濃度と薬効(頻脈性不整脈治療効果)としての運動時心拍数減少率および呼吸器系副作用としてのFEVl減少率との関係を図14に示します。

図には、プロプラノロール、メトプロロール、チモロール、アセブトロール、ピンドロール、アテノロール、べフノロール、オクスプレノロールの7種類のβ−遮断薬のデータをまとめて示してあります。各々のβ−遮断薬において濃度依存的に薬物の増大が見られているものの、薬物動態やレセプターへの結合親和性などの相違から、薬物群として共通のプロフィールは得られていません。従って、 血祭中薬物濃度では、β一遮断薬の薬物作用の共通の指標とはならないことがわかります。

c)β−遮断薬のレセプター結合占有率と薬物作用との関係

種々のβ−遮断薬を投与した後の、β1−レセプター結合占有率と薬効としての運動時心拍数減少率、およびβ2−レセプター結合占有率と呼吸器系副作用としてのFEV1減少率との関係を図15に示します。

各薬物間での共通の下に凸の単一な非線形の関係が認められました。

この様に、β−遮断薬の種類に関わらずレセプター結合占有率が薬物作用の共通の指標となることがわかります。この関係を検量線とすることにより、どのβ−遮断薬においても、レセプター結合占有率から薬物作用を予測することが可能であります。

d)β−遮断薬の薬物作用の予測方法

β一遮断薬の薬物作用強度を予測するためのスキームを図16に示します。

β−遮断薬のβ1−およびβ2−レセプター解離定数と常用量投与時の血漿中非結合型薬物濃度推移が得られれば、レセプター結合占有率の時間推移を算出することができます。さらに、三元複合体モデルによる検量線から頻脈性不整脈治療効果と呼吸器系副作用の強度を推定することができます。

このスキームを用いて、7種類のβ−遮断薬を欧米での常用量で投与した2時間後の、呼吸器系副作用の強度を遡及的に予測した結果を図17に示します。

図に示しますように、各β−遮断薬のFEV1減少率の予測値と実測値との間に有意な相関が得られ(相関係数:0.78p<0.01)、本予測法により精度良く呼吸器系副作用を予測できることが示されています。

e)β−遮断薬の呼吸器系副作用低減化に向けた処方設計支援

β−遮断薬を種々の用法・用量で投与したときの血中薬物濃度推移を入力関数とすることにより、図16に示した薬物作用強度の予測法を用いて、効果および副作用強度の時間推移を予測することができ、それを基に合理的な処方設計を支援することが可能になると考えられます。

そこで、呼吸器系疾患患者に慎重投与とされている、β1−選択性のアテノロールについて、1日1回100mg投与したとき(投与法1:●)と1回50mgを1日2回投与したとき(投与法2:○)の薬物作用を考えてみましょう。

まず、アテノロールを各投与法で投与した後の血柴中薬物濃度推移を図18に示します。

図に示した血祭中薬物濃度推移からでは、当然ながら薬効および副作用は評価できない。そこで、このデータを入力関数として図16に示したスキームにより薬効と呼吸器系副作用を予測した結果を図19に示します。図に示しますように、薬効を示す運動時心拍数抑制率は、投与法2の方が投与法1と比べて効果が安定しているものの、両投与法において大きな差は見られていません。

一方、呼吸器系副作用を示すFEV1減少率は、投与法2の方が投与法1と比べて、その最大値を2/3に抑えることができ(図の影の部分)、呼吸器系副作用誘発の危険性を低減できる可能性のある慎重投与の方法であることを、理論的に示すことができています。

しかしながら、これは呼吸器系副作用の最大値を低減するのみの観点からの評価であるため、今後十分な臨床試験が必要であります。β−遮断薬のレセプター結合占有率と効果および副作用との関係について解説し、呼吸器系疾患患者への心選択性薬物の慎重投与の方法について考察しました。

   

<研修> 澤田ゼミ・ステップアップセミナー ファーマコキネティクスW博多区・中央区 社保委員会
九州大学薬学部教授 澤田康文


今回は、薬の体内動態と年齢についてです。幼児・小児は、薬の体内動態や感受性などの発達が、成人にくらべかなり差があるため、個々の薬に対して投与量を設定していくことが必要です。また、老化により、何が変化してくるのでしょうか?


<テーマ> 薬の体内動態と年齢、薬物反応性と体内動態の個人差
<担 当> 双和薬局 末次百合


【幼児・小児】

年齢が上がるにつれ、血清レベル−用量比も高くなっている。これは、幼児・小児の方が成人よりも代謝が速いことを示している。このため、同じ血清レベルにするには、幼児・小児では体重あたりの用量は成人より高いことが必要。


【高齢者】

老化にともない肝クリアランスの減少が起こる。プロプラノロールは肝臓での初回通過効果が大きい薬であり、両者の差はきわめて大きい。また、加齢によるクリアランス低下の原因のひとつに、P450酵素の中に、老化とともに活性が低下する分子種の存在が上げられる。(CYP2C19,CYP3A4,CYPIA2)

トピックス:高齢者の肝機能低下のメカニズムに関する最新の仮設

(1)正常細胞では、酸素が十分に肝実質細胞に到達する。
(2)肝硬変では、内皮細胞が肥大、硬化して、酸素の透過を悪くする。
(3)高齢者の肝臓では、肝実質細胞が不透過性の膜(洞様毛細血管)に覆われ、酸素の透過を遮断する。

 

−β遮断薬による睡眠障害− 〜今回のPK&PD講義〜

β遮断薬の中枢神経系副作用として不眠、悪夢などがある。このことを、レセプター占有率を使って考えてみる。β遮断薬による睡眠障害は中枢性β2−レセプター遮断作用に関係していることが、推測される。

〈回避法〉

下図は、夜間の睡眠中の中枢性β2−レセプター結合占有率は徐放性投与の方が低いことを示している。つまり、睡眠障害の危険性の少ないことが示唆される。

 

患者さんに薬を渡す時、「食前」「食後」「食間」と1日3回の食事を基本に説明する事が多いと思います。また、患者さんから、食後何分後?食事は2回しかしないけど…など逆に質問を受けたりもするのではないでしょうか?今回は、食事により薬物の吸収がどのように影響を受けるかです。


<テーマ> 食事・栄養状態と薬の体内動態、薬理遺伝学
<担 当> 聖和堂薬局 藤井有希子


【1.ビタミンA,D,E,Kは食後に服用する方が効果がある。】

 これらのビタミンは脂溶性のため、脂質に溶けやすく、消化管内で胆汁などによって一種のミセルの粒となり、リンパ系を経由して運ばれると考えられている。食事をとらない状態では、胆汁の分泌量が少ないため、薬を服用しても血液への移行量は極めて底いので、十分な治療がおこなえないことがある。(薬の飲み合わせ;ブルーバックスより)。他にはインフリーS,エバデールなど。

【2.漢方は食前か、食後か?】

 一概にどちらがよいとは言えない。たとえば・・・

 漢方薬の成分のひとつ、アルカロイド(アコニチン,エフェドリン)は消化管の状態がアルカリ側にかたむいている時(食後)は、吸収が良好で血中濃度が急に上昇し、最高血中濃度も高くなる。このため効果が強くでる可能性がある。逆に酸性側(空腹)にかたむいている時は、ゆっくり上昇し、効き目もマイルド。

 このため麻黄、附子など効き目がするどい薬は、食前服用の方がよいとの考えもある。

【3.アセトアミノフエンとアルコールの併用は肝毒性が増強される。】

市販の風邪薬には、大部分アセトアミノフェンが含有されているので、これからの季節注意が必要。

〈メカニズム〉

 アセトアミノフェンはグルクロン酸抱合や硫酸抱合をうけ解毒、排泄される。しかし、アルコール摂取によりP450のCYP2Elが誘導されると、活性中間体が多く生成されるようになる。この中間体はグルタチオン抱合を受け解毒するが、その結果細胞内のグルタチオン量が減少するにつれ、タンパク質などとの共有結合体の生成が増加し、最終的に肝細胞死を誘発する。


§新しいタイプの吸入薬§

吸入ステロイド喘息治療剤 フルタイドロタディスク
(成分:プロピオン酸フルチカゾン)
・補助器の必要がないドライパウダー
・吸入操作が簡単
・1日2回の吸入でよい

 今回のセミナーで、実物を手に吸入器に薬剤を装着してみましたが、正直言ってちょっとむずかしい感じがしました。患者さんに説明する前に一度体験使用しておくことをお勧めします。

<市薬親睦Softball大会>組織委員会

日 時:10月25日(日)
場 所:武田薬品グラウンド
参加者:170名
天 気:晴
〜優 勝〜 東支部
〜準優勝〜 城南支部
〜3 位〜 中央支部

東支部、優勝おめでとう!

 18日の予定が台風の為に順延され、10月25日(日)に武田薬品流通センターのグラウンドで行われた。18日は選手の方々のご都合が悪く、外人部隊3名の出動をお願いしてやっと9名を確保した状態であった。ところが一週間ずれたお陰で、辞鐸たる15名の選手が揃った。

佐々木薬局  佐々木監督
徳松薬局   松井先生と友人
ふじの薬局  藤野先生・川口先生
ハート薬局  竹野先生・石塚先生御夫妻
タカラ調剤  土器先生とジュニア
クレヨン薬局 久家先生・永見先生
高又薬局   2人

 秋晴れのスポーツ日和り。1回戦は早良支部だ。なかなか調子が出ずに5−11で東支部の5回最後の攻撃になった。相手チームピッチャーの疲れを見抜いた松井先生「ボールを良く見て、打っな」と作戦変更。これが的中して大逆転。後はとんとん拍子。チームのムードはうなぎのぼり、2回戦は南支部に18−4、決勝戦は城南支部に9−3、ついに優勝。

 始めは予定になかった祝賀会までいき、「来年は練習をしよう」という話まで飛び出した。腕に覚えのある方もない方も来年は選手として出場して楽しみませんか。

(東支部長:伊東美穂)

【中央支部コメント】

■10月18日に予定されていた大会が台風の為に、25日に延期された。病院薬剤師会は、この日、慰安旅行で、残念ながら不参加となったが、大会は、東、西、博多、南、城南、中央、早良に分かれて行われた。中央は、女性の参加がままならず、現地募集という形になったがとにかく体裁を整え、大会に向かった。優勝は東、準優勝は城南となった。

中央も最後には1勝1敗どうしの3チームによる“じゃんけん”での勝負に持ち込み、3位にすべりこんだ。ソフトボール大会の力量とはいささかかけ離れた結果にはなったものの、ともかく勝敗は花岡先生のじゃんけん1勝が中央に幸運をもたらし、ゲームは大いに盛り上がった。好天にも恵まれ、初めは日常の業務の疲れも出てか、今一つ盛り上がりに欠けたが、最後には、皆心一つにして、中央の戦いに真剣になった一日であった。

【南支部選手コメント】

■私の勤めている薬局は10月にオープンしたばかりだったので、他の薬局さんの事はあまり分かりませんでした。でも、今回ソフトボール大会という場をお借りしていろいろな薬局の先生方とお知り合いになることができて大変よかったと思います。これというのも「運動はできません」と言う私の言葉を無視して半強制的に大会参加へ導いてくださった某薬局のM先生のおかげです。どうもありがとうございました。

幸い天候にも恵まれ、誰もケガする事なくプレーできてとても楽しい一日を過ごす事ができました。残念ながら南支部は負けてしまいましたが、いまから来年のためにジャンケンの練習をしておこうと思います。5時起床はつらかったけど、いい経験だったと思います。お疲れさまでした。

屋形原調剤薬局 深野めぐみ(25)

*母
秋晴れのすがすがしいお天気、絶好のソフトボール日和(?)となった10月25日、娘二人を引き連れて参加させていただきました。南区は、昨年栄えある優賞に輝いており、今年は新調のユニホームでやる気まんまん!応援にもがぜん力がはいります。結果は…さておき母娘3人、試合に出していただき、バーベキューもお腹いっぱいたべ、本当に楽しい一日をすごしました。

*娘Part1(小5)愛実
本物のバットを持ったのははじめてで、重くてびっくりしました。いっしょうけんめいバットを振ったけど、ボールにあたらなかったのがくやしいです。ケガで3ケ月入院していたので、走れなかったけど、試合に出れて嬉しかったです。

*娘Part2(小3)彩加
はじめてソフトボールをしました。へタだったけど、相手の人達がいっぱいオマケしてくれたので2塁までいけて、すっごくうれしかったです。また、試合に出たいです。

塩原薬局 東千鶴

<あいれふ薬草ウォーキング> −三日月山・長谷ダム−薬局委員会

薬剤師会の行事の中でも大きな行事のひとつとなったあいれふ共催の薬草観察会が10月11日、今年は三日月山で行なわれた。

市薬バーベキュー大会で前準備をしているとはいえ、選ばれた福岡市民を前にすると、快い緊張感が込み上げてくる。

主催者あいれふの西岡理事長挨拶では、薬剤師会の講師の先生方の努力が当日だけではなく、何回もの下準備、更に当日はすでに名前を書いた立て札を差しに回ったことなどを話していただき、薬剤師会を深く理解されていることが分かった。

1班から5班まで分かれ、それぞれ3名ずつが責任を持って指導にあたる。去年の背振ダム周辺に比べ、今年の三日月山は足場が良く遊歩道のような、なだらかな傾斜でお年寄の参加者にも負担が少なかったのではないだろうか。それでも脇道の18番カギカズラを諦めて休んで待ったお年寄もいた。脇道はかなりの勾配で距離もあったが、カギカズラの鈎を見たときには感動した。

【指導者メンバー】

第1班  中野 坂田 津崎
第2班  国武 有馬 根津
第3班  篠崎 真鍋 行実
第4班  冷川 満生 東
第5班  木村 松島 毛利
クイズ景品係  光安 富永 藤原 中野
広 報  森山 上村

あいれふから6名、一般参加者81名と今年は参加者がいくぶん少なかったが、1班で20名を受け持つのは負担が多いように思う。あいれふより班ごとの色違いのゼッケンが配られており、整然と楽しく講師の先生方の話に聞き入っていた。

写真を撮る方、配られた資料に書き加える方など、熱心な参加者が多かった。

途中で観察した薬草の中からの名前当てクイズの正解は

1.アカメガシワ
2.ヤブラン
3.ドクダミ
4.イノコズチ
5.カギカズラ

正解者の中から、各班2名ずつに干物が配られた。全体で不正解者が24名、正解率は70.3%だった。やはりカギカズラの不正解が多く、また以外とイノコズチの不正解も多かった。2台のバスの窓から手を振る参加者の笑顔が元気そうだった。

講師の先生方の慰労ということで薬王寺温泉で昼食会を行なった。あいれふより西岡理事長、藤崎先生、また第一薬科大教授木村先生を交えて楽しい歓談を持った。

温泉に入るもの、さらに薬草を捜しに行くもの、木村先生の中国の話を聞くものと分かれ、5時までゆっくりと過ごした。特に年に1回ほどのペースで中国に行かれている木村先生のお話はもっと聞きたかった。秦の始皇帝の話などは尽きることがないのではないかと思う。

今年の薬草観察はカギカズラ、コブシ、藤原定家のテイカカズラなどが印象に残った。

(広報委員:上村義徳)

<福岡市老人クラブ連合会>薬局委員会

老人クラブ連合会「老人と薬」について薬局担当常務理事 中野勝郎

福岡市老人クラブ連合会より、市高齢者保健福祉課を通し「老人と薬」について講演会を行い、高齢者の健康管理、実践活動のあり方を推進したいので講師を派遣してほしいとの依頼があり、今回、薬局委員会が担当することになったので報告します。

講演の内容は、各区で講師をされる先生方におおよそ統一したものを述べていただこうと、クスリの服用法、管理等について、更に市薬の重点事業の一つでもある「かかりつけ薬局」も加えたレジメを作り、老人クラブに配布しました。

東区10月19日(講師、伊東美穂先生)をかわきりに、城南区10月21日(合澤英夫先生)、博多区10月28日(蔵元良行先生)、中央区10月30日(樋口昌嗣先生)、西区11月5日(中間道子先生)、南区11月5日(末田順子先生)、早良区12月3日(上村義徳先生)と講演会がそれぞれ行われました。

講師の先生方の話は、どの会場でも好評で、老人クラブの皆さんも熱心に服用法について質問したり、メモをとっていました。

講演会場をまわってみて感じた点について述べると、老人のくすりについての一番の関心は、やはり副作用の情報のようです。自分が医療機関からもらっている常用薬の効能、服用法に加えて、続けて服用しても副作用が起こらないか非常に心配しながら服用しているようで、今後の講演のあり方に大いに参考になると思います。

ある区の講演会で講師がレジメ通りに話をすすめ、最後に私個人の考えをひとこと、お話させてもらうと断って「睡眠薬、安定剤の常用について患者さんが処方せんを持って私の薬局に来ると、きまって常用していてくせにならないか、副作用は大丈夫ですか、と質問されるので『神経がイライラしたり、眠れない、あるいは熟 睡できないと、あなたの身体にストレスがたまり、精神的にも肉体的にも身体を痛めつけることになるので、おクスリを服んでグッスリ眠り、身体を休める方が、あなたの身体に良いのですよ』とアドバイスしてあげる。これが薬剤師としての自分の仕事です」と結ばれたのが老人クラブの皆さんに感銘をあたえたようです。

 

南区老人会講演報告

日 時:11月5日(木)午後1:30
場 所:アミカス
出席者:250名

【南区友愛訪問事業】

 入江副会長の開会の辞にはじまり、平田会長の挨拶の後、生駒副会長の事業報告があった。その後南区薬剤師会未田会長の講演に入った。講演内容は寝たきり、痴呆にならない為死ぬまで現役でありたいなら‥‥

一日 一回 読書
   十回 体操(特に足をあげて歩くと足のむくみの予防になる)
   百回 深呼吸
   千回 手を動かす(千字書く)
  一万回 歩く(約1時間)

又、七色、三十種の食物を食べるというクイズ調で始まり以下スライドを使いながらの内容だった。


講 演 内 容

I.薬を正しく理解していただくために

(1)薬はなぜ効くのか

  ○吸収・分布・代謝・排壮(薬が体内で利用され、排泄される仕組み)
  例)人体図を基に、薬は溶けて、消化管吸収された後、血液に入ってはじめて効くと
    いうことを説明する。

  ○薬の血中濃度
  例)飲んだ薬はどうなるの?…血中潰度のグラフを基に有効血中濃度の維持や服用間
    隔などを説明する。

(2)薬にはどんなものがあるのか

  ○お年寄りに多い代表的な薬(薬効別の薬の種類)

  ○剤型から薬を分けると
  例)解熱剤の坐薬と内服の吸収の違いなどを例に、剤型の違いの意味を説明する。

U.年をとるほど薬の副作用は起こりやすくなります

(1)薬の副作用とは

  ○年代別・薬の副作用出現率

  ○薬の副作用とは
  注)副作用の説明については、無用な不安を煽らないようにご注意下さい。

V.(年をとると)なぜ副作用が起こりやすくなるのでしょうか

(1)多病・多剤

(2)薬の相互作用とは

  ○薬と薬の相互作用(大衆薬を含む)

  ○薬と飲食物などとの相互作用

(3)年齢による体の変化(薬の代謝・排泄機能の衰え)

(4)薬の服用の長期化(慢性病)

(5)飲みまちがい

W.どのような副作用が起きるのでしょうか

(1)高齢者に特に注意が必要な副作用の症状

  ○肝臓の機能低下によって起こりやすい副作用

  ○腎臓の機能低下によって起こりやすい副作用

  ○高齢者に多くみられる薬の飲み合わせによる副作用
  注)副作用の説明については、無用な不安を煽らないようにご注意下さい。
    薬を飲んでいるときは、吐き気、下痢、かゆみ(発疹)などに注意し、体の調子が
    いつもと違うと感じたら、すぐに医師・薬剤師に相談するよう周知して下さい。

X.薬と上手に付き合うために

(1)自分の飲んでいる薬について知っておこう

  ○薬剤師による薬剤情報提供

  ○市町村の配布する「健康手帳」の活用

  ○薬剤師会の配布する「お薬手帳」の普及・活用

  ○ゲット・ジ・アンサーズ(お薬のことをもっと知ろう)運動
   Q1.この薬の名前は?
   Q2.何に効くのか?
   Q3.注意することは?
   Q4.副作用は?
   Q5.他の薬や食物との飲み合わせは?

(2)薬の飲み方についてゐ正しい知識

  ○服用時間(食前、食後、食間)

  ○服用回数、服用量
  例)1.薬を飲み忘れたらどうするか
    2.薬が余ったらどうするか
    3.症状がなくなったら薬は止めてよいか

  ○液剤、点眼剤、坐剤等の正しい使い方

  ○薬を飲む姿勢

  ○説明書や薬袋の用法・指示を必ず読みましょう

  ○飲み間違いや飲み忘れを防ぐためには家族の協力も必要です

  ○薬をうまく飲むための工夫
  例)オブラート、十分な水で飲む、お酒といっしょはやめる。
    服用時点毎の一包化、飲みやすい剤型への変更、服用カレンダーの作製等について
    薬剤師にご相談下さい。

(3)薬の保管上の留意事項

  ○温度、湿度、遮光

  ○薬袋から出してバラバラにしない

  ○服用期限(古い薬は捨てましょう)

(4)医師・薬剤師の指示を守りましょう

  ○一般的な注意事項

  ○他人への譲渡
  注)自分が飲んでいる薬を、症状が同じだからといって、安易に人にあげたり、薬を交
    換してはいけないことを周知して下さい。

(5)「かかりつけ薬局」を持ちましょう

  ○医薬分業
  例)処方せんをもらったら街の保険薬局へ。どこの保険薬局でも受け付けます。

  ○かかりつけ薬局
  例)信頼できる薬局を、行きつけの薬局=かかりつけ薬局としてお決め下さい。
    薬局の細やかなサービスとして、服用時点毎の⊥包化、飲みやすい剤型への変更な
    どがあります。薬剤師にご相談下さい。

  ○薬歴(薬剤服用歴)について

  ○基準薬局について

Y.在宅医療・介護と「かかりつけ薬局」

(1)在宅患者に対する薬局薬剤師の係わり

  ○訪問薬剤管理指導
  例)寝たきりの患者さんには、お宅に伺って薬の管理・保管の仕方等についてアドバイ
    スが受けられます。

(2)平成12年からはじまる介護保険制度でもお役に立ちます。

  ○介護相談、介護用晶のレンタル等

おわりに(まとめ)

(1)薬を併用するときは、医師・薬剤師に必ず相談しましょう。

(2)指示どおりの正しい量を、正しい使い方で、正しい時間に使いましょう。

(3)自分の思い込みなどで、自分勝手な判断は止めましょう。
  薬に関してわからないことや心配なことは、納得するまで医師や薬剤師に相談しましょ
  う。自分勝手は危険のもとです。

(4)信頼できる、あなたにあった薬局(薬剤師)をかかりつけ薬局にお選び下さい。

(5)私たち薬剤師は、保険・医療・福祉の幅広い面で、身近な相談相手となります。
  薬などに関しては、街の薬局、専門家である薬剤師になんでもご相談下さい。

(広報委員:戸田昭洋)

 

博多区女性リーダー研修会

福岡市老人クラブ連合会より市薬へ、健康づくり研修会の講師派遣の依頼があった。東区・博多区・中央区・南区・城南区・早良区・西区の7地区で、区役所や市民センター、ふくふくプラザ、アミカスなどが会場になっている。

10月28日に博多市民センターで、博多区の老人クラブ連合会の「博多区女性リーダー研修会」が行なわれた。女性だけで200名くらい集まった。博多区で177のクラブがあり、女性の会長さんが24名ということだった。

事例報告ということで吉塚校区と東住吉校区の活動報告があったが、吉塚校区では男性186名、女性355名で全部で541名ということだった。

若い会員をお誘いするにはどうすれば良いか、というようなことが問題になっていた。また、東住吉校区では60歳になったら、タオルを配るそうだ。全員が会員になるということでやっておられるが、そのうち活動に参加される方は30%くらいだということだった。

それから「友愛訪問」についても、報告があった。1人暮らしの方などを、月に5〜6回くらい訪問しているそうだ。

続いて、博多区の蔵元良行先生の「医療と薬について」の研修会があった。流暢な話しぶりで時々笑いを交えながら、薬の保管の問題や、食べ合わせの問題など分かり易く講演して、沢山の拍手を戴いていた。薬剤師の職能のアピールという点では、大事な仕事だと思う。薬局委員の中野常務も全講演会場へ足を運ぶということで、大変な事業となっている。

問題は地区により内容の違いがかなりあることで、これは講師が違うわけだから致し方のない面もあるが、中野常務としてはある程度の統一を計りたい考えだ。今後の課題だろう。

<リレー・書いていい友!> 子どもが与えてくれた出会い 東支部 和白部会 しずか薬局 永田静香

日常に追われ、気がついてみると、和白で開局して8年が過ぎてしまいました。

我家の双子の息子たちもいろいろな施設の方々にお世話になりもうすぐ3歳になります。未熟児(1,915g)で生まれた第二子は、こども病院NICUに運ばれました。ここでは、新生児科の先生や看護婦さん、同じNICUに入院している子どものお母さん達に随分と励まされ精神的にもささえられました。

その後、心身障害センターにも機能訓練で通うようになり、私には初めての体験でしたので、興味津々でした。

訓練の先生にも熱心にリハビリの指導をしていただき、それを毎日、家庭で根気強く続けました。ここでも感謝、感謝です。

現在は、療育(治療的教育)施設の学園にお友だちと仲良く通園しています。学園に通うようになり小さな集団と係るようになることで、足に装具をつけて歩行ができるようになりました。子どもを通じて、福岡市の障害福祉施設を体験、利用できる喜びを感じています。

そのなかで、障害児をもつ親の気持ちが、私にもよくわかるようになりました。障害児をもつお母さんたちが、どうして自分の子どもだけがこんなことになるのかと言って悩み、家にこもりがちになると聞きます。それに、双子の第一子つまり長男の存在が、障害児にとっては、とっても良いお手本になってくれました。健常児と障害を同時に育てるのは、子ども同士にとっても良い刺激になるようです。

また、主に福岡市に住んでいる人の双子サークル『ツイン・エンジェル』では、ツインの特性や、病気のこと、発達面でのことがよく議論され、勉強会もやっています。保健婦さんたちにもよく知られているみたいです。現在は160組のツインが参加して、情報交換や、リサイクル活動、会合をやっています。

子どもたちのおかげで、いろいろな人たちとの出会いを与えていただきました。

小さなことでもいいから、薬局に来てくださる患者さん、お客様に役に立つ情報を提供できればと思っています。

 

次回は早良区の清水達三先生(たつみ薬局)です。

<会員の広場> 『日本民族は麻薬を必要としない』 早良支部 原南部会 温和堂薬局 福岡英樹

シルクロードの終着点として、大陸から日本にはあらゆる文化が流入しました。その中で日本人は、ただ二つ『在官』と『麻薬』は輸入しなかったと言われています。

何故シルクロードから「麻薬」を輸入しなかったのでしょうか。勿論この場合の「麻薬」とは、今の医療現場で使われる「モルヒネ」のような鎮痛目的だけでなく、幻想の世界、快楽の世界へ導く為のものという意味合いの方が強く含まれます。

ベストセラーになりその後も色々と物議をかもした『脳内革命』で、「脳内モルヒネ」という言葉が流行しました。

「脳内モルヒネ」とはどういうものなのでしょうか。麻薬の作用について次のような仮設が立てられました。『人間に対して麻薬が効果を発揮するのは、人間の脳内には自ら作り出している向精神作用物質があり、麻薬はその向精神作用物質に類似の化学構造を持っている』

そしてこの事が証明され、発見された「脳内モルヒネ」即ち「脳内麻薬物質」は次の3つのグループに分類されています。

 「エンケフアリン」
 「エンドルフィン」
 「ダイノルフィン」

コカインやマリファナ等は、脳が自ら作り出していたこの快楽物質のダミーにすぎなかったという事なのです。

この「脳内麻薬物質」を日本人は多く出す能力があるのだそうです。『日本人は自らの脳内で、麻薬と殆ど同じ成分で、しかもコカイン等よりはるかに強力な薬理作用を持つ物質を、欧米人の数倍の量を作り出す能力を持っている』というデータが発表されているそうです。

日本人は、他の民族より「脳内麻薬物質」をより多く出す能力を持っていた為に、シルクロードから「麻薬」を輸入する必要がなかったということなのではないでしょうか。

「脳内革命」の中で著者が言わんとしているのは、「脳内モルヒネが増えれば集中力が増し、プラス思考になる」という事だと思います。ここで「集中力」という事をちょっと考えてみたいと思います。

「火事場の馬鹿力」という事があります。土壇場に追い込まれた時に一気にとんでもない力を発揮する状態です。気持ちをどんどん高揚させて一気に力を出す、という事もあります。どちらも「集中力」ですが、この「集中力」には持続性がありません。この時に分泌されているホルモンは「アドレナリン」です。

他にも集中している状態というのがないでしょうか。例えば、趣味など自分が好きな事に没頭している時。そういう時は回りの声が聞こえないほど集中しています。

そしてそういう時は非常にリラックス状態にあるはずです。又、「ひらめく」という事があります。どういう時に多いかと言うと、お風呂の中とかトイレの中とか意外とボーっとしている時です。やはりリラックス状態の時なのです。

こういうリラックス状態の時の脳波は「アルファ波」が多く支配しています。先のアドレナリン分泌時の脳波は「ベータ波」支配であり、その時は興奮緊張状態なのです。そしてアルファ波状態、リラックス状態の時に分泌されるのが「ドーパミン」なのだそうです。

では「ドーパミン」と「脳内麻薬物質」とにはどのような関係があるのでしょうか。

A−10神経という快楽神経と呼ばれる神経があります。このA−10神経を刺激すると多幸感が得られます。そしてこのA−10神経の伝達物質が「ドーパミン」なのだそうです。

しかしA−10神経を刺激し続ける状態即ち快楽状態が続けば、実生活に於ては支障が生じます。そこでフィードバック機構が働きます。抑制因子の「ギャバ」が分泌され、「ドーパミン」の分泌が抑制されるのです。

「ドーパミン」と「脳内麻薬物質」の関係は、エンドルフィンのような「脳内麻薬物質」が、抑制物質の「ギャバ」の働きを抑制し、その結果「ドーパミン」の分泌を促して快楽を感じさせているのです。

このA−10神経(快楽神経)の中で大脳の前頭葉連合野を走るものだけは「脳内麻薬物質」で「ギャバ」が完全に抑制されているという事が発見されたのです。この大脳の前頭葉連合野は精神活動、殊に創造力をつかさどる部分です。

人間は創造力をつかさどる部分を抑制する「ギャバ」を「脳内麻薬物質」で抑制し、その結果「ドーパミン」の分泌が促される事により、果てしない快楽と創造力を得ていたのです。

そして日本人はその「脳内麻薬物質」を作り出す能力がずば抜けて高い民族なのです。「ドーパミン」の分泌を促し「アルファ波」の状態のリラックスした集中力を作り出す能力の高い民族なのです。リラックスした集中力の中から生まれる世界。その極みが「無の境地」と言われるものだと思います。

日本独自の文化と言われるものがあります。武士道、禅、華道、茶道、これ等に共通するものは「静寂」です。そして静けさの中に威厳があります。リラックスした集中力、「アルファ波」の世界なのです。

芸術家が「麻薬」に手を伸ばしやすいと言います。芸術家とは本来、「脳内麻薬物質」を分泌する能力がより高い人達だと思います。それが「麻薬」に手を出してしまうのは、「脳内麻薬物質」を分泌する能力が低下した為に創造力が衰えてしまうのをカバーしようとする焦りからではないのでしょうか。

日本民族はシルクロードから「麻薬」を輸入しなくても、「脳内麻薬物質」をより多く分泌させ、その結果「無の境地」の中で創造力を無限に広げていく文化を持っていたのです。程度の差こそあれ人類全てが持てる文化なのです。

「脳内麻薬物質」の偽物である「麻薬」で脳内麻薬物質のレセプターを鈍らせてはならないのです。人類は「麻薬」に頼る必要は何処にもないのです。

《参考資料》
「脳内快楽物質と人間」 別冊宝島173 唐沢俊一 宝島社
「集中力を高めるアルファ脳波術」 志賀一雅 ごま書房

<特集・「ダメ。ゼッタイ。」薬物乱用防止活動3>

薬物乱用防止「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ

今回から各論にはいります。まずはマリファナ・大麻からですよ。ハワイに行かれた方の中には、路上でマリファナいりませんか?と声をかけられた方も多いと思います。実際に手を出せばそれこそハワイ警察に捕まえられますが、心の底で、やってみようかなという衝動にかられた方も多いのではないでしょうか。

でも今回の内容を読んでいただければ、THCの薬禍にみまわれなかった幸せにほっとされることと思います。何も知らずに、一度でもTHCが体に入れば、後々まで災厄をかかえこんでしまう恐ろしさをよく知ってほしいと思います。

先ずはQ&Aであなたのマリファナ・大麻への意識度を確認して、知識を深めていって下さい。

(T.S.)

Q:マリファナの乱用にはどんな刑罰があると思いますか?

・持っているだけで死刑になる国もある
・吸っているところを見つかったら警察に注意される
・友達に売った時にだけ法的に罰せられる

Q:マリファナを乱用し続けるとからだを壊してしまいます。どんな症状になるでしょうか?

・男女とも赤ちゃんができなくなってしまう
・免疫力が高まり、いろいろな病気にかかりにくくなる
・頭がおかしくなって、知的活動ができなくなる

Q:マリファナはあなたをどんな人間に変えるでしょう?

・温厚でやさしい人間
・落ち着きがなく、急に凶暴になる人間
・いつもびくびくして物事におびえている人間

Q:大麻の乱用は一回だけでも恐ろしい結果になることが。それはどんなこと?

・心臓がどきどきして息ができなくなる
・なにもならない
・感覚がおかしくなって、みんなが自分をいじめる、と思い込んでしまう

Q:大麻精神病と呼ばれる症状があります。それはどんなものでしょう?

・やる気がでてきて、すっきりしてくる症状
・幻覚や妄想が現れておかしな行動をとったり、急に暴れたりする症状
・急に勉強ができるようになる症状

Q:大麻の乱用・所持などを固く禁じている法律はどれでしょう?

・あへん法
・覚せい剤取締法
・大麻取締法

Q:友達がいっしょにマリファナを吸おうと言ったらどうしますか?

・乱用になるから必ず止める
・自分は吸わないが、人のことなので放っておく
・ただなら問題はないので吸ってみる

Q:マリファナを吸うと私たちはどんな人間になるでしょう?

・穏やかな人格になって友だちが増える
・頭がよくなって勉強が進む
・物事にまじめに取り組めなくなる

Q:マリファナはからだにどんな影響を与えるでしょう?

・食欲を増して健康にする
・子供ができにくいからだになる
・免疫が落ちて、病気がちになる

Q:マリファナは生活にどんな変化を与えるでしょう?

・早起きができて規則正しい生活が送れるようになる
・直感が冴えて、未来のことがわかるようになる
・人の考えと自分の考えの区別がつかなくなって混乱する

 

薬物別解説/大麻

大麻とはクワ科の一年草で中央アジア原産の植物です。古代から繊維用として栽培されてきました。この植物にはTHCという成分が含まれており、葉などをあぶってその煙を吸うと酪訂感、陶酔感、幻覚作用などがもたらされます。現在では世界のほとんどで麻薬として規制され、所持しているだけでも死刑や無期懲役となる場合もあるほどです。

大麻を乱用すると気管支や喉を痛めるほか、免疫力の低下や白血球の減少などの深刻な症状も報告されています。また「大麻精神病」と呼ばれる独特の妄想や異常行動、思考力低下などを引き起こし普通の社会生活を送れなくなるだけではなく犯罪の原因となる場合もあります。

また、乱用を止めてもフラッシュバックという後遺症が長期にわたって残るため軽い気持ちで始めたつもりが一生の問題となってしまうのです。社会問題の元凶ともなる大麻について、正確な知識を身に付けてゆきましょう。

大麻の別名

通称
スティック(stick)、 アカプルコ・ゴールド(Acapulco Gold、メキシコ南西部の観光地、アカプルコ(正式にはAcapulco de Juarez)に因んだ名前。メキシコ産の高純度大麻のこと)、 アッシス(ashes)、 バング(Bhang)、 ボマー(Bomer ボマーには爆撃機とか爆破狂などの意味がありますが、大麻に火を付けてハイな気分にすっ飛ぶところからふざけて付けられた名前)

ブー(Boo ブーイングなどのブーです。悪ふざけで付いた名前)、 プロッコリ(broccoli)、 プッダ・スティックス(Buddha sticks)、 ブッシュ(bush)、 バター・フラワー(butter flower)、 コロンボ(Colombo)、 コロンビアン(Colombian)、 コロンビアン・レッド(Colombian Red これら3つは何れも産地から)、 ドゥプ(Dope)、 ドライハイ(dry high)

ファニー・スタッフ(Funny stuff スタッフは「物」(ブツ)面白い品物と言った意味)、 ゲイジ(gage 質草のこと)、 ゲインズヴィル・グリーン(Gainsville Green)、 ジェンゴウ(gengou)、 ギッグル・スモーク(Giggless Smoke 大麻は吸煙すると自然にニタニタ(笑い)したくなるという。そんな効果からきた名前)

ゴールド(gold)、 ゴールド・コロンビアン(gold Colombian)、 グッド・バット(good but バットとは「吸い殻」であります。大麻の吸い殻は「ロウチ」(roachr つまり「ゴキブリ」とも言われます)、 グラース(grass)、 グリーフォ(griefo)、 グリッフォ(griffo)

ハッシュ(hash 大麻樹脂のことです)、 ハワイアン(Hawaian ハワイ産。中でも一番有名なものは「マウイ・ワウイ」(Mauii Wauii)、 ヘイ(hay 乾草)、 ヘンプ(hemp)、 ハーブ(herb 大麻喫煙者以外でも大麻を意味する言葉として使います)

フック(hoock ホック)、 インディアン・ヘイ(Indian hay)、 ジェイ(J Mary Jane から Jane となり、遂にJ)、 ジャイブ(jive ジャズ屋が言い始めた言葉。ジャズを指したが、後に転義して大麻の意)、 ジョイント(joint 手巻きの大麻タバコのこと)、 ワニ一夕・ウイード(Juanita weed Mary Jane と同様「音」から女性の名前に掛けてできたスラング)

カイフ(kaif)、 カウイ(kaui)、 キフ、ロコウイード(locoweedもとはlocal weed、つまり国内産大麻の意とロコ草(家畜が食べると病気になるマメ科の植物)《別名クレージー・ウイード》 とがひとつになった呼び名)、 ラブウイード(love weed)、 マッハ(又はマーク)(mach)、 マリファナ(又はマリグアナ)(mariguana)(通常はmarijuana又はmarihuanaと綴ります)

メアリー(Mary)、 メアリー・ジェイン(Mary Jane)、 メアリー・ワーナー(Mary Werner 音読すればすぐ判りますように、マリファナを2つに割って、女性の「性」「名」に掛けたものです)、 マウイ(Mauii)、 メックス(Mex メキシコ産大麻)、 メキシカン(Mexican)、 メッツ(mezz)、 モノ\スキー(mohasky)、 モウタ(mota)、 ムー(mu)、 マッグル(muggle)、 ミュータ(mutah)、 パナマ・レッド(panama Red)、 ビッド(pid)

ポット(pot日本の乱用者の間でも最も一般的な呼称の一つ)、 レッド・リーファー(red reefer)、 ローチ(roach)、 ロープ(rope)、 サティーヴァ(sativa 大麻の学名であるCannabis Sativa Linnae の sativa です)、 スキニー(skinny スキニーとはガリガリにやせていることです)、 スモーク(smoke)、 スノップ(snop)、 スプリム(splim)、 スティック(sticks)、 ステインクウイード(stink weed stink は「酒臭い」の俗語でしたが、転じてグデングデンの酔っ払いを指し、更にニオイから、ステインコ・ウイード(大麻)へと意味が広がってゆきました)

ストロー(straw)、 シンセミーリャ(sinse milla スペイン語のsin「無」と「種子」を意味するmillaとの合成語で、タネは普通吸煙したとき弾けて危険なので好まれません。そこでこうした種なし大麻が珍重されることになります。なお有効成分も非常に濃厚に含んでいる場合が多く、従って密売価格も高い)

スプリッフ(spliff)、 スタッフ(stuff ブツといった意味で、大麻以外の物にも使います)、 スウィート・ルーシー(sweet Lucy)、 スウィート・ランチ(sweet lunchs)、 ティー(tea 形態がお茶に似ているから)、 テキサス・ティー(Texas tea)、 タイ・スティックス(Thai sticks タイ国産のブッダ・スチックです)、 ツイスト(twist「手巻きの大麻タバコ」を言います。先端部分から大麻の葉がこぼれないように、ねじって(つまりツイスト)おくことから、この名前が付きました)

ヴァイパーズ・ウイード(viper's weed ヴァイパーとは「悪人」で、そんな連中が好む「草」で、ヴァイパーズ・ウイードです)、 ウイード(weed)、 ホウイート(wheat)、 ヤーバ(yerba)、 ワック(whack)(大麻をPCPに浸した物をいう)、 シャーマン(sherman)(タバコをPCPに浸したもの)。

大麻の原料

次に示す理由から、今日のマリファナは、10〜20年前のマリファナに比較して、一段と危険性を増したものとなっています。第一は、過去、マリファナに関して実施された研究が、この物質は恐らく無害であり、アルコールやタバコに比べても健康に与える危害が少ないであろう、といった印象を人々に与えてしまったこと。

第二に一口にマリファナと言っても、10年前のそれに比べて、今日のマリファナは極めて強力なものになっていることです。10年目のマリファナは僅か1%かそれ以下のTHC(原注:delta9tetorahydrocannabinol、デルタ・ナイン・テトラヒドロカンナピノール)しか含まれていなかったのですが、現在のマリファナでは何と4〜7%又はそれ以上ものTHCが入っているのです。

マリファナには1,500を上回る物質が含まれていると言われています。この内500以上の物質は既に特定されていますが、大麻以外には、自然界に何処にも存在しないことが判明している物質であるTHCこそ、精神作用に重大な影響を与える元凶であると考えられているのです。

THCは体内の脂肪組織や月齢田胞の中に一ケ月もの間止まることがあります。従って、ある人が仮に過に一本の割合で大麻タバコを吸ったとしますと、それだけでその人は最早常時THCに曝され続けることになる計算です。

また、(大麻タバコの煙を)胸の奥まで吸い込んだりしますと肺に障害が発生することも知られています。一週間に5本の大麻タバコを吸うことは、一日16本の普通タバコを吸うのに等しいとも言われています。大麻のタールはタバコのそれより50%も多く含まれていますので、副鼻腔炎(sinusitis)、気管支炎(bronchitis)、肺気腫(emphysema)などの原因となります。

大麻の身体的影響

大麻が身体に及ぼす影響は、急性効果と慢性効果にわけられる。

大麻を吸って現れる急性効果のうち、身体に及ぼす作用はまちまちであるが、心拍数の増加、結膜の充血、食欲の克進などは共通して見られる症状である。慢性の身体障害としては、煙の刺激による慢性の喉頭炎・気管支炎、精子の減少、月経異常のほか、白血球減少に伴う免疫力の低下などが報告されている。

A.大麻の急性効果

・心拍数の増加、結膜の充血、食欲の克進、平衡感覚の障害、口渇、頻尿、悪心、嘔吐

B.大麻の慢性効果

・喉頭炎、慢性気管支炎
・男性ではテストステロンの分泌低下、精子数の減少
・女性ではプロラクチンの分泌低下、月経異常
・狭心症
・白血球減少、免疫力の低下

大麻取締法違反

平成7年における大麻取締法違反の検挙者数は1,555人で、過去最高であった前年の2,103人に比べ548人(26.1%)と大幅に減少し、近年の増加傾向に変化がみられた。押収量は乾燥大麻が208.1kgで前年の290.1kgに比べ82.0kg(28.3%)減少したが、大麻樹脂は130.7kgで前年の97.0kgに比べ33.7kg(34.7%)の大幅な増加となり、過去最高の押収量を2年連続して更新した。

わが国で不正取引されている大麻の大部分は、外国から密輸入されたものであるが、国内の野生大麻を採種したり、不正に栽培する事犯も発生している。

平成7年における違反態様別の検挙者は密輸入が104人で前年に比べ27人(20.6%)減少し、全検挙者に対する比率は6.7%、所持は1,154人で前年に比べ417人(26.5%)減少し、同比率が74.2%、栽培は16人で前年に比べ5人(23.8%)減少し、同比率が1.0%であった。

大麻は通常タバコのように吸煙して使用されるが、使用方法が簡単なことや外国では最も乱用されている薬物であること、安易かつ安価に入手できることなどから、海外旅行者の増加や享楽的な社会風潮とともに10代、20代の若者を中心に乱用されている。

また、近年、暴力団が新たな資金源として大麻の密売に介入してきているほか、不法滞在しているイラン人が日本人に大麻を密売する傾向にあり、乱用者の増加が今後も懸念される薬物である。

年齢別検挙状況

あへん法違反では、50歳以上の検挙者が100人で全体の58.1%で前年に比べ24人、2.2ポイント減少した。違反の検挙者は50歳以上の検挙者が多いが、これは、50歳以上の者によるケシの花の観賞を目的としたけしの不正栽培が多いためである。

大麻取締法違反では、20歳代の検挙者が最も多く866人で全体の55.7%を占めており、全検挙者に対する比率は前年とほぼ同じであった。また、未成年者の検挙者は189人で、12.2%を占めている。10代、20代の検挙者は1,055人(67.9%)であり、前年に比べ455人、3.98ポイント減少しているが、検挙者全体に占める比率は依然として高い。

大麻取締法違反は、全検挙者1,555人に対し、外国人の検挙者は、243人で、全検挙者に占める比率は、15.6%で前年に比べ0.1ポイント減少した。

国籍別検挙状況

麻薬事犯の特徴として、近年各薬物ごとに特定の国籍が多数を占める傾向にあったが、平成7年はいずれもイラン人の検挙者が上位を占めており、あへん法違反は46人(82.1%)、大麻取締法違反は82人(33.7%)でいずれも外国人検挙者の中で最も多く、麻薬及び向精神薬取締法違反は29人(18.5%)で2番目に多い。

イラン人が増加しているのは、イラン人による密売、所持事件が多数検挙されているためである。

職業別検挙状況

大麻取締法違反についても麻薬及び向精神薬取締法違反、あへん法違反と同様、無職が511人(32.9%)で最も多く、次いでその他が378人(24.3%)、土木建築業関係者が134人(8.6%)の順となっている。

大麻取締法違反の検挙者は、年齢別検挙者状況に示しているとおり10代、20代の若者が多いが、職業別では大学生が34人(前年76人)、高校生33人(前年69人)、各種学校生26人(前年43人)、中学生3人(前年8人)でいずれも大幅に減少している。学生・生徒の合計数は96人で検挙者全体に占める割合は、6.2%で前年に比べ100人、3.1ポイント減少している。

大麻取締法(概略)

第一章 総則
第一条
この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。

第三条
大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。
2.この法律の規定により大麻を所持することができる者は、大麻をその所持する目的以外の目的に使用してはならない。

第四条
何人も次に掲げる行為をしてはならない。
1.大麻を輸入し、又は輸出すること(大麻研究者が、厚生大臣の許可を受けて、大麻を輸入し、又は輸出する場合を除く)。
2.大麻から製造された医薬品を施用し、又は施用のため交付すること。
3.大麻から製造された医薬品の施用を受けること。

<他紙より>

【学薬のページ】福岡市学校薬剤師会 専務理事 木原三千代

第6回学校薬剤師会理事会

日 時 平成10年10月2日
場 所 市薬会館 第1会議室
議 題

(1)学校保健関係功労者表彰の推薦について

 文部大臣表彰     細井徹一先生
 公衆衛生事業功労者  藤野嘉道先生(県知事表彰)
            内田文子先生(理事長表彰)
 福岡県教育文化表彰  山口博先生
 福岡市教育委員会表彰 有田俊雄先生
            椛島和子先生
 福岡市学校保健功労者 井原俊一先生
            吉田斌先生
            中野勝郎先生

 平成10年度は以上の先生方が推薦されました。

(2)「福岡市薬剤師会長表彰」の審査について
 
 医師会からお預かりしてきた図画・ポスターを、理事者の中で絵心をお持ちの女賀副会長と木村監事が中心となって審査が続けられ、それぞれ6点の作品が選ばれ、福岡市学校保健大会で表彰されることになった。

(3)九州山口薬学大会について

 

第7回学校薬剤師会理事会

日 時 平成10年11月4日
場 所 福岡市薬剤師会館 第2会議室
議 題

(1)福岡市薬剤師会長表彰の賞状ならびに賞品について

 金銀銅メダルと図書券とする

(2)第2回薬剤師会・学校保健研究大会について

 日 時 平成11年2月6日(土)午後3時
 場 所 市薬講堂
 特別講演は歯科医師会に、そして養護教諭部会にも、研究発表をお願いすることを決定した。

(3)福岡市学校保健大会(12/7)について樋口理事より講演内容について説明があった。

 

子ども達の素敵な笑顔が・・・!初めての福岡市薬剤師会長表彰・平成10年度福岡市学校保健大会報告

日 時 平成10年12月7日
場 所 「都久志会館」

 福岡市学校保健会・福岡市教育委員会が主催する学校保健大会が上記のように開催された。今大会では例年になく嬉しいことが3つあった。

(1)学校保健功労者として、3人もの学校薬剤師の先生方が表彰を受けられたこと(いつもは1、2名の先生方のことが多い)。

(2)平成4年以来、6年ぶりに学校薬剤師会に研究発表・活動報告の指名があり、樋口理事により「プール授業とプール環境について」を講演されたこと。

(3)「喫煙・飲酒・薬物等乱用防止に関する図画ポスター」について、優秀な作品に対し、福岡市薬剤師会長表彰が創設されたことである。

【福岡市学校保健功労者表彰】
  井原 俊一 先生(東区)
  中野 勝郎 先生(西区)
  吉田  斌 先生(西区)

 福岡市学校保健会長(福岡市医師会・竹嶋会長)より、以上の先生方に表彰状が授与された。

次いで樋口先生の講演は、学校薬剤師会員が参加してアンケート調査した結果にもとづき、スライドと講演要旨により判り易く発表された。月曜日の午後ということで、参加できない学校薬剤師の先生方が多かったため、平成11年2月6日(土)に開催予定の“第2回学校薬剤師・学校保健研究大会”において、再度講演していただくことになっている。

今回、創設された福岡市薬剤師会長表彰は、表彰状の他に副賞としてメダルと図書券が添えられた。医師会長賞、学校歯科医会長賞に続いて、薬剤師会長賞が司会者から案内され、初めて藤原会長の手から、中学校の部・最優秀賞の生徒さんに表彰状が授与された。

そして、受賞式の最後に、受賞者代表から謝辞が述べられるが、昨年までは学校保健会副会長席に座したままの薬剤師会長であったが、これも教育長、医師会長、学校歯科医会長と同列に並んで謝辞を受けた。

学校保健大会に薬剤師会長表彰を・‥と言い続けて2年、ようやく実現したが、これには医師会と保健体育課の多大なご支援とご協力があったからである。

今大会で、一ばん心に残った言葉は、学校教育部の陣川部長がごあいさつの中でおっしゃった「表彰状を受けるときの子ども達の笑顔が、とても素敵でした」である。

 

【女子薬のコーナー】飛鳥のコーヒー山本ハル子

飛鳥に乗ろうと思い立ったのは、「燦クルーズ 紅葉の日本一周」と云う新聞広告のお陰であった。燃えるような紅葉が見たいと云う願望があったからで、先年京都で見た紅葉よりも更に見事だと云う北国の紅葉に憧れたからである。夫は海外旅行の移動の際のトランク作りに疲れ、船旅はホテルが一緒に旅行しているようなものだし、目下熱中している写真の撮影もあって一も二も無く賛成であった。

それが何と台風と一緒に船旅することとなり又、今年の異常気象で紅葉が遅れて眞紅の眺めに会えず、殆ど曇天で慕い写真が撮れない破目になったがそれ程がっかりもしなか ったのは、飛鳥の船旅の楽しさ、快適さのせいであった。

450人余の乗客の大部分は浮世の仕事を終えて、御苦労様の楽しみを求めている年配で、おだやかなお仲間であった。台風と道連れだったから最初の2、3日は床が波打つ感覚に戸惑ったけれど、それに身体が馴れてしまうと船内は遊びに事欠かなかった。

お酒が飲めない体質であること、社交ダンスをマスターしておかなかった事は千載の悔いであったが、デッキゲーム(輪投げなど)、カルチャー教室(エアロビクスなど)、ショー、シネマ(寅さんも)、カジノ(お金は使わない)、手品(千円札が一万円になる?)、コンサート、講演会、とにかくこの世の暮らしの楽しみや設備が殆ど有る。

その他にも、港に着くとオプショナルツアーもあるので(清水港 仙台大船渡 釧路 青森 佐渡 富山)ゆっくり読むつもりで持参した本は開くひまも無かった。又女性にとって楽しいことは船長招待パーティー、お別れパーティーでおめかしをして、一寸気取れる機会もあり、後で写真をみて笑いがこみあげてきた。

今一つの楽しみは食事であった。種類が豊富でその上美味しく、食べ過ぎてはいけないとセーブしたつももくあみ りが、ダイエットしたのが元の木阿弥になってしまった。タイタニックと同じメニューの晩餐会もあり、たらばがにも飽きる程、キャビア、フォアグラも出て、毎度お給仕付きの豪華食卓は主婦たる者の夢である。部屋の飲物、10デッキビスタラウンジのモーニングコーヒー、エレガントティーも無料で、大洋を眺めながらのコーヒーの味は格別である。

乗組員の人達は外国人が多かったが訓練が行届いていで快く感心した。思い出すたび浮世離れた楽しい10日間であった。

高山から日本海南下の船中の一日、茫漠たる大海をデッキから眺めていると、過ぎた日の記憶が次々と建って来る。そして又未来への思いも・・・学校を卒業して半世紀以上、その間の日本の移り変り、昭和初期の不況時代、やがて軍国主義へ、そして太平洋戦争、敗戦瓦礫日本、朝鮮戦争から経済復興、金持国民、バブル崩壊、又不景気到来。

薬剤師の職務も変化した。薬信仰から今や環境ホルモン被害に到るまで、薬の有効さ、怖さを一番識っているのは、医、薬関係者である。最近女性薬剤師の重要さも認められて来たが同時に甘い勤務を考えることはできなくなった。

女性は家事、育児とは運命的に離れられないので、環境ホルモンへの関心は非常に強い。今後はその方面へも研究者として参加してほしい。現在老人介護の問題が大きく叫ばれているが、女性の働き易い環境整備も未だ充分ではない。志ある人は政治方面にも進出して頂きたいと切に望む。

海を眺めて独り気炎をあげているうち何時の間にか博多湾へ帰り着いた。

何時かまたお会いしましょう。飛鳥!

 

第2回福岡県女子薬研修会に参加

平成10年10月18日。福岡市介護実習普及センターで行われた、第2回福岡県女子薬研修会に参加した。

会には全然関係ないのだが、エレベーターのボタンを押すと朗らかな男性の“まもなく来ます”の声。あまりの素敵な声音に思わず惚れてしまった。しかし、幸せな気持ちでエレベーターに乗り込むと違う男性の声。んもう!さっきの人は何処に行ってしまったの?と身もだえしつつ目的階にたどり着いた。

後で知ったことだが、高齢になると、高音が聞こえにくいとのこと。その為に、低音の男性の声にしてあるようだが、大半のエレベーターが女性の声の案内放送が流れる中で、ここ“ふくふくプラザ”で聞く男性の素敵な声には新鮮なときめきを感じた。ことに女性客の多いデパート等ではこれから男性の声のエレベーター内の放送があれば、顧客倍増は必至である。

とそんなことは良いのだが、第2回福岡県女子薬研修会に参加する為にあたふたとやって来た会場には既に80%程の人が着席していた。まずは木村眼科の木村一賢先生の緑内障と白内障の講演をお聞きし、白内障手術の生々しいビデオも見せていただいた。

その後福祉用具展示場で介護用品の品々を見学した。そこで感じたのだが、ベッドのマット等裾瘡防止の為だろうが水入りあり、エアいりありでどれもボコボコ、ピチヤピチヤ言っている。寝たきりになれば文句を言う気力も失せるのかもしれないが、もうすこし静かな物が作れないものだろうかと感じた。

この展示場には寝たきりの人や足腰が弱った人の為の展示には事欠かないが、そこまでいかなくても腰痛に悩んだり、頸痛に悩む人たちの為に、サポーターの展示があればいいのにと切に思った。完全に寝たきりになる人でなく、サポーターさえあれば日常生活が円滑にいく人は多い。

私達薬剤師の勉強不足であることは否めないが、そういう介護用晶の販売場所を完全に把握していない時に、こういう支援施設でそういう情報が得られればいいのにと思うのは私だけだろうか?その後抑制具をつけて、老人の状態を体験した。

薬局でお年寄りからお話を伺う中で、例えばバスの案内表示の見にくさ等をうかがって、大体の状態は把握していたので、さほどの驚きはなかったが、自分の行動に、「よっこらしょ」とついかけ声を掛けてしまう自分に驚いてしまった。

体験したのは銀行の用紙に必要事項を書き込む事だったが、罫線が見にくく苦労した。薬局で細かい用紙に書いて頂くというのは余りないと思うが、今後投薬指導の折にその辺の所も聞いてみたいと思った。

広報の仕事の一環として伺った催しではあったが、それ以上の収穫が得られたと思っている。

(T.S.)

[広報]

会議報告

【理事会】

日 時
平成10年10月14日(水)

議 事

1.会長挨拶

篠崎監事、光安副会長が県知事薬事功労賞を受賞されると報告。
薬草観察会は少々疲れたものの有意義なものだった。
先日、ケアマネジャーの試験があった。
受験された方々へのねぎらい。
議員懇談会には、常務理事と支部長も出席。行政への陳情について協議。詳細は作製中。内容は“かかりつけ薬局”について。
札幌に於いて行われた日薬代議員会では、地域住民に見えるものをという意見あり。佐谷会長からは、モニタリング試験センターの件についての話があった。
門司、戸畑薬剤師会が社団法人になることで、北九州全域が社団法人化。
今後北九州5区全部の市民病院が院外処方に踏み切る。

2.委員会報告

3.その他の報告

4.協議事項

(1)医薬分業の原点について

 何処でも受け付けていますのポスターを貼らない薬局がある。会長より一言。この協議事項を出したのは、今まではマンツーマン薬局で現在に至っている。ここに問題はないか?経験豊富な人と、未熟な(若い)人について。未熟な人への教育も必要ではないか?福岡市薬剤師会の方針をその為にも打ち出す必要があるのではないか?薬剤師一人一人の医薬分業への思いは違うのではないか?と考え、この意見をまとめたいと、この協議事項を出した。

 ・医薬分業はかなり拡がっている。

 ・病院内というのはある意味ではマンツーマンかも。
  一般の調剤薬局にあっては、処方箋は何処からでも受けてもらう。
  何でも話せる薬局になって欲しい。

 ・薬価差をお経のように唱えるのを何とかしなければならない。
  分業は健保の二重取りではないかと言う意識が根強いのは否めない。

 ・患者の為の調剤を目指さなければならない。
  初めは厚生省指導での健保資金の縮小ではあるものの、その中で薬剤師は別な意味で
  生かされた。そこの所を我々は生かして行く必要がある。
  患者の知りたい情報は副作用のことであるようだ。
  また、分業と共に試験センターの必要性も考慮する余地あり。
  そうでなければ徒に予算を使っていると顰蹙を買いかねない。
  結果を会員に伝えていく必要がある。医療センターの相互作用の情報を会員にもっと
  知ってもらい、活用してもらう必要がある。

(2)その他

 ◇処方検討会の製本化について
  ○有料にするか無料にするか?会員は無料配布(1冊ずつ)他は有料。
   値段、印刷数については光安副会長に一任。
  ○タイトルについては再考の余地あり。情報委員会で検討。
 ◇急患センター出動の薬剤師の年齢制限について。
  ○契約書を書かせるべきか?

(T.S.)

日 時
平成10年11月18日(水)

議 事

1.会長挨拶

九州山口薬学大会に出席した先生方、お疲れ様でした。後で、その報告をして頂きたいと思います。
現在の執行部がスタートして一年近く経ちます。年が明けたら、来年度の予算計画の作業が待ってます。1月にはおおよそのものを作りたいと考えています。厳しい予算になりそうです。

日本医師会最高優功賞を授賞された元福岡市医師会会長大熊隆人先生のお祝いの会に行ってきました。平成4年にスタートした医師会の在宅介護支援事業の全国にない組織作りの実績を評価されての授賞です。

当時、会長職に就かれたばかりの大熊隆人元会長は「在宅介護の質を高めるには医療の支援が不可欠である」との強い理念に立たれるとともに、将来、かかりつけ医の在宅医療・在宅介護への関わりが増大してくることを洞察されて、「在宅ケア・ホットライン事業」への医療面での支援システムとなる組織体制づくりを決断され、市歯科医師会、薬剤師会にも支援を仰ぎ、いわゆる「福岡市医師会方式在宅医療体制」を構築なさいました。

そこで思ったのですが、福岡市薬剤師会の行っているモデル事業も今年で3回目です。この実績を評価して頂けないか、日本薬剤師会に申請してみようと思い、どんな手続きが必要なのか、今調べているところです。

2.報告事項

3.協議事項

(1)医薬分業における「20の否定的な意見」を論破するには!
  ・この資料を研修会等で会員に配布して患者のための医薬分業とは何かを
   薬剤師一人一人で考えて頂きたい。

(2)委員会合同懇親会について

(3)その他 

(K.M.)

【支部長会】

日 時
平成10年10月27日(火)

議 事

1.会長挨拶

市長への陳情について、大きく2つ
(1)市立病院処方箋発行問題
(2)学薬の報酬値上げの問題
これを契機に、処方箋発行について市長にアピール。
北九州との差も示し、現の薬剤師会に行政があまり関心のないことが反映されている状況を話して、目を向けさせたい。

2.報告事項

3.協議事項

(1)医薬分業の原点について

 2000年がターニングポイントと考える。
 広域病院が処方箋を発行して行ってこそ、副作用情報が生きて来る。  現在は行政も知識が足りない状況、今のうちに薬剤師会としての方向を位置付けたい。

(2)その他

・FAX分業について
・市薬薬局の経営について(開局時間延長など)

(T.S.)

日 時
平成10年11月6日(金)

議 事

1.会長挨拶

2.報告事項

3.協議事項

(1)医薬分業の推進について

(2)合同懇親会の開催について

(3)その他

(K.M.)

委員会報告

【薬局委員会】

日 時
平成10年9月28日(月)
出席者
副会長:光安 常務理事:中野(勝)
理 事:毛利
委 員:冨永・行実・満生・国武・真鍋
アドバイザー:冷川・有馬

議 事

○薬草観察会10月11日(日)開催
・あいれふ藤崎氏、薬草指導員冷川氏、有馬氏をまじえて打ち合わせをした。

(1) パンフレット(市民向け)120部、指導員向け20部の作成
(2) 名札36本作成
(3) 市民向け薬草の種子120個
(4) 薬草クイズの景品(10個分)1個分500〜800円。
   予定は西区健康フェア10/9のふれあい市場で購入。
   上記(1)(3)はあいれふ藤崎氏が直接とりにくる由。

・10月6日(火)採集打ち合せを行う予定。

○「医療と薬の学習実践活動」について
・全国老人クラブ連合会が事業として上記の件を行い、福岡市では市高齢保険福祉課より市薬に各区で講演会を開き、老人クラブの会員に高齢者の健康管理、実践活動のあり方等に対する指導をしてほしいとの依頼があり、薬局委員会が担当、各区の薬局委員が支部長と相談、講師、場所等をつめて、老人クラブとの間をもつという件について検討した。

日 時
成10年10月28日(水)
出席者
副会長:光安 常務理事:中野(勝)
理 事:毛利
委 員:冨永・行実・国武・津崎・真鍋・東(千)・満生

議 事

○薬草ウオーキングの反省点
(1)クイズの景品をもっと多数の人に(20名ぐらい)
(2)参加者全員に薬草茶等飲ませたらどうか。
(3)コースの選定にもう一つ変化をもたせたらどうか。

○各区の健康フェア特に東区、早良区の展示コーナーが充実しているように感じた。

○福岡市老人クラブ連合会開催の「医療と薬について」はスライド、講話内容など準備した。

○薬局製剤について
 第一回目・・鼻炎散2号は11月28日(土)PM4時実習予定
       会員募集について、11月10日〆切約25名で始める。
       なお製剤原料の備蓄製剤の確認試験等について市薬薬局、
       試験センターに協力をお願いしています。

○かかりつけ薬局については計画が進行中で、老人クラブの講演会の内容でもこの問題で説明。ロゴマークのはってある薬局を、かかりつけ薬局にしてほしいと市民にPRしている。

 

【薬学術委員会】

日 時
平成10年9月25日(金)
出席者
副会長:市花 常務理事:千阪
理 事:豊福
委 員:権藤・高木・野見山・中井
オブザーバー:篠崎

議 事

○H10年度薬局実務研修会の反省
・今回より県薬後援となった。(申し込み34名、受講33名)
・スライド、OHP使用の場合、受付係1名の出動では人手不足であった。
・市薬ジャーナルに記事として載せる。記事集めをしてます。

○10月例会について
・10月13日(火)“在宅におけるインシュリン自己注射について”の演題で行なう。
・11月は経口糖尿病治療薬とする。

日 時
平成10年10月28日(水)
出席者
副会長:市花 常務理事:千阪
理 事:豊福
委 員:権藤・高木・白石・中川・野見山

議 事

○薬局実務研修会の市薬ジャーナル特集について
・研修会の総括
・市薬ジャーナル特集記事について
・アンケート調査結果と受講者の受講記事を載せる。

○10月例会の反省
・出席者は118名であった。
・講演とインシュリン注射器具の展示は初の試みであった。
・公演後もメーカーへの問合せがあった。

○11月例会の打合せ
・11月17日(火)から24日(火)へ延期した。
・かかりつけ薬局特別委員会報告
・子供病院における調剤についての講演会開催について。

 

【組織委員会】

日 時
平成10年9月25日(金)
出席者
副会長:合澤 常務理事:井上
理 事:吉村
委 員:見元・福岡・真・松浦
アドバイザー:深見

議 事

○ソフトボールについて:深見先生
・チーフ:東先生、サブ:松浦先生
・道具確認:松浦先生10/6に皆でやる。
・景品あり−>各賞ありとする。
・各チーム3万、1位3、2位・3位2万ずつ、ホームラン1本1,000
・式次第とルール表の作成 見元先生より田中さんへ確認
・協議委員長:東先生、松浦先生

○未加入薬局について
・10月末日までに報告のこと。

日 時
平成10年10月6日(火)
出席者
常務理事:井上 理事:吉村
委 員:後藤・松浦・佐藤・東・見元・福岡
アドバイザー:深見

議 事

○ソフトボールについて
・中食は焼肉・焼ソバ、おにぎりもつける。業者に一任する。
・審判4名、記録係1〜2名は同一チームとする。
・残りのチームは食事の用意をする。(第2試合中)
・女性を1名入れる。第一試合は女性を入れる。
・ソフトボール必要品点検。

 

【在宅委員会】

日 時
平成10年9月9日(水)
出席者
専務理事:入江 常務理事:田中 理事:原田
委 員:原口・熊沢・中間

議 事

○介護支援専門員受験のための直前模擬テスト(全員70余名参加)

○次回委員会について
・かかりつけ薬局における在宅の位置づけについて宿題(10月16日予定)

日 時
平成10年10月21日(水)
出席者
専務理事:入江 常務理事:田中
理 事:原田
委 員:木原・熊沢・中間・下瀬・原口・清水

議 事

○認定審査会へ出席するための勉強

○今後の活動について

 

【市薬薬局委員会】

日 時
平成10年10月7日(水)
出席者
副会長:光安 専務理事:入江
常務理事:藤田 理事:山本・小松
委員:江田・江崎・徳永

議 事

○市薬薬局9月業務報告
・業務日数が少なかったためか、83.7枚/日と上がっている

○薬剤情報提供の件
・現時点ではレセコンのデータをテキストに書き出すのは困難
・今月中にノアのシステムより返答の予定

○研修・実習の件
・学生実習終了
・11月11日・13日・18日・20日薬局実務研修予定
・10月5日〜9日まで医療センター薬剤部より研修生1名
・日本薬剤師研修センターからの研修については確認事項とする

○緑化協定の件
・10月6日に草取り及び消毒

○九大窓口より
・院外処方箋発行率低下
・お薬手帳が利用されていない
・窓口へのクレームの報告及び要望

○医療センター窓口報告
・薬の説明後のトラブル…パルタンM
・FAXの修理or導入について…光安副会長対応

日 時
平成10年11月5日(木)
出席者
副会長:光安 専務理事:入江
常務理事:藤田 理事:山本
委員:江田・江崎・徳永

議 事

○市薬薬局10月分業務報告
・8月のお盆以来、集中率、及び平均枚数は横ばいの状態

○CPU薬剤情報提供の件
・テキストへの処理法を早急にノアに対処してもらう

○研修・実習の件
・長期研修生、今月いづばいで終了予定
・11月に3名、薬局実務研修予定
・来年1月末より学生実習、約30名予定
・日本薬剤師研修センターからの研修生、3月より2カ月間の予定

○九大オーダリング報告
・院外処方箋発行率低下
・入院中の職員、復帰予定
・非常灯、10月19日取り付け

○医療センター窓口報告
・FAX取り付け
・薬局の患者への対応について、考慮する点があるのではないか

 

【急患委員会】

日 時
平成10年11月2日(月)
出席者
副会長:光安 常務理事:市原
委員:成澤・中尾

議 事

○急患センター出勤者研修会の打ち合せ
・資料添付11/10(火)or11/17(火)7:30PM

○新規出勤者の研修会
・1年に1回にする
・12月、H11.1月、2月

 

【社保・分推委員会】

日 時
平成10年11月13日(金)
出席者
副会長:光安 専務理事:入江
常務理事:市原・瀬尾 理事:山本
委員:楠本・高木・吉田(理)・片山・吉田(徹)・川原・荒木・管・伊藤

議 事

○分業について
・11/22 福大と市薬の会合(有吉病院長、薬剤部長らと)
・薬剤師会を通して分業をやりたい
・薬剤部との勉強会が提案(具体的にはまだ決定していない)年度末の春ぐらいから
・城南区・酉区・早良区からはじめよう
・研修会の希望を出してほしい

○内科医会
・分業マニュアルを作成しようと話し合う

○県薬との動向
・ファックス分業に対して調査が入るかも。
 非会員、会員で区別ないか。情報提供料の件で他県では入っている。
・ファックス分業について認識をきちんとする。
・調剤過誤について目薬の10月号に記載しているので、かならずマニュアルを読むこと。

○11/17の県薬研修会について
・午後2時から各支部1名は出席。
・薬歴の書き方などの研修会。末田先生他が講師。

 

【広報委員会】

日 時
平成10年10月2日(金)
出席者
副会長:合澤 常務理事:北島
委員:石井・伊東・上村・鮫島・津田・戸田・森山

議 事

○ジャーナル11号
・原稿回収
・企画
・第42回代議員会報告校正

日 時
平成10年10月17日(土)
出席者
常務理事:北島
委員:石井・伊東・津田・戸田・森山

議 事

○市薬ジャーナル11月号第1校正その(1)
・全体の3分の2を校正、編集。
・研修ファーマコキネティクスはレイアウトが難しい。
・市薬委員名辞を掲載予定だったが情報不足のため次号へ回す。

○市薬ソフトボール大会の取材方法について
・各チームの女性選手の紹介、全試合のスコア、試合ごとのホームランを打った選手の名前、監督または組織委員の各試合の寸評を掲載。
・前もって様式を決めた原稿用紙を配布しておく。

日 時
平成10年10月19日(月)
出席者
副会長:合澤 常務理事:北島
委員:石井・上村・鮫島・津田・戸田・森山

議 事

○市薬ジャーナル11月号
・第1校正、編集その(2)
・表紙写真検討
・各記事のタイトル検討
・市薬組織図の検討

日 時
平成10年10月28日(水)
出席者
常務理事:北島
委員:石井.上村・津田・戸田・森山

議 事

○今回は間に合わなかったが、次回より委員会報告に出席者名を入れる。
○11月号の校正
○正月号「かかりつけ薬局」特集について
○薬物乱用正月号の掲載について
○正月号ソフトボールのスコア表について

日 時
平成10年10月29日(木)
出席者
常務理事:北島
委員:石井・伊東・鮫島・津田・戸田・森山

議 事

○11月号“ジャーナル”第2校の2日目

○初校部分の検討
・日薬学術大会
・平成10年度薬局実務研修会の報告
・福岡市の薬物乱用防止対策について

○全体を通してレイアウト(写真・カット・切り抜き記事など)

○遅れている「在宅介護」のコーナーの検討
・作製

○新年号の企画
・締切は11/25厳守(1/15までに会員の手にとどけるため)

○11月号“ジャーナル”第3校は、北島・上村・戸田で行う

ニュース 情報委員会

平成6年12月以来毎月開催してきた国立病院九州医療センターの処方医師による「処方検討会」は、この程30回目を迎え、これを一応の区切りとして、それまで研修を重ねてきた記録を冊子にまとめました。各会員薬局には既に年末に送付いたしております(無料)。

なお希望者には市薬事務局(TEL714−4416)にて娠売いたします(市薬B会員¥1,000・会員以外¥1,500)。薬歴管理等のレベルアップに役立てて頂ければ幸いです。

支部だより

〔南〕

〜役 員 会〜

日 時 平成10年10月16日(金)19:30〜
場 所 東市民センター
出席者 伊東・中野(達)・伊藤・楠本・津崎・原口・篠崎・馬場(智)

議 題

 平成10年度「高齢者のADLに及ぼす薬剤の影響調査とその調査結果の活用に関する研 究事業」を東区薬剤師会として受けるかどうか

・訪問薬剤管理指導を現在行っている薬局数と件数を調べる
・患者宅に医師と同行するのが時間的に難しい
・医師会の協力が標記の内容では得られないのではないか
・モデル事業を実施する方向で考える


〜社保・分椎による勉強会〜

日 時 平成10年10月23日(金)19:30〜
場 所 東市民センター
内 容 ・「ニューロタン」説明会
    ・今後の勉強会のあり方について
出席者 18名


〜役員会と支部長会〜

日 時 平成10年11月6日(金)19:30〜
場 所 凛市民センター
出席者 伊東・伊藤・楠本・原口・荒木・中野(偉)・田中(範)

議 題

(1)「モデル事業」について
・主旨説明
・今後の日程 11月勉強会2回・医師会との協議・12月〜2月実施・3月データ集計
・会計は別にする

(2)委員会報告
・三師会ゴルフコンペ10月10日無事終了 次回は日程を考慮する
・健康フェア 出勤者がいない
・ソフトボール 優勝(29頁参照)
・社保勉強会 ニューロタン

(支部長:伊東美穂)

〔博多〕

〜博多区薬剤師会会務報告〜

10月6日 博多区理事会
  7日 介護保険モデル事業研修会
  8日 ステップアップセミナー
  15日 デッドストック交換会
  26日 モデル介護認定審査会
  28日 福岡市老人クラブ研修会
  29日 モデル介護認定審査会
  31日 博多区健康フェア
11月5日 博多区理事・部会長会
     モデル介護認定審査会
  6日 ステップアップセミナー
  9日 在宅ケア懇談会
  20日 三師会・役員懇談会


(広報:石井雅明)



〜博多区三師会〜

日 時 平成10年11月20日(金)午後7時
場 所 「夏木」
出席者 医 師 会 会  長 古川  洸
          専務理事 田中 満善
          理  事 浦口 龍夫
          理  事 緑川 啓一
          理  事 近間 英明
          理  事 平井 貞朗
          理  事 今村 博孝
          理  事 戸早 雅弘
          理  事 平  祐二
          監  事 御鍵 儲治
    歯科医師会 支 部 長 佐革真盛雄
          副支部長 佐伯 和雄
          専務理事 阿部 福男
          理  事 三井  敏
          理  事 大山 博明
          理  事 三ケ尻 滋
    薬剤師会  会  長 鶴原  潔
          副 会 長 森川 公雄
          専務理事 蔵元 良行
          理  事 木原三千代
          理  事 森 千江子
          理  事 石井 雅明
          理  事 見元 希六
          理  事 高木 淳一
          委  員 市原 和郎




懇談テーマ
「地域医療における三師会の協力について」

医師会よりの提案−>医師会は、博多警察署と防犯に関して定期に懇談会を持っている。 その中で歯科医師会や薬剤師会にも防犯に関する担当者を作ってくださると助かるがということになった。

歯科医師会も薬剤師会も、犯罪捜査で警察から問い合わせがよくあることから、担当者を決めることになり、医師会では専務理事がなさっていることから、倣って専務理事にしようとその場で決まった。

そして、懇親会は1次会2次会ともに“バイアグラ”が話題になり大変盛り上がっていた。


〜博多区健康フェア〜

日 時 平成10年10月31日(土)10時〜14時30分
場 所 山王公園 野球場
出勤者 木原・藤田・真鍋
来場者 320人

秋晴れの空のもと、博多区の健康フェスティバルは博多保健所と「まつりはかた」の健康づくりコーナーを2つのテントで担当した。花火の合図、市長挨拶で始まったが暖かかったせいか、朝早くから人出は多かった。

お隣りのテントでは歯科医師会のブラッシング指導、看護協会による血圧、脈拍測定と健康相談が行われ、薬剤師会では3種類の薬用酒(女貞子・大讃・クコ)と薬草茶(ダイエット茶・めぐすりの木・胃腸薬用茶)を試飲してもらったり、薬についての相談をうけた。

メーカーから提供されたビタミン剤や健康飲料粉末、県薬の「身近な薬草」などセットして保健所が作ってあった袋にいっしょに入れ、来訪者にお土産として渡したのは好評であった。

テントの近くではバザーをしたり、水でっぽうや竹とんぼの手作りコーナー、たこ焼、焼ソバ、焼とり、ラーメン等の出店もあり、お祭り気分満点で多くの人が立ち寄って下さった。

和歌山の毒入りカレー事件が世間をさわがせていたので例年通り試飲してもらうかどうかで議論されたが、2時頃には薬草茶の残りもわずかになる程で、取越苦労となり、大盛会で終了する事ができた。

(薬局:真鍋登代子)

〔南〕

〜介護保険と在宅医療研修会〜

日 時 平成10年9月18日(金)
場 所 アミカスホール

「介護保険の最新情報と介護支援専門員に求められるもの」鬼崎信好先生
「平成10年度高齢者介護サービス体制整備事業の概要について」塩地貞夫先生
「かかりつけ医の意見書の書き方」押領司文健先生

ケアマネジャーの試験に向けて、南区三師会では受験対策に研修会を開催しました。 熱心な質疑応答があり、介護保険への関心の高さを感じました。試験も終り合格発表は、11月末と聞いていますがいい結果が出ますように!

薬剤師会からは45名の参加でした。

ケアマネジャー試験は福岡では、9月27日と10月11日に実施されました。


〜南区役員会〜

理事及び部会長
日 時 平成10年9月10日(木)

1.薬草観察会について
2.各部会における三師会の運営について
3.三師会ソフトボール大会について
4.健康フェアーの運営について


〜南区薬草観察会予備調査〜

日 時 平成10年9月23日(水)
油山自然観察の森のコースと薬草の調査


〜南区薬草観察会〜

日 時 平成10年10月4日(日)
油山自然の森で両区住民60人と観察会




〜健康フェアー〜

日 時 平成10年10月7日(水)
場 所 南保健所
来場者 160名
薬相談コーナー 40名

 南保健所では健康フェアーに因んで健康川柳を募集しました。

 「血圧の話になった通夜の酒」
 「シルバーも忘れて妻と野良仕事」
 「くちびるにミルクの熱さためす愛」
 「体調の良きは花にも挨拶し」
 心にしみる沢山の川柳の応募がありました。


〜三師会運営委員会〜

日 時 平成10年10月13日(火)
出 席 医師会:森永会長・寺沢庶務・山崎理事
    歯科医師会:山本会長・沖副会長・永利専務・杉本理事
    薬剤師会:末田会長・吉田副会長・井上専務・松浦委員

1.今後の運営方針
2.ソフトボール大会について
3.三師会部会懇親会について


〜市薬ソフトボール大会〜

日 時 平成10年10月25日(日)
場 所 武田薬品グラウンド


〜ぴおふえすた(NPOボランティア)薬の相談コーナー〜

日 時 平成10年10月25日(日)
参加者 末田・毛利・坂口・未田(奈)


〜老人会講演〜

日 時 平成10年11月5日(木)
場 所 アミカスホール

薬の正しい使い方 末田先生


〜三師会ソフトボール大会〜

日 時 平成10年11月8日(日)
場 所 長住運動公園


〜医薬研究会みなみ〜

日 時 平成10年11月9日(月)
場 所 南福岡病院
日 時 平成10年11月12日(木)
場 所 横手公民館

薬の正しい使い方 大久保先生

日 時 平成10年11月24日(火)
場 所 福祉プラザ

「保育園での薬の正しい使い方、飲ませ方」 末田先生

日 時 平成10年12月10日(木)
場 所 アミカス研修室

南福岡病院院外処方せん研修会基礎編 中島先生

(支部長:末田順子)


〜南区健康フェア〜

日 時 平成10年10月7日(水)
場 所 南保健所
出展内容
 薬 草 7種(シログンノショウコ・アカゲンノショウコ・ヤブコウジ
        サルトリイバラ・ヤブラン・ジャノヒゲ・ユキノシタ)
 薬草茶 めぐすりの木茶
     美人茶(ハブ:、ヨモギ・ハトムギ)
     胃腸茶(ゲンノショウコ・ドクダミ)
 薬用酒 大棗酒・女貞子酒・クコ酒・カリン酒
 パネル かかりつけ薬局
 生薬標本 生薬スケッチ画(木村先生提供)

 お薬相談コーナー
  ・妊娠中のCa、Fe剤の服用について
  ・自律神経失調について
  ・リウマチ、コレステロール、高血圧等の服薬について
  ・不眠症の薬の服用について
  ・白内障について
  ・腎結石、胆石等のOP後の服薬について
  ・帯状疱疹後のケアについて
  ・飛蚊症について
  ・アレルギー体質、水虫、骨粗繋症について
  ・漢方薬について ets.

お天気を心配していたが、開場時間の午前10時前から雨も上がり青空がひろがってきた。開場と同時に、“お薬相談コーナー”を目指して来られる方がおられ、午後3時の終了までに約200人の来場があり大盛況であった。

南区薬草観察ハイキングが10月4日に行われ、それに参加された方々がこられており、「あの時の説明をしてくれた先生!」と話も盛り上がって、薬剤師会のコーナーは終始にぎやかだった。今回は、若い方が多く来場され、美人茶がとくに人気があり午前中でなくなってしまうほどだった。

今年も木村先生のご厚意で、昨年よりさらに手を加えて整理していただいた生薬標本と、生薬のスケッチ画を展示させて頂いた。

モスグリーンのフレームのスケッチ画のおかげで、華やかな雰囲気となった。年々、一般の方々の薬への関心が深くなっており、いつもは高齢者の姿ばかり目立つ会場に今年は若い年齢層の方がかなり多かった。

薬の相談コーナーにおいては、単に薬のことのみならず健康管理に関すること、介護に関することなど多岐に及んでおり、もっともっと勉強しなくてはと痛感させられた。

(薬局:東 千鶴)


「医薬研究会みなみ」

平成10年報告

1月 西間院長「小児喘息」、鶴谷副院長「肺気腫」
2月 岸川先生「花粉症」
3月 柴田先生「アトピー性皮膚炎について」
5月 池田先生「最近の結核について」
6月 加野先生「小児における気管支炎、肺炎などの感染症について」
7月 岩永先生「大人における気管支炎、肺炎などの感染症について」
9月 西間院長「吸入療法について〜吸入補助器具の使い方を含めて〜」
10月 小田嶋先生「アレルギー用薬」
11月 村田先生「院内投薬における服薬指導、投薬時の注意事項について」
12月 中島先生「南福岡病院院外処方せん研修会基礎編」



〜第5回南区三師会ソフトボール大会〜

日 時 平成10年11月8日(日)
場 所 長住運動公園

素晴らしく晴れ渡った秋空の下で、今年で5回目となる三師会の親睦ソフトボール大会が行われました。5回目ともなると、毎年出場される先生方はお互いに顔見知りとなり、自然に挨拶が交わせたり声を掛けられたりと、開会式前から球場・周辺は盛り上がってました。会を重ねる毎に、親睦が深まっていくのが感じられました。

大会の運営は当番制にしており、今年は歯科医師会が担当でした。まだ優勝経験のない歯科医師会に、この時からただならぬ雰囲気が漂っているのを感じたのは私だけでしょうか。しかし、我が薬剤師会も3年連続優勝を去年医師会に止められてしまい、手放した優勝カップを奪回しようとユニフォームを新調してやる気満々です。

1試合日の医師会対薬剤師会は、薬剤師会のエース木村英樹投手の好投で完投勝利。

2試合日は医師会対歯科医師会。歯科医師会が、新戦力の活躍で勝利。

結局、3試合日の歯科医師会対薬剤師会が決勝戦となりました。薬剤師会は前半大量得点で楽勝ムード。しかし、歯科医師会は回を追う毎に得点を重ね、とうとう最終回に逆転。

薬剤師会は無念の敗退。歯科医師会が初優勝に輝きました。

(森山健次郎)

 

〔城南〕

〜城南薬草観察ハイキング〜

日 時 平成10年10月4日(日)
場 所 油山市民の森

10月4日(日)抽山市民の森にて、第2回城南区薬草観察ハイキングが行われました。これは、福岡市薬剤師会城南支部と城南保健所の共催で、地区住民から参加者を募集し、市民といっしょに健康づくりを兼ねて、薬草を観察し効用を学んでいただきながら、市民との交流を深めるのが目的。今年の市民参加者は47名でした。

3班に分かれてスタート。今回の講師は、はなたれ薬局冷川先生、松島薬局松島先生、サカタ薬局坂田先生にしていただきました。

約1時間半かけての観察コースは、楽しく充実してました。やはり、参加者は薬草に興味のある方が多く、講師の話を熱心に聞いていました。また、質問も多くて先生方も大変そうでした。

観察後は5種類の薬草名を当てていただく「薬草クイズ」が行われました。全問正解者には、油山モーモーランド名産“搾りたて牛乳1リットル”がプレゼントされるとあって、市民参加者は真剣そのもの。全問正解者は4名でした。

地域活動の一つとして数年前から、地区単位で、このような薬草観察会が行われており、城南区は今年で2回目。少しでも地区住民の健康づくりに役立てばと会員の先生方は頑張っておられました。

(広報:森山健次郎)



〜平成10年度第12回城南区健康フェア〜

日 時 平成10年10月7日(水)9:00〜15:30
場 所 城南保健所
出勤者 松島・合澤・瀬尾・坂田・東(ロ)・山本・藤野・中山・井手・松田・原田・森山・駒井・藤本・満生

今回は、ミニ講演会はなく各団体の展示のみで、薬剤師会の展示コーナーでは、前年と同じ展示を行い、健康相談コーナーでは、薬草の使い方や健康食品について、家族や本人の薬の副作用、病気の不安についてなどの相談がありました。(相談者10名)

福岡市薬剤師会のパネルと、今回健康茶は薬物浪人事件などが起きているため、手作りの健康茶はやめて既製品の健康茶を選びました。「どくだみ茶」「はとむぎ茶」「安心茶」と薬用酒。(4種類の試飲)

近辺で採取した薬草と中山先生が取ってこられた薬草約40種を展示しました。(見学者250名)

天候が悪かったせいか全体的にお年寄りの参加者が少なく、今回もまた同じような展示となり反省する点が多いようです。

次回は、健康相談コーナーやかかりつけ薬局などを充実させたいと思います。

今年も無事に終わることができました。ご協力有難うございました。

(薬局:満生清士)



〜支部研修会〜

日 時 平成10年10月16日(金)19時
場 所 城南市民センター 第1会議室
参加者 20名

研修内容

(1)市薬(10/22)処方説明会の研修
  テーマ「吸入β刺激剤とアレルギー剤の最近の知識」
  担当:瀬尾先生(せお調剤薬局)
(2)日本グラクソ
  ・喘息について
  ・新製品の説明
(3)支部連絡事項
(4)その他

日本グラクソの担当者より、喘息の病態についての説明と新製品『フルタイド』の解説をして頂きました。引き続き、今回担当の瀬尾先生より10月22日の処方内容をからめ、メーカーの説明に補足するかたちで説明して頂きました。

(広報:森山健次郎)



〜市薬ソフトボール大会〜

日 時 平成10年10月25日(日)
場 所 タケダ薬品グラウンド

10月25日(日)快晴の中、タケダ薬品グラウンドにて福岡市薬剤師会ソフトボール大会が開催された。今回から各チームに女性1人を入れることになり、城南区からは、オリーブ薬局の大久保先生、サカタ薬局の坂田先生に参加してもらい、今までにないなごやかな雰囲気で試合にのぞみました。

結果は、1試合目早良区チームと対戦15対7、2試合日西区チームと対戦12対9と連勝して東区チームと優勝決定戦。3対9で敗れましたが準優勝に輝きました。

初参加の坂田先生、大久保先生始め、太陽薬局の森山先生、ピー・エフ調剤薬局の井手先生、セジマ薬局の高盛先生、ログ調剤薬局の後藤さん、いつも参加してもらっている先生方お疲れ様でした。

(広報:東 健一)



〜支部運営委員会〜

日 時 平成10年11月5日(木)
場 所 市薬講堂

12・1・2月の支部事業予定並びに運営についての委員会が行われた。

支部忘年会、各部会の医師会と薬剤師会の懇談会、ボウリング大会等の打ち合せ。福大病院薬剤部との研修会の交渉の件。

(広報:森山健次郎)



〜支部研修会〜

日 時 平成10年11月20日(金)19:30
場 所 福岡市薬剤師会 第1会議室
参加者 12名

研修内容

(1)市薬(11/26)処方説明会の研修
  テーマ「うつ状態の診断と治療」
  担当:坂田先生(サカタ薬局)
(2)ノバルテイスファーマ
  ・うつ病について
(3)県薬研修(11/17)の伝達
(4)支部連絡事項
(5)その他

メーカーの学術担当者に来て頂き、テーマに沿って講演、ディスカッションをしています。各薬局の先生方にも病名を決めて、筒単に解説もしてもらっています。

勉強会後の支部連絡も大変重要です。各担当の先生より目薬、県薬、市薬の新しい情報を伝達しています。これが、城南支部の結束力が強いと言われる由縁です。いつも20〜30名の参加がありますがもっと多くの先生方の参加を望みます。

年度末になると思いますが、福大病院薬剤部との勉強会を始めたいと思います。勉強の方法、アイデアがありましたら瀬尾・山本まで連絡下さい。

(社保・分推:瀬尾 隆)

〔中央〕

〜中央区三師会役員会開催〜

日 時 平成10年10月23日(金)午後7時〜
場 所 てら岡 中洲店
参加数 中央区医師会  14名
    中央区歯科医師会11名
    中央区薬剤師会 11名 他会長以下幹部4名

今後、中央区三師会にて“青少年の健全な育成”を願ってチラシ配布等を行い、『ダメ。ゼッタイ。』薬物乱用防止啓発運動に取り組むことが決定された。

上記要領にて‘98中央区健康フェアが開催されました。現在青少年の覚せい剤・シンナー等薬物の乱用は最も深刻な社会問題となっています。「薬物乱用の真の恐ろしさ」を特に中学生・高校生など未成年者ならびに一般区民の方々への周知が重要な課題と考えます。

中央区薬剤師会は健康フェアのメインテーマを「ダメ。ゼッタイ。」シンナー・覚せい剤等薬物乱用防止として啓発運動を行ないました。

尚、主催は中央区薬剤師会・学校薬剤師会で、推進にあたり、「共催」の中央保健所とくに衛生課・予防課ならびに県薬務課麻薬係のご支援を賜わりました。

活動にあたり
 「ダメ。ゼッタイ。」チラシA判 両面4色刷60,000枚
 「ダメ。ゼッタイ。」のぼり5枚
 「ダメ。ゼッタイ。」タスキ30枚
 「ダメ。ゼッタイ。」横断幕2枚
 を作成しました。

配布先
 ★学校薬剤師による配布(学校関係)(各学校教職員、事務含む)
  中央区内公立小学校   14校 6,700枚
        中学校   5校 4,000枚
        高等学校  1校  800枚
      私立中高等学校 5校 10,000枚
 ★中央区会員店頭用区民啓発用チラシ配布
  ミニ講演会案内併用 120件(各店100枚)12,000枚
 ★その他
  中央保健所、中央警察署、県薬務課、市教育委員会 他7,000枚
 ★‘98中央区健康フェア参加者へ配布500枚

尚、学校関係配布に際し
 ◎薬物の使用をみつけたら現場はそのまま110番(中央警察署了承済)
 ◎あなたに忍びよるシンナー・覚せい剤のわな
等を強調して活動を行いました。

特に  福岡市教育委員会学務部保健体育課 課長 弘田正夫先生
 福岡市教育委員会指導部 部長 吉武忠彦先生
 福岡市議会議員 稲員大三郎先生 他
 福同市薬剤師会事務局次長 金房守氏 他
諸氏のご指導ご鞭接を賜わり、厚く御礼申し上げます。


2.ミニ講演会(あいれふロビー)

〈日時〉10月15日(木)午後1:00〜1:30(1回目)
           午後2:00〜2:30(2回目)
〈演題〉ひとはなぜ薬物に依存するのか?
〈演者〉九州大学薬学部薬理学教室 助教授 山本経之先生
〈司会〉副会長 樋口昌嗣先生
〈要旨〉崩れゆく脳一脳に作用する薬物:シンナー・覚せい剤・大麻

〒812−8582福岡市九州大学薬学部薬理学教室 山本経之

 明日の夢・未来にある幸せを創造する脳、喜怒哀楽を表現する脳、思い出を刻む脳、そしてヒトのヒトたる所以を司る脳とは、どのような仕組みに成っているのでしょうか?
 ヤッター!最高!!幸せ!−と思うあの快感は、脳の何処で感じているのでしょうか?
 脳の正常と異常とは、どのような状態を指しているのでしょうか?
 医薬品は病気から我々を救いだしてくれます。しかし薬物の中には我々の身体や脳を侵すものがあります。覚せい剤・シンナーの真の恐ろしさは、これらの薬物が修復不可能な“脳のデストロイヤー(破壊者)”である点にあります。
 ヒトは誰も幸せや快楽を求めています。汗水流す努力もなく、薬物による“手軽な”快楽の追究。
 この掛け替えのない脳に一瞬の快楽と引き換えに、消すことの出来ない傷が残るとしたら、もはや考える余地埠何もない。
 元気な脳ゼあるために、一緒にこれらの問題を考えてみましょう。

講演会参加者数 80名

(啓発活動の反省と今後の課題)

 司会はプロなみの樋口昌嗣先生の大奮闘により講演目的の説明など、わかり易く、スムーズに進行出来ました。

 しかし、一般区民の関心は薄く、福岡県のシンナー乱用による検挙全国1位、覚せい剤3位という結果がその裏づけではないかと考えます。

 青少年を守る意識のなさも浮きぼりになった感じがしました。

 今後とも啓発活動を関係機関と連携を取りながら継続的に行っていかなければならないと自己反省しています。

 尚、市議会議員稲員大三郎先生他、小学校養護教諭数名、中央警察生活安全課の方々、小学校保健委員生徒数名などのご参加もいただきました。

 残念ながら麻薬検知犬の参加の許可をいただくことは出来ませんでした。


3.その他の催し

1)あいれふロビーにて大型ビデオ(43型)による県麻薬課提供ビデオ放映
 ・「ダメ。ゼッタイ。」博士のゼミナール
 ・恐ろしいシンナー・覚せい剤 etc.
2)薬物乱用防止関係パネル展示
3)薬用茶「体脂肪とるっ茶」試飲コーナー
4)恒例「体脂肪測定」約100名実施
5)くすりなんでも相談コーナー
6)かかりつけ薬局アンケート 136名回答

 このアンケートの回答は今後かかりつけ薬局育成に大変参考になる情報がありましたが、現在解析中です。

 今回は各部会より薬局委員をお願いし、ご多忙にもかかわらず事前の計画打ち合せ会議にご参加賜り、ご協力に感謝致します。

(支部長:梅末芳彦、薬局:国武靖夫)

 

中央区健康フェアアンケート調査報告

《目 的》
 薬剤師が日常的に使用している用語について、一般に人々がどの程度理解しているか?ということと、スイッチOTCが増加して、一般小売りの薬についでも薬剤の説明、副作用の指導が求められる中で実際のニーズがどの程度のものなのかということで薬局と薬店の違いも含めて聞いてみたいと考えました。また、健康フェアの日ということもあり、シンナー・覚せい剤に対する意識も調査してみました。

《方 法》
 ‘98.10.15.あいれふで行われた中央区健康フェアの会場に訪れた人々を対象としました。来館者の大半が50〜60才代以上の方でした。アンケートは聞き取りと、自主記入を併用しました。(別紙1)回答した方には用語の解説を差し上げました。(別紙2)










《結 果》







《考 察》

私達薬剤師が日常的に使用している用語に対しての一般の人々の認識度はまずまずの感触がありました。しかし、予想した通り、(9)用時振畳については解らない人が大半を占めました。又、(1)頓服という言葉については、具体的な回答例では、自分の具体的な薬で認識している人もあるものの、だいたいよい認識度を示していますが、%では認識度は低いようです。

(5)顆粒剤については粉薬との区別がどの程度ついているのかと、設問を設けたのですが、やはり粉薬と区別出来ていない人も多く、服用に問題ではないものの、いたずらに顆粒剤、細粒剤、粉薬と言っていてもどの程度認識しているかは問題があるように思えます。こういうことは、一歩退いて考えれば、もう少しかみ砕いて言える言葉ですが、忙しいと、ついおおいかぶせるように言ってしまいがちな言葉のように思えます。

(9)の重複投与と(10)の相互作用については、重複投与については2種類以上の薬を飲むと言う回答もあり、同種の薬による副作用の危険性については考えられていないようです。更に相互 作用についてはそれによってより良い効果が得られると考えている向きもあり、どうしてこういう結果になったのかは解りません。確かに多剤服用によって作用が増強されるというのは解りますが、副作用の増幅というふうに捉えていないのが危倶されます。

(12)かかりつけ薬局については適切な回答も多数あるものの、門前薬局イクオールかかりつけ薬局という思いこみもありました。それらを打破する為に信頼できる薬局、なんでも話せる薬局、あの薬局は私のかかりつけ薬局というステイタス的な自己完結型薬局の使命を果たす時がやって来ているように思います。この過渡期を過ぎれば、アメリカに於けるような、信頼できる人の1位に日本の薬剤師が位置することも夢ではないと考えます。

(13)の薬局と薬店の違いも、大体良い結果が得られましたが、具体的な回答を見ますと、薬局−>調剤薬局、薬店−>一般の小売り薬局と言うような回答も感じられました。OTCに薬剤師が居るのかをどの程度認識しているのか、どの程度OTCを信頼しているのか、その辺もこれから問題になってくるかもしれません。

又、次の(14)と(15)のOTCの薬の作用の説明と副作用の説明をして欲しいか否かについて は大半の人が説明を望んでいるし、副作用の説明についても同様の回答が得られた事から、手短に何らかの薬剤に対する、或いは現在の症状に対するサゼッションを必要としているのではないかと考えられます。

今後OTCでも積極的な顧客へのアプローチが必要なのではないかと考えます。ただ回答の中に薬剤の説明は必要としないが、副作用についての説明は欲しいと言うのがありました。この回答の中には、売ってくれるのにはおとなしく売って欲しいが、もしその中に副作用が出る可能性のあるものについては説明が欲しいと言うのではないかと考えます。このあたりも考えなければならないことかと考えます。

(16)、(17)のシンナー・覚せい剤の使用に対する設問については、模範的すぎるとも思える優等生的回答になりましたが、これが大体の大人達の考えと考えます。若年層の怖い物知らず、 主婦層の世間知らずから来る薬禍に晒される危険の外にいるという意識、一般的な市民の意識を再認識する結果になったと思います。



《まとめ》

用語の熟知度から見ると、一般の方は、大体認識しておられるようで、私達薬剤師が服薬指導の際に使う用語はきちんと理解しておられると考えますが、頓服については、一工夫必要な感じを受けました。用時振迫については予想された結果になりましたが、大体の薬局でこのような言葉を使って指導はしていないと考えますので、特に問題はないと思いました。

ただ、考察でも述べましたように、かかりつけ薬局に関しての設問に於いて、少々問題点があると考えます。このあたりに、明確なコンセンサスを置いていかなければ、これから“かかりつけ薬局”を推進していく時に、どの薬局に行ってもいいのだ、ただし一つの薬局で全ての処方を受けることで自分の健康を維持していける、維持してもらえるという意識はなかなか生まれないように思えます。

今回は、アンケート作成上の不備で、年齢、性別を問わなかった為に、性差、年齢差についての考察はできませんでした。しかし意識調査と言う点では、ある程度の有意義な考察が出来たと考えます。今後もこのようなアンケート調査を継続していければ、服薬指導の際の問題点が更に浮き彫りにされ、これから推し進めて行こうとしているかかりつけ薬局の方向性、薬剤師の必要性の認識にも一助になるのではないかと考えています。

これで今回の中央区健康フェアに於けるアンケートの調査結果の報告を終わります。

(広報委員:鮫島千織)

 

〔早良〕

〜早良区健康まつり 〜

日 時 平成10年10月15日(木)9:00〜15:00
場 所 早良保健所
来場者 310名
出席者 本村(瑞穂)・有馬(有馬)・上村(うえむら)・行実(四箇田)・獺越(ことぶき)・村岡(ももち浜)・西岡(西岡)・片山(のぞみ)・藤永(梅林)・森実(清水)・前田(コウセイ)・清水(マルエー)



《薬剤師会出展内容》

(1)身近な薬草鉢植展示(69種)

ギシギシ・ユキノシタ・ヤクシソウ・スギ ナ・オトコエシ・ヨモギ・キランソウ・ヤ プラン・ノイバラ・オオバコ・ナンテン・ クズ・カニクサ・ゲンノショウコ・キツネ ノマゴ・ウコン・クチナシ・イノコズチ・ ヒキオコシ・アケビ・ジャノヒゲ・ハナミ ヨウガ・オトギリソウ・ヤブコウジ・アマ チヤズル・ヤマノイモ・ネズミモチ・ツユ クサ・ミツバ・ヒガンバナ・ドクダミ・ノ ダケ・キンミズヒキ・イタドリ・アカメガ シワ・サルトリイバラ・オナモミ・タラ・ カキドウシ・ヤプカンゾウ・ウツボグサ・ セリ・グミ・スイカズラ・キボウシ・ヒヨ ドリバナ・ダイコンソウ・ヒトツバ・コナ スビ・ヨメナ・ネムノキ・アジサイ・ホウ チヤクソウ・アオキ・サンショウ・レイジ ンソウ・カンアオイ・ウマノアシガタ・カ ワラケツメイ・トウゲシバ・クサボケ・ナ ギナタコウジュ・リンドウ・サイヨウシヤ ジン・エビスグサ・スベリヒユ・サネカズ ラ・カワラナデシコ・ジュズダマ

薬草の鉢植は有馬先生、西岡先生、清水先生に1年がかりで集めて育てていただきました。

毎年このコーナーは大変好評で「うちの庭にあるこんなものにも薬効があるの」と皆さん熱心に見てまわり、薬草についての質問が多数ありました。

※身近な薬草・民間薬パンフレット配布(200部)

※身近な薬草「福岡県の薬草」配布(300部)


(2)ハーブ鉢植展示(18種)

レモンパーム・ポックセージ・クリムソンクローバー・ローズマリーチャイブ・イタ リアンパセリ・ラベンダー・チェリーセー ジ・スイートバジル・ホリジ・ヒソップ・ ディル・ヤロウ・ミントナスタチウム・ペ パーミント・ベルガモット・スイートバイ オレット

村岡先生より提供していただき展示コーナーを作りました。

18種、200本のハープ苗を無料配布したところ、来場者に大変好評で、ハーブティーの楽しみ方などの質問が相次いでおりました。


(3)薬用酒試飲コーナー

○高麗人参酒−>高麗人参+ホワイトリカー
○柏相子酒 −>クコの実+ホワイトリカー
○大要酒  −>ナツメの実+ホワイトリカー
※「薬用酒の作り方」パンフレット配布(200部)


(4)薬用茶試飲コーナー

○長寿茶−>カキ菓 + ヨモギ
○美人茶−>ハトムギ +ドクダミ

企薬用酒と薬用茶のコーナーも毎年好評で、色々飲み比べて、気に入ったお酒やお茶の作り方を質問されている方が多数おられました。


(5)薬物乱用「ダメ。ゼッタイ。」コーナー

※パネル4枚展示

薬物乱用は、市薬・行政が力を入れているので、今年は初めてコーナーを作ってみました。フラッシュバックなど分かりやすく解説を入れ、目立つように絵や文字をカラフルに塗ってみました。


(6)在宅ケアコーナー

※在宅サービスパネル展示(7枚)
※早良区会員薬局所在地図パネル展示


(7)クスリ何でも相談コーナー

出動者全員交代で担当
※「知っておきたい薬の知識」のパネル展示(5枚)
※「知っておきたい薬の知識」配布(300部)


(8)体脂肪測定コーナー

体脂肪測定器3台設置
企昨年好評だったので測定コーナーを作りましたが、体脂肪の気になる方が多いようで、今年も順番待ちができるほどでした。


(9)市薬パネル展示(10枚)

全体的には中央に薬草の鉢植えが置かれ、その横に薬用酒・薬用茶のコーナー、回りの壁伝いにクスリ何でも相談、・在宅ケア、薬物乱用、体脂肪測定、ハーブ鉢植えの各コ−ナーを配置しました。今回は台所漢方をやめましたが、「医食同源」「食べられる薬草50選」のパンフレットが欲しいとの声も多数あり、熱心な参加者が多いことに驚きました。

各コーナーの出来映えは非常に良かったと思います。前日の準備及び当日出席の先生方ありがとうございました。

(薬局:行実公男)

 

【支部訪問】おじゃましま〜す!

早良区編〜早良区健康フェアにて〜

早良区健康フェアが早良保健所で開かれた。地下鉄藤崎駅から200m程と交通の便が良い為近くに駐車場が無い。天気も良いしソフトボールの準備運動とばかりに西区横浜から自転車で出かけた。11時がフェアのピークだろうということで10時半に行ってみると既に人、人、人、薬剤師会の展示コーナー大人気、何とコーナー入口でハープの苗を無料進呈ということでおばちゃま方の人束だったのである。

この後1時間程は切れ間なし。少し落着いて人気が出て来たのは、薬用酒のコーナー。50才代の女性は熱心に作り方を聞かれていた。勿論ここをにっこり、そしてガッチリと担当されていたのは、言うまでもないと思うが、そう有馬先生なのである。有馬スマイルが強烈な為、薬用茶担当の西岡先生の美貌も影を潜めていた。

ハーブをもらうのに必死であまり薬草を見られていないのが少々気になった。

本村支部長も中央にどっしりと締めておられ、すばらしいフェアだった。

あまりフェアとは関係がないが、ここ早良保健所は三区が分かれる前に室見の西保健所を閉鎖した。この場所に西保健所(現早良保健所)が新築された時、父が勤務しており、よくここに来たことを思いだし、この建物も年をとったなとなつかしさでいっぱいだった。

(津田和敏)

〜丁々発止のコンビネーション〜

その日は朝からの失敗つづきで家を出るのが遅れた上に、交通渋滞、おまけに早良保健所(会場)と早良区役所を間違え、汗をかきかきやっとの思いで走り込んだ時「一波越えて、今ようやく落ちついた所…」と早良区の面々のクールな一言。

しかしながら一波越えたとは言え、仲々の大盛況。とにかく下町の活気あふれるムードに中央区の健康フェアにはない(私の在住は中央区)素朴でなつかしい安らぎを覚えた。

薬剤師会のコーナーはと言えば、今話題の地域の住民が興味をもっていそうな、あるいは今後ぜひ関心を持って欲しい事がしっかりと網羅され、企画・構成の綿密さ、確かさを感じ、ここに至るまでの経過が想像できた。

何よりも参加している先生方の笑顔が素敵!丁々発止のコンビネーションとお腹からの笑い声に胸がキュンとなった。

“仲良きことは、麗しき哉…”

(北島啓子)

※早良支部だよりにくわしい内容説明があります。

 

おめでとうございます

 勲玉等瑞宝章               三津家正友
 学校保健及び学校安全表彰(文部大臣表彰) 細井徹一
 薬事功労者(知事表彰)          篠崎正幸
   同  上               光安龍彦
 公衆衛生事業功労者(知事表彰)      藤野嘉道
   同  上   (理事長表彰)     内田文子
 計量関係功労者(知事表彰)        木村英樹
 福岡県教育文化表彰(県教委)       山口博
 福岡市教育委員会表彰           有田俊雄
   同  上               椛島和子
 福岡市学校保健功労者           井原俊一
   同  上               中野勝郎
   同  上               吉田斌
 九州山口薬学大会表彰           藤原良春

(敬称略)

薬連

10月29日(木曜日)午前11時

藤原会長、光安・合澤両副会長及び入江専務理事、吉田(斌)、藤田常務理事が福岡市役所庁議室に桑原市長、坂本医監、町田教育長を訪ね、面分業、かかりつけ薬局や学校薬剤師の現状を説明し陳情書を渡した。

陳 情 書

         一、市立病院処方箋発行について
         一、福岡市における学校薬剤師の報酬改定について
       (尚、大江、国分、浜地、福田、稲員各市議に立会って頂いた)

お知らせのコーナー

うちの看板娘 No11 

福岡市薬剤師会薬局編

皆様、新年 明けまして おめでとうございます。 私が薬剤師会に勤務してから早いもので、二年が過ぎました。日々、色々な事で勉強させ て頂いております。受付事務と一言で言いましてもすべき仕事は結構多いので、先生方に手 助けしてもらいながら、何とかこなしております。皆様には本当ご迷惑をかけっぱなしで…。

最近やっと体が慣れて来たかな?と言う気がしますが、家に帰るとぐったりです。我がま まを言うようで申し訳ないのですが、もう一人いてくれたら、だいぶん遠うだろうなあと思 うときがよくあります。

当局には、同級生が三人おります。その内の一人、副島先生は、何と中学の同級生なので す。初めて会った時には本当にびっくり!です。しかも地元なので、二人とも薬局から徒歩 で通える距離。(助かっております)彼女の患者さんに対するしっかりした明るい対応、頑 張りは見習いたい所です。 これからも、気合を入れて頑張っていきたいと思いますので、宜しくお願い致します。

(安永恵美)

同級生看板娘その(2)、副島と申します。 市薬薬局の常勤薬剤師の内では唯一の女の子です。レセプト真っ最中の時など受付嬢もし ていることがあります。

当薬局では、調剤、分譲、研修など毎日忙しい日々を送っていますが、私がどうにか頑張 っていられますのも、薬局の方々に守られているおかげだと思っております。 早いもので、私が当薬局に勤務して2年以上が経過し、(気は?!)どんどん強くなってい るようですが、時がたつにつれ、体はどうも弱くなっているように思います。(この場をお 借りして、薬局の皆様申し訳ありません…)しかし、他の方々も体調を崩しながら仕事をし ている事が多く、心配です。

さて、安永さんと私は同じ中学の同級生なのですが、“同級生”というと驚かれるのは何 故でしょうか‥・?!どうも、私の方が老けてみられているようです。これから、薬の勉強もし ていかなくてはなりませんが、若さを保つ勉強もしなくては、と考えています。 こんな私ですが、これからも一生懸命頑張っていこうと思っておりますのでよろしく御願 いいたします。

(副島純子)

〜薬局長より一言〜

市薬薬局には今回紹介しました看板娘の他に、二人の看板息子と、パートで入ってもらっ ています看板熟女のお姉様方がおります。スタッフ全員、見た目よりハードな業務のなかでも、嫌な顔も見せず(?)白鳥のごとく、業務に励んでいます。

当局のスタッフ一人一人が、患者さんや研修・視察にみえる多くの方々の厳しい目に対し て恥じる事のないように、『福岡市薬剤師会薬局』という大きな大きな看板を、会員の先生 方からの暖かい『愛』を支えに守っております。

今後もスタッフ一同、努力奮闘してまいりますので、市薬薬局のかわいい(?)わがまま を大きな『愛』で受け止めていただけるようお願いいたします。

<市薬薬局のコーナー>

文芸

中医略史(14)

ターヘルアナトミアへの道2

「槍持ちの八蔵、挟み箱かつぎの六助が、長崎に行って戻ってきたら医者になっています」

杉田玄白は翻訳の手を休めて、前野良沢にいった。前野良沢も疲れを感じて、目頭を押さえながら笑った。

「人参ばかり使っているそうです。火欝・内実に関わらず使うものだから、病は重くなるばかりです。10年前に吉益東洞先生が書かれた『類聚方』、昨年はまた『薬徴』を書かれていますが、それらをじっくりと読むべきです」

「その通りです。もっと真剣に取り組むべきです」前野良沢も頒いた。

「私たちがターヘルアナトミアの翻訳を始めてからもう1年になります。最近では10行20行進むこともあり、かなり楽になってきました。一刻も早く世に出したいものです。そして広く真実を伝えたいものです」

「良沢先生がいなければ、ターヘルアナトミアの翻訳はとてもここまで出来ていません」杉田玄白は目を輝かせていった。「数年前、良沢先生と江戸へ来られた訳官の西氏に和蘭の事情を聞くために会いに行きましたが、その時西氏は『和蘭語を理解することは非常に難しい。

自分も50年ほど翻訳の仕事をし朝から晩まで和蘭人とつきあっていても、未だに理解できないことが沢山ある。とても難しいから止めなさい』といわれました。私はそこで諦めましたが、良沢先生はその後、青木昆陽先生に就いて勉強されたとか」

「幼い頃、私の父はいつもいっていました」前野良沢は思い出すように目をつむった。

「男子たるもの必ず一事は人のなさぬことを始めて以て世の先導者たらんことを心にかくべしと父はいつもいっていました。私は玄白殿と訪ねた訳官西氏の『止めなさい』という言葉を聞いて、私の進む道はこの道だと思ったのです。そしてじきに青木昆陽先生に就いて和蘭語を勉強したのです。先生には私の熱意を理解していただいて、和蘭語を500語余り教えて頂きました。

そして一昨年、藩侯に従って中津へ行ったとき、是非長崎へ遊学させて頂きたいと申し出たのです。藩侯は快く承諾し、『二兎を追ってはいけない。和蘭語か医かはっきり決めて究めなさい』との有り難い言葉を頂きました。長崎では訳詞の吉雄耕牛殿・楢林殿に就いて勉強しました。その時私は更に200余語の和蘭語を学びました。そして購入して持ち帰った医書の中にこのターヘルアナトミアがあったのです。しかし、玄白殿が同じ書を持っていたとは驚きました」

「たまたま去年のことでしたが、私が内景図説に興味を持っていることを聞いて、和蘭人がやってきたのです。自分は物産の学を志しており、金が要るので買ってくれということでした。とても私に買えるような額ではなく、老職の岡新左衛門殿に相談しましたところ、藩侯に取り成していただき、購入していただいたのです。それからほどなくして良沢先生から小塚原の刑屍の解剖の話を聞いたのです。内景図説と比べてみれば、その信憑性が分かると思いましたが、その正確さはすばらしいものです。良沢先生は和蘭語をされていますし、図だけではなく是非翻訳をやり遂げたいと思いました」

「思ったより大変な作業ですが、何とか半分くらいは進みました」前野良沢は桂川甫周を見ていった。

「桂川殿はこの中で一番若いが、勘が頼りの作業なので桂川殿の柔軟な考えが非常に役立っています。桂川殿は幾つになられます」

「23歳になります」桂川はターヘルアナトミアの翻訳に参画できていることに誇りを感じていた。翻訳は歴史を変える事業に違いないことを確信していた。

「私は今年で40歳になります」杉田玄白がいった。「良沢先生は確か50歳ですね」

「少年老いやすく学成り難しです。1日でも早く翻訳を完成させ、世に出したいものです」

「最近は平賀玄内殿を訪ねる暇もありません」杉田玄白は朋友の平賀玄内のことを思い出した。「エレキテルを完成させたいと頑張っておられるが、いつになったら出来上がるのか。玄内殿なら近いうちに完成させるでしょう。3年前タルモメートル(寒暖計)を20日間で作り上げています。和蘭人でも作り上げるのに何十年とかかっているのにと笑っていましたが、大したものです。今度のエレキテルは治療に役立つのではないかということで頑張っています」

「玄白殿、玄白殿」小杉玄適が血相を変えてやってきた。

「良沢先生失礼いたします。良沢先生のところで有志が集まって和蘭語の翻訳をしているということで聞いておりましたので、杉田玄白殿は恐らくここだろうとやってきました。京の吉益東洞先生が亡くなられたそうです。10年前山脇東洋先生も亡くなりましたし、残念でなりません。私はすぐに京へ旅立ちますが、何かありましたらそのようにお伝え願います」

「東洞先生が亡くなりましたか」杉田玄白も驚いた。「昨年『薬徴』を出されたばかりなのに、それは残念です。私たちのターヘルアナトミアを東洞先生にも是非読んでいただきたかった。山脇東洋先生の葬儀もお弟子さんの数が多いだけに大変な混雑だったと聞いています。東洞先生のお弟子さんも多いと聞いています。それから良かったら『薬徴』を1冊購入してきていただけないでしょうか」

「わかりました」小杉は頒いた。「それでは急ぎますので失礼いたします」

安永2年1773年のことである。翌年ターヘルアナトミアは『解体新書』として完成した。

『解体新書』の翻訳は前野良沢、杉田玄白、桂川甫周のほか、中川淳庵、石川玄常、桐山正哲等が携わった。

そして『解体新書』は医学の領域のみではなく、広く蘭学の発展につながった。新井白石、青木昆陽、前野良沢、杉田玄白は和蘭学の4大家と呼ばれるようになる。

杉田玄白は『解体新書』のほかに『瘍科大成』『蘭学事始』『形影夜話』を書いた。

それから2年後1776年平賀玄内はエレキテルを完成させた。しかし、安永8年11月21日捕らえられ、食を断って非業の死を遂げる。杉田玄白は朋友の平賀玄内の碑に次のように記した。

「ああ非情の人、非常のことを好み、行なうも是れ非常、なんぞ非常の死なる」

杉田玄白等の『解体新書』の序文は吉雄耕牛が書いている。後年前野良沢、杉田玄白の弟子である大槻玄沢が『蘭学棺梯』を著したとき、吉雄耕牛は次のように述懐した。

「私は長い間、訳詞の職にあって一生懸命通訳することに専念し頑張ってきたっもりです。しかしながら翻訳ということには考えが及ばず過ごしてきました。今回『蘭学棺梯』を著わした大槻玄沢殿もそうですが、『解体新書』の前野良沢殿、杉田玄白殿もすばらしい翻訳をされ、私などは訳詞として冷や汗が出る思いです。あなた方の実直な気持ちが作り上げたのでしょう」

吉益東洞が亡くなったとき、小杉玄適が良沢宅に来たかどうかは定かではない。その時杉田玄白が『薬徴』を持っていなかったかどうかも定かではない。

(上村義徳)

会員の移動

会 務 日 誌

10月2日 学薬理事会                 19:30
     広報委員会                 19:30
  6日 組織委員会                 19:30
     薬局委員会                 19:30
  7日 市薬薬局委員会               19:00
  8日 三役会                   19:00
  11日 あいれふ薬草ウオーキング(三日月山)    8:00
  13日 かかりつけ薬局特別実務委員会        19:30
     薬物療法研究会               18:00
  14日 理事会                   19:30
     福祉のまちづくり推進協議会         10:00
  16日 福岡医療圏協議会              19:30
  17日 広報委員会                 19:30
  19日 広報委員会                 19:30
  20日 かかりつけ薬局特別委員会          19:30
  21日 在宅委員会                 19:30
  22日 試験センター委員会             19:30
     処方説明会                 19:00
  23日 保健福祉局 市教育長陳情説明        12:45
  25日 ソフトボール大会              9:00
  27日 支部長会                  19:30
  28日 学術委員会                 19:00
     薬局委員会                 19:30
  29日 広報委員会                 19:30
     市長陳情                  11:00
11月2日 急患委員会                 19:30
  4日 学薬理事会                 19:30
  5日 市薬薬局委員会               19:00
  10日 急患研修会                 19:30
     情報管理委員会               19:00
  12日 監査会                   18:00
  13日 社保・分推委員会              19:30
  16日 三役会                   19:30
  17日 急患研修会                 19:30
  18日 理事会                   19:30
     情報員会                  19:00
  24日 薬物療法研究会               19:00
  25日 薬局委員会                 19:30
     在宅医療委員会               19:30
     広報委員会                 19:30
  26日 処方検討会                 19:00
  27日 委員会合同懇親会              19:00
  28日 薬局委員会                 16:00
     福岡医療圏協議会              19:00

[編集後記]

〜調剤業務とOTC〜

あけまして おめでとうございます。今年こそおめでたい年に成ってもらいたいと初春は毎年思うのは常々だが、何しろ本年は、世紀末、少々景気が悪いくらいで終わるのか?特に、調剤業務は大きな転機が来た。分包機が、レセコンが、デッドストックが貯金を吸上げていく、調剤助手でも良いのではないかと思える仕事が多い。

これに比べOTC薬の相談販売は棚に置く前に、その薬品の特徴をつかみ薬品を購入される方の的確なアドバイザーとなることであり、お客様から治ったよと言って頂くことも多い。薬剤師で良かったなと思えるのは、調剤ではなくOTCに多い。今年は、もう一度OTCの勉強をやり直し、私のアドバイスでひとりでも多くのお客様に満足を売りたい。

(津田和敏)

 

〜指  針〜

“健全な魂は健全な肉体に宿る”という言葉を昨年ほど実感した年はない。自分の心身を良好に保つことなくしては、患者の健康管理にも説得力を欠く。自分を大切にし、そして自分を選んでくれる患者を力一杯、大切にしたい。今年も真心と感謝を込めて“おだいじに!”

(北島啓子)

 

〜悪  夢〜

我国は本当は大会社資本主義の国で一般国民は生かさず、殺さずでよかろうという姿がチラホラ見えだした気がする今日です。健康保険、年金、介護保険、どのようになりますやら。クワバラ、クワバラ、逆夢であることを願って!正月2日

(石井碓明)

 

〜ガンガン〜

広報の委員になって、ほんとにわけが解らぬまま年が明けたといった感じです。本音には“しまった!”と言ったものがありますが、引き受けた以上は今年もガンガンやって行きます。

(鮫島千織)

 

〜組  稽〜

新年を控えて考えることは、店の存続であり、薬剤師会の方向性であり、広報委員会の「ジャーナル」の内容のことであり、町内会の行事のことである。それぞれの組織に出来ることを、探っていく。自分たちのために、組織にしか出来ないことを探っていく。組織を捕えるための原点は、そこにあるのではないだろうか。

老人クラブの講演会の依頼が、市薬にあった。これは我々薬剤師の職能のアピールであり、自分たちのために、組織にしか出来ないことである。今年は組織にできること、自分たちのために組織にしか出来ないことを採っていきたい と思う。そして組織を通して頑張りたい。1月号は中央区の健康フェアでのアンケートを掲載した。薬剤師以外の意識、考え方が統計で理解できる。すばらしいアイデアでこれも組織の力だ。

(上村義徳)

 

〜フル活用〜

委員になって市薬に出入りすることが多くなり、初めて分かったことがある。市薬は、勉強会だけと思っていたのだが、それ以外の日も会議等で忙しく賑わっている。会議室が足りない日もある。今度は、市薬に「かかりつけ薬局」推進の垂れ幕が掛けられた。素晴らしいアイディアだ。市薬はフルに活用されていると思った。

(森山健次郎)

 

〜挨  拶〜

新春を迎え平素のご厚情を深謝し皆様方のご多幸を念じ上げます。挨拶という言葉は、もともと仏教語なのです。按は「押す」こと。拶は「せまる」という意味から挨拶は「前にあるものを押しのけて進み出ること」をいうそうです。禅家では「−挨一拶」といって師匠が門下の僧に、または修行僧同士が、あるいは軽く、あるいは強く言葉や動作でその悟りの深浅を試すことがあります。これが挨拶なのだそうです。あ〜ら、ご挨拶ネ。

(戸田昭洋)

  

平成11年1月10日発行
福岡市中央区今泉1丁目1番1号
社団法人 福岡市薬剤師会
TEL 092-714-4416
FAX 092-714-4421
担当副会長 合 澤 英 夫
常務理事  北 島 啓 子
委 員   石 井 雅 明
      伊 東 美 穂
      上 村 義 徳
      鮫 島 千 織
      津 田 和 敏
      戸 田 昭 洋
      森 山 健次郎
発行人   藤 原 良 春
発行部数  1、3 5 0 部
印刷所   (有)興英社印刷