■ 巻 頭 言
変化 (社)福岡市薬剤師会 会長 藤原良春

人間が持つ諸々の感情や欲望は、太古の昔から現代に至るまで何一つ変わっていない。そのため宗教や崇高な哲学が生まれたが、これを変えることはできなかった。逆説的な言い方をすれば人間が変わらなかったから、また進歩しなかったからこそ世界の歴史は変化し続けたとも言える。

世界の歴史は絶え間ない戦争の歴史であった。それは、感情や欲望の対立が引き起こしたもので、そこには理性という言葉の空疎感を際立たせている。しかし、一面において軍事技術の進歩が民生用に転用され、人々の日常生活の利便性向上につながっているのは皮肉な結果である。いま急速な広がりを見せており、今後これなくして世の中は動かないといわれるインターネットも、そのスタートは軍事用のものであった。

人間が変わるとすれば、ある日、突然変異が起こり、人としての種の変更が起きたときであろうが、それが期待できないとすれば、世界や日本の政治、経済、文化、そして我々をとりまく地域社会の問題も感情や欲望によって動かされていく。

本年4月から始まる介護保険制度も建て前はともかく、内実は、諸々の感情と欲望のうごめく世界となる。それを非難するのは的を得ていない。それがあるからこそ人間であり、そこに変化も生まれ、言葉を変えれば進歩するということになる。そしてこれほど人間の本性を試される制度もないであろう。

福岡市における保健福祉政策も新たな変化を見せ始めた。平成5年より個別に存在していた、福祉総合計画、地域保健医療計画、並びに高齢者保健福祉計画を平成12年より一体化させ、新たに保健、医療、福祉の総合的計画が立案されようとしている。

その内容は、地域プラン、健康プラン、子どもプラン、高齢者プラン、障害者プランに分けられており、注目すべきことは介護保険制度とも関連し、ボランティア活動など市民参画システムを積極的に構築しようとしていることである。

また、健康プランの中には、(1)医薬品適正使用のための指導啓発として「医薬品の安全確保のため、医薬品を取り扱う病院・薬局等への指導、市民への正しい知識の啓発を図ります。また、かかりつけ薬局の普及を図り医薬分業を進めていきます」、(2)薬物乱用防止対策として「薬物に対する正しい知識の普及啓発を進めるとともに、学校及び地域ぐるみで薬物乱用防止に向けて、健康教育や体制づくりに取り組んでいきます」という言葉が明記されている。このことは、かねてより市薬が主張してきたことであって、我々が主体的に取り組まなければならない問題である。

さらに今後、各種ボランティア活動にも載り組まなければならないが、人的、資金的に限界があることでもあり、NPO法人の設立も視野に入れるべきであろう。

さて来年は、先達の幾多の努力により学薬が生まれて40周年、市薬が法人化されて30周年を迎える。ここに2000年を新たなスタートとして、新しいリーダーに、市薬の大いなる変化を期待しよう。

<年頭のご挨拶> 明けましておめでとうございます 福岡市長 山崎広太郎

新年あけましておめでとうございます。藤原良春会長をはじめ、会員の皆様方には健やかな初春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。

日頃より、皆様方には本市薬務行政の推進に格別のご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

いよいよ介護保険制度の施行が本年4月に迫り、本市といたしましてもスムーズに開始できるよう鋭意努力しているところであります。この介護保険制度は、高齢社会の進展や医療構造の変化など我が国の保健医療福祉を取り巻く環境の変化に対応するための社会保障の構造改革であることは、皆様ご承知のとおりです。この中で皆様方にも「訪問薬剤管理指導」など大きな役割が期待されており、既に昨年10月からの要介護認定の審査等では大いにご活躍いただいております。

今後とも、従来から積極的に取り組まれている介護支援専門員養成などの成果が期待されるところであります。

皆様方に求められている役割は、先に述べた介護保険制度への貢献だけでなく、様々なものがあることはいうまでもありません。医薬分業の推進に伴うかかりつけ薬局の充実、在宅医療の進展に伴う服薬指導は、その中でも最大のものと考えております。また、生活改善薬をはじめとした様々な新しい医薬品の販売に伴い、医薬品の適正使用・副作用被害防止等のための情報提供の重要性は、ますます高まっております。

このような中で貴会におかれましては、かかりつけ薬局の育成に積極的に取り組まれており、またその成果として貴会の会員の皆様方にはかかりつけ薬局として高齢者介護システムにご尽力いただいております。

さらに平成9年度から行っております「薬物乱用防止啓発活動」におきましては、本市と一緒に、啓発等に取り組んでいただいておりますが、それだけではなく貴会独自の啓発事業も盛んに行われているとお聞きしており、薬物乱用を少しでも防止したいという貴会員の皆様の強い熱意が感じられ誠に心強いかぎりでございます。

今後とも貴会員の皆様のご支援・ご協力を賜りながら、医薬分業・かかりつけ薬局の推進、薬物乱用防止啓発活動など、よりよい市民サービスの向上に努めてまいりたいと思いますので、皆様のご協力をよろしくお願い申し上げます。

最後になりましたが、貴会の益々のご発展と藤原会長様をはじめ会員の皆様方のご健康とご活躍を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

<年頭のご挨拶> 新年のご挨拶(社)福岡市医師会 会長 竹嶋康弘

明けましておめでとうございます。

藤原良春会長をはじめ、福岡市薬剤節会会員の皆様には、お健やかに新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。

昨年は、貴会をはじめ三節会にとりましては画期的な年でありました。

一つは、三月、藤原会長の卓越されたリードの下で、福岡市民のための保健・医療を掌る専門集団として、初めて共同でその施策をまとめ、山崎広太郎福岡市長に三師会会長連名にて要望書として提言いたしました。

さらに4月には、統一地方選挙におきまして、貴会は西区からいち早く会員の冨永計久氏を市議候補として擁立され、藤原会長を中心とした会員の皆様の幅広い、しかも自分たちの同志を市政に送り出すという誇りと熱気の中で支援活動を展開され、見事大量の得票で初当選を果たされました。心から敬意を表する次第であります。

さて、低迷する日本経済の中で、政府は財政政策を優先させ、然も、専ら産業構造の改善や金融機構の改善を主導する余りに、少子高齢社会の進捗に伴って起こり得る国民のさまざまな不安に対して、当然意を用いるべきはずの社会保障や、教育、環境等の、国民のセーフティネットである社会資本はつぎつぎに先送りしてきています。

その結果、医療原資の放置による国民皆保険制度の崩壊、あるいは医療の質の低下などの懸念が助長されている他、企業の設備投資と、国民の消費による内需拡大のみを推奨するその政策は、リストラによる失業者人口の増加、とりわけ、高校新卒の卒業生の就職率が、11月末で55%に満たないという、且ってない最悪な雇用環境を生み出しました。大いなる希望をもって国民生産に加わろうとしている若い人々へのこの打撃は、新たな社会不安と無気力を生み、日本の将来に大きな影を投げかけています。

このような世相にあって、わが国に今必要なことは、いまさら申すまでもなく、先ずは国民が健康で安心して暮らせる社会づくりであります。ここに政治はしっかりと視座を据えるべきであります。

私は、今年の最も大きな課題は、少子高齢社会の更なる進展に備えての年金・医療・福祉、そして雇用を含む社会保障の確固とした確立であろうと思います。

必ずや国民的論議のうねりの中で、各政党間の協議が真剣になされてくると確信しています。そして、その国民の実態と実情を正確に把握できるのは、医療や福祉の現場を掌っている専門集団であり、薬剤師会、歯科医師会、医師会が名実ともにそのまとめと、政治の場への提言者となる責任を持たなければならないと考えます。

薬局の窓口で、診療所の窓口で、ひとりひとりの会員が、それぞれの高い質を備えて、市民に心のこもった医療サービスを提供していくことが先ず第一ですが、それが可能となる環境づくりも、専門集団としての欠くべからざる、言わば国民への責務であります。

ひとりひとりの声を組織として集約し、普遍化させるため、どうか本年も、藤原会長を中心に福岡市薬剤師会の皆様が力を結集され、市民の健康と福祉の為、ご活躍されますことを祈念いたしますとともに、私達医師会員に対して変わらぬご友情を賜りますよう、心からお願いいたしまして年頭のご挨拶といたします。

<年頭のご挨拶> 新年を迎えて(社)福岡市歯科医師会 会長 秋山治夫

新年おめでとうございます。

皆様方にはご清栄にて新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

昨年は、藤原会長をはじめ皆様のかわりないご理解とご協力を賜りましたことに歯科医師会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。

今年が20世紀最後の年になりました。この2000年に歴史を顧みれば、100年前19世紀末の音楽会では、皆さんもご存知のロシアの作曲家、ムソルグスキーが五線紙に情熱を注いでいた頃です。

当時彼は恵まれた人生ではなく、作品が世に認められず苦悩していました。しかし、世紀末に画家バルトマンに出会い、そこで見た親友の絵にいたく感動し、有名な組曲「展覧会の絵」を書き上げました。100年後の今もその輝く旋律は躍動しています。

すばらしいもの、人を感動させる物はいく時も時代を超え、人の心をつかむものです。これからの医療も、医療を提供される側の立場で、医療の為の医療ではなく、患者の為の医療を実現していかなければならないと思います。

患者さん本位の医療はいつの時代でも社会が求めている真理だと思います。

日本の医療システムも社会に受け入れられ続け、健康保険制度は半世紀を経て今年はいままさに改革の年になりました。さらには介護保険が施行される年でもあります。この介護保険は、これまで我々医療の現場では不足していた重要な面をフォローすべき制度に発展させなければなりません。

そのためには三節会が連携を取り、ここ1、2年のスパンではなく10年、20年先を見つめたシステム作りを考えていく必要があるとともに、21世紀における医療保健の方向性、取り分け高齢者への医療提供体制の充実に努めたいと考えます。

これからの明るい未来21世紀が見えるよう皆様とともに今年を充実した1年にしていきたいと思っております。

最後になりましたが、福岡市薬剤師会の皆様方の益々のご健勝と貴会のご発展を祈念するとともに、私共が結束して、次の21世紀につながる医療保健を実現できるよう念願いたしまして、新年の御挨拶とさせていただきます。

<年頭のご挨拶> 新年ご挨拶福岡市議会議員 冨永計久

新年明けましておめでとうございます。いよいよ1900年代も終わり2000年代へと入っていきます。1900年代は皆様にとっていかがでしたか?膣の中がこれ程変化した100年はなかったのではないでしょうか?文化・文明・医学・薬学・化学・科学どの分野を見ても目を見張る発展を遂げました。経済も高度成長をし、生活の安定もある程度ははかられました。

さて、20世紀最後の年2000年はどのような年になるのでしょう。いや、どのような年にしなくてはいけないのでしょうか?日本の21世紀はまちがいなく少子高齢化社会との戦いに突入していきます。

この表のように低い出生率と平均寿命の伸長で2015年には65歳以上の人が全国民の4人に1人となり、世界に例を見ない少子高齢社会が到来します。少子化をくいとめ高齢者が安心して生活していける社会を作る、その為の長期計画を立て足元をしっかり固めて基礎作りをする年、それが20世紀最後の年、今年2000年にやらなければいけない事ではないでしょうか?

福岡市ではその為に今、介護保険をどうするのか、保健福祉をどうするのかという事で必死になって計画を作成しております。私は市議会の中で保健福祉局・環境局・交通局を所管する第2委員会に所属し、今年4月より始まる介護保険や、同時に動き出す新保健福祉総合計画等の作成のために協議を重ねています。この新保健福祉総合計画の中に次のような一文が入る予定です。

『「医薬等安全対策の推進」医薬品が安全かつ適正に使用されるため、医薬品を取り扱う病院・薬局に対する指導、市民啓発を実施するとともにかかりつけ薬局を中心とした医薬分業の推進が必要となっています』と市の公文書に「かかりつけ薬局」や「医薬分業」という言葉が出てきます。我々薬業界は市民の期待を裏切らないよう“薬”とは、“薬局”とは、と常に自問自答しながら原点に戻り市民の期待に答えようではありませんか。

2000年がすばらしい21世紀の足固めの年になりますよう又、皆様にとって今年がよい年でありますよう祈念いたしまして新年のご挨拶とさせていただきます。

<九州山口薬学大会inMIYAZAKI>

「女性薬剤師部会にパネリストとして」私たちのめざす薬剤師−女性薬剤師会の展望 福岡県の場合を発表して−発表者/福岡県女性薬剤師会福岡支部 副支部長 女賀信子

混沌とした世紀末、世界一の長寿国を更新中の我が国では、さまざまな理論と実践、試行錯誤が行われている。

要介護認定申請が10月から開始され、「住み慣れた地域で、安心して暮らしていくために」を合い言葉に新制度が来春開始される。

又、より質の高い医療をめざしての医薬分業に於ける処方箋受取率は佐賀県の49.3%を筆頭に我が県に於いても40.4%(H11.8日薬発表。H9年度実績)の高率で急速展開中である。

これら時代趨勢に鑑み、福岡県女性薬剤師会では、女性ならではの視点でいくつかの事業に取り組んできた。

それらの活動内容を報告すると共に、「女薬の未来」について、各県代表者と活発な意見交換を行なった。とくに、2週間前に参加したばかりの「99年福岡女性まつり」に於けるイベント「もっと知りたい、知らせたい、話題の生活改善薬」講演の様子をスライドで紹介し、10代から70代と幅広い参加者の貴重な感想を披露した。

すなわち「今まで薬剤師といえば、医者の指示により薬の調剤をするのが仕事だけかと思っていた。参加して、守備範囲の広さと今後期待されるものの大きさを知り、感銘を受けた」「今後、またこのような講演をされることを望みます。薬に対する知識を得たい」などの意見に代表されるように、薬の確かな情報を共有し、正しい分析と評価を私たちに求めていることを伝えたところ、他県参加者から多数の賛同意見を得た。

神神のふるさとで21世紀の私たちのありかたを今一度考え直す良い機会を与えられたことに改めて感謝申し上げます。

<九州山口薬学大会inMIYAZAKI> 保険薬局に対するMRからの医薬品情報提供の現状と在り方〜九州山口薬学大会ポスターセッション発表雑感〜発表者/南支部 長住部会 長丘薬局 山口貴巳男

1999年6月、長住部会の席上、部会として秋の九州山口薬学大会に何か参加出来ることはないだろうかという話になりました。趣旨には賛同するが、どのようなテーマをどのような規模で実施するかということでは、部会として統二した課題での参加は無理ということになりました。次回を目指して再検討という空気でした。

更に、相談の結果、南区の薬剤師有志として医薬分業の進展に伴い、保険薬局に課せられた責任の大きさを考えるとき、患者さんへの薬剤情報提供の源の一つである製薬企業MRの存在にスポットを当てることとし、「保険薬局に対するMRの在り方」というタイトルで応募しました。

内容として
(1)MRの処方箋発行医師・保険薬局への訪問状況
(2)製薬企業・MRから保険薬局に望むこと
(3)保険薬局から製薬企業並びにMRに望むこと

等について調査し発表することにしました。ポスターセッション会場は、大勢の先生方の参集のもと熱気に包まれたディスカッションが行われました。

保険薬局に対する製薬企業の姿勢は、情報提供を積極的に実施したいとの回答が主でしたが、一部のMRの姿勢には首をかしげたくなる回答がみられ、しかも、それが日本のリーディグ・カンパニーにみうけられたのには驚きでした。ただ、この回答は、MR独自の判断と思われ、そこには企業を代表してDI活動をしているという自覚は無く、いちセールスマンとしての活動としか感じられませんでした。

それとは逆に、責任ある部所から回答を戴いたところも数社ありました。DSUや企業からことあるごとに送付されてくる各種の使用上の改訂の案内など、医薬品情報の垂れ流し、受けっぱなしにならないように送る側、受ける側それぞれが何らかの工夫が必要との認識を新たにしました。

また、学会に製薬企業の参加者を見ることはほとんど無く、グローバルな視点から薬学会・薬剤師の動向を知る上からも、今後の積極的な参加、発言を期待したいと思いました。

福岡逓信病院薬剤部長藤井先生をはじめ、南区薬剤師有志との価値ある共同研究ができたことに感謝しています。また、同窓会を兼ねた懇親会では旧交を温めることができ、有意義な宮崎での秋の一日を過ごすことが出来ました。

<九州山口薬学大会inMIYAZAKI> 薬用植物利活用問題連絡協議会〜薬用植物に関して地域住民と薬剤師会のかかわり〜発表者/福岡県薬剤師会 常務理事 末田順子

1.福岡市薬剤師会と薬草観察会
 福岡市薬では健康フェアの一環として福岡市と共催により薬草観察会を続けている。

 主 催 福岡市、福岡市薬
 担 当 薬局委員会
 回 数 今年で14回を迎えた。
     第1回目は昭和61年 油山自然観察の森
 場 所 設定は福岡市近郊の山などその年に薬局委員会が選定する。
 参加者 市政だよりにて公募

2.福岡市薬剤節会各支部と薬草観察会
 支部活動の活性化にともない支部においても薬草観察会を開始した。

 主 催 区保健所、福岡市薬各支部
 担 当 支部、薬局委員
 回 数 今年で4回
     南区、城南区、早良区で開催している。
 場 所 設定は各区近郊の山などをその年に支部で選走する。
 参加者 市政だよりにて応募

3.健康フェアにおける薬用植物の対応
 ・薬用植物の展示、解説、相談コーナー
 ・健康茶
 ・薬用酒

4.地域公民館での薬草の話
 ・テレビなどの情報に惑わされない正しい知識
 ・薬用植物の正しい理解

趣意書

薬用植物利活用問題連絡協議会

薬用植物に関連した講演会、見学会また薬草園の運営など一般市民を対象にした薬用植物関連事業は各県薬とも活発に実施し最近ではインターネットのホームページ開設、本の出版など益々盛んになっているようです。

また医療が治療から予防へシフトしようとしているなか、薬用植物に対する市民の関心は益々深まるのではないでしょうか。しかし、その一方で質問や要望にすべて対応しきれていないのが現状ではないでしょうか?

そこで各県薬が抱える薬用植物関連の問題点や現状を報告し合い、その解決の糸口を探り、お互いの活動を参考にするのは意味のある事だと考えました。

<九州山口薬学大会inMIYAZAKI> インシデント〜九山薬学大会報告〜参加者/(社)福岡市薬剤師会 学術担当常務理事 千阪善弘

インシデントとは「患者に傷害を及ぼすことはなかったが、日常診療の現場で“ヒヤリ”としたり、“バツ”とした経験」と定義されています。

放射線事故を始めとして、災害が起こる毎に国の危機管理が問われている。医療でも同様であり、事故のたびに社会的問題として報道されています。

日薬でも、医薬品の適正使用の観点から危機管理システムを提唱している所ですが、我々、職場でもアクシデントに至る前の段階のインシデントでくい止めれば、アクシデントは発生しないことになります。

最近、病院においてもMRM(メディカル・リスク・マネジメント)委員会が出来つつあります。

インシデント報告を参考に、各職場でインシデントを集積し、分析し、医療事故防止に取り組む事が、今後、重要になると思われます。

【インシデント発表例】
  調剤印の日付  患者ラベルの名前
  薬袋の間違い  坐薬の規格違い
  剤型の間違い  調剤後の後補充
  略号問合せに対するミス

<九州山口薬学大会inMIYAZAKI> 九州山口薬学大会に出席して参加者/(社)福岡市薬剤師会 副会長 市花晃

宮崎は、地理的に沖縄を除き一番遠いところである。交通手段は、飛行機かバスかJRである。前回の宮崎大会では、台風の為、飛行機が欠航となり、学会に出席出来なかった記憶が蘇った。今回は、晴天であり無事に宮崎空港に到着した。

毎年、ポスターセッションが楽しみである。それぞれの職場においての成果が伺える。

病院薬剤師では、病棟での業務のあり方、又、薬物血中濃度測定解析を介しての適正な薬物療法への提言、クリティカル・パスなど、開局部会では、トレースレポートによる医師へのフィードバック、地域住民へのアピールなど、自分でも実行出来る身近な発表ばかりである。必ず、“我が意を得たり”の発表を体験することが出来る場である。出席されなかった会員の方々にも、講演要旨集を一読願いたい。

最近2回程、こども病院における実績を発表するチャンスを得たが、意見交換の場でもあり、発表者にとっても非常に有意義なことだと思う。

グループ4人で、5時間、多少疲れたが、運転者をねぎらいながら、又、大分大会に、“夢”を馳せながら帰福した。

堀美智子氏の講演では、中学生を対象に薬局での体験を試みたこと。糖尿病の患者教室を行っていること、など。周りの薬局は気にしないで、自分の薬局で出来ることをそのまま実行している姿勢は見習うべきかな!

<九州山口薬学大会inMIYAZAKI> 時は過ぎても学生時代参加者/広報委員 鮫島千織

九州山口薬学大会に初めて参加した。宮崎には大学時代のルームメイトがおり、彼女に久しぶりにあいたいなとの思いもあったからだ。宮崎の友達のご主人が県薬の理事をしており今回の大会の運営委員でもあったので、友達から宮崎では赤字のシーガイアの為に大きな大会はここで開催するようになっているのだが、いざ申し込んでみると結局開催日がこの月末しか空いていなかったとのこと。また運営にあたっても、開催準備の努力は大変なものだったらしく、満身創痍の状態で開催に漕ぎ着けたらしい。

しかし、いざ大会が始まってみると、予想を上回る参加者で、ご主人たち県薬の役員の努力も報われたようだった。本当に宮崎県薬の皆様に感謝申し上げたい。しかし再来年は福岡ということでそれを思うとため息がでてしまう。

さて宮崎シーガイアに行ってみた印象はでかい。の一言。でかすぎて年寄りには歩くのが大変。宮崎の友達にももう少し建物との間を縮めてくれたらいいのにとこぼしてしまった。しかし吉村作治教授のエジプト文明に魅せられての講演は薬剤師の生活とは次元の違った話で毎日あくせく薬局業務をこなしているわたしには一服の清涼剤となった。

それに引き替え日曜日に行われた堀美智子先生の今求められる薬剤師とは?の講演は、日常業務を再点検させられる内容で、また月曜日からがんばらなくっちやと気を引き締めた。

今回は広報の仕事で参加したため、自分の興味を引く内容を聞きに行くというよりも、市薬の会員の発表を追って部屋から部屋へかけまわるものになって、じっくり聞く時間がなくなってしまったが、最終日に鹿児島で開業している同級生夫婦にばったり出会い、宮崎の友達と共にささやかな同窓会になった。

端から見ればただのおじさんとおばさんの4人組だろうが、私達にとっては時代を超越してそこにあるのは大学4年の彼と彼女達。皆の口からこぼれる懐かしい同級生達の名前にしばし時を忘れてあの20代の学生に戻ってしまった私達だった。

<九州山口薬学大会inMIYAZAKI> 九山讃歌〜宮崎ウキウキ紀行〜参加者/(社)福岡市薬剤師会 広報担当常務理事 北島啓子

10月30日(土)お昼すぎ、うす曇りの空を見上げて本日からの楽しい(であろう)小旅行に思いを馳せ、有意義かつ思い出深い2日間であることを祈りつつ(かなりオーバー)家を出る。

夕刻、宮崎空港に降り立った瞬間、暖かくゆったりとした空気の流れにみやざきを実感し、なんだかウキウキ。

バスの時間には、まだかなり間があったのでホテル(オーシャン45)までタクシーを利用することにし同じ飛行機に乗っておられた市薬顧問の三津家正友先生とご一緒させて頂く。

来年のサミットの為に整備された道がとてもきれい。南国ムードのやしの木や、やわらかくて独特のイントネーションの運転手さんの口調も、我々を歓迎してくれているかのようで心地良い。さっそく“冷や汁のおいしい店は?”“巨人のキャンプはどの辺で?”などと矢継早やに運転手さんに質問すると、 親切な方でどんな問いにも一つ一つ丁寧に答えてくださる。

三津家先生も、さすがに年の功(失礼!)宮崎事情を色々と豊富にご存じで、ひとしきり宮崎談義がはずんだ。

20分後ホテル到着。“ワ〜、ス・テ・キ!”と思わずさけんでしまう程、おしゃれでゴージャスなリゾートホテルで高い吹き抜けの天井がなんとも開放的。フム、フム、今の所いいことづくめ。

フロントで手続きをしていて、ふと振り返るとロビーになにやら見たことのあるお顔(しかもVIPとおぼしき人物)の紳士が…。

近くにいらした三津家先生におたずねすると、日薬の佐谷圭一会長であると。あ、そうそう、先日ジャーナル編集の際の写真の方だ。

せっかくだから何か一言申し上げようと、つかつかと歩み寄り、いきなり「福岡市薬剤師会です。宜しくお願いします」と話しかけ、なんだか急に恥ずかしくなり、さっときびすを返してその場を立ち去る。連れの方と立ち話し中だった佐谷会長はキョトンとしておられたご様子。

もっと落ちついてキチンとごあいさつをし、名刺の1枚も渡して原稿のひとつもお願いすればよかった……と後で反省した。いやはや情なや。小心者はこれだもんね。

ホテルの部屋に入ると、そこはこれまたニースあたりの高級リゾートを思わせる心にくい造りで家具や小物にも夢が一杯。一人で泊まるのがもったいないくらい。トイレ、洗面グッズ(これがおみやげになったりする)、クローゼット、冷蔵庫の中(小腹がすいて眠れないことあるんですよね)、ランプ点滅点検(酔って帰ってきたとき、どこをどうすればいいのか解からなかったことってありませんか)、ベッドのフカフカ具合…等々checkして回る。広いバスルームの中に大きなガラス張りのシャワールームも付いていてウキウキ気分倍増。

ひととおりの室内探検を終えると丁度いい時間になったので部屋を出てパーティ会場(大学別懇親会)に向かう。

隣接した建物とはいえ長い長い渡り廊下を歩き少し遅れて会場内に入ると、すでにあの佐谷会長のあいさつが始まっており、おずおずと前の方に進み出て回りを見回してみる。

福岡市の長老、重鎮、中堅、若葉マークの薬剤師たちが首をうなだれ神妙な面持ちで話に聞き入っている中、九山薬剤師会会長(県薬会長)の宮崎和人先生の顔も円形の来賓席の輪の中に見られる。かっぷく良好、顔色良好で威風堂々の感あり。

それにしても来賓の中の紅二点、石井道子先生、堀美智子先生はいつもながら目がさめるように美しい(衣装も)。やはり満座の華は、常に心掛けてあヽあらねばなるまい。今でも石井先生のパンタロンスーツのそれはきれいなターコイズブルーがしっかりとまぶたに焼きついている。

大石了三九山薬学会副会頭の乾杯ののち、和やかにお食事タイムが始まった。並べられたごちそうに大いに気持ちを残しつつ、まずはカメラを片手に会場をひと回り。福岡の面々は、今日の勉強を終えた充実感、あるいは明日への期待感からか実にキラキラと輝いて見える(それともシャンデリアのせいか?)。

楽しいときは、あっという間に流れ気がつけばお開きの時間。名残りがつきぬままホテルに帰る人、意気揚揚と二次会に行く人とそれぞれに分れ、宮崎の夜は更けてゆくのであった。

31日 朝8:00A.M起床、ベッドがフカフカすぎて熟睡できなかったものの一応予定通りの時間クリア。ゆっくりと仕度をし、たっぷりおかゆの朝食をとる。さあ今日は取材のかけもち、張り切って行こう。

まずは開局薬学部会(地域医療と薬剤師・伊東美穂先生発表)をのぞく。伊東先生とは親しいだけに私の心臓も高なる。先生のいい所は緊張していてもそれを感じさせない所。少しも無理のない自然体に好感が持てる。

次に学校薬剤師部会(学校で使用される薬品の管理について・木原三千代先生発表)におじゃまする。この部会は、やはり公務員的なちょっぴり固い空気が漂い、そのせいか姿勢を正して聴いている自分に気がつく。それにしてもさすが木原先生、いつもながら安心できるスピーチ。

3番目は女性薬剤師部会(私たちのめざす薬剤師・女賀信子先生発表)。発表者も聴衆も女性・女性・女性……。会場も一番きれいだし、お花畑にいるよう。その中で凛とした態度の女賀先生が光ってみえた。

この3人の方に共通するところは可憐さと円熟味をないまぜにしたような“若々しい大人”の魅力だ。いつまでも変わらずにいて頂きたい(年下の私がおなま言ってごめんなさい)。

尚、末田順子先生が『薬用植物利活用問題連絡協議会』に於て、福岡市での薬用植物利用に関する活動報告を発表なさっているが、残念ながら取材できなかった。またの機会にぜひ拝聴させて頂きたい。

以上発表者についてざっと紹介させて頂いたが、発表時間が同時間帯であり、かけ足の取材でじっくり内容を聴くことができず印象のみの紹介に終わってしまった。学術的な内容は別わくでご覧頂きたい。

最後に堀美智子先生の特別講演“今、求められる薬剤師とは?”をぴったり1時間半、うっとりと聴いた。ご高名は以前より知るところであったがお話を聴くのは初めてである。やはり世間に通用する顔が見える、姿が見える薬剤師である大切さを感じ、自分なりに自分らしく模索して積み上げてゆくしかな いと改めて思った講演であった。

講演内容もさることながら、ある時は力強く声高らかに、そしてある時は優しくささやきかけるように と緩急自在の話術は人を魅きつけて止まない。美人で謙虚で庶民的なのもうれしい。一度ワインでも御一緒してみたいなどと一人で勝手なことを思う。

一通りの取材を終え、女賀先生、伊東先生、福岡県女性薬剤師会会長の内野孝子先生と昼食をご一緒させて頂くことになった。地上154mの展望レストランで雄大な太平洋を望みながら、サーモンのたっぷり入ったサンドイッチとワインとビールの食事でホッと一息。

いい気分になったところで、レトロなリムジンバスで近辺を回ってみる。とても泳ぎたがっていらした女賀先生をなだめなだめ、オーシャンドームを横目にとなりのショッピングセンターへいそいそと。“おみやげなんてどっこもおんなじ”なんて言いながら気がつくとダンボールー杯、宅急便をたのんでいた。

その後、宮崎空港でひと波乱(本人希望により省略します)ののち飛行機にあたふたと乗り込む。そして安堵と疲れのためトロッとした間に、この吸収かつ発散の2日周の小旅行は終わった。

先日(12月7日)、中央区の稲員大三郎市議の“女性のつどい”の折に、山崎拓夫人がごあいさつの中で、いみじくも『よく学び、よく遊び、よく働く』という言葉をくり返しておられたが、私もそうありたいと思う。

学会でよく学び、そしてよく遊んで気分の転換を図り、鋭気を養い、心を柔軟にして大いに仕事に生かしたいものである。九山参加は、まさにそのチャンスである。

 

 

 

<会員の広場> オリオンを仰いで 南支部 高宮部会 メガ調剤薬局 女賀信子

進展する医薬分業と情報公開のうねりの中で、自分なりの星を見つけて洋上に帆を挙げた、ちっぽけな帆船。それがメガ調剤薬局です。

開業して2年になろうとしています。処方箋登録施設は100を越え、毎月30数ヶ所から定期的に患者さまがお見えになります。

幼稚園から大学まで地元で育ちましたから、患者さまの多くは、幼なじみであり「信子ちゃん、今から行く」と種々な医療機関からFAXを送ってくれます。小学校や高校の恩師までもが遠くから車に乗って御来局頂いており、全く、皆様の情によって守られているといっても過言ではありません。とは言え、一日の来客は数名で、ゆっくりと御相談を受け賜る事が出来ます。

又“to Foreign peaples”とポスターを貼って、英語圏の患者さまをも受け入れております。福岡市の国際交流協会会員でありますので機関紙に、「We can speak English」と小さな広告も出しました。中国語圏の方々への対応にと、中野先生主宰の「中国語同好会」に入って勉強中ですが、何せ、50半ばの手習いのこと、欠席が多い事もありましょうが、全然上達せず、こちらの方は、もっぱらbody languageでのコミュニケーションです。

又、当薬局には、民生委員や主任児童委員の経験を通して、福祉関係の様々な相談が持ち込まれます。「在宅介護」の相談は、看板を挙げる迄もなく、日常的に行ってきた事柄です。疲れた家族へは中間施設老人保健施設への入所やショートステイの案内も致しております。ホームレスの方の救済に、行政を動かして、社会復帰のお手伝いもさせて頂きました(この件は、薬局ヘルシー高宮の坂口先生からの御相談が発端となりました)。

高校時代や、研究室時代の仲間が、医師として、友人として、気軽に、処方設計の相談の電話を入れてくれるのも大きな励みです。

「末期癌の親を我家で看取りたい」との相談に、友人である医師と共に入院先から「在宅治療」を実現させ大いに喜ばれもしました。

向精神薬の副作用である筋肉不随意運動から夜半、「先生、口さけ女みたいになって家族が恐がります!!」と極めて深刻な電話相談を受け、即刻、処方変更依頼の連絡を入れた事もあります。そういう意味では、私の携帯電話はよく活用されております。

又、厚生省エンゼルプランの中で、中央区の主任児童委員第一号としてこの6年間、子育て支援を行って参りました。赤坂マザーズネットワーク(AMN)を主宰し、2ケ月に1度の土曜日午後、「子供達の健康」「子育て中でも出来るエコロジー」「乳幼児へのくすりの与え方」そして「離乳食の作り方」等の講座を開いて参りました。

東大薬剤疫学講座のPEMにも参加しますし、前記の様に副作用を厚生省へ報告し、2000年も「医薬品等安全情報協力施設」の小さな金色の看板がお店の隅っこで光っています。

又、私共の薬局には、多数の絵画が飾られています。谷尾美術館デビュー賞受賞の十幅の大作を始め、カルズーのリト、大切な友人や患者さまがお持ちになった数々の作品を始め、夫と私の絵も、ちょっと恥ずかしげに飾られております。お近くにお越しの折には、是非、お立ち寄り下さり御鑑賞頂ければ、うれしく存じます。

大海原の小さな帆船。ひとりぼっちの航海は帆を上げたり降ろしたり、ちょっと忙しくもありますが、まずは航海を楽しみたいと思います。セイリング仲間をたくさん募って、一緒にオリオンを仰ぎたい。メガ調剤薬局の願いです。

<シリーズ・「ダメ。ゼッタイ。」薬物乱用防止活動9>

今回はシンナーです。シンナー類はシンナー、トルエンなど揮発性の有機溶剤で街中でも簡単に手にはいるため、青少年が最も安易に手にしやすいもので、それだけに表面に現れる中毒者よりも、潜在的な中毒者の多い薬物と考えます。それだけに、中毒者の告白事例など多いと思いましたが、思いの外シンナー中毒に対する事例は少ないのです。

これは極限までいった中毒者に於いては脳の萎縮が進んで自らを省みる事すら出来ない状態になるからなのかもしれません。今回は子ども達にシンナーの怖さをわかりやすく説明する一助にしていただけたらと、外国の薬物中毒の本からの引用も入れております。

(T.S.)

薬物乱用を防止するためには、正しい知識を身につける事が必要です。問題の正しい解答としてあてはまるものを選んでください。

Q1. シンナーは何からできているのでしょう?
 ・からだに良い天然の素材でできている
 ・からだに影響のない化学薬品でできている
 ・使い方をまちがうと危険な化学薬品でできている

Q2. シンナーを吸い続けるとどんな気分になるでしょう?
 ・空を飛んでいるような幸せな気分
 ・怒りっぽい攻撃的な気分
 ・自分がとても強くなった気分

Q3. シンナーは私たちのからだの中で、どんなはたら草をするでしょう?
 ・血液の循環を活発にしてくれる
 ・歯を丈夫にする
 ・食欲をなくし、健康を害する

Q4. シンナーを乱用すると、どの程度の悪影響があると思いますか?
 ・ほんの少しの影響。頭痛がするぐらいなんともない
 ・とても大きな影響。手が震えたり視力が落ちたり死ぬこともある

Q5. シンナーの乱用とはどんなことを指しているでしょう?
 ・ペンキの塗りかえのためにお店でラッカーシンナを買うこと
 ・ボンドを使ってプラモデルを作ること
 ・空き缶やビニサル袋にシンナーを入れて吸うこと

Q6. 先輩がいっしょにシンナーを吸おうと言ったらどうしますか?
 ・先輩といっしょなら安心だから吸う
 ・薬物の乱用になるから、やらない、と言う
 ・違法だし、からだに悪いからやめよう、と止める

Q7. シンナーを吸うことが薬物乱用にあたるのはなぜでしょう?
 ・薬物乱用にはならない
 ・神経が侵され心も体も壊れてしまうから
 ・本来の目的以外の方法で薬剤を使用するから

Q8. もしもシンナーを長期間やり続けると、どんな症状がでるでしょう?
 ・頭がすっきりする
 ・脳が萎縮して普通の活動ができなくなる
 ・重度の貧血病など不治の病になることもある

Q9. シンナーは脳を萎縮させます。どんな影響が出るでしょう?
 ・ものが考えられなくなり勉強が手につかない
 ・感情のコントロールができなくなって怒りっぽくなる
 ・手足がしびれて普通に動けなくなり、目も見えなくなる

Q10. シンナーは延髄という脳の一部を侵します。すると、どうなるでしょう?
 ・呼吸や心臓の機能が調節できなくなって死んでしまう
 ・とっても楽しい気分になれる
 ・ちょっと手足に震えが出るだけ。特に問題はない

Q11. シンナーを乱用し続けると恐ろしいことが待っています。それはどんなこと?
 ・妄想や幻覚が現れて、起きていても悪夢を見ることがある
 ・学校や友達と普通に話ができなくなって孤独になる
 ・理由のない恐怖感につきまとわれて、またシンナーを吸うようになってしまう

Q12. シンナーの乱用を続けると女性にとって特に悪い影響が出ます。それはなんでしょう?
 ・スタイルがよくなる
 ・赤ちゃんに先天性の異常が出てしまう
 ・生理不順になって体調が悪くなる

「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ

シンナー等有機溶剤関連の社会的問題

1.吸引仲間の非行問題

 怠学、怠業、無断外泊、家出、不純異性行為、喫煙、飲酒、暴走族参加等の不良行為

2.シンナーを入手するための問題

(1) 自宅からの金品持ちだし、虚言、威嚇、暴力による金の要求
(2) グループで恐喝事件、万引き・窃盗物件の販売など
(3) 店頭・工事現場からのシンナー・塗料・ゴム糊などの窃盗
(4) 暴力団組員との接触、シンナー密売の手先になる

3.シンナー酪酉丁下の問題

(1) 屋外排掴、弱者に対するからかい、暴力行動、傷害、強姦、万引き
(2) 無免許運転等の道路交通法違反、交通事故
(3) 急性中毒による死亡、脱水、栄養失調
(4) 転倒、転落による外傷や死亡事故
(5) タバコの火の引火による火事、火傷

4.有機溶剤精神病に関する問題

(1) 家庭内引きこもり、非社会化、自殺傾向
(2) 幻覚・妄想に基づく独語、空笑などの病的言動
(3) 凶悪な犯罪の誘因

5.家庭内の問題

(1) 不規則な食事、昼夜逆転など生活の乱れ
(2) 家庭内暴力の誘因
(3) 吸引仲間の溜まり場となる
(4) 兄弟へのシンナー乱用の伝染
6.学校での問題

(1) 遅刻・早退・欠席、学業不振、落ちこぼれ集団の形成、停学・退学
(2) 校内暴力の誘因
(3) 他の児童・生徒へのシンナー乱用の伝染

7.その他

(1) 覚せい剤など一層強力な薬物乱用への踏み台となる
(2) 就労しても、欠勤が多く長続きしない

薬物乱用の実態

第3回学校薬剤師学校保健研究大会が2月5日(土)の午後3時より市薬講堂で開催される。特別講演として中央警察署保安係の方に「薬物乱用の実態について」と題してお話を戴くことになっている。かなりのデータが揃うのではないだろうかと期待している。

更に学薬副会長の女賀先生の「市内小学生の意識調査にみる薬物乱用防止授業」の研究発表がある。学薬またPTAに係わりのある先生方には見逃せない内容となっている。 シリーズ「ダメ。ゼッタイ。」薬物乱用防止活動もすでに9回を過ぎ、いよいよ次号で最終となるが、このシリーズは貴重な資料となっている。どのように利用していくか、その使い道が大事だろう。

先日学薬で行っている担当小学校より、保健委員会でシンナーについて話してくれという依頼があった。資料を集めてお話したが、とにかく資料がなかなか集まらない。具体的な症例の話をしながら説明をしたほうが分かり易かろうと思い、市薬ジャーナルを紐解いて1997年7月号第74号の59頁の「21歳男性の話」をもとに構成してみた。興味を持って戴いたのではないかと思う。

今号には間に合わなかったが、来号にぜひ掲載していただきたいと思う。こういった依頼は今後増えてくるのではないかと思う。

薬物乱用の中でも、特にシンナーについては、今号・来号の2回にまたがった特集になった。来月の中央警察署の講演・データ等も貴重な資料として次号に掲載の予定で、期待は大きい。  

(上村義徳)

<シリーズ・「ダメ。ゼッタイ。」薬物乱用防止活動9>

シンナーなどの有機溶剤

シンナー、トルエン、ヘアスプレー、ベンゼン、ボンド、ライター用ガス、自動車の不凍液・・これらの用途は別々ですが、共通しているのは、とても強いニオイがすること。

それは、揮発性の物質が含まれているからです。

揮発性の物質は目に見えない細かい粒子になって蒸発します。そして私たちの鼻や口から吸いこまれて、肺に達します。こうして肺まで入ったら・・そう、血液にまざってからだじゅうに(もちろん脳にも)、送りこまれて、人間のからだ、とくに、脳に大きな影響を与えます。

これらの物質は、有機物を溶かす非常に強い化学物質なので、ひとくくりにして有機溶剤と呼びます。有機溶剤は、脳の細胞におかしな働きをさせます。

心臓はドッキン、ドッキンと速く打ち、呼吸はハアハア、ゼイゼイと不規則になります。それは、脳の細胞が正しく働かなくなり、ちゃんとした指令が送れなくなるからです。

ものが歪んだり、違った色に見えたりします。

ちゃんと立っていられなくなったりろれつがまわらなくなったりします。

自分の脳が、こんなふうに“へんてこりん”になってしまうなんていやですよね!

脳の細胞は、こんなふうに正しく働いています。その働きが“へんてこりん”になるのですから、ほとんどの人は、どんなに誘われてもシンナーやボンドなどの有機溶剤に手をださないように注意しています。

けれど、なかにはそういうものを吸って、おかしな感覚を楽しみたいと思う人もいます。やりたいことがなくて退屈していたり、落ちこんでいたり、ひとりぼっちでさびしいとき、「ちょっと吸ってみようか・・」という誘惑にかられるのかもしれません。

仲間に誘われて、好奇心から吸い始める人もいるでしょう。

初めて吸うと、お腹や頭が痛くなったり、すごく気分が悪くなったりすることがあります。だから、もう絶対に手をださないはず。

でも、こりずにまた吸ってしまう人もいます。

また、なかには最初から、そのニオイが好きな人もいます。そして、いやなことが忘れられたり、脳の細胞が“へんてこりん”になって、見えないものが見えたりすることで、冒険をしたような気ぶんになるのです。

けれども、これらの有機溶剤を吸い続けることで、私たちのからだが、とりかえしのつかない害を受けることを知っておかなければなりません。

脳の細胞の一部は完全にダメになり、心臓の筋肉が弱って、もとのようには働かなくなります。

有機溶剤を吸いこんだ口や鼻のまわりの皮膚が、ヤケドをしたときのようにヒリヒリしたり、斑点ができたりします。

いつも鼻水をたらしツバをはいている人とは、誰もデートなんかしてくれないでしょう。

やがて、からだからイヤなニオイがするようになるので、誰も近付こうとしなくなります。

手足のひきつけや、けいれんを起こしたり、気を失って倒れたり小便をもらしたりもします。

イライラして怒りっぽく、落ちこんだ気ぶんになります。

そうしたイヤな気ぶんからぬけだそうと、また有機溶剤を吸ってしまうのです。

気をつけなければならないのは、そのつぎにはアルコールや覚せい剤などの依存性(それに頼りきってしまう)の強い薬物の誘惑が待っているということです。

もっと強い効果のあるものを求めて、さらに自分のからだと心をだいなしにしてしまうケースが少なくないということです。

『ドラッグ薬物の害がわかる本』より

クレア・レイナー著/トニー・キング絵/北沢杏子・堀口忠利訳 アーニ出版

【薬局実務研修会】 学術・研修委員会

第10回薬局実務研修会報告

第10回薬局実務研修会が、平成11年9月5日(日)、12日(日)の両日に渡って行なわれました。現在の医療環境の厳しい中、有意義な又インパクトの強い研修会であったと思っております。

受講式、終了式に出席して頂きました藤原良春会長、県薬務課の小路清勝先生をはじめとして講師を快く引受けて頂きました県薬、市薬の先生方、真筆に受講して頂いた受講生の方々、更に色々とお世話して頂いた市薬事務局の方々に厚くお礼申し上げます。

これまで300人にのぼる方々が受講されました。そして現在、第一線で、中心的な役割を担って活躍しておられます。

初期の実務研修会の目的は、医薬分業が進展するに併って起ってきた“薬剤師不足”を補うためでありました。そのため、家庭に居られる又育児のため現場を離れている未就業の薬剤師掘り起こしが中心でした。

その他、新卒の薬剤師、OTC専業の方、調剤に興味を持った方などが受講されておられます。

最近、就職して数年の方や10数年の方の受講が増えて来ました。そういう方のアンケート調査では、従来の(土)(日)、(土)(日)の4日間では仕事の関係上、土曜日は受講しにくいとの意見がありました。

今回、第10回という1つの節目の時期に当たるわけですが、未就業の方の掘り起こしも、一段落着きましたので、今後は就業して1〜2年の方々を中心に実務研修を開催して行きたいと考えております。

今回は、日曜日のみに2日間実務研修を実施しました。

なお、本研修会は、会員、非会員関係なく受講出来ますので、今後とも研修受講の希望者がおられましたら、宜しくお伝え願えれば幸いです。

今回の研修会には、会員29名、非会員20名、計49名の申し込みがありました。1日目には42名、2日目には38名の方が受講されました。(両日共、欠席されたのは4名でした)

2日間受講されると、終了証を発行します。今年は、35名の方に終了証を発行しました。

※受講者に下記のアンケートをお願いしました。

 

アンケート結果

 (2日目に回収しましたので、33名の方から回収しました。回収率71.7%)

(1) a:5名 b:7名 C:7名
   d:14名(市薬剤師会,FAXにて,筑紫支部会員より,県庁での配布物,処方検討会にて、友人・知人より)

(2) a:2名 b:なし C:22名 d:2名 e:ゼロ f:2名
   g:6名(大学院生,大学職員,病院,医療機器メーカー)

(3) a:10名 b:21名(6ケ月以内:10名,1〜4年:8名,15年:1名)

(4) (1):12名  (2):5名

(5) 薬事関連法規:6名
   薬剤師の倫理:6名
   服薬指導 1:20名
   服薬指導 2:19名
   調剤の基本 :8名
   薬歴の取り方:12名
   保険医療 1:6名
   保険医療 2:7名
   県薬IDセンター:6名
   情報の収集・管理:4名
   在宅医療・介護保険:14名
    現在の業務内容,経験年数によって分散していますが、
    服薬指導,薬歴の取り方,在宅医療・介護保険等に興味が集中していました。

(6) ・調剤にタッチしていないため、受講してためになった。
   ・(介護保険)薬局の一員として資格の資料及び取組み方を知りたい。
   ・(介護保険)改めて、くわしい勉強をしたい。
   ・定期的に研修会があると良い。薬剤師の意識を高めたいと思う。
   ・薬歴の用紙,薬の使用説明書,ビデオなど良かったです。
   ・具体的な例をあげての説明が欲しかった。
     これからの薬剤師のあるべき姿を考え直す良い機会となった。
   ・実技研修にも参加したい(夕方〜夜の部もあったら良い)。
   ・若い講師のお話は、年令も近いことがあって良い刺激になりました。
   ・“読んでもらえればわかる”という事だったが、わからなかった。
   ・“薬剤師の倫理”の話をもう少し聞きたかった。
   ・投薬時の患者さんとの接し方が一番難しい。
   ・このような研修記事を県薬雑誌にも載せてほしいです。

 貴重なご意見ありがとうございました。今後の研修会の充実のため、参考にさせていただきます。

【薬局実務研修会】 コミュニケーションカ東支部 箱崎部会 セイイ薬局 中岡荘太

アメリカの薬剤師は、医師や牧師を抜いて一番国民に尊敬される職業だと言われています。それは、完全医薬分業が実施され、薬剤師の位置が確立されているからです。しかし日本では、分業バッシングを受け、薬剤師の存在意義を問われ、これから薬剤師がどうあるべきか考えさせられる時代となっています。

9月5日、12日に行われた薬局実務研修を体験し、薬剤師として大切だと感じさせられた事はコミュニケーションカです。それは、薬だけを見つめて説明するのではなく、幅広い視点で患者さんに接し、患者さんが困っていること、疑問に思っていることに対して解かり易い言葉でアドバイスをしてあげることです。

しかし、私は医療の現場を目の当たりにして服薬指導の難しさを知りました。つまり、薬に関して薬剤師同士で話をするのは簡単ですが、相手が患者さんになると言葉を選んで説明しないといけません。

また、患者さんからうまく情報を収集し、薬剤師として判断でき、患者さんのQOLの向上につながるように意見を述べなければいけません。そのためには、POS(問題解決志向システム)の考えに基づいた薬歴の記載法も一つの手段だということを知り、今、私は薬局独自の薬歴記載法を考えています。

患者さんのQOL改善のためには、医師、看護婦との連携も必要であり、医師と対等に話すためにも薬剤師の質の向上が課題となってきます。これから、在宅医療、介護保険制度の導入により薬剤師の役割が増える一方で責任も重くなります。

この研修を通して学んだことが私自身の質の向上につながり、患者さんから信頼を得られる薬剤師になれるよう努力したいと思います。

最後に、御指導下さった先生方に感謝し、またこのような機会を持って頂けたらと思います。

【薬局実務研修会】 自分のレールを修正中央支部 大名部会 新日本薬局 吉田節子

新米薬剤師の娘と共に以前とは少し違う薬剤師として、あるべき姿を考え直し、初心に返るつもりで、久し振りに薬局実務研修を受講した。

藤原良春会長の若い薬剤師への思いを込めた開会のことばから始まり、小路清勝先生に薬事関連法規と薬務行政についての講義をうけた。

一例をあげると、医薬品でも1,000円のものを800円(値引き値)として、広告してよい、特定の医薬品はセット販売してよいなど、以前とは随分違う規制になっていることを知ることができた。

また、医療の担い手として副作用の前駆症状を的確に早期発見し、医師にお知らせすることができれば薬害は防止できる。重篤な副作用を口に出すことは医師の診療権の侵害となることをお聞きし、情報提供を心してやらねばと考えさせられた。

末田順子先生には接遇・倫理についての講義を受けた。おしきせ、ほどこしの医療から患者さん中心の、患者さんを守る医療に変化した現在、相手の気持を思いやる心をもって患者さんに接する方法を具体的に分りやすく教えて頂き、若い薬剤師に倫理観を教える方法は、自分の後姿だということもお話下さった。

神雅子先生には薬事情報センターの活動と利用法を教わった。現在の利用状況を具体的にお話くださり、今後、利用するにあたって下記のことをポイントにして質問して欲しいとおっしゃっていた。

 1. 所属薬局名(支店であればその名前)
 2. 地区、名前
 3. 誰からの質問か
 4. 質問の詳しい背景
 5. どこまで調べたか
 6. どの程度の情報が必要か
 7. いつまでに回答が必要か

瀬尾隆先生と小松公秀先生が県薬出版の保険薬局・保険薬剤師指導講習会資料にそって解説して下さった。つぶしの場合は、レセプト上にも記入することなど、細かいことまで、具体的に説明がなされた。

瀬尾隆先生が薬歴のとり方について説明して下さった。これからの第三世代の薬剤師は情報提供をすることはもちろん、さらに有効性、安全性を確保できる様にならねばならないとおっしゃっていた。

権藤雅彦先生に薬品情報の管理と収集の仕方について、情報源としてどの様なものがあるか、能書のそろえ方、見方など詳しく説明して頂いた。

市花晃先生と千阪善弘先生に服薬指導についてお教えいただいた。カウンセリングのテクニックを具体的に例をあげて解説し、私たちのあるべき姿勢を教えて下さった。とてもわかりやすく納得でき、さっそく翌日からの服薬指導に役立った。

原田美代子先生に在宅医療と今後の介護保険についておそわった。在宅医療を実際に行っている薬局のビデオを使っての解説だったので、全体的な流れも分ったし、確認事項、指導内容、約歴に記入すべきポイントなど、まだ在宅医療を行っていない私にもよく理解できた。

どの先生方も具体的な例をあげて、わかりやすく解説をして下さり今回は研修会を日曜ごとに2日間に分けての講義だったので、マイペースで受講でき翌日からの仕事に差し支えることはなかった。また翌日からの仕事にさっそく役立てることができた。

知っていたつもりで、忘れていたこと、以前もっていた知識とは変わった新情報、頭の中では分っていたつもりでもそれをどう実行していったら良いか分からなかったことなどが明確になり、収穫の多い研修会だった。

今後も自分のレール修正と、初心に返る為に機会あるごとに出席したいと思った。関係者各位に心よりお礼を申し上げたい。

<3回シリーズ・米国の薬学教育> 第2回 米国市民が抱いている薬剤師の誠実さと倫理度− 遂にNo1の座から陥落!? −早良支部 西新部会 大賀薬局 西新店 平山徹

前号において第2回は米国の薬学生とその進路についてご紹介すると予告していましたが、ちょうど原稿執筆中の11月16日に日本の薬剤師の間でもたびたび話題になっている「米国薬剤師の信頼度に関する1999年度の世論調査」の結果が発表されました。なんと、過去9年間連続で誠実さと倫理の水準が最も高い職業であると米国市民から評価されていた薬剤師が第2位になってしまいました。

読者である先生方の多くは、予定していた米国のファーマシースクールの学生云々の話より世論調査結果のほうが興味あるのではないかと推察します。つきましては、急遽内容を変更して今回はその世論調査の結果を中心に述べたいと思います。

なお、米国の薬学生に関する話は第3回でご紹介します。

米国では薬剤師は最も尊敬されている職業?

私が米国のファーマシースクール学生時代、日本に帰省した際、「アメリカの薬剤師は最も“尊敬”されている職業だって本当?」とか「アメリカでは医師より薬剤師のほうが“尊敬”されているんだって?」などとよく質問されたものでした。

その当時、米国において薬剤師が高い倫理水準を持っていると世間から評価されているということは授業中に余談として聞いていましたが、「最も“尊敬”されている」とか「医師より“尊敬”されている」などとは聞いた事がありませんでしたし、米国人の国民性から或る職業を尊敬するという考え方が生れるのだろうかと不思議に思っていました。

そのしばらく後に日本の薬学関係の雑誌だったと思いますが、米国薬剤師が尊敬されているという記事を読む機会がありました。その記事から、情報源は米国のThe Gallup Organization(以下、ギャラップと略)というビジネスマーケテイングのための世論調査機 関が毎年実施している職業別の誠実性と倫理性に関する世論調査(Honesty and EthicsPoll)であることが判りました。

このギャラップ調査によると、薬剤師の誠実さと倫理の水準(honesty and ethicalstandards)が調査対象職業中で最も高いと示されていました。おそらく、薬剤師の誠実さと倫理の水準が最も高いということから、“最も尊敬されている”という日本語の表現がでてきたのではないかと推測されます。

私見なのですが、これはちょっと意訳し過ぎではないかと思います。しかし、最近では“尊敬”が“信頼”という単語に置き換えられているようで、こちらのほうが本来の意味に近く、無理のない意訳ではないかと思います。

1999年のギャラップ世論調査結果

さて、今年の調査結果ですが、残念ながら薬剤師は9年間守ってきた誠実さと倫理の水準が高い職業第1位の座を看護婦(士)に譲り、第2位にランクダウンしました。(表1)この結果は昨年までの調査内容にトリックがあったことが原因です。

実は、これまでの調査対象の職業に看護婦(士)が含まれていなかったのです。昨年まで調査対象職業は薬剤師、医師、歯科医師を含む26種だったのですが、今年から看護婦(士)、獣医師、裁判官などを含む19の職業が追加されました。

この原因を知ってしまうと、米国では薬剤師が信頼度ナンバー1の職業だと言われていたことが幻に思えます。しかしながら、米国市民の考える薬剤師の誠実さと倫理の水準は順位でこそランクダウンしていますが、表2に示されるように「非常に高い」と「高い」を合計した数値については今年が69%と過去と比較しても依然として高い評価を得ていることには変わりありません。

なお、この世論調査に関する情報は次にご紹介する調査方法も含めて、ギャラップのウェブサイト(1)にて見ることができます。

ギャラップ世論調査の方法

毎年ギャラップの世論調査は電話によって実施されています。今年の調査を例として挙げますと、1999年11月4日から7日にかけて全米から無作為に抽出された18歳以上の1,013人を対象に電話によって調査されました。但し、1,013人全員に調査された対象職業は薬剤師、医師、会社重役及び自動車販売員の4種類のみで、その他の41種の職業については522人または489人を対象に調査されました。なお、1,013人を対象とした職業については±3ポイント、522人または489人が対 象の職業は±5ポイントの調査誤差です。

実際に電話によって調査する際、「これからお尋ねする職業に就いている方々の誠実さと倫理度について、とても高い、高い、普通、低い、又は、とても低いの中から選んでお答え下さい。まず、#####。次に+++++。・・・」( “ Please tell me how you would rate the honesty and ethical standards of people in these fields - Very high, high, average, low, or very low? First, #####. Second, +++++.・・・・ ” ) という尋ね方をしており、職業の順序はランダムです。

なぜ薬剤師の信頼度が高いのか?

前号にて本誌編集委員のT.S.先生がコメントされていましたが(市薬ジャーナル1999年11月号24ページ)、日本においても薬剤師の信頼度が3位に上がってきているそうです。このことは、特に米国のみにおいて薬剤師の信頼度が高いのではないことを示唆していると思います。しかし、ここ10年以上の間、米国市民が薬剤師の誠実さや倫理度を医師や弁護士のそれよりも高いと思っているということは今回ご紹介した世論調査結果によって明らかであり、特筆すべきことであります。

この理由については、調査を考察した記事や文献を読んだことがありませんのでわかりませんが、私見として以下に述べます。まず、米国市民の医療システムに対する不満から生ずる医師への不信感が考えられると思います。ご承知のように米国の医療保険システムは本邦のような皆保険制度ではなく、国民の多くは民間の保険会社から保険を購入しており、その負担費用が家計を大きく圧迫しているのが現状です。

このような状況にもかかわらず、医師の年収は平均約160,000ドル(2)と一般勤労者の平均所得を大幅に上回る額であります。一方、薬剤師の年間所得は平均約60,000ドル(3)と一般勤労者の平均所得よりも高いとは言われていますが、その差は医師の所得との差に比較すればごく僅かなものです。

このように一般勤労者との経済的格差があるにもかかわらず、患者が医師に簡単なカウンセリングを受ける場合にもカウンセリング料を請求されますし、日本でも有名な話ですが米国の診療費は非常に高額であることもネガティブに作用しているのかもしれません。しかし、町の薬局で健康や薬に関することについて尋ねても薬剤師は無償で回答したり助言するのが一般的ですし、処方せんで薬を購入しても別枠でカウンセリング料を請求されることなく服薬指導してもらえます。

それから、米国の弁護士の信頼度が低いことについては、1みなさんもその理由をご想像されていることだと思います。弁護士は裁判の弁護を行い報酬を得るわけですが、米国の弁護士数は非常に多いのでクライアントの獲得競争はとても激しいと聞いています。そこで、日本の常識では考えられないような事でも勝訴の可能性が高ければ積極的に訴訟を起こすよう働きかけるようです。

米国の友人から「交通事故の現場から病院へ負傷者を運ぶ救急車を弁護士の車が追いかける」というジョークを聞いたことがありますし、弁護士自ら出演して「交通事故で怪我をして困ってる方は私に電話して下さい。電話番号は***−****です」といった内容のテレビコマーシャルが実際に放送されていました。

また、米国人たちは自分たちの国が訴訟社会であることにウンザリしているようで、弁護士がその訴訟社会を増長させる一因と思っているようです。このような理由から弁護士の誠実さや倫理水準は随分と低く評価されているのではないでしょうか。

短絡的ではありますが、以上の理由で薬剤師の信頼度が相対的に医師や弁護士より高いという結果の一因を担っているのではないかと考えます。

投薬時の医薬品情報提供やカウンセリングは「誠実さや倫理度」の向上に寄与しているのか?

ところで、米国の外来薬局において医薬品情報の提供やカウンセリング等が義務づけられたのは、1990年に可決された連邦法 the omnibus Budget Reconciliation Act of 1990(通称OBRA90;オプラナインティー)に端を発します。

このOBRA90は、医療関係の分野のみを対象とした法律ではなく、さまざまな分野における連邦予算の歳出の削減のために成立した法律です。

そして、その一部として、連邦予算と関係しているメディケイド(Medicaid;低所得者が主対象の健康保険)の歳出を抑制するため、この保険による調剤並びに投薬時の薬剤師による重複投与、薬物相互作用及び有害作用等々についての監査や患者へのカウンセリングが義務づけられました。

連邦政府は、この法律によって合理的な医薬品の使用や有害作用の回避による医療費の削減ができると考えています。

前号において述べましたが、医療システムの多くは各州政府がその権限を握っています。このため、連邦法であるOBRA90が施行されたのは、各州政府の受け入れが整った1993年からでした。その間、各州政府は連邦法に定められた事項を州法に取り入れつつ各州独自の法律を定めました。

各州において法律が成立する際、大きな影響を与えたのは1990年にHeplerとStrandによって提唱されたファーマシューテイカルケアの考え方でした。

例えば、連邦法に定められていた対象がメディケイドの患者のみであったのに対し、マサチューセッツ州を含むほとんどの州において全ての患者に対象が拡大されましたし、薬物療法における患者のQuality of Lifeを改善すべく調剤投薬時の監査及び患者への説明事項(カウンセリング)のガイドラインも設けられました。

さて、OBRA90及びその関連州法の施行後(1993年以後)のギャラップ世論調査結果(「非常に高い」と「高い」の合計)を施行前(1992年以前)と比較してみます。各年の調査方法が異なっていることも考えられますので厳密には比べられないのかもしれませんが、敢えて比較しますと施行後の1997年と1999年には共に69%と7割台に手が届きそうな年があります(図1)。

しかしながら、他の年は施行前とあまり変わりありませんので、施行前と比べて劇的に上昇しているとは言い難いのではないでしょうか。この原因として考えられることは、米国市民に薬剤師による服薬指導やカウンセリングがまだ十分に浸透してないのかもしれませんし、或いは、米国では薬剤師によるそれらの行為が「誠実度」や「倫理度」という評価に反映されないのかもしれません。

ところで、この比較において私の興味を引くことは、法律が施行される10年前の1983年の時点ですでに61%が薬剤師の誠実さと倫理水準は高いと評価していたことです。このことは、法律により定められた服薬指導やカウンセリング等の薬剤師活動が導入される以前の結果ですので、どのような要因が患者である国主引ここれほど影響を与えていたのかと疑問が湧いてきます。

世論調査についてご紹介するとともにあまり根拠のない偏った個人的考えも述べさせていただきました。次回は第2回に予定していました米国の薬学生の話を中心にご紹介したいと思います。

●後頁に関連内容の日薬代議員会議事録掲載

<市薬親睦Softball大会>組織委員会

【南支部コメント】

・はじめて参加させていただきました。福岡に戻ってきて一年、久しぶりに体を動かすことができ、楽しかったです。(大久保修司/菊水薬局)

・応援のみのつもりが、試合に出させてもらってとても楽しかったです。足をひっぱってばかりだったけど、バーベキューではたっぷり食べさせていただきました。おいしかったです。ごちそうさま。次もがんばるぞ!!(佐々木洋恵/ライト薬局)

・ソフトボール大会に参加させて頂きありがとうございます。次回にそなえて練習したいと思います。南区の優勝めざして、ファイト!!   (佐藤光枝/ライト薬局)

【城南支部コメント】

・各支部優勝への意気込みがすごく、とても燃え上がり、接戦あり惨敗ありで、参加も応援も楽しく、いい1日でした。(成井武弘/オリーブ薬局)

【西支部コメント】

・本日の戦績−>1勝1敗。今の西区の実力です。来年はユニフォームの上だけそろえて頑張り、2勝すれば上下揃える予定です。(占部吉事/野方セントラル薬局)

【中央支部コメント】

・日頃の運動不足を感じ、薬剤師会のレクリエーションに参加するためにスポーツジムで鍛えなおします。(山田 彰/あかひげ薬局)

【東支部コメント】

・昨年のこの大会には組織委員としてではなく、一会員として参加しました。あの当時は役員を任されるとは考えてもいませんでしたので、楽しくプレーさせていただきました。今年は協励会の行事と重なり、毎年参加されていた先生が不参加となりメンバー集めは大変なものとなりましたが、佐々木先生の統率力等のおかげで、優勝することができました。この大会を終えて、組織委員一周年となりました。まだまだ未熟ではありますが、皆さんの参加しやすい大会にしてゆきたいと思います。次はボウリング大会です。皆様の参加をお待ちしております。(組織委員 竹野将行)

・1回戦、2回戦、3回戦、ねらってきましたが、優勝戦でやっとホームラン!!(竹野将行/ハート薬局)

・東区の古田!!チームの要、キャッチャーです。(佐々木監督/佐々木薬局)

・1塁を手堅く守ります。(伊藤一郎/フラワー調剤)

・打ってヨシ!!守ってヨシ日の東支部。当然のように優勝戦へ。白熱のあまり対戦者に負傷者が出ました。心よりお見舞い申し上げます。(伊東美穂/オーケイ薬局)

【早良支部コメント】

・ユニフォームを新調した新生早良、公約通りの優勝・‥万歳!(ただし2チーム優勝)1回戦2回戦と順当に勝ち進み、決勝戦は昨年逆転負けを喫した東チーム……リベンジなるか!結果は試合途中、ケガ大発生の為、ノーゲームで両チーム優勝。一生懸命なプレーと偶然が重なった結果の事故でしたが、皆さん大事なからだです、ケガには十分用心して、次は単独優勝を目指しましょう。(福岡英樹/温和堂薬局)

【勤務薬剤師会コメント】

・初めて参加させていただきました。何もわからぬまま、とりあえず、守り(?)とりあえず打ち(?)みなさんのハツラツとした、かろやかなフットワークが印象的でした。楽しい1日でした。(野田順子/福岡城南病院)

名誉の負傷をされた早良チームの緒方一寿さんよりコメントを頂きました。1日も早く全快なさることを心よりお祈りいたします。

〜緒方一寿さんのコメント 〜

先日の福岡市薬剤師会のソフトボール大会で、ケガをし皆様に大変ご迷惑をおかけいたしました。また、お見舞までいただきありがとうございました。おかげさまで、10月下旬に退院し仕事復帰することができました。年内は松葉杖を使ってしか歩行出来ませんが、順調に回復しているようです。

<リレー・書いていい友!!(市薬会員の輪) > 子どもとの日曜日 な顔をしているんです〜西支部 姪浜部会 タケオ薬局 竹尾眞一

息子が4年生になってすぐの頃、魚釣りの本を学校から借りて来ました。住んで居る所が海に大変近いからでしょうか、それとも、TVゲームのせいでしょうか。

「ルアーを買いに行くといってたよ」と家内が言うので、数日後、郊外のショッピングセンターに一緒に行ったところ、釣りコーナーには、びっくりするほど種々な道具がありました。

最初だからあまり高級なものはと思っていましたら、子どもが自分でプラスチックケース入りのセットを選び大満足の様子だったので、内心私もホッとしました。

生前、私の父は趣味が多く、中でも釣りは大好きだったのでその血がこの子にも流れているのかなと思ってしまいました。私も父に連れられ種々な所へ、幾度となく出かけました。その中でも、私が六年生の頃、志賀島沖で船釣りをした時、本当にまぐれで、スズキの大物をつり上げたこと、魚拓をとって、部屋に飾っていた事を思い出します。

9月の天気の良い日曜日に、ちょっとドライブにと、三瀬峠あたりを走っていると、「釣堀」の文字が目に止まりました。息子はまだ魚をつりあげた経験がなかったので、500メートルほど引き返して、初挑戦することにしました。

竿を借り、息子が投げ入れると、すぐ魚が群らがり喰いつきました。受け付けに、「釣った魚は代金を払って…」と、あったので、息子に「釣り上げたら、釣った分だけ食べないといかんぞ」と言ったら「ウン」と返事が返ってきました。

一匹で止めればいいのに、なんとしっぽまでいれると30cm強のニジマスやヤマメを息子が4匹、娘(小一)が一匹釣りあげてしまいました。代金を払い、いろりのあるテーブルで待つこと5〜6分、尾っぽまで塩でまぶされた、さっきのニジマスがクシ刺しにされて運ばれて来ました。

釣り堀で釣ったのも、生きたままいろりで串にさしたのを焼いて食べるのも生まれて初めてで、家では魚嫌いで、子持ちシシャモのお腹の卵の部分を手でのけ、皮をはぎ、骨と頭をのけ、文句を言いながら食べている息子が、焼けた魚の串を持って皮ごとかぶりつき、ここでは一匹ベロリ、2匹目に挑戦し、「川の魚は海のより食べやすい」と言って、結局2匹と半分を食べてしまいました。その食べっぷりのいいことときたら驚いてしまいました。

9月下旬には、防波堤でのアジのサビキ釣りのシーズンも終わろうとしていましたが、サビキ釣りは魚がいれば誰にでも釣れて、楽しいものです。子どもにはピッタリと思って挑戦させましたが、小さな魚が何匹か釣れただけで目的のアジは釣れませんでした。今度こそはと、次の日曜日にも出かけましたが、なかなか魚が釣れません。

息子が小さな魚をつりましたが、「かわいそうやけん」ということで逃がしてやりました。しかし、「お父ちゃん代わりに大きいの一匹釣ってよ」と言われ、ちょっとムキになって、場所をテトラポットの上に移動して頑張ってみましたが、小さな魚が集まってくるのが見えるのですが、やはり釣れません。

ひとりで遊ぶのに飽きたのか、息子がいつの間にか私の傍に来ていました。「ほら、さかながハネたね」と、しゃべっていたら小さな魚を追って、大きなボラが、4、5匹私の竿の周りを泳いでるのが見えました。「よし、もしかしたら」と思っていたら一匹が釣に喰いつきました。

魚釣りの感触を味あわせてやろうと、息子に竿を持たせ「ゆっくり、泳がせて…」と私が言っているのをよそに、「リールが巻けん、動かん」と言いながら、必死にまいているのです。

魚は大きいし、道具は、昔、父が使っていた竿だから、折れるか、それともテグスが切れるかと心配でした。30〜40秒ぐらいで、すぐそばまで来ましたが、釣り上げるには、重く、すくう網がありません。手持ちのバケツでなんとか、すくい上げることが出来ました。

とても大きく、バケツからはみ出しています。鈎をはずそうとしましたが、息子は竿を持っているし、足場が悪いし、片手でバケツを持っているしで魚をつかめません。片手で釣を外そうとすると、ボラと目が合うのです。

な顔をしているんです。ジーツとしていると思ったら暴れるのです。2〜3度、繰り返していたら釣が外れ、その瞬間、片手で持っていたバケツの重さに絶えきれずバケツごと海にボチャン!海の中にボラ君は泳いで行ってしまいました。

息子に「逃げてくれてよかったよね」と言うと、「釣って帰らな証拠がない、この次からカメラを持ってこよう」ということで、楽しい半日でした。その後、息子は友達4、5人と近所の浜に釣りに行き、ハゼを5、6匹釣ったそうです。12月にはまた釣りに行く約束をしているそうです。

先日、夕刊のテレホンプラザ欄の室見川のハゼに異常があるとの投書に、定期的な検査では環境基準を大きく下回っているとの答でしたが、最近、博多湾は汚れがひどく、私達が子どもの頃より魚の数も激減しているそうです。いつまでも締麗な海であってほしいと思います。

次回は、博多支部の荒巻滋先生にバトンタッチします。先生!よろしくお願い致します。

【奥様より】
 お兄ちゃんのことばかりとクレームが来たので長女のこと、ちょっと紹介します。 今、小1ですが、お絵描きに凝っていて、入学当時と比べると、表情など格段に進歩しました。色を塗らせるとこれがまた、とってもお酒落な色使いで、回りの者をうならせています。

<トピックス> 学術委員会

低用量ピル服用法の実際恵愛団薬局 中川恵

はじめに

低用量ピルが1999年6月に、9年の歳月を経て承認されたが、健康な女性が長期にわたり使用するので、投薬するにあたっては十分な説明を行い理解を得なくてはいけない。よって正確に服用するための注意点などを考える。

低用量ピルの種類と特徴

低用量ピルにはいろいろな種類があるが、卵胞ホルモンと黄体ホルモンを混合してあり、同じ混合率の錠剤を一周期飲み続ける1相性のピルと、含有量を段階的に変えた2相性、3相性のピルがある。

1相性のピルに対し、段階型のピルは、より自然に近い周期的なホルモン量の変動がみられるので、ピルの先進国である米国においても主流である。これは段階型ピルでは使用中に破綻出血をみる頻度が少なく、また無月経になることも少いためと考えられる。

また、すべての低用量ピルは、21日間活性成分を含んだ錠剤を服用するが、その後7日間休薬する21錠タイプと、7日間の間にプラセボを服用し、飲み忘れを少なくする28錠タイプがある。(図1)

ピルの服用方法

従来の中用量のピルでは月経周期の5日目より服用が開始されていたが、低用量ピルの場合はそのホルモン含有量が著しく少いため、服用開始が遅れると避妊効果が得られない。従って服用開始の第1周期は、月経開始第1日目より始める。

毎日1錠ずつ21日間服用し、飲み終わったら7日間休薬し、その間に月経がある。次の周期は月経開始と無関係に、休薬8日目から再び21日間服用し、これを繰り返す。

低用量ピルでは、正確に内服を続けることが大切なので、できるだけ服用時間も一定にする必要がある。一般には夕食後か、寝る前がいいといわれている。

ピルを妊娠初期の流産、あるいは人工妊娠中絶後に使用する場合には、早期に排卵が回復するので、1週間以内に服用を開始しなくてはいけない。産裾期ではピルは乳汁の性状を変えるので、授乳婦での使用はさける。非授乳婦でも、早期に使用すると静脈血栓症の原因になることがあるので、産褥3〜4週間日頃から使用することが勧められる。

飲み忘れたときの指導法

飲み忘れの時は、気づいたらすぐにその場で服用し、次のピルは予定通りに飲むようにする。また次回服用時に気づいたときは、2錠服用する。連続して2回以上忘れたときには、服用を中止して消退出血あるいは月経を待つ。その後出血5日目より服用開始する。

飲み忘れに気づいて、直ちに服用を継続しても、再び避妊効果が確実になるまで7日間は必要である。7日間たたないうちに21錠のピルが終わったときには、休薬期間をおかずに次周期のピルを開始する。28錠タイプの場合は7錠のプラセボは捨てて、実薬を服用する。

低用量ピル服用による副作用

もっとも多くみられる副作用は不正出血だが、これはエストロゲンの量の不足か、プロゲステロンの作用が不十分なためと考えられる。

少量の不正出血は、ピル服用開始の初期の周期にみられるが、半数は次周期よりなくなる。服用中に異常が起こった場合または、定期検査でこれらの出現が疑われたら、服用を中止する。(表1)

しかし低用量ピル服用中には、ホルモン依存性の比較的軽度な副作用が出現する。これらはいずれも軽度なことが多いので、少なくとも3周期程度は投与を継続して経過を観察し、症状が強い場合には服用を中止する必要がある。

おわりに

低用量ピルは、服用者の理解度が重要なので、薬剤師はマイナートラブルでピルの服用を中断するようなことのないように、指導を積極的に行ってほしいと思う。また、現在も世界で様々な避妊法(皮下移植法など)が研究されているが、より安全で確実な、しかもその後の妊娠や胎児に安全な方法の開発を期待したい。

【文 献】メディカル朝日1997年11月号 月刊「薬事」1999年9月

<12大都市連絡協議会報告>12大都市連絡協議会報告(社)福岡市薬剤師会 在宅担当常務理事 田中範江

横浜市、福岡市に次いで第3回目の政令指定都市薬剤師会連絡協議会が10月16日千葉市で開催された。「政令都市ならではの方向性を示す会」をメインテーマとして10年先を見据えた在宅介護と薬剤師及び薬剤師会の取り組み、という壮大なテーマでの討議であったが、限られた時間のため介護保険に対する各都市の事業及び情報交換や問題点にしぼっての話し合いとなった。

NPO(特定非営利活動)法人を作って活動している名古屋市。府レベルで介護支援事業者を申請中の大阪府。市の予算で「まちかど介護相談薬局e薬店」のパネルを作成できた川崎市。介護認定審査会の半数の合議体に薬剤師が参加できた横浜市、名古屋市、大阪府、川崎市等々。

どの活動事業をみても政治力や行政との連携が重要なポイントになっていることを痛感させられた。そして今後ますます政令都市間の情報交換を密にして協力し合っていく必要性を再認識して閉会となったのである。

政令都市の薬剤師会が、目薬の牽引車的存在になるのもそう遠い話ではないと予感出来たすばらしい会を開催された千葉市の清水会長をはじめとして理事の先生方に深く深く感謝を申し上げたい。

<冨永計久議員・市議会一般質問の議事録>

平成11年9月20日における市議会での冨永計久議員の一般質問(特に薬剤師会に関連するもの)を報告します。今後とも会員の皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

◎冨永計久市議

西区の冨永です。私は、福政会市議団を代表しまして、学校完全週5日制への対応、重度・重複障害者への施策、福岡市民病院の医薬分業、西区の西部地域のまちづくり、離島振興の5項目について質問いたします。

本来なら、この壇上には2期目の池宣輝議員が立ちまして質問しているべきところでございますけれども、残念ながら池元議員は病気のため今回引退いたしました。池元議員の一日も早い回復を祈りながら質問いたしたいと思います。

戦後の我が国の教育は、教育の機会均等及び教育水準の向上に大きな役割を果たし、科学技術の進歩や文化の発展をもたらすとともに、経済の高度成長や生活水準の向上に寄与しました。しかしながら、近年子どもを取り巻く環境は著しく変化し、過度の受験競争やいじめ、不登校の増加、青少年にかかわる問題の多発、家庭、地域の教育力の低下など、教育をめぐるさまざまな問題が起きております。

国・文部省はそうした状況を解決し、21世紀を生きる子どもたちが健やかに育つ環境づくりを進めるため、中央教育審議会や教育課程審議会等々のさまざまな審議を経て、教育改革を進めています。その1つとして、学校完全週5日制を予定より1年早めて平成14年度から実施すると聞いております。

福岡市教育委員会としても14年4月実施に向けて鋭意努力しておられることと思いますが、学校 完全週5日制の目的、あるいは理念はどのようなものかをお尋ねいたします。

次に、重度・重複障害者への施策の現状についてお伺いします。

障害者福祉の理念は、障害者が1人の人間として、人として尊重され、社会を構成する一員として自立した生きがいのある生活を営むことができることを目指す、いわゆるノーマライゼーションの実現のため、社会環境や生活環境を整備していくことであります。

国においては、昭和56年の国際障害者年以降、平成5年に障害者対策に関する新長期計画が策定され、また平成7年にその具体的な実施計画である障害者プランが示されております。本市においても、平成5年の福岡市福祉総合計画により、障害の程度や障害者のそれぞれのライフステージに対応した各種の福祉施策の充実や施設整備の推進が図られてきたことは聞き及んでおります。

近年、障害者をめぐる状況は、障害の重度、重複化や高齢化の進展、また地域における生活支援へのニーズの高まり、人権の擁護と生活の質の向上など、大きな変化の時代を迎えております。

21世紀の新しい時代を目前にして、今改めてノーマライゼーションの理念の実現のため、障害のある人もない人もともに暮らすことのできる地域づくりを目指すため、これまで以上の条件整備が必要になってきているものと思われます。とりわけ、重度・重複障害者の方々に対する活動の場、生活の場については、なお大変厳しい状況にあります。

重度・重複障害者の主体性、自立性を尊重し、人として、基本的人権を持つ1人の市民として社会活動への積極的な参加を支援し、その能力が十分発揮できるような施策の展開が切に求められ ております。そこで、現在、福岡市における重度、重複障害者に対する施策の状況がどうなっているのかについてお尋ねします。

次に、福岡市民病院の医薬分業についてお伺いします。

現在、厚生省は医師会、歯科医師会、薬剤師会の協力を得ながら、かかりつけ医、かかりつけ薬局を持つことを積極的に推進し、医薬分業を通して国民の健康増進、薬剤の安全管理、地域医療の向上に努めております。

市民が不幸にも病気になられたとき、どこの病院、医院にかかるか、またそこで処方された薬をどこの薬局で調剤してもらうのかは、すべて患者さんの権利として認められております。病院、医院、薬局は患者さんの意思で選ぶことができるわけです。

かかりつけ医では、その患者さんの病歴−病気の歴史ですけれども、病歴を管理し、かかりつけ薬局では薬歴−この患者さんが何を飲んでいるかという薬の歴史でございますけれども、薬歴を管理してあります。

つまり、患者さんの病歴、薬歴を管理することによって、その患者さんにとって最良の医療がなされ、危機管理も行えるわけです。来年4月より施行されます介護保険の中でも、介護認定審査会に提出する書類の中に、かかりつけ医の意見書が必要になっております。

患者さん自身のためにも、かかりつけ医、かかりつけ薬局を持とうという啓発運動を積極的に進めるべきだと思いますが、市当局のお考えをお聞かせください。

続いて、西区のまちづくりについてであります。

西区においては、九州大学の移転を初め、伊都土地区画整理事業などのまちづくりとともに、これらを支える交通体系の強化として、JR筑肥線の複線化が進められております。

筑肥線の複線化事業については、さきの新聞報道によりますと、当初計画よりも早く、平成12年、来年の1月末には開業見込みとのことであり、昨今では多くの事業で事業期間が延びる傾向が見られる中で、このように早期に事業が進んだことについては、関係された各機関の御努力のたまものであると考えております。

一方、伊都土地区画整理区域内では、この複線化とあわせて鉄道の一部高架化が行われておりますが、このことは伊都地区で今後展開されるまちづくりに大きく貢献するものと期待いたしております。

しかしながら、姪浜から周船寺駅の区間では伊都土地区画整理区域外、つまり今宿駅と周船寺駅の一部の区域以外では、複線ではありますが、平面交差であり、沿線住民としては、地域におけるまちづくりを進めていくためにも、姪浜から周船寺までの全区間の高架化を強く望んでいるところでございます。そこで、姪浜以西における筑肥線の高架化の見通しについて所見をお伺いいたします。

次に、九州大学へのアクセス道路についてお尋ねいたします。

九州大学においては、8月に新キャンパスのマスタープラン策定に向け、今年度に概略設計、来年度に詳細設計を作成するスケジュールで設計者公募を開始いたしております。このように、九州大学におきましても、移転に向けた準備が着々と進められているように見受けられます。

九州大学が移転いたしますと、将来的には1万6,000人の学生及び教職員の方々が居住、または通勤通学するとのことであります。

市当局も移転に伴う基盤整備などは取り組まれておられることとは思いますが、私は開校時に現在の道路状況のままでは、当地区の道路混雑がますます激しくなり、地元住民の生活への影響を懸念いたしております。

さらに、近々着手予定の九州大学造成工事や、下水道局が行う新西部水処理センターの工事などに伴い、工事用車両などの交通量も多くなることから、地元住民の交通安全の確保やさらに激しくなる道路混雑などを考えると、今宿、JR新駅、周船寺駅方面からのアクセスも含め、一刻も早いアクセス道路の整備が必要であると考えております。

市当局におかれましては、九州大学へのアクセス道路としてどのような整備を考えているのか、特に第1期開校に合わせた道路整備についての考えをお聞かせください。

以上で1問目を終わり、2問目からは自席より質問させていただきます。

◎助役(坂本雅子)

市民病院の医薬分業に関する取り組みについて御答弁いたします。医薬分業は、薬剤に関する情報提供や薬歴管理などにより医薬品の適正使用に関する大変重要な仕事として、国においてもその推進が図られております。

この医薬分業の実施に関しましては、その地域の幅広い薬局がどの病院、どの診療所の処方せん に対しても対応でき、また市民1人1人がかかりつけ薬局を持つことにより機能していくというふうに考えております。

市民病院の医薬分業に関しましても、地域の薬局の応需体制を整えるとともに、現在の仕組みになじんでおられません患者さんの理解も求めながら、薬剤師会を初め関係団体とも協議しながら検討してまいりたいと存じます。

薬剤師の信頼度 日本で第3位(?)

日薬第87回臨時代議員会議事録要旨より〜佐藤代議員(新潟)の日本リテイル研究所の調査に対する質問に答えて〜

渡辺専務理事: 率直に言って、どのようなデータであれ、このような調査結果が出たことは喜ばしいという印象は大方の先生方と同じである。

ただ、この日本リテイル研究所はギャラップ社の知名度と比べて随分違う。実はどの程度のデータ規模で、どういう形でやられたのかということに関心を持ち、佐谷会長も私も代表者にお会いした。まだデータ量も少ないし、アンケート調査の中身にもいろいろ改善すべきこともあるということをご本人もおっしゃっておられた。

ただ、こういう形で調査を始め、来年度以降もこれを改良しつつもう少し規模の大きなしっかりしたものにしていきたいということを言っておられたので、いずれ充実した資料になるだろうと思う。

私どもはただ3位だということで、こういうデータで喜んでいるよりも、やはり実績を積み重ね、薬剤師という職能をもっと社会に知っていただく、そういう活動を充実させていくことが重要だと思う。そのための励みの資料という形で受けとめてきた。

次にやったときにはさらに上に行くのか、10位よりもっと下に落ちるのかわからないけれども、いずれにしても、1つの励みの資料としては十分参考になる。この上は、これを実質的なものとしたいし、あるいは本当にもっと広くデータが収集されたときに同様の成績、評価が得られるような努力を積み重ねていきたいと思う。

(日薬誌12月号88頁参照)

【女性薬剤師会のコーナー】 '99女性まつりに参加して女性薬剤師会 毛利久美子

目的「……ふくおか女性まつりを開催することにより、女性の地位向上と社会参画の促進を図り、男女共同参画社会の形成を目指す」

テーマ「新ミレニアムへ〜女が変わる、男が変わる」として、5回目の女性まつりが、10/16〜10/24開催されました。

主催企画「詩と音楽の夕べ」「アートとジェンダー」「がんばれ、子育ては楽しいよ!」

公募企画の中でメインイベント25企画。その中で、虹の会「女性を議会に」、アジア女性センター「定住外国人女性の日本語スピーチコンテスト」、A・インターナショナルの「戦場のレイプ−旧ユーゴ内戦下で」、翼の会「寸劇で考える介護保険制度」、助産婦会「低用量ピルの解禁と女性の生き方」、女医会「21世紀に向けて生き生き女性の健康講座−性と女性の健康を考える」等々。

女性の中へ勇気ある男性の参加もありました。博多おとこ連シンポジウムと劇「男の自立、自律」

ミニイベントとして21企画。伝統工芸、大正琴、フラワーアレンジメント、押花、茶会、家計セミナー、無国籍屋台、女性と平和、妻と夫の力関係、おはなしサミット等々。

いざこの時とばかりに、女性の力が全開!実に多彩に、万華鏡の如く福岡市のあちこちの会場で繰り広げられました。

女性薬剤師会は「もっと知りたい!知らせたい!話題の生活改善薬」そして副題として“今、女性薬剤師に求められるもの”をテーマとしました。

女賀先生がスライドを使って女性の年代別病態とかかわりのあるピル、肥満改善薬、抗うつ剤の正しい薬識を豊かに分りやすく話されました。そのあと、各々の場で活躍する薬剤師が、学校薬剤師の立場から、メナカー勤務の経験から、卸のDIの立場から、地域の人々の相談相手になっている立場から、在宅訪問をしている立場から職能の紹介をしました。

そしてしめくくりは、今薬剤師会が取り組んでいるかかりつけ薬局について、この情報過多の時代に健康を共に考える場所としてぜひ利用して欲しいと訴えました。

60名収容の研修室はほぼ満席になっていました。アンケートによりますとその半数が10代〜20代です。話の中で興味ある言葉についての問いには、ピル・在宅訪問・性感染症・肥満改善薬・更年期となっています。

現在服薬していないのにかかりつけ薬局を持っている人は、1/3いました。薬剤師に望むことについては、

・今後、またこのような講習会を望みます。薬についての知識がほしい。
・今まで薬剤師と言えば、調剤することだけが仕事かと思っていた。参加して守備範囲と今後期待されるものの大きさを知り感銘を受けた。

等の御意見があり、心強く思いました。

女性の地位向上と社会参画の促進を目的にかかげ企画された女性まつり。

創造力、行動力、そして将来を見据えた女性の確かな目に大変な驚きと感動をおぼえました。その中で私達薬剤師がどのような仕事をしているか、どんな目標を持っているか、知らせることが出来るのではないかと思います。

女性であり、母であり、社会人である私達が、職能を超えて共生していくこと、そのことこそ、これからの私達に求められるものではないか、肯首しながら、会場をあとにしました。

うちの看板娘 No.16 

●●●新日本薬局編●●●
中央支部 大名部会

楽しい先輩方のおかげで、すぐに新しい環境に慣れました。が、いざ仕事となるとまだまだ勉強が足りず、あたふたしてます。日々「勉強」と「初心」の気持を忘れず頑張りたいと思います。今後とも、ご指導の程宜しくお願いします。

趣味:スカッシュ 足を捻挫してからこわくてしてません。ストレス解消だったのに……   

(古賀)

まだお世話になって1ケ月たらずで、いろいろ教えてもらっている毎日です。みなさんにかわいがってもらってます。実のところ、愛媛から来福してまだ半年、右も左もわからない状態なので、ぜひどなたかに今度案内をお願いしたいと思います。

(森川)

〜薬局長より一言〜
 この2人に入局して頂いたおかげで薬局の雰囲気が一層明るくなりました。患者さんに対する真撃で暖かく楚々とした接遇が好評です。

うちの看板息子 No.17 

●●●花畑薬局編●●●
南支部 長住部会

私は、生まれも育ちも福岡市です。大学の4年間のみ、四国へ留学し、その後、地元に戻り、現在に至っております。

私の勤務している花畑薬局も先日、創業33周年を迎え、地域の皆様にお世話になりながら毎日頑張っています。

うちのまわりの風景も30年近く経って振り返ると、かなり変わりました。

子どもの頃、近所の家にいたずらをして、よく怒られておりました。その家の方々も、今ではかわいらしいおじいさん、おばあさんになり、店頭で自分が冷やかされながら接客するようになった今、月日の経つのも早いものだと感じている今日この頃です。

当薬局に勤務して3年半が経ちました。接客や服薬指導も最近やっと慣れてきました。が、まだまだ勉強不足で看板息子(?)と呼ばれるまでには、まだ時間がかかりそうです。これからも努力と実行を怠らないようにして、地域の方々のお役に立てる薬剤師になりたいと思いますので先生方のご指導を今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

野球観戦、山登りなどが趣味です。好きな食べ物は讃岐うどんです。最近は、食欲旺盛で、なおかつ運動不足の相乗効果で、少々体型がまるくなってまいりました。

薬業界もいろいろな動きがあって、自分を見失いがちになっておりますが、シッカリと地に足をつけ、体型のみならず心もまるく保てるよう心掛けたいと思います。


推薦します
昭和44年生れ、四緑木星、双子座、徳島大学薬学部卒業
今はよく学び、少し遊ぶ好青年。
酒はそこそこ。運動は幼稚園からソフトボール。
市薬では在宅委員、対外的には介護認定審査委員として活躍中。
お嫁さんは気さくで、かわいい、折り目正しい方、前後2才くらいまでの方を希望。
自薦他薦ともにFAX O92−511−3457まで、宜しくお願いします。

(上人橋薬局 若久店 戸田昭洋)

<表彰者を囲む会>おめでとうございます平成11年度 受賞者の功績

平成11年度 受賞者を囲む合同懇親会

日時:平成11年12月2日
場所:ホテルニューオータニ博多
開会のことば:福岡市薬剤師会副会長 光安龍彦
会長挨拶:福岡市薬剤節会会長    藤原良春
来賓挨拶:1.福岡市医師会会長    竹嶋康弘
     2.福岡市歯科医師会会長  秋山治夫
     3.福岡市助役       坂本雅子
     4.市議会議員代表     大江健一
祝電披露
受賞者紹介
受賞者挨拶:厚生大臣賞       木村英樹
乾杯:福岡市薬剤節会顧問      久保田秀己
    (祝 宴)
    (福引き)
万歳:福岡県薬剤師会副会長     正岡民次
閉会のことば:福岡市薬剤師会副会長 合澤英夫
                  (敬称略)

受賞者を囲んでの合同懇親会がホテルニューオータニ博多で行われました。藤原会長、光安副会長の挨拶に加え、竹嶋医師会会長、秋山歯科医師会会長、坂本助役、又議員を代表して大江市議会議員より型どおりの挨拶ではなく本当に医療人としての薬剤師会に期待する心温まるご挨拶をいただけました。

又受賞者を代表して木村先生よりお礼のお言葉をいただきました。ごあいさつをいただいた皆様に共通しているのは医療と行政がこれからの保健医療、福祉医療に携わっていく為に、共に結束して対処していきたいというもので、医師会、歯科医師会、薬剤師会、行政が承離してものごとを行う時代ではなくなってきていること、厳しい今後の医療行政に強くスクラムを組んで立ち向かって行かなければならないことを再確認させられるものでした。

今回は受賞者を囲んでの親睦会ではありましたが、医師会、歯科医師会の会長にもおこしいただき、また行政側からもたくさんの方々に御出席いただけたことは、今後薬剤師会が対外的に活動して、薬剤師の立場を主張して行く上での絶好の機会になったと思います。

乾杯の後は、料理に舌鼓を打ちながらビールやワインを酌み交わし和やかな宴になりました。

途中行われた福引きでは会場受付で渡された番号札で悲喜交々、一桁違いでがっくりする人あり、あたり番号に喜ぶ人ありでしたが、我が広報の某先生は番号なしの札をもらい数字のないくじもあるとずっと念じてはいたもののやはり×。散会した後もずっとその札を撮りしめておりました。福引き一等賞は三津家先生。

最後は正岡先生の音頭で今後の薬剤師会又医師会、歯科医師会、行政との円滑な交流を願い万歳三唱。合澤副会長の閉会の挨拶でお開きとなりました。

最後に、今回の会の司会進行を担当していただいた井上常務理事、田中常務理事の両先生本当にお疲れさまでした。

<おもひで写真館(あの時、君は若かった)No3>わが青春の追憶中央支部 警固部会 永寿堂薬局 中野佐(タスケ)

私は大正12年2月28日風光明媚、山紫水明、人情濃やかな離島対馬の首都厳原町で生れました。私の生家は港から100mも離れていないので窓を開ければ潮風が吹き込んできて心地よい気持ちになります。本川と言う川幅10m程の川が流れていて、東を東川端通り、西を西川端通りと言い、両側に柳が植えられていて情緒のある通りでした。

夜の7時から9時までの時間は出船・入船の為に急に人出が多く賑やかになり旅館の番頭さんの出迎えのチョウチン堤燈が揺らぐ姿、カランコロンと言う足音、乗船を急ぐ人のざわめき、喜びと悲しみを秘めた乗客の為め私は「別れのブルース」を歌っていました。

港から一番近い佐野屋橋の西川端側に私の生家、永瀬永寿堂薬局はあります。敷地は百五拾坪ばかりあるので少しは大きな薬局で、対馬全島を相手に商売をしていました。川口屋、ユニック、アトルの前身で蔵本町の波多江嘉兵衛商店、武田、三共、シオノギ、山之内製薬とは直取引があり、井上喜商店、大阪、京都、名古屋の薬品問屋とも取引きをしていました。

父は長崎医学専門学校薬学科(現在は長崎大学薬学部)を大正5年に卒業、東京の三共製薬の品川工場の研究室に就職、5年間淀橋町柏木(今の新宿あたり)で新婚時代を送ったようです。

研究室の顧問に長井長義先生がおられて一緒に写った写真や手紙を持っております。両親は渋谷の長井先生宅に夫婦でお呼ばれしたことがあったと生前聞きました。

対馬の祖父が脳溢血で倒れたので、父は帰島、大正11年に永瀬永寿堂薬局を開局しました。私は兄、弟、妹の次男として生れ母は女ばかりの二人姉妹の長女なので母の実家の姓を私が継ぎ中野姓を名乗っています。厳原は人口1万人程で対馬全島の人口は5万人程です。

昔は全島要塞地帯で写真撮影や写生は禁じられていました。対馬要塞司令官は長瀬武平陸軍中将(元十二師団長)でした。二連装口径15糎〜40糎加農砲の砲台が12ヶ所にあり、中学時代実弾射撃を見学に行きました。

対馬海峡と朝鮮海峡の守について重砲兵聯隊(三個大隊・九個中隊)があり、終戦の時は福岡・佐賀・長崎の40才を過ぎた老兵が1万名程いました。

福岡からの距離は壱岐までの74km、壱岐から対馬厳原町まで73kmだから福岡からは海路147kmも離れています。対馬の北端比田勝から韓国釜山までは53kmしかないので、対馬は韓国に近い位置にあります。

今は飛行機で福岡空港から30分で対馬空港に着きます。昔は本土との交通は船便が1日1回しかありませんでした。対馬・壱岐・博多港の船便は九州郵船の500トン客船睦丸で石城町の博多港を午後1時に出港、4時頃壱岐に寄港、夜8時頃着港、厳原を夜9時頃出港、夜中の1時頃壱岐の勝本か芦辺か郷の浦に着き、朝もやの博多港に入った時は無事だったとほっとしました。

石城町の浮桟橋のタラップを上って上陸しました。今は埋め立てられて福岡国際センターになっています。博多の常宿は対馬小路電停前の城島旅館でした。チンチン電車のチンチンゴーゴーと言う音を聞きながら目を覚しました。その頃の博多の街は情緒があって良かったなあと古き良き時代が走馬燈のように思い出されます。

まだ全面戦争にならない平和な昭和15年の中学5年生の夏休みの時、上級学校受験勉強をする為7月25日から8月25日の1ケ月間平尾新川町の九州高等予備校で夏期講習会を受講しました。薬院交番がすぐ近くにあって59年たった今も昔の姿のままたっています。

予備校の寮の2階の部屋に熊本の人吉中学校の方と同室しました。窓から下を登下校する福岡県立福岡高等女学校と福岡女学院の生徒を見て県立高女は頭は良いが美人は女学院の方が多いだろうと批評していましたが、今はもう72才から75才の白髪のおばあちゃんになっているでしょう。

我々の時代は男女7才にして席を同じうせずの、男は男らしく女は女らしくという教育の時代だったので、男性にとっては女性はあこがれの君だったのです。対馬育ちで魚ばかり食べていたので寮の賄いでハムエッグを食べた美味しさは今も忘られぬ思い出です。

寮母に感謝しなければならないけれどもう今はおられないでしょう。その頃は良く「懐かしの歌馨」と言う歌がラジオで流れていました。

薬院大通電停で乗り降りしていたと思いますが薬院は双葉女学校、筑紫女学園もあり女学生の街でした。私がまさか将来薬院で薬局を開局するとは夢にも思いませんでした。

放課後は良く東中洲の友楽館や寿座に映画を見に行きました。愛染かつら・愛の暴風・春よいづこ・新妻鏡・暁に祈る・純情二重奏等で食事は大阪屋食堂で食事をしました。当時は二階の部屋は新築したばかりの立派な部屋でしたが惜しくも戦災で消失してしまいました。

対馬へ帰る時の博多のお土産は、玉屋か岩田屋か松屋デパートで籠に入ったバナナ、鶴の子、仁○加センペイ、切りヨーカン、甘納豆でした。

昭和16年3月対馬中学を卒業すると次の4校を受験しました。昔は国公立学校の受験が先にありましたので、合格しなかった者は私立学校を受験しました。昔も今も同じく私立学校は授業料は高く、国公立学校に合格した者は親孝行でした。

残念ながら私は私立校しか合格しなかったので親不孝者です。国立九州帝国大学臨時附属医学専門部、国立長崎医科大学附属薬学専門部、久留米の私立九州医学専門学校、私立京城薬学専門学校、最後に受験した京城薬学専門学校に合格しました。

久留米は15倍、他校は10倍の難関を突破しなければ合格しませんでした。京城薬専は九州大学農学部の正門を入って左にあった2階建の教室で受験しました。今でもあの教室は残っているのでしょうか。九大医専の受験は医学部正門を入って薬局の次の大きな建物講堂で受験しました。550名の受験者で50名合格でした。

口頭試問の時、2人の試験官の教授から「あなたは薬局の息子さんなのにどうして医学校を受験されましたか」と聞かれたので「薬学より医学の方に興味がありますので」と答えました。実際は薬剤師より医師の方が収入が多いのでが本音でした。

対馬中学の同級生の佐伯清美君は中学時代成績優秀だったので合格しました。医師となり長く糸田町立緑ヶ丘病院長をしていましたが現在は南区和田で佐伯内科医院を開業しています。口頭試問の件を聞いたら彼は「野口英世のような医者になりたい」と答えたそうです。

昭和16年4月8日、京城薬学専門学校入学の為始めて朝鮮半島へ渡りました。釜山までは九州郵船の貨客船800トンの珠丸が博多・壱岐・対馬・厳原・比田勝・釜山港と2日おきに往復していたので関釜連絡船に乗る必要はありませんでした。

厳原港を出港6時間程で比田勝港に着き一泊、翌日朝3〜4時間かかって釜山港に到着しました。釜山から京城までは特急亜細亜、興亜で6〜7時間かかったと思います。

夏・冬・春休みには必ず対馬へ帰郷。卒業迄の2年6ケ月の学生生活で7回往復しました。昭和16年12月8日、1年生の2学期の学期試験の勉強中に「帝国陸海軍は今八日未明、西太平洋において米英軍と戦闘状態に入れり」と言う重大発表があり、それからは大変な時代に突入、戦時下の薬専生活のお話は前置きが長くなったので次の機会に投稿します。

[広報]

会議報告

【理事会】

日 時
平成11年10月20日(水)

議 事

1.会長挨拶

 ソフトボール大会はお疲れさまでした。事故がありましたが、合澤先生に後のことはやって頂き、落着しました。

ソフトの2日前千葉で12大都市薬剤師会連絡協議会がありました。積極的対応を考えている川崎、神戸では、介護相談薬局をバックアップ。委託された形で、相談薬局をするようにしているようです。

名古屋では、NPOで対応する予定。NPOにすれば経費がかからない。NPOボランティアを集めて、NPO法人になると、行政から認められ、現在、社団法人では14万円以上はいるが、NPOなら資金がなくても介護事業ができるからです。

千葉も一所懸命にやっています。日薬がこれらの組織をどう位置づけていくか?外山寛先生(日薬副会長)が来ていたが、日薬の圧力団体になるのでは?というのを受けて、「行政は横の 連絡を既にとっている。これからは横の連絡をとりながらやらないといけない」という結論になりました。

13大都市医師会連絡協議会に400人あまりが集まりました。日医の常務理事と3理事も中にはいって真剣に討議。福岡市の介護保険事業計画策定委員会での最大の問題は3,250円を上回りたくない。保険内で処理したい。

都市によってはヘルパーを毎日出しているところもありますが、介護保険ではそうはいかない。毎日の介護、おむつ、食事サービスをすると上乗せになってしまう。がこれはしたくない。

介護の別枠として、福岡市の福祉予算でやれないかという意見もありますが、結論までは出ていません。行政の横だしのサービスは所得制限がありますが、低所得者のみ対象の為、サービスがどうしても低下する。

もう一度どれくらいかかるか正確な金額を出してくれなければ出来ないと思います。大阪、名古屋はもう決めているので、おいおい他都市の分がわかってくると思います。他都市の事もわからなければ行政も動かせないし、動かないと思います。

合同忘年会をしたいと考えています。薬事功労の厚生大臣賞は別途にお祝いしていますが、文部大臣賞はしていない、公衆衛生の厚生大臣賞もしていない。この度、賞を受けられた木村先生にお伺いを立てたところ、特別な祝賀会はしたくないと言うことで、合同忘年会でまとめて行うということになった。

今後もこの形式でいいのではと考えているが皆さんのご意見を伺いたい。来年4月27日の日学薬60周年記念文部大臣賞に福岡ブロック粕屋の田村先生を推薦した。この先生も忘年会にお呼びしたいと考えています。

2.報告事項

(1)市薬薬局長紹介
 江田薬局長、南区で開局の為辞職。後を引き継ぎ、ユニック西福岡支店管理薬剤師であられた中山先生を薬局長としてお迎えした。病院勤務が長く皆様の支援を御願いしたい。

(2)会務報告

(3)委員会報告
  ア 組織委員会
   ・10月8日(金) ソフトボール大会の運営
    180名参加。事故の為、東区、早良区同立優勝と言うことになった。
   ・選挙について
    選管を9月29日に立ち上げた。11月8日に第2回目の会議が行われる。
    組織の私(井上)がオブザーバーとして同席する。
  イ 社保分推委員会
   ・千早病院が分業を始める。9月末に正式に申し入れ。
   ・10月12日 予備情報交換。
   ・10月15日 千早病院に出向きFAXコーナー設置の為の視察。
   ・10月18日 社保委員も合同の打ち合わせ。
    市薬からは社保担当副会長及び常務理事も参加。
    東区伊東支部長他3名で市薬主導で東区が支援広域中小病院の
    ノウハウをマニュアル化していきたい。
    今後分業する病院に対してもスムーズに対応していけるようにしたい。
  ウ 薬局委員会
   ・9月26日(日)市薬会員薬草観察会 40名参加。
    曲淵周辺でやったが各区独自に薬草観察会をやっている為、参加者が減っている。
   ・10月3日(日)あいれふ薬草ウオーキング
   ・9月25日 薬局製剤 インドメタシンの確認試験をやったが、結果は良かった。
   ・10月6日から順次各区健康フェア開催(博多区は港まつりと合同して既に開催済み)
  エ 学術委員会
   ・10月19日 低用量ピルの勉強会開催
  オ 広報委員会
   ・10月4日(月)11月号編集会議
   ・10月18日(月)第2回11月号編集会議
  力 市薬薬局委員会
   ・光安副会長とも相談してパートを入れる予定。
   ・9月の集中率は18.7%。
   ・市薬薬局はこれから迎える年末年始と、1月からは福大生の研修受け入れなどで
    窓口の混雑が予想されるため、なんとか患者に迷惑をかけないように対応したい
    と考えている。
   ・九大の処方箋発行率が45%に落ちている。
    これは危供する状況と考えている。
  キ 在宅医療委員会
   ・10月18日(月)介護保険業務に関する研修会
    認定審査の作成が始まったので研修会開催。モデル事業参加70名弱の内25名参加
    相談を受け入れやすい窓口として薬局を作っていく。
   ・12大都市薬剤節会連絡協議会については都市間に温度差を感じていたが、行政と
    連携している所はうまくいっている事がわかった。
  ク かかりつけ薬局委員会
   ・TVコマーシャル放映中
   ・分割の配送についてはまだ検討中
  ケ 選挙管理委員会
   ・9月29日(水)委員委嘱状交付
    選挙日程協議・城南区 東先生が選挙管理委員長

(4)その他
 各表彰者(10名)は合同でお祝いをする。
 薬剤師会の“おくすりの手帳”を作成した。希望者には実費(¥70)で分ける事に。
 これについてはジャーナルでPRしてもらう。

3.協議事項

(1)合同忘年会の開催について
 もともと各委員会の合同の忘年会だったと思うが、昨年は議員も入り、薬剤師の為のものか、対外的なものも含めた全体を集めたものかわからない。是否はともかくとして、このあたりをまず明確にしてくれなければ、どう対処していいかわからない。
 もともと合同忘年会と考えたのは、各表彰者を個別にお祝いするのでなく、表彰者の負担を軽減する上でも、一緒に全員でお祝いしたいという事だが、薬剤師会も会独自で成り立っているというよりは、対外的に政治や行政と深く結びついて成り立っているので、我々だけの忘年 会というのは現行では無理だと考える。
 厚生大臣賞については、交通費の意味を込めてお祝金を出すようにしたい。これは支部長会でも報告する。

(2)市議懇談会のありかた
 各支部単位で推薦市議に対する支援方法の確立

(3)子ども達に書かせた薬物乱用のポスターを健康フェアで利用して行きたい。

(4)その他
 ホームページの開設については山本、小松両先生にお願いしたい。
 お二人からは、三役に対しどういう主旨でしたいかを考えて欲しい、
 そうすればその線に沿って作って行くつもりの意見。

(T.S.)

 

日 時
平成11年11月15日(月)

議 事

1.会長挨拶

 11月も半ばを過ぎ年内の大きな行事も12月2日の「受賞者を囲む合同懇親会」を残すのみとなりました。1月には役員改選がありますが、会員の皆様が振回されることなく総会に臨んで頂きたい。
 先月、九山薬学大会、先日、日薬学術大会も終了しました。後ほど主だった出席者に報告をお願いしたい。

2.報告事項

(1)会務報告
(2)委員会報告
(3)その他

3.協議事項

(1)合同懇親会の開催要領について
 昨年と同様に行なう。出席者は、受賞者10名、医師会々長、歯科医師会役員、行政、議員、県薬役員、福岡ブロック薬剤師会会長、市薬顧問・役員、支部長・役員、市薬職員等々を予定している。

(2)県薬認定基準薬局の設置について
 くるくる看板を県薬が推進。ただし、日薬と県薬の基準薬局の基準にはかなりの開きがある。市薬は市薬として、「基準薬局」=「かかりつけ薬局」=「処方せん受付拒否をしない薬局」などを念頭に団結力の強化に努める必要がある。

(3)その他
 瀬尾常務理事より、ゼンリンの「新・ふあっくすナビ之介」導入提案あり。
 処方せんを入れると住宅周辺地図を出す。
 患者さんが薬局を選択するとカードを出力すると共に薬局の地図を出力する。
 2回目からは初回に出力したカードを利用することにより短時間化が可能となる。
 銀行のATMを使える方であれば操作可能と思われる。
 薬局のデータベースは、県薬のものがあり、コストダウンが期待される。

【光安副会長より】
 日薬大会に出席し、消費者より薬剤師が薬局内の誰なのか分かるようにネームプレートを付けてほしいという意見が出ていた。我々が考えている以上にOTC薬であっても患者(消費者)は薬は薬剤師から購入したいと思っていることがわかった。

(K.T.)

 

【支部長会】

日 時
平成11年10月21日(木)

議 事

1.会長挨拶

ソフトボールはお疲れさまでした。残念なことに事故が起きてしまいましたが、日一日と快方にすすんでいるとのこと、一日も早い全快をおいのり致します。

介護保険の認定が始まりましたが、火水木に行われる為、会議が当分そろわないのが現状です。介護認定審査は長期に渡ってやらなければならないため風邪を引かないよう身体に気を付けて下さい。

先日13大都市連絡協議会に行って来ましたが、医師会では情報提供、介護保険が中心議題となっていました。カルテ開示は、昨日の理事会では報告をしそびれましたが、患者に対してどう接すればいいのかが最大の関心事です。

理事会では報告しませんでしたが、日医会長の講演会が10月3日にありました。医師会長は日本の医療は遅れている。世界的に見てみると、遅れている理由は、介護保険、レセプト診療にあり、行政の制限により、医療の質が劣り、世界に評価されない。

研究論文の数は多いが、質が悪い。財政問題においては、国民一人一人の診療金額は世界的には高くない。むしろ低いぐらいだが、それにさらに制限を加えられている。

現在は30兆円に抑えられているが本当は40兆円が必要。あと10兆円を国庫負担で医療費につぎ込めば雇用も増え、景気の底上げにもなると思うので、その点を押し進めて行きたい。

情報開示については、情報提供をするのは問題ではないが、国民自身のレベルを上げなければ、情報提供は無理。そのことを国民に認知させるべきだし、その為の啓発活動が必要と考えると言うことでした。

10月15日介護保険事業計画策定委員会が開催されました。福岡は3,250円を予定しています。 政令都市はだいたい3千円を越えそうです。それぐらい福祉関係の設備が整っているためですが、それを受ける人たちは高い人で5千円、低い人はもっと低くなりますができるだけ介護保険の中でサービスをしたい。

現在はそれ以上の予算を使ってサービスをしているので、介護保険に上乗せ・横出しをどうやっていくか、現在のヘルパー、おむつ、救急システムなど5つぐらいある横出しサービスを市の金でやれと言っている、現在は行っているサービスだが、福岡市は横出しでサービスはした くない為、結論は出ていない。障害保険と介護保険の兼ね合いもあり、建前と裏の矛盾もよく知っておく必要があります。

表彰者を囲む懇親会をしたいと考えています。一人一人では経費もかさむし、大げさにはしたくないという先生もおられるので、これからはこれを慣例にして全体でまとめてお祝いしていきたいと考えています。

薬剤師会内部でとも考えましたが対外的な事も考えれば外部の方も招待すべきと考えます。医師会ももともとは内輪のものでありましたが今では対外的なものになっています。是非皆様にもご賛同いただきたいと提案します。

2.報告事項

(1)市薬薬局長あいさつ
(2)会務報告
(3)委員会報告
(4)その他
 表彰者10名の紹介

3.協議事項

(1)合同忘年会の開催について 12月2日(木)に予定
(2)市議懇談会のあり方について
(3)その他
 あいれふ薬草観察会の前の会員の薬草観察会は廃止の方向で考えていく。

(T.S.)

 

日 時
平成11年11月18日(木)

議 事

1.会長挨拶

 冨永市議が市議会報告をされます。できるだけ今後もこのような会への出席をお願いし市への窓口となって頂きたい。先生方の意見をまとめ、福岡ブロックとして県薬役員の選出について出していきたい。

2.報告事項

(1)会務報告
(2)委員会報告
(3)その他

3.協議事項

(1)合同懇親会の開催要領について
 昨年と同様の方法で行なう。

(2)県薬認定基準薬局の設置について
 「基準薬局」標識サイン看板(通称“くるくる看板")設置を日薬案に対し県薬は推進していくということですが、基準薬局に対する基準があいまいであり市薬としては時間をかけても考えていく必要がある。

(3)県薬役員の選出について
 会長、副会長の選出については選挙とは別段の方法でということになったので薬局委員会 全てが推薦で行うこととなる。したがってブロック間の調整が必要となる。

(4)その他
 お薬手帳(70円)は薬局の負担となるが、ぜひ進めていきたい。日薬大会では電子化(フロツピー)をして副作用などの防止をしてはどうかという案も出された。
 大学生実習については、何日位可(1日でもいい)とか、OTCなら受けられるとか、いろいろな受入れ体制はありましょうが、その旨出してもらいたい。
 福岡市老人クラブリーダー研修の講師を市薬より出してもらいたい。
 投薬カレンダー(服薬カレンダー)を下置のボックス状で作れないか。−>現状では寝ている人には使いづらい。

(K.T.)

委員会報告

【薬局委員会】

日 時
平成11年10月27日(木)
出席者
常務理事:中野(勝) 理 事:毛利
委 員:国武・真鍋・東(干)・津崎・満生・行実

議 事

○薬局製剤製造
・H11年11月27日(土)PM4時〜PM6時に決まる。
・今回の製造品目は健胃消化剤を予定

○あいれふ薬草観察会及び薬局製剤確認試験
(インドメタシン)の反省点及び今後の課題
・次回から製造品目を漢方剤にも拡げるべき。
・市薬会員のための薬草観察会の参加者減少の件 −目下対策中。
・薬局製剤製造の今後について
 −研修会開催にあたって、会員の(ア)開設者であり、(イ)薬局製剤製造の許可を既取、 (ウ)業務指針所持etcを厳しく確認して研修には欠席しない等を条件として参加してもらうこととする。

○その他
・かかりつけ薬局をアピールするテレビ放映が10月1日より開始。RKB・FBS
・あいれふ薬草のRKB毎日テレビの放映は10月30日(土)AM9:25分〜30分の5分間
・確認試験用器具・試薬の購入の件
  暗箱照射装置BX−6型 ¥25,000 可撮照射装置HP−6C ¥33,000
  消費税込みで 60,900円、試薬類15,697円、総計76,597円也

日 時
平成11年11月24日(水)
出席者
副会長:光安 常務理事:中野(勝)
理 事:毛利
委 員:津崎・真鍋・国武・満生・行実・東(千)・甲斐田

議 事

○かかりつけ薬局について
 −県薬認定基準薬局の看板設置について光安副会長より説明があった。この基準薬局問題は薬局委員会で取り組むべきと市薬理事会より指名があったが、今までグランドデザイン・調剤用医薬品分割配送・協同組合設立・かかりつけ薬局の件など、途中でたち消えになったものが多く、再考の必要ありとの意見で一致した。

○薬局製剤研修会
 11月27日(土)PM4時〜6時、胃腸薬13(便秘薬)の製造実習を行ったところ会員の欠席が目立ち、27名中約半分の人数で実習をやった。そして今回事前に久留米薬剤師会所属筑邦薬局より見学申込みがあり、当日、熱心に紫村管理薬剤師がメモをとっていた。今後、見学の申込みは所属薬剤師会を通して申し込むように、結果は必ず久留米薬剤師会に報告すること等を筑邦薬局に伝えた。

 

【在宅委員会】

日 時
平成11年9月14日(火)
出席者
専 務:入江 常務理事:田中
理 事:原田
委 員:原口・春日・熊沢・木原

議 事

○訪問看護ステーションとの関連について
○介護保険の申請者パンフレットの取り扱いについて

 

【広報委員会】

日 時
平成11年10月4日(月)
出席者
副会長:合澤 常務理事:北島
委 員:石井・伊東・上村・鮫島・津田・戸田

議 事

○11月号編集会議
・原稿集め、写真選択

日 時
平成11年10月18日(月)
出席者
副会長:合澤 常務理事:北島
委 員:石井・伊東・上村・鮫島・津田・戸田・森山

議 事

○「11月号」初稿の校正
・第1回目の校正は、通常2回に分けて行なっているが、今回は日程の都合で1回で行なった。
・初稿で写真も入り、順調。
○会長選挙の告示を11月号に入れる。

日 時
平成11年11月29日(月)
出席者
常務理事:北島
委 員:石井・伊東・上村・津田・戸田・森山

議 事

○1月号市薬ジャーナル用原稿編集
・原稿回収
・ソフトボール写真選択
・九山原稿回収打合せ

日 時
平成11年11月30日(火)
出席者
常務理事:北島
委 員:石井・伊東・津田・戸田・鮫島

議 事

○原稿校正
○「受賞者を囲む合同懇親会」写真班、取材班打合せ

支部だより

〔東〕

〜東区薬剤師会会務報告〜

10月7日 健康フェア準備(津崎・竹野・中野達・篠崎・伊藤・原口・川口・伊東)
  8日 健康フェア当日(津崎・竹野・中野達・篠崎・伊藤・田中・藤野・原口・伊東)
  14日 高齢者保健福祉協議会(荒木)
  15日 千早病院訪問 FAXの設置場所検討(瀬尾、市原各市薬常務・伊東)
  17日 市薬ソフトボール大会
     (竹野・佐々木・伊藤・久家・入江・原口・伊東・土器・永見・高瀬)
  18日 千早病院分業について市薬と話し合い
     (光安副会長・瀬尾、市原各常務・山本・伊藤・馬場・伊東)
  21日 支部長会(伊東)
  25日 東区在宅ケア検討会(田中・原口・川口・荒木・伊東)
  30・31日 九山大会(伊東)
11月4日 役員会
     (伊東・伊藤・中野達・馬場正・楠本・津崎・竹野・原口・川口・
      篠崎・馬場智・荒木・中野偉)
  18日 支部長会(伊東)
  23日 三師会ゴルフコンペ(藤野義・井原・藤野哲・一丸)


〜東区健康フェア〜

 10月8日(金)、今年も地域健康づくり事業の一環として、東保健所に於て健康フェアが行われました。
 東区薬剤師会では、例年と同様に薬草展示や薬事相談等を行い、約300人程の来場者で賑わいました。
 又、今回は「かかりつけ薬局」をもっと良く知って頂く為に、かかりつけ薬局クイズと、アンケートも合わせて実施しました。結果は、まだまだ知名度も低く、浸透していないことがわかりました。これを踏まえ、今後もかかりつけ薬局の普及に取り組んでいこうと思います。

(薬局:津崎 宏)


『こちら健康発信源 応答せよ』

これは東保健所で行われた健康フェスティバルのテーマです。

共同作業所の製作品バザー、エイズ関連の情報提供、高齢者グループの作品展示、医師会の講演会、歯科医師会の幼児へのフッソ塗布、看護協会によるお年寄り相談、食生活改善推進員協議会による元気印ワクワク弁当、ちょっと一息喫茶コーナー、等等ありました。

多くの区民の参加によるお祭りです。

薬剤師会は身近な薬用植物の鉢を40種あまり持ち込み緑に囲まれた空間を作りました。

その中で、植物の説明、薬用茶・薬用酒の試飲、昨年人気の高かった体脂肪測定、かかりつけ薬局クイズなどを行いました。薬草の展示はいつも好評で入場者と話がはずみます。

また来年の4月から東区の広域病院が院外処方箋の発行を予定していることから「かかりつけ薬局」のロゴマークをあちこちに貼りアピールしました。ロゴマークを見たことがあると言う声が思ったより多かったのに比べ、医薬分業を経験しているにもかかわらず、『処方箋』と言う言葉を知らない人が結構、居たのには驚きました。

去年もそうでしたが、今年は特に午前中の出動者の確保が困難で人手不足のまま行いました。市民への薬剤師職能のアピールには絶好の機会ですが、来年は・‥。

(支部長:伊東美穂)

 

〔博多〕

〜第1回博多区三師会セミナー〜

博多区三師会の懇親と個々の薬剤師の日常業務への助力を目的として『第1回博多区三師会セミナー』が開催されましたので報告します。

11月25日(月)19:00より市薬第1会議室にて、博多区医師会副会長の桑原先生に消化器内科の立場で、会計の浦口先生に小児科の立場で話してもらいました。30名弱の薬剤師からの質問に答える型で進行し、その間に医師としての日常診療の事、患者への指導等、処方箋の裏側にある医師の考えを説明していただき有意義な2時間を過しました。

【薬剤師からの質問】

(1) 薬剤師による服薬指導・情報提供はどのようにお考えですか。
(2) 副作用・相互作用について患者さんにどの程度説明していらっしゃいますか。
(3) 生活指導・食事指導はどのように指導されていらっしゃいますか。
(4) 薬剤師の服薬指導が悪く、迷惑だと思われた事はありませんか。
(5) 患者さんの病態とその時に処方される薬の選択について先生のお考えを教えてください。
(6) 保険適用外使用をされる事がありますか。また、その時は薬剤師には連絡されますか。
(7) 小児への解熱剤の使い方とタイミングについて先生のお考えを教えてください。
(8) かぜ症候群における抗生剤の使い方とその時の抗生剤の種類についてご説明ください。
(9) 小児の嘔吐時の考えられる主な病気について説明してください。
(10) 小児のひきつけを起こした時の正しい対処のしかたをご説明ください。
(11) 先生が診療するなかで、最近多い病気について簡単にご説明ください。またその時の治療指針を教えてください。
(12) 膵臓に関する主な疾患とその治療について教えてください。
(13) 潰瘍治療をされる時、PPIやH2ブロッカーの使い方についてご説明ください。
(14) ヘリコバクターピロリの検査法とその治療法についてご説明ください。
(15) 便秘と下痢のそれぞれの治療法とその時の薬の使い分けについて教えてください。
(16) 消化器内科における主な検査法とその値についてご説明ください。

(広報:石井雅明)

〜博多区三師会役員懇談会〜

日 時 平成11年11月19日(金)PM7:00〜
場 所 博多中洲ワシントンホテル
懇談テーマ「介護保険制度に対する三師会の対応と連係について」

 毎年1回開かれている博多区三師会の会合は今年は歯科医師会の進行で、各会長よりきびしい時期ではあるけれど三師会連係をとりながら社会貢献していこうという挨拶で始まりました。

 次に介護保険の取り組みについて各会より発表がありました。医師会は介護保険における「かかりつけ医」のありかたや意見書の作成等の講演を行なっている旨の話があり、歯科医師会は介護に関していままでおくれていた部分を改善して、積極的な参加をしたい旨の説明があり、薬剤師会は訪問薬剤指導を通して介護制度に参加していく旨の話をしました。

 その後は各テーブルで各々の先生方が意見交換をされていました。

(専務:蔵本良行)

〜博多区薬剤師会事業報告〜

平成11年10月
 14日 ステップアップセミナー
 17日 市薬ソフトボール大会
 21日 支部長会 鶴原会長出席
 23日 ソフトボール打ち上げ
 25日 博多区三師会セミナー 平成11年11月
 11日 ステップアップセミナー
 18日 支部長会 鶴原会長出席
 19日 博多区三師会役員懇談会

 

〔城南〕

〜平成11年度第13回 城南区さわやか健康フェア〜

日 時 平成11年10月6日(水)9:00〜15:00
場 所 城南保健所
出勤者 松島・合澤・瀬尾・坂田・中島・川野・東・藤野・中山・松田・石井・駒井・満生

 薬剤師会の展示コーナーでは、福岡市薬剤師会のパネル…9枚、健康茶…2種類、薬用酒…4種類、体脂肪計…3台、薬草…65種類を展示した。

 健康相談コーナーでは、薬草の使い方や健康食晶について、家族や本人のくすりの副作用、病気の不安についてなどの相談があった。……相談者28名

 今回初めて体脂肪計を展示したが、なかなか好評で見学に来られた方と会話のきっかけとなった。

 天候がよかったせいか前年度より参加者が多かった。……見学者280名

 今回もまた同じような展示となり反省する点が多かった。

 今年も無事に終わることができました。ご協力有難うございました。

(薬局:満生清士)

〜城南区薬草観察ハイキング〜

日 時 平成11年10月11日(月)
場 所 油山市民の森

 第3回城南区薬草観察ハイキングが行われた。市民参加者は44名だった。今回の講師は、はなたれ薬局冷川先生、松島薬局松島先生、中山薬局中山先生にしていただいた。

 約1時間半かけての観察コース。参加者からは質問も多く、熱心に講師の説明を聞いておられた。観察後は、5種類の薬草名を当てていただく「薬草クイズ」が行われ、全問正解者には、今年も“搾りたて牛乳1リットル”がプレゼントされていた。

(広報:森山健次郎)

〜市薬ソフトボール大会〜

日 時 平成11年10月17日(日)
場 所 タケダ薬品グラウンド

 快晴の中、タケダ薬品グラウンドにて福岡市薬剤節会ソフトボール大会が開催された。
 今回は、8チームのトーナメント戦で行われた。1回戦は南区チームと対戦12対1で勝利。
 準決勝戦は早良区チームとの対戦となったが2対7で敗戦。決勝戦に進めなかった。
 今年の大会は、雨天中止の場合は順延なしとのことだった。
 組織委員の先生方のご苦労が報われてよかったと思う。

(広報:森山健次郎)

〜 支部勉強会〜

日 時 平成11年10月22日(金)19時
場 所 城南市民センター 実習室

研修内容

(1) 「泌尿器疾患の治療薬について」
   「ハルナールについて」
   「スターシスについて」
   「フアロムドライシロップ小児用について」
    山之内製薬 学術担当者
(2) 各委員会報告
(3) デッドストックリストの配布
(4) その他

(社保・分推:瀬尾 隆)

〜城南支部運営委員会〜

日 時 平成11年11月6日(土)19時
場 所 たこ萬料理店

議 題

(1) 今後の支部事業予定並びに運営について
 (1) 支部忘年会と親睦ソフトボール慰労会の日程について
 (2) 医師会・薬剤師会地域別懇談会について
 (3) その他
(2) 各委員会事業予定について
(3) その他
  本年度、第3回支部運営委員会が開催された。

(社保・分推:瀬尾 隆)

〜 支部勉強会〜

日 時 平成11年11月18日(木)19時
場 所 城南市民センター 視聴覚室

研修内容

(1) 「白内障・緑内障について」
   「チモプトール]Eについて」
    参天製薬 学術担当者
(2) 各委員会報告
(3) その他

(薬局:満生清士)

 

〔西〕

〜平成11年度三師会忘年会〜

担当 福岡市薬剤師会西支部
司会 仲上一成
日 時 平成11年11月25日(木)7時30分
場 所 五福
式次第
1.開会の辞:冨永西支部薬剤師会副支部長
2.挨  拶:占部西支部薬剤師会支部長
      緒方西区医師会会長
      矢田歯科医師会酉支部長
      石田西区長
3.乾  杯:神宮西保健所所長
4.協議事項
5.自己紹介
6.万歳三唱:荒浪西区次長
7.閉会の辞:仲上西支部薬剤師会専務

西区医師会関係出席者
 会 長     緒方佳晃(緒方内科医院)
 副会長     鳥越隆三(鳥越病院)
 渉外・福祉   花田雄介(花田皮膚科医院)
 地域医療対策  廣方洋一郎(ひろかたクリニック)
 在宅医療対策  田中英徳(田中外科胃腸科医院)
 学術      井上朝登(井上耳鼻咽喉科クリニック)
 医事調停    高森邦明(高森外科医院)
 広報      佐野栄二郎(佐野内科胃腸科医院)

歯科医師会西支部関係出席者
 西支部長   矢田正嗣(矢田正嗣歯科医院)
 理事(庶務) 堀田辰朗(堀田歯科医院)
 理事(会計) 田中和義(田中歯科医院)
 理事(渉外) 西田 卓(西田歯科医院)
 監事     池尻洋一(池尻歯科医院)
 救急医療委員長 神田恭宏(神田歯科医院)
 救急医療委員 久保秀郎(久保デンタルクリニック)
        石井友行(石井ともゆき歯科医院)
        土斐崎敬幸(どいざき歯科医院)

西区役所関係出席者
 西区長         石田武寿
 西区次長        荒浪 聖
 西区高齢保険福祉課長  松崎佳子
 西区保険年金課長    安武興紀
 西保健所長       神宮純江
 西保健所予防課長    江上裕子

薬剤師会西支部関係出席者
 支部長   占部吉幸(野方セントラル薬局)
 副支部長  冨永計久(冨永薬局)
 専務担当  仲上一成(ナカガミ薬局センタービル店)
 学薬担当  竹尾禎二(ェンゼル薬局)
 会計・渉外 川添成人(川添薬局)
 渉外    上野恒裕(ミドリ薬局)
 社保担当  吉田 徹(吉田薬局商店)
 介護担当  中野勝郎(中野薬局)
 介護担当  中間道子(ウメ薬局)
 組織担当  佐藤衛二(サトウ薬局)
 広報担当  津田和敏(津田薬局)
 急患担当  竹尾真一(タケオ薬局)
 分業推進  川原祐伸(姪浜薬局)
 顧問    吉田 斌(吉田薬局下山門店)
       ※敬称略

・行政参加の三師会は第2回目、増々話がスムーズになった。

(広報:津田和敏)

 

〔南〕

〜南支部だより〜

平成11年11月25日 支部長 末田順子

 新しい年が明けると、2000年です。激動の薬業界を乗り切るために何ができるか模索しながら、明るい21世紀のために頑張りましょう。

 患者中心の21世紀の医療の中で薬剤師が係われる分野を広げていかなければなりません。薬剤師としてのプライドとステイタスをもって、地域住民の方に好かれる、信頼される位置づけを構築していきたいと思います。

 介護保険も荒波にもまれながら、船出はどうなるのか心配ですが、介護認定審査もはじまり、活躍している薬剤師も多いかと存じます。

 チーム医療の大切さをつくづく感じます。

 南区在宅保健・医療・福祉検討委員会の報告を致します。

 隔月1回開催され、年に2回全体研修会を開催しています。

〜南区在宅保健・医療・福祉検討委員会だより〜

日時:平成11年11月15日(月)18:30〜20:30
場所:アミカス 視聴覚室
議題:1)訪問歯科診療からの報告
   2)在宅訪問薬剤管理指導について思うこと…現場からの声
   3)社会福祉協議会について
   4)研修会の議題について
   5)各機関からの連絡
   6)その他

在宅訪問薬剤管理指導について思うこと(現場からの声)

 現在、南区内の薬剤師の先生方に訪問薬剤管理指導について、思うことや問題点をいろんな角度で挙げていただきました。

○薬剤師の訪問する時間帯に家族の方は勤務などで仕事に出ていることがほとんどで患者さんの状態を聞くことができない。(間接的に介護ノートなどで情報は得ている)

○1日中部屋で寝ているだけなのでデイケアなども考えたいが、本人は行く気がない。

○週間カレンダーは服用時間を書いて入れていても、月2回の訪問では残薬などの対応ができにくい。

○コンプライアンスを上げる為に薬箱を作ったり、分包し日付を打つなど工夫しているが、それでも飲み忘れる場合がある。

○一人暮らしでさびしい為、少し鬱気味になっている患者さんには、できるだけ話をしてあげる様にしている。

○なるべく訪問看護婦さんと一緒になる機会を多くして患者さんに対するいろんな情報を集めている。(血圧・脈・酸素状態・床ずれ等)

○薬のこと以外の、日常生活、世間話などで終えてしまうこともある。

○薬剤師は、在宅訪問において役割を自分で見つけない限り出番が無くなると思う。

○患者と家族の人に受け入れられると心を許して色々な悩みを打ち明けられ、患者の立場や事情がよく把握できる。ターミナルケアに関する本を貸してあげると患者や家族の意識が少し変わる様に思う。

○ドクターとの情報交換も少なくなっているので情報提供書を介して話を聞かねばと思っている。

○患者宅に訪問して、生き方、死に方、老人の質…話す課題は尽きないが、話をして精神的なケアをすることで患者さんの病気に対するアドバイスもできるように思う。

(在宅:熊沢正浩)

〜南区健康フェア〜

日 時 平成11年10月13日(水)
場 所 南保健所
*「食材とその効用」に関するパネル
*薬草展示
*薬草茶、薬用酒の試飲
*生薬標本・スケッチ画展示(木村先生提供)
*くすり何でも相談
 漢方薬、副作用、高血圧・高脂血症、更年期障害、不眠症、ビタミン剤に関してetc.

 毎年恒例の南区健康フェアが南保健所で行われた。お天気にも恵まれ、開場と同時にたくさんの方で賑わった。今年は薬剤師会のコーナーが例年のホールではなく奥の部屋だったので、来訪者の数を心配したが、薬草茶の試飲で誘い、次いで珍しい薬用酒をと甘い(?)言葉で誘い、わかりにくい場所だったにも関わらず約250名の方が訪れた。薬草茶はとくに人気があり、瞬く間になくなって、作り足しを何回もするほどだった。

 10月11日に行われた南区薬草ハイキングに参加された方もたくさん来られ、展示している薬草を前にその時の話で大いに盛り上がって、薬剤師会のコーナーは終始人であふれていた。

 例年パネル展示は“かかりつけ薬局”に関してのパネルだったが、今年は健康フェアのテーマが“食材とその効用”ということだったので、身近な食材にどのような効用があるかをまとめたパネルの展示となった。

 TV番組の影響で食材の効用があまりにも過大にクローズアップされ、その食材をたくさん食べてさえいれば病院に行ったり、クスリを服用しなくてもだいじょうぶなんだ…と多くの人が勘違いをしてしまっているとのこと。毎日の生活の中に身近にある食材と、その効用をうまく取り入れながら健康維持ができれば理想的!

 介護保険制度のスタートを目前にして、薬局にもその質問・相談が日々増えてきている今日この頃、“かかりつけ薬局”を目指す薬剤師としては、薬の知識だけではなく身近な、生活に密着した食材についての勉強も必要なんだと感じた。

(薬局:東 千鶴)

〜第4回南区薬草観察ハイキング〜

1.目的 自然の中で薬草観察を通して薬剤師の職能をPRし、地域住民との連携を深めていく。
2.内容 市政だより南区版にて公募
    応募者数120名 抽選にて50名を選んだ。
    薬草約50種を観察
3.日時 10月11日(月)
 場所 油山市民の森
4.主催 福岡市薬剤師会南支部
 共催 南保健所

雲一つない素晴らしい晴天に恵まれ、皆さんにおおいに楽しんでいただき大成功でした。油山管理事務所前の広場のアメリカフウは赤く色づき、コスモスも青空に映え、穏やかな秋の日でした。

予備調査でみつけたアケビの実がなくなっていて残念でしたが、オケラは大丈夫でした。

昨年は沢山あったセンブリが1株も見当たらず、寂しい思いです。当時は有馬、大庭、末田の3人で指導、有馬先生は早良区より応援にきていただき感謝、感謝、ありがどうございました。

キンミズヒキ、ヌルデ、ホウノキ、ツルリンドウ、ヤクシソウ、アキノキリンソウなど、42種の薬草を観察。皆さん熱心にメモを取りながら勉強していただきました。「薬草クイズ」も90%の正解で熱心さがうかがえました。

応募者多数により、春もう1回開催して欲しいという保健所の嬉しい要望がありました。

こんなに沢山の住民の参加希望があることはとても嬉しいことです。薬剤師のPRもかねて、次年度も続けていきたいと思っています。

いろいろ協力いただきました横田保健所長、楢崎予防課長、馬場係長、吉武さん、南区薬剤師会の先生方ありがとうございました。

(支部長:末田順子)

〜「医薬研究会みなみ」便り〜

第17回「医薬研究会みなみ」開催

「医薬研究会みなみ」12月は下記のように開催致します。
皆様の努力のお陰で院外処方せん発行率が少しずつですが伸びています。今後も、院外処方せん発行率がもっと伸びるよう努力していきたいものです。

        記

日 時 平成11年12月13日(月)PM7時
場 所 南福岡病院 3F 会議室
内 容 「食物とアレルギーについて」小児科 医長 柴田瑠美子先生

薬局店頭における食物アレルギー患者への対応
 アレルギー用ミルク、アレルギー用ベビーフード、アレルギー用ペプティ

<<柴田先生からの要望>>
 現在400名/月 程度の院外処方せんをだしているので、アレルギー用ミルク、ベビーフードなどを取り扱ってもらう薬局のリストアップをお願いしたいとのことです。

いびき外来開設のお知らせ

 「いびき」をかくことは、必ずしも病気ではありませんが、激しい「いびき」の場合、昼間に眠気を感じるような場合には、最近注目されております「睡眠時無呼吸症候群」がひそんでいる場合があります。

 睡眠時無呼吸症候群は、夜間睡眠中に呼吸が止まる病気で、睡眠の質が悪くなるために日中眠く、仕事の効率が悪くなることや、心臓血管系に負担をかけるために脳卒中や心筋梗塞などの原因になることがあります。このように、「いびき」は健康上大きな害のあることがあり治療が必要です。

 当院では、「いびき」・「睡眠時無呼吸症候群」の診療を専門的に行う「いびき」外来を開設しました。「いびき」外来では、まず「いびき」が病的であるかどうかの評価を行います。

 最近、「いびき」・「睡眠時無呼吸症候群」についての治療法がいくつか開発されており、治療が必要な場合には適切な治療を行いますので、「いびき」に悩んでおられる方、夜間の呼吸の異常を心配されている方、昼間眠くて困られている方などは、受診をお勧めします。

「いびき」外来は、毎週水曜日午後に行っております。
   南福岡病院 TEL:565−553
   病院長 西間三馨
   担当医(中野 博)

(社保:荒木みどり)

〜第6回南区三師会親善ソフトボール大会〜

 木々の紅葉も色を増し、秋も深まった長住運動公園で開催されました。

日  時 平成11年11月14日(日)
     午前9時30分〜午後3時
場  所 南区長住 長住運動公園
当  番 南区薬剤師会
参加団体 南区役所    南保健所
     南区医師会   南区歯科医師会
     南区薬剤節会
     南区推薦議員市議、県議、国会議員

 南区薬剤師会の組織委員松浦先生の司会で大会は始まりました。

 昨年優勝の歯科医師会からの優勝カップの返還、選手宣誓、ラジオ体操に続きプレイボール。ピッチャー山崎拓衆議院議員、バッター進藤邦彦市議会議員による始球式で試合開始。

〈第1試合 医師会対歯科医師会チーム〉
  歯科医師会に加わられたピッチャー山崎拓衆議院議員の健投よろしく、歯科医師会の勝利

〈第2試合 薬剤節会対区役所・保健所チーム〉
  永松区長の名ファーストぶりは目を見張った。
  横田保健所長は相変わらずの素晴らしいピッチャーでまた、楢崎予防課長もピンクの
  トレーナーで頑張られました。
  今年の薬剤師会はメンバーが充実していたので区役所・保健所チームに快勝

〈第3試合 薬剤師会対医師会チーム〉
  とても、とても白熱した試合でしたが、最終回で医師会の逆転勝ち。

 今年は歯科医師会、薬剤師会の獲得点数も同じで歯科医師会、薬剤師会の同率優勝となりました。 総勢110人の参加で和気高々と親善を深めた晩秋の1日でした。

(支部長:末田順子)

 

〔中央〕

〜中央区三師会〜

日 時 平成11年11月27日(土)
場 所 料亭かわさき

 いつもなら三師会は選挙の前に行われるというのがここ数年の恒例になっていたが、今回は眼前に控える選挙もなく、本当に純粋な三師会の親睦会になった。しかし、医師会、歯科医師会、薬剤師会ともども来年には直ぐに会長選挙がやってくる。

 行政と密接にコンタクトを取り、こちらの要求するところを行政に了解してもらい、その実現の為に行政を盛り立てていく事で、忘己利他の精神を実現していく必要があると、言葉こそ違え同様の発言をされていた。

 今回は日曜日にある東区の補欠選挙の応援演説に来られていた山崎拓先生も中途より同席された。山崎拓先生は東区の応援演説の余波で興奮気味に、9月は皆様のおかげで善戦できたことにまず感謝したい。小渕政権も自自政権の意見分裂でじり貧状態であるし、国会の強行採決などもあって、解散総選挙で民意を問う形になるのは必至であろう。

 強行突破をやった二人も医療保険に関係しているし、その上に私がいる自分としては社会保険方式を守っていきたいと考えているが、その辺をもっと議論していかなければならないと考えている。と話された。

懇親の半ばでは中央区薬剤師会で進めている『ダメ。ゼッタイ。』のキャンペーンののぼりをたて、医師会、歯科医師会の出席者に薬物乱用防止のタオルも配布した。最後に医師会の清沢先生の音頭で万歳三唱をして会は盛会の内に終わった。

 

〔早良〕

〜早良区健康まつり〜

日 時 平成11年10月13日(水)9:00〜15:00
場 所 早良保健所
出場者 350名
出席者 木村(瑞穂)・有馬(有馬)・上村(うえむら)・行実(四箇田)・中本(もみじ)
    西岡(西岡)・村岡(ももち浜)・櫛部(ももち浜)・藤永(梅林調剤)

【薬剤師会出展内容】

(1) 身近な薬草鉢植え展示(54種)
サルトリイバラ・ネズミモチ・ナンテン・タラ・ヤブカンゾウ・ウコン・ハナミョウガ・ヤブコウジ・.‘ドクダミ・オオバコ・アケビ・ヤマノイモ・オナモミ・キンミズヒキ・ヤプラン・ミツバ・アマチヤヅル・ゲンノショウコ・ツユクサ・アカメガシワ・キツネノマゴ・ジャノヒゲ・カキドウシ・イヌザンショウ・ウツボグサ・オトコエシ・クズ・ヨモギ・ユキノシタ・ヒキオコシ・ノイバラ・フジバカマ・カニクサ・クチナシ・イタドリ・イノコズチ・ヒヨドリバナ・ハツカ・アオキ・ネムノキ・センブリ・トウゲシバ・リンドウ・ジュズダマ・トリカブト・オウレン・カンアオイ・ノキシノブ・ウコギ・サラシナショウマ・ハブソウ・ダイコンソウ・ナルコユリ
 ◎薬草の鉢植えは有馬先生、西岡先生、清水先生に1年がかりで育てていただきました。
  毎年このコーナーは大変好評で薬草についての質問や漢方についての質問をされる方が
  多数おられました。
 ◎身近な薬草・民間薬パンフレット配布(200部)
 ◎身近な薬草「福岡県の薬草」配布(300部)

(2) 医食同源(台所漢方)解説付き実物展示(13種)
カブ・カボチャ・ゴボウ・サツマイモ・ショウガ・ジャガイモ・ナス・ネギ・タマネギ・キャベツ・ダイコン・ハクサイ・サトイモ
 ◎身近な野菜を薬効などの解説付きで展示した所、よく目に付き来場者に大変好評でした。
 ◎医食同療パンフレット配布(200部)。
 ◎「食べられる野の薬草50選」パンフレット配布(200部)。

(3) ハープ鉢植え展示
 ◎ハーブのくすり箱と銘打ち、症状別ハーブ寄せ植え鉢の作り方ポスターの展示。
 ◎風邪・胃のもたれ・更年期障害・乗り物酔い・膀胱炎・湿疹・下痢などそれぞれの症状
  に効くハーブの栽培方法及びハーブ茶のレシピを配布(200部)。
 ◎ハープ苗を200本無料配布したところ大変好評で列が出来るほどでした。

(4) 薬用酒試飲コーナー
 高麗人参酒−>高麗人参+ホワイトリカー
 拘杞子酒−>拘杞の実+ホワイトリカー
 大棗酒−>ナツメの実+ホワイトリカー
 ◎「薬用酒の作り方」パンフレット配布(200部)

(5) 薬用茶試飲コーナー
 不老茶→カキ葉+ヨモギ+ドクダミ
 美人茶→ハトムギ+ドクダミ
 ◎薬用酒・薬用茶のコーナーも毎年好評で、飲んだ後作り方のパンフレットを希望される方
  が多数おられました。

(6) 薬物乱用「ダメ。ゼッタイ。」コーナー
 ◎パネル4枚展示
 ◎薬物乱用は、市薬・行政が力を入れているので今年もコーナーを作りました。
  フラッシュバックなどわかりやすく解説を入れ、目立つように絵や文字をカラフルに塗っ
  たパネルを展示しました。

(7) クスリ何でも相談コーナー
 出勤者全員交代で担当。
 ◎「センプリに熱を下げる効果があるのでは?」
  「エビオスを長年服用しているが大丈夫か?」
  「健康食品のビタミンCと医薬品のビタミンCの違いは?」
  など様々な質問がありましたが、各先生方は分かりやすく説明され、
  皆さん納得して帰られました。
 ◎「知っておきたい薬の知識」パネル展示(7枚)
 ◎「知っておきたい薬の知識」パンフレット配布(80部)

(8) 体脂肪測定コーナー
 ◎体脂肪測定器 3台設置
 ◎毎年好評なので今年も測定コーナーを作りましたが順番待ちができ大変好評でした。

《健康まつりに参加して》

 先日早良保健所で行われた健康まつりに、初めて参加させていただきました。早良区薬剤師会は薬草の鉢植えやハープ、台所漢方、薬用酒などの展示や質問コーナーを行ないました。ハープコーナーでは欲しいハーブが無料で貰えるということで、去年から楽しみにしていた方がたくさんいらっしゃいました。
 台所漢方は、身近な食材にこんな効き目があるのかと驚かれる方もたくさんいらっしゃいました。薬用酒は試飲もできるとあって、本当にたくさんの方が試飲されていかれました。準備からお手伝いしましたが、薬草を育てたり、他の先生方はとても大変だなあと思いました。あまり役には立たなかったかもしれませんが、とても楽しかったので来年も参加したいと思います。

今回初参加の中本先生に健康まつりの感想を書いていただきました。

前日の準備及び当日出席の各先生方ご協力ありがとうございました。

(薬局委員:行実公男)

〜早良区薬草観察会〜

早良区薬剤師会では10月24日(日)に坊主ケ滝周辺にて薬草観察会を行いました。これは早良区健康まつりの1つで早良区薬剤師会と早良保健所の共催で保健所が10名と薬剤師会より15名、早良区市民は45名参加して、講師として冷川、根津両先生にも応援にきてもらい行われました。

市民は市政だよりで参加者を募り、申込み先着順で55名選んだようですがキャンセルがでて、予定より少なくなり、もう少し多めに選んでいたら参加したい市民も多少参加できたのにと思いました。

当日は秋晴れのさわやかな天気に恵まれ、まず千石荘バス停に集合しました。最初に保健所の西野課長の挨拶の後、軽いストレッチ体換をして、5班に人をわけて班別に色分けをしてそれぞれに講師として薬剤師会会員が3名ずつついて説明しました。

子供連れの夫婦や友人同志などいろんな方が参加していましたが、皆熱心に講師の先生の話を聞きメモ したり、質問したりしていました。

千石荘バス停より坊主ヶ滝までの短い間を観察したのですが、10月10日に下見に来た時に比べ清掃していたのか、薬草が刈られていて薬草を探すのに苦労されたようです。私も初めての参加で山登りや花や植物には興味はありましたが、少しの場所にこんなに沢山薬草があるのかとビックリしました。

現に証拠が現れるからゲンノショウコ、身が開くのでアケビ、ネズミの糞に似ているのでネズミモチというような楽しい名前の由来を聞いて、わたしも薬草を身近に感じ、市民もいつもは聞けないような説明に感心していました。

坊主ヶ滝に着いて市民は昼食をとり、千石荘バス停に帰り5種類の薬草の名前を当てるクイズが行われました。

ネズミモチ・ジャノヒゲ・キンミズヒキ・ハナミョウガ・アカメガシワの5種類でしたが、皆それぞれ話し合ったりもしていて、ほとんど正解でした。それで抽選で班で2名ずつに石釜豆腐の景品をあげました。

 

お知らせのコーナー

文芸

連載小説

扁鵲(へんじゃく)(5)

−李 醯(りかい)−

「私は李醯が許せません」
子豹がいった。
「秦では太医令の李醯は、扁鵲殿より医の腕が上だなどといっています」
「うむ」
「あの老檜な李醯の医術が、そんなに優れているとは思えませぬ。以前蘇秦殿が李醯の刺客にあったのを覚えておいででしょう」
「うむ。大変であったな」
「子陽とも話しましたが、李醯の医はまやかしだろうということでした」
「うむ」
「先生はどのように」
子豹が扁鵲を見つめた。
「分からぬ。見たわけではないからな」
「放っておいても良いのでしょうか」
「わしもそれは考えていた。李醯の医術がどれほどのものか興味はある」
扁鵲も迷っていた。
「わしも年をとった。行くなら今しかないが子明はどう思う」
「私は反対でございます」
子明がきっぱりといった。
「先生が秦に行くならば、余命を縮めることになるでしょう。どうか思いとどまってください。西は不吉です」
「それに」
子陽が横からいった。
「今のままで不満はないではありませんか。何も危険なところに飛び込むことはありません」
扁鵲は考え込んだ。
−どちらにしろ余命は少ない。一度李醯の医も見たいものだが、危険が多すぎるか
「秦では商軟が処刑された後、張儀が登用されています」
子豹がいった。
「その張儀は、蘇秦殿とは懇意の仲だそうです。やはり鬼谷先生の門で学んだ同門だそうです。耶郡にいた頃、張儀が蘇秦殿を訪ねてきたと話していました。蘇秦殿は張儀に金品を贈ったといっていました。それをもとに張儀は秦に登用されることが出来たのです。少なくともその張儀が、蘇秦殿を助けた扁詰殿に、手を貸さない訳はないでしょう」
「うむ」
「私は李醯のやり口が許せないのです」


二三日して扁鵲は決心した。
「わしも年をとってしまった。子陽も子明もそして子豹も子辞も、随分医の腕は上がってきたと思っている。思い残すことはない。もしわしが最後に何かが出来るとすれば、それは李醯にあって真実を見ることであろう。秦へ行くことにした。今度の旅は危険だ。十分に気をつけてくれ。ここには子陽に残ってもらおうと思っている」
「何をいわれます」
子陽がいった。
「私は是非ともお連れください。危険な旅でございます」
「子豹がついている。大事はない」
その時、
「私が残りましょう」
と、子醇がいった。
「先生も、子陽を連れていけば心強いでしょう。私も年齢からいえば弟子の中でも一番上になります。年ばかりとって腕が上がっておりませんが、私はこの洛陽の地で骨を埋めたいと思っています」 「子源が残ってくれるか」
扁鵲がいった。
「子源も良くついてきてくれた。お年寄りの医療に関しては、子醇の右に出るものはいない。自信を持ってやってくれ」
「子済殿。先生は私が守りますから安心して残ってください」
子陽は子辞に手を差し出していった。


秦の国都成陽は富んでいた。
−商軟という男は大したものだ。秦の基礎を作ってしまった
子豹はそう思った。田忌に従って秦へ来たときより、さらに活気が増していた。
扁鵲は子豹を伴って武王に会った。
「扁鵲と申します」
「名前は聞いている。よくぞ参られた」
「武王殿は子供を大切になさると聞いております」
「子供はいつの世も希望だからな」
「私はこの地では特に子供を診ていきたいと思っております」
「うむ。秦では太医令の李醇がいる。李醯も相当の腕だが、扁鵲殿のように死んだものを生き返らせるほどの腕はない」
横で李醯がうっすらと笑った。
「それは噂でございます。人の口はだんだんと膨らんでくるものです」
扁鵲も笑った。
「扁鵲殿はいくつになられる」
李醇がいった。
「七十を越しました」
「お若く見えますな。私も噂に高い扁鵲殿の医術は一度見てみたいと思っていた。よく秦へ来られた」 「私も太医令の李醯殿の医術を見てみたいと思っています」
一瞬空気が張りつめた。
「私は扁鵲殿の弟子で、子豹と申します。よろしくお願いいたします」
子豹が割って入った。
その日は早々に引き上げた。
「先生、あのように正面きっての話しようは危険でございます」
子豹がいった。
「うむ」
「特にあの李醯に対しては、注意なさったほうがよいかと」
「そうだな」
その時、子明が走ってきた。
「如何でしたか。心配しておりました」
「何事もない」
子豹がいった。
「ただ、李醯と火花が散っていた」
「先生、くれぐれもご注意なされるように」
子明はほっとした。
翌日、李醯の使者がやってきた。
〈扁鵲殿、昨日はご足労でした。今日は私の屋敷で酒宴を行います。是非扁鵲殿にもご参加願いたい 李醯〉
臆にはそのように記されていた。
「危のうございます」
子明がいった。
「断るわけにもいくまい」
扁鵲が子明を見ていった。
子陽と子豹を伴って、扁鵲は李醯の屋敷へ向かった。
「これは扁鵲殿、良くお出でになりました」
李醯は笑いながらいった。
「皆聞いてくれ。扁鵲殿と子陽殿と子豹殿が来られた。皆も聞いておろうが、亡くなったものを生き返らせたと評判の扁鵲殿だ」
「李醯殿、そのような」
扁鵲が止めようとしたが、
「今日は無礼講でござる。飲み明かそうではないか」
と、李醯は酒を注ぎながら笑った。
−李醯もこうして一緒に飲んでみると、案外良い男なのかも知れない。
子豹はふとそう思った。
酒がほろ酔い気味に入った頃、李醯がいった。
「扁鵲殿、医は何が大事であろう」
「望が大事でしょう」
「望とは」
「良く観ることです」
「望のみで分かるといわれるか」
「いかにも」
「では、この酒宴の場のものに病があるものは」
「おります」
「それはどのもの」
「あのものです」
扁鵠が指さした男は高らかに笑っていた。
「あのものが」
「いかにも。四五日は持つまい」
「わしには分からぬが」
「これが望でござる」
「… …」
子陽はこのような成り行きに、不安を感じた。三人は早々にその場を引き上げた。
果たしてその男は四日目に急死した。


患家よりの帰り、陽が沈み始めていた。
「先生、酒宴の席の男が昨夜亡くなったそうです。望とはすごいものですね」
子豹がいった。
「望とはそのようなことをいうのだ」
「子陽が以前いっていました」
子明がいった。
「先生は離れたところから人を透かせて、すべてが見えているのではないかと」
扁鵲は黙って笑った。
「静かに」
子豹がいった。探るように神経を集中させている。
「つけられております。三人です」
子豹がいい終わらぬうちに、一人が切りかかってきた。
「子明、扁鵲殿を」
子豹の風朝子の名剣が走った。
一人が倒れた。
二人が左右からにじり寄ってくる。陽はすでに落ちていた。
「何者」
「… …」
「襲われる覚えはない」
「… …」
「扁鵲殿、後ろへ」
そういうと、子豹が左へ飛んだ。
右のものが扁鵲に切りかかった。しかし瞬間、足が止まって倒れた。
風胡子の名剣が鞘に納まった。
「子豹の腕は相変わらず鋭いな」
「やはり風胡子は名剣です」
「危のうございます。急ぎましょう」
子明が扁鵲の手を引いた。


「大事はない」
迎えに出てきた子陽に、扁鵲がいった。
「心配しておりました」
「子豹がいなかったら危なかった」
「李醯でしょうか」
「分からぬ」
「李醯しか考えられませぬ」
子豹がいった。
「うむ」
「望で、先生の医の深遠さが分かったのでしょう。それを逆恨みして襲ったのです」
子明がいった。
「いずれにしても用心するに越したことはない」
子豹がいった。


翌日武王より、急病人が出たので至急登宮するように依頼があった。
扁鵲が子陽と子豹を従えて登宮すると、
「よく来てくれた」
と、武王が扁鵲の手をとった。
「師の公孫質が突然頭痛を訴え吐きだした。
李薩にも診てもらったが、大事をとって扁鵲殿にも診ていただこうと使者をたてたのだ」
「それは有難いこと」
「どうだ」
「これは難しゅうございます」
扁鵲は公孫質を診ていった。
「何を申される」
横から李醯がいった。
「亡くなったものを生き返らせる腕を持ちながら。公孫貿殿は武王殿が太子の頃の師(教育役)でござる。診療を拒否なさることは許されませぬぞ」
「拒否しているのではありませぬ」
「明らかに病は耳の前、目の下にある。これを除けば済むこと」
李醯は怒りをあらわにしていった。
「扁鵲殿の医を見せていただきたい」
「病は深い」
扁鵲がいった。
「私が難しいといったのはそのことです。すでに手を尽くしても難しいのです。石を持ってしても尽くせませぬ」
「扁鵲殿、語るに落ちたな」
李醯がいった。
「武王殿、私が最善を尽くしましょう。扁鵲殿、手を尽くせないならさっさと帰っていただきたい」
李醯は勝ち誇ったようにいった。


その夜、雨が降りだした。
「今度は必ず仕留めよ」
李醯が闇の中でいった。
「師の公孫質殿を殺したのは扁鵲だ。とても許されることではない。わしは最後まで手を尽くした。扁鵲は手がないとはいえ、さっさと帰ってしまった。許されると思うか」
「許されませぬ」
「それなのに、いつ迄も何を手間取っているのだ」
「子豹という剣の立っ男が扁鵲を守っているのです」
「武王殿の手を煩わせるまでもない。今度は必ず仕留めよ」
「はっ」
「扁鵲だけで良い」
「それなら」
刺客が雨の中に消えた。


「むっ」
寝所で子陽が目覚めた。
−雨の音が変わったが…
子陽は静かに身を起こした。鍼を手にして子豹の肩に触れた。
子豹も目を覚ました。子陽の動きで何が起きているのかすぐに悟った。
「賊だ」
子陽が囁いた。
「多いぞ」
雨音がゆっくりと右に左に動いている。
「扁鵲殿が危ない。どうする」
子豹がいった。
「部屋へ急がねば」
「うむ」
−どのようにして扁鵲殿の部屋まで辿り着くか
隣の部屋が子明だ。その隣に扁鵲が休んでいる。
「子明はどうする」
子豹がいった。
「目的は扁鵲殿であろう。子明はそのままがよい。私が出る。その隙に扁鵲殿の部屋へ走れ」
子陽はそれだけいうと、扉を開いて表へ出た。
「うっ」
「あうっ」
という押し殺した声が、雨の中に消えた。
子陽の鍼が二人の目を射ていた。
子豹がその隙に素早く部屋を飛び出した。
雨の中から三人が子豹を追う。子豹の剣が舞った。二人が倒れたが、もう一人がゆっくりと、雨の中から間合いを詰めてきた。
−これはかなりの使い手。隙がない
子豹は構えなおした。
その時、五六人が扁鵲の部屋へ走った。
「子陽」
子豹は思わず叫んだ。
子陽の鍼が飛んだ。
二人が倒れたが、扉は開かれた。
「居たぞ」
一人が叫んだ。
「扁鵲一人で良い」
雨の中の男が、低い声でいった。
−動けぬ。翻れば切られる
子豹は動けなかった。
その時、
「うあー」
と、扁鵲の部屋から声が上がった。
「やったか」
そう叫ぶと同時に、雨の中の男は素早く飛びのいた。子陽の一本目の鍼を避けた。
「子明、大丈夫か」
扁鵲の声が聞こえた。
子豹が翻ったとき、子陽も飛んでいた。すでに鍼が二本放たれていた。一本目は避けられたが二本目の鍼は男の腕に刺さっていた。
部屋に入ると、扁鵲が杖を構えていた。子明が倒れて、肩から血を流している。
賊が扁鵲に剣を振り下ろした。
子豹の剣が舞ったのと、子陽の鍼が飛んだのと同時だった。
子豹の剣が賊の肩を切り裂き、子陽の鍼は賊の目を射ていた。しかし、間に合わなかった。一瞬のことであった。
「やりました」
扁鵲の倒れるところを見届けて、もう一人が叫んだ。
「よし。終わった。散れ」
雨の中から男の鋭い声が聞こえた。
子豹は部屋から出ていく賊を、逃さなかった。揮身の力で風胡子を振り抜いていた。
雨音だけが強くなった。
扁鵲は即死であった。子明は助かった。
「扁鵲殿。なぜ」
子明がつぶやいた。
「なぜ秦に来たのです。私があれほどお止めしたのに。西は不吉だと申し上げたのに。今日も嫌な予感がして、扁鵲殿の部屋で寝ずの番をしていたのに扁鵲殿は笑っておられた。あれほど、ご注意申し上げたのに。何度も何度もご注意申し上げたのに」
「静かに」
子陽は子明の傷口を確かめた。
「子明。気を確かに。助かるぞ」
子明はそのまま気を失った。
子豹は風胡子を握りしめたまま、横たわった扁鵲を見つめて動かなかった。


扁鵲の遺跡は薬王廟として、黄河流域の広範囲に散らばっている。
後に子陽が残した脈診の記録をもとに、「黄帝八十一難経」が作られ、その中で脈診は実に二十二編が費やされている。そして脈診は今もって扁鵲の理論に基づいて行われている。
他に「扁鵲内経」「扁鵲外経」があったが今に残らなかった。


(上村義徳)

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訃報
 中央支部 大名部会 マイルド調剤薬局、六本松部会 草香江調剤薬局
 本多眞治様(享年56歳)が11月26日にご逝去されました。
 ここに謹んでご冥福をお祈りし、ご通知申し上げます。

会 務 日 誌

10月21日 支部長会 19:30
  26日 市薬薬局委員会 19:30
     広報委員会 19:30
  27日 薬局委員会 19:30
  28日 処方説明会 19:00
  30日 九山薬学大会(宮崎シーガイヤ)
11月2日 福大病院薬剤部勉強会 9:00
     市介護保険事業計画策定委員会(天神ビル) 10:30
  4日 三役会 19:30
  5日 急患委員会 19:30
  8日 選挙管理委員会(第2回) 19:30
  9日 市結核対策保健医療協議会 19:00
  12日 公益法人に係る定期検査(県薬務課) 13:00
  13日 目薬学術大会(名古屋)
  15日 第322回理事会 19:30
  16日 学術研修会 19:00
  18日 支部長会 19:30
  22日 監査会 18:00
  24日 薬局委員会 19:30
  25日 処方説明会 19:00
  26日 福岡医療圏協議会 19:30
  27日 薬局製剤研修会 16:00
  29日 広報委員会 19:30
  30日 広報委員会 19:30

市薬事務局からのお知らせ

つぎのとおり職員の採用、昇格などの異動がありましたのでお知らせします

市薬薬局
 ・採 用  薬局長   中山友博 (10月1目付)
       薬剤師   安川紀子 (10月1日付)
 ・昇 格  副薬局長  野見山登 (12月1目付)
 ・退 職  薬局長   江田隆秀 (9月30日付)
        ※南区大橋にて「調剤薬局みなみ風」開局のため
       事務職員  今里真帆 (10月31日付)
 ・結 婚  薬剤師   土田雄司 (11月11日入籍)

事務局
 ・改 姓  事務職員  太田香里 (旧姓 田中)

[編集後記]

〜未来都市はどこにある?〜

広報の仕事を引き受け、市薬ジャーナルを作る一員になって、力不足のままここまで皆さんにひっぼってきていただきましたが、記念すべき2000年の1月号を担当出来たのはいい思い出になると思います。

小さい頃思い描いたミレニアムの光景は地下深くまで部屋のある雲つくような高層ビル。その間を空飛ぶ自動車が行き交う都市でした。しかし現実のそれはコンピューターの誤作動による社会生活への影響に怯え、70年代を思わせるファッションとギターをかき鳴らす若者が街を行き交っているだけで、その 裏では薬物乱用の影響が複雑化してそれまで無縁であった人たちの身体、社会生活を蝕んでいる社会です。

また高齢化する人間達、障害者に対応して、社会は3次元化よりは2次元化する方向に向かっているように思います。

でも私達は考え方だけは3次元より4次元の発想をもってこれからの世紀に対応して行かなければならないのではないかと思っています。

(鮫島千織)

〜集大成と展望と〜

明けましておめでとうございます。二千年は節目の年でありたいと思うのは私だけでしょうか。何かしら新しいことが起こりそうな新しいことを始めたいような気持ちになる。

人生において今までの集大成、これからの展望は二千年に集中するような気がする。仕事にまたすばらしい人格との出会いに、よい年であってほしい。前向きに飛躍の年であってほしい。これも人生、あれも人生。人生謳歌でがんばりたい。

(上村義徳)

〜心豊かに〜

新年あけましておめでとうございます。皆様のおかげで新年号の市薬ジャーナルも親近感のある充実したものになりました。力のこもった御投稿ありがとうございます。

fece to faceのコミュニケーションの場として市薬ジャーナルを作っていきます。

20世紀のすさまじい生産と消費の結果「水と空気と安全はタダ」と言われていた頃が夢のようです。今からはつつましく、しかし心豊かに暮らしていきます。  

(伊東美穂)

〜厄  年〜

私もいつの間にかこんな年を迎えた。なるほど大変な年だ。とても忙しい役年である。市薬では委員だが、地域では、何役か任せてもらっている。ここで役祝いなら話は分かるのだが、世間では厄祝い(実際には厄落とし)とか言って酒のつまみに集まりたがる。これで二日酔では、まったく厄介なことだ。

それはさておき皆様方は2000年の正月も美味しいお酒を飲まれたことでしょう。本年も市薬広報をよろしくお願いします。

(津田和敏)

ウグイス鳴 大阪行政 ノックアウト
二万人 景気を映す ホームレス
荒稼ぎ 話術魔法 法の華

(西広長)

〜かかわるには?〜

年末のある日、投薬中に患者さんが突然崩れ倒れた。顔色が無い。2人掛かりで、長椅子に寝かせたら少し顔色が戻り、意識もある。すぐに看護婦さんに来てもらい、迅速な看護で大事に到らなかったのでホッとした。医療に係りながら、何もできなかった自分の力の無さを痛感した1999年末だった。

(森山健次郎)

〜言  葉〜

昔から
極楽は言葉がなくても通じる世界
言葉を必要とするのが人間の世界
言葉が通じないのが地獄の世界
と申します。

 それはさておき、まずは本年も皆様方のさらなる光輝ある年であることを念じ上げます。なにとぞ倍旧のご指導とご援助とを“市薬ジャーナル”に賜りますようお願い申し上げます。           

(戸田昭洋)

〜新年明けましておめでとうございます〜

21世紀まであと1年を切り、いよいよ世紀末の感が強くなって参りました。皆様それぞれに心に期すお正月をお迎えの事と存じます。

昨年は福岡市薬剤師会も深刻な問題を抱えながら執行部及び関係者、各支部各位の団結と協力により何とか大過無く過ごすことができホッとしているところです。

今年はもう少し、のんびり心おだやかにやって行ければと思います。気持の余裕がいい知恵やユニークな発想を生み出してくれそうです。

名実ともに“心から市井の人々や医療チームに喜ばれ、よりどころにされ、愛される薬局・薬剤師とは?その独自性”このことに重点をしぼり、夢と希望をもって追求してみたいとも考えております。

本年が皆様にとりまして、より佳き年となりますことを念じますとともに、福岡市薬剤師会並びに広報委員会への変わらぬご厚情を心よりお願い申し上げます。 

(北島啓子)

  

平成12年1月10日発行
福岡市中央区今泉1丁目1番1号
社団法人 福岡市薬剤師会 TEL 092-714-4416
FAX 092-714-4421
担当副会長 合 澤 英 夫
常務理事  北 島 啓 子
委 員   石 井 雅 明
      伊 東 美 穂
      上 村 義 徳
      鮫 島 千 織
      津 田 和 敏
      戸 田 昭 洋
      森 山 健次郎
発行人   藤 原 良 春
発行部数  1、3 5 0 部
印刷所   (有)興英社印刷